転生バイオハザード レオンと俺と生き抜く世界   作:黒世界

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暑さに負けて遅くなってしまいました。
クーラーが戻ってきたので本日より再開します。
(正し、更新は未定のままです。重ねてお詫び申し上げます。)


第二十四話 想いと確認 弱くて優しい強さ

「きりがないぞ!」

 

「埋める場所には困らなそうだがな。」

 

俺の文句にジョークで返すレオン。

背中合わせだが余裕があるのかと思ったがそうではなかった。

アシュリーを背後に彼女に触れさせまいと射撃に格闘に奮闘していた。

各言う俺も彼の背後に来る敵を片っ端からなぎ倒す。ショットガンの弾が心もとないがそんな事を言ってる状況でもなかった。

 

「なんなの?どうかしてるわあの人達!」

 

アシュリーの言う通り、目の前の仲間が倒されようが頭を吹き飛ばされようがお構いなしに向かってくる。

むしろ頭を吹き飛ばされた方が生き生きしていた。何故なら・・・。

 

「化物め!」

 

無くなった頭部から変わりに出てくる寄生虫本体。これが思った以上に厄介だった。

伸ばされた触手の先にある刃がこれでもかと言うぐらいにこちらの喉元をねらってくる。

範囲が広すぎて近づけない上に斧やら鎌やら飛んでくるからそれらを払うのも一苦労である。

また、その耐久力も問題だった。

急所に当てれば足止めぐらいはできた筈の一撃は、的確にど真ん中でも打ち込まない限り距離を詰められる。足止めだけなら足の関節でも撃った方が早いがそれでは倒しきれない上に倒れた状態からでも遠慮無く触手が延びてくる。

不意打ちぎみに延びてくる下方向からの攻撃は視覚外もあって反応が送れる。そのせいで、

 

「ぐぁ!」

 

「レオン!」

 

「レオン!?まずい!」

 

目の前の敵を吹き飛ばして駆け寄ろうとするが目の前を斧が飛んでいった。

飛んできた方向に銃を構えるが腕を伸ばして首をしめられる方が速かった。

 

「がぁっ!っっっふぬ!ああもうっあっつ!」

 

思いっきり蹴り上げ体を引き剥がす。そこに松明が投げられ顔面を直撃した。

火傷を気にしている暇はない。すぐに体勢を立て直し銃を構える。

 

「きゃあぁぁぁぁ!!」

 

叫び声の方を向くとアシュリーが担ぎ上げられ連れ去られようとしていた。

 

「やだ!離して!レオーン!!」

 

手を伸ばして助けを求めるアシュリー。ここで逃せばどこにつれていかれるか分からなくなる!

 

「アシュリーを離せ!」

 

レオンの構えた銃が変わっていた。あの銃は、

 

「レッド9か!」

 

破壊力重視の扱いづらい銃。だがレオンが扱えば!

放った弾丸が敵の胸を貫く。倒れると同時に解放されるアシュリーだったが敵に囲まれていた。

 

「その娘に、」

 

走り込む影

 

「近づくなぁ!」

 

ショットガンの銃口を持ち、近接武器として振り回してそばの二人の頭を殴り飛ばしアシュリーを庇う。リロードのチャンスはなかった為、背中に背負い直してハンドガンを構え直す。

 

「立てるか!?」

 

「もちっ!」

 

こっちの世界にもギャル語があるのか?何て思いつつ彼女の手を引っ張る。目線と銃口は敵から離さず、しかしジリジリと距離を詰めてくる状況に打開策を考えていると、

 

「近づくなと、聞こえなかったか?」

 

そのうちの一人が喉元から血を流して倒れた。

レオンが背後から首を切り裂いたのだ。

そのまま逆手に持ち替え隣にいた敵の喉元に突き刺す。そのまま強引に引き寄せると反対側にいた敵に向けた。農業用の鋤が盾にした敵に突き刺さる。その背中を蹴り飛ばし2、3人巻き込ませ倒すと何故か空中に向かって銃を撃った。

パリンと軽い音が聞こえると倒れた敵周辺が炎に包まれる。敵が投げた火炎瓶を撃ち抜く神業を披露したレオンは何事もなかったかのようにこちらに走ってきた。

 

「アシュリー!無事か!?」

 

「うん、うん。大丈夫。」

 

呆気にとられる俺たちを尻目に向かうべき出口を指し示す。

 

「このままでは埒が明かない。アシュリー、走れるな?」

 

レオンの質問に二つ返事で答えるアシュリー。

 

「レオン、合図で走り抜けよう。」

 

懐からグレネードを2つ取り出してひとつ渡す。今ならある程度固まっているからまとめて吹き飛ばせる筈だ。

 

「解った、やるぞ?」

 

シンプルな作戦に意思の疎通が叶うと二人でそれを投げる。レオンが奥の入り口当たりに、俺が手前の道を開くように、それぞれの走り抜けるポイントを爆破した。

 

「今だ!」

 

レオン、俺、アシュリーの順番で走り始める。

おとした場所がよかったのか目の前は開けていた。

さすがに入り口近くには少し残っていたがオレとレオンで道を開く。アシュリーがついてきていることを確認して来る時に通った商人の居た小屋まで一気に走り抜ける。

商人は、居なかった。

 

「よし!塞ごう!」

 

そばにあった椅子やテーブルで小屋のドアを封鎖。時間稼ぎぐらいにはなるだろう。

 

「ねぇ、ちょっと休憩しない?」

 

膝に手を置いて息を整えていたアシュリーの提案、正直魅力的だが。

 

「駄目だ、我慢してくれ。」

 

「レオン、待ってくれ。」

 

言葉を遮って水を渡す。

 

「これぐらいは良いだろう?」

 

渡された水を美味しそうに飲み干すアシュリー。

 

「ああ、そうだな。」

 

「ぷはぁ!温いけど生き返るー!」

 

「我慢してくれ。」

 

笑いながら空になったボトルを受け取りしまうとレオンの方へ向き直る。

 

「行こう」

 

コクンと頷くレオンが外に出るドアをゆっくりと開ける。

 

「少し待ってろ。」

 

そう言い残し素早く外へ出ると数分で戻ってきた。

 

「誰か居た?」

 

「ああ、もう大丈夫だ。」

 

アシュリーの問いに答えるが表情は暗い。恐らく他にも居るのだろう。

 

「しばらくは大丈夫だろうし、先にやるか?」

 

ショットガンをリロードし終わって装備は整った。残りが不安なら先に道を作っておくべきだと思った。幸いなことに後ろのドアがこじ開けられるなどの気配はない。しかし、

 

「いつまで持つかわからないし今度囲まれたらもう逃げられない。なら少し強引にでも先に進むべきだ。」

 

状況は悪くなるばかりだ。

なればこそ先を急ぐべきだと言うレオンの言葉。

 

「そうだな。解った。」

 

選択肢はほとんど無い。今はやれることをやるしかない。

 

「ほら、しっかり!守ってくれるんでしょ?」

 

そう言ってアシュリーが背中を思いっきり叩いてくる。そんなに不安そうな顔をしていたつもりはなかったが、レオンを見るとどうやらそうらしい。

 

「全く、こんな所にまで来て尻にしかれるなよ?」

 

「羨ましいか?変わってやるよ?」

 

「ぬかせ」

 

ドアの前まで歩いて構える。笑い合える位には回復したらしいその精神力で再び気持ちを切り替える。

 

 

「レオン、小屋での事は・・・。」

 

「言うな。」

 

小屋の状況。あの泣き腫らした事に対する懺悔を、レオンは遮った。

 

「解ってる。でもお前はあの巨人に立ち向かった。」

 

そう言って振り替える。

気丈に、でもやっぱり不安そうに見える護衛対象。

大人でこそあれど、普通ならこんな所に居るべきではない女性を見る。目が合うと手を振ってくれた。手を振り返しながら視線を下に向ける。

その足は、微かに震えていた。

 

「良い娘だろ?守ってやろうぜ。」

 

肩を叩くレオン。コクンとうなずき覚悟を決める。

 

「いくぞ。」

 

言うと扉を開いて外に出る三人。何度目かの村の中央広場。

崩れた瓦礫が道を塞いでいる。

 

「遠回りだが家の中を通って行こう。」

 

レオンの指示で一番近くの家の窓から中へ。そして玄関で再び外を伺う。

敵は二名、外は雨、視界は良くないがそれは敵も一緒だ。

 

「隙を見てあっちを頼む。俺はこっちだ。」

 

指差し確認で合意のもと、二人で外に出る。

こちらに気づいてないのか明後日の方向を向き、ふらふらした後両方が後ろに振り向いた。

出来るだけ音を立てずに、素早く背後に回り込み、ナイフを喉元に突き刺す。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、」

 

何度やってもなれない感触に戸惑いながらも敵を倒すことに躊躇がなくなっている。

 

(矛盾しているな)

 

とも思う。

と、同時にこれが現実なのだと。血に濡れたナイフと手の生暖かさが教えてくれる。

呼吸を整えると後ろを振り替える。レオンが手振りで呼んでいた。

近づくと梯子をかけて二階へ促す。

先に行って様子を見にいけと言う事だ。

促されるまま上に。

中を伺うとちょうど一人、向こう側に歩いて行く。

再び背後から忍寄り喉をナイフで一付き。倒れて動かなくなったのを確認して入ってきた窓から合図を送る。

登ってきたアシュリーを手を出して引っ張り、続いてレオンが登ってきた。

 

「道はこっち側だな。」

 

「ああ、瓦礫で塞がれてなければな。」

 

外に出て確認したところ、道は開いていた。

屋根づたいで下へ門までの舗装された道を行くと今度は二人。どちらもこちらを見ている。

 

「未だ気が付いてはいないみたいだ。」

 

「動くまで待つか?」

 

「いや」

 

そう言ってナイフをハンドガンに持ち変える。

 

「手早く倒す」

 

「レオン?使ってたハンドガンは?」

 

「ああ、墓地で弾かれてな。拾う暇がなかったんだ。」

 

あの時か、と思う。

 

「余裕無かったからなぁ」

 

「仕方ないさ。変わりにこれがある」

 

かつての相棒を懐かしむ暇はない。

マガジンを確認して装填すると通りに出て狙いを定める。

 

「じゃじゃ馬だけどな!」

 

一発!命中!

レオンの腕が確かなのは知っていたが、この雨の中であの距離をヘッドショットとは驚嘆に値する。続いて走ってくる奥の男に狙いを定める。

一発、二発。

さすがに当たらずに悪態をつく。

どんどん近づいてくる敵に再び狙いを定めるレオン。

 

(良い娘だろ?守ってやろうぜ?)

 

「そうだな。」

 

いよいよ近づいてきた敵に狙いをつけ直すレオンの足を軽く叩いて合図を送る。

 

「ローグ?」

 

レオンが呼ぶ頃には敵に向かって走り出していた。

肉薄する敵、手には松明。一度はしまったナイフを握り一気に駆け抜ける。

相手が松明を振りかざす。その脇の下を通るように背後に回る。ぬかるんだ地面に足を取られそうになりながら急制動をかける。からぶったその攻撃ですぐには振り替えれない背中に向かって一気に飛びかかる。

体重を支えられず倒れた相手の喉に、三度ナイフを突き立てた。

しばらくもがいていた相手はゆっくりと動かなくなっていった。

相手の上で息を整えているとレオン達が走ってきた。

 

「来たぞ!走れ!」

 

先ほどの銃声で再び集まりつつある集団にうんざりしながら門に向かって走る。

駆け抜けた先は風車の仕掛けのある農場だった。

 

「仕掛けが空いていれば向こうまで一直線だ!」

 

「まだ走るの?」

 

「後少しだ、頑張って!」

 

アシュリーの文句ももっともだが聞いている暇はない。

背中を支えて走るのを促す。目前の敵はレオンが露払いしてくれている。が、背後から松明の明かりらしきものがちらほら見えてきていた。

 

「レオンヤバイぞ!奴らが見えて来た!」

 

「止まるな!走れ!」

 

眼前の敵は思ったより少ない。

しかも扉の仕掛けは開いたままだった。

問題はその扉の前に、

 

「ヴオォォォォォォ!!!」

 

牛頭が居たことだった。

しかし、

 

「邪魔だ。」

 

ライフルに持ち変えたレオンの至近距離からのヘッドショット。走りながら当てると言う恐ろしい芸当を見せた。

これにはさすがの牛頭も怯み、立ち止まった。

 

「倒れないのかよ!」

 

「なら倒すまでだ!」

 

二人同時のバックキック!当然吹き飛び倒れる。が、これぐらいで倒せる相手ではない。

今は走り抜けることの方が先決である。だが、

 

「これあげる」

 

後々面倒になると思い倒れた頭にショットガンを二発。流石にこれで動かないだろうと吊り橋へ向かう。

 

「おい!こっちだ!」

 

真ん中を過ぎたあたりで誰かが家の中から呼んでいる。後ろからは敵、右手の通路からも沢山の炎が揺れていた。

 

「早く!」

 

「ローグ!いそげ!」

 

呼ばれて必死で走る俺。

余計なことをしたせいで少しだけ遅れた俺を待って外門を閉める。

分厚い掛け金はちょっとやそっとじゃ壊れそうもない。

門を閉めたレオンが家に入ると男がドアを閉めて鍵をかけた。

 

「大丈夫か?良く頑張ったな。」

 

椅子を進めつつ労いをかける。

 

「うん、ありがとう。」

 

これで暫く休めるわけ無いよなぁ?

走るのに夢中で気が付かなかったがここは・・・。

 

「お前・・・。」

 

鬼の形相になったレオンが男につかみ掛かる。

 

「おい、聞けって。こないだは・・・、まぁ・・・・・。」

 

「あぁ、その事だ。」

 

詰め寄られながらもどこか余裕そうな男はこちらを見るなり。

 

「やぁ、迷子のセニョリータは見つかったみたいだな。」

 

「セニョリータじゃなくてアシュリーよ。貴方は?」

 

ギロリと睨み付けて質問を返す。

 

「ルイスだ」

 

レオンに押さえつけられながらも笑顔を向ける。

 

「よろしく」

 

飄々としすぎて気のぬけなさそうな男、ルイスが愛想を振り撒いた。

 

「よし、自己紹介は終わりだ。それじゃ、」

 

押さえつける手を更に強める。武器を構えてないだけまだましだった。

 

「何者だ?目的を言え!」

 

「良い質問だ。だが残念、」

 

言い終わると同時に外から音が聞こえてきた。見れば強固だった筈のドアが開かれ、奴らが入ってくる。

 

「かくれろ!早く!」

 

状況にレオンが素早く指示を出す。

 

「なら二階へ!一緒に行こう!」

 

二階のどこかはわからないがかくれる場所はある筈だ。

 

「いや、隠れるなら個々だ。ほら、手を貸せ」

 

制止したルイスがタンスの前に立つ。レオンと顔を見合わせて反対側へ立った。

タンスを持ち上げると隠された穴が見つかった。

隠れるにはうってつけだがこんなところに穴なんてあっただろうか?

 

「アシュリー、こっちだ!急げ!」

 

レオンがアシュリーの手を引く。

 

「行くんだ。」

 

不安そうな顔をしながらも穴の中へかくれるアシュリー。

タンスを下ろせば穴は完全に隠れてしまった。

俺とレオンは弾倉を補充してそれぞれ撃てる状態へ持っていく。窓に張り付き外に集まった魑魅魍魎に睨みを効かせる。

そう、思い出した。

ここはゲーム序盤の穴場、難易度によってはここで心が折れる人も居ると噂の籠城戦。

 

「OK、ゲーム開始だ」

 

「早く終わりますように」

 

ルイスの開戦の合図に静かに祈りを捧げた。

決して届くことの無い祈りと共に、終わりの見えない夜が始まる。




3日かけたら長編になってしまいました。
見ずらかったら申し訳ない。
相変わらず更新は未定ですが、ゆっくりとかいていこうと思います。
宜しければ、もう少しだけ、
彼らの悪夢にお付き合いください。

次回
雪崩来る
息つく暇もない
血濡れ、再び
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