競馬界のレジェンドになったら…   作:展開郎

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第九話 百万ドルの夜景は綺麗だろうか?

目が覚めると同時に体に涼しさが伝わる。今の栗東では感じれないその、涼しさに快感を覚え再び瞼を閉じることにした。

そして、真っ暗な世界の中で自分が今北海道にいることを思い出した。

僕はスーパークリークとサッカーボーイのデビュー戦の舞台となる函館競馬場へと向かっていた。

 

スーパークリークは8月8日、サッカーボーイは8月9日にレースとなるのでスーパークリークのデビュー戦の前日の21時までに着くようにスケジュールを組むことから始めた。

何故レース前日の21時までかというと、騎手たちはレースに出るためには調整ルームという競馬場内にある場所で過ごさなければいけないからである。これは外部との接触を避けて、公正な競馬をするために必要なものである。前の世界では携帯電話などの持ち込みで30日の騎乗停止などと、古くからある調整ルームのシステムに問題があるのではという見方もあった気がするがそんな事は僕には一切関係なかった。

それは何故か、簡単な答えではあるがそもそも“携帯”がないのである。いや僕自身が持っていないだけではなく存在しないのである。

この世界に来て当初はスマホがないことに苦しんできたが、それも10年経つと別にどうでも良くなってしまう。スマホより手に持つのは大事なメモ帳である。

これに色々なことを書いたりして、レースに挑んだりする。そんな大事なメモ帳、確か誰かにサインをしてもらったのは確かなのだが本当に覚えていない。

とまぁ、そんな事は置いといてまず8月8日の早朝に伊丹空港に到着し、そのまま直で函館空港まで空の旅をするわけであるが隣には誰かいるわけでもなく一人エコノミークラスで次走のことを考えながら到着を待つのみであった。

函館空港到着後はすぐに予約していたタクシーに乗り、そのまま函館競馬場へと向かった。

その道中でもレース模様をどうしようか考えていた。

 

 

 

まずスーパークリークの新馬戦、1番人気はもちろんスーパークリーク………とはいかなく2番人気だった。

1番人気、パープルボーンの父ピットカーンはイギリスとアイルランドでのリーディングサイアーにもなった馬で母父は本場のイギリスダービーを優勝したラークスパーである。

ただ、それだけで1番人気になる事はない、問題は()()である。そうパープルボーンの鞍上は函館・札幌で強いと定評のある豪原洋行だったからだ。函館と札幌の重賞を複数回勝つほど、彼は強い。その彼が得意なフィールドに挑みに来たのだ、注意は必須と言っていいだろう。

そして3番人気のクララトウショウ、これも気をつけないといけない。父はあの天馬、トウショウボーイ。一時はスーパークリークより人気が上だったらしい。

後は問題ないであろう。その二頭さえ捌けたら、すっと勝てるだろう。

 

ではサッカーボーイの新馬戦はというと、1番人気だ。ただオッズとしては僅かな差の2番人気、トウショウマリオがいることが注意点だろう。

スーパークリークの新馬戦とは違い警戒する点は少ない。

 

 

 

そうこうしていると、もう函館競馬場に着いたようである。

タクシーから降り、競馬場内の調整ルームへと向かうことにした。今はまだ午後の3時ではあるが、観光などは当たり前にせずそのまま調整ルーム入りである。やはり飛行機に乗ると、体の調子が自覚できないかもしれないが悪くなる可能性もあるので、とりあえずルームに入ってからは少しだけ寝ようと思う。

 

「すいません、竹豊です。調整ルーム入りします。」

 

「和室ですか?洋室ですか?」

 

「えぁ、えっと、洋室でお願いします。」

 

「かしこまりました、何日の滞在ですか?」

 

「二日間の滞在です、メニューの方見してもらってええかな?」

 

「はい、メニューコチラどうぞ。」

 

調整ルームというのは驚くことに待遇がホテル並みである。といっても一流ホテルよりかはランクが下がり二流ホテルぐらいだろう。そしてここで数日滞在する訳だが、調整ルームは公正競馬のために作られたものなので途中外出などは認めておらず料理などは調整ルームにいるシェフたちが作るのである、ちなみにお値段は1000〜1500円ぐらいである。まぁ、栄養価などを考えて作ってくれているのだからこのお値段であっているのだろうが前の自分の感覚からすればかなりお金が掛かった一食である。

しかし、今日の夜ご飯は何にしようか生姜焼きか、ビーフシチューか…悩ましい。

 

「じゃあ、今日の夜ご飯はビーフシチューでお願いするわ。」

 

「分かりました、では鍵をお渡ししますね。」

 

とまぁ、様々な処理をしてようやく部屋に入れた訳だ。とりあえず服を脱ぎ散らかして、ベットに沈み込むように横になる。

やはり飛行機のせいで体が疲れているのか、意識が少し……ずつ、朧……に、なって………

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めたときには、もうすでに夕方の6時だった。

少し寝汗をかいていたようで、大浴場へ向かうことにした。どこの競馬場でも大浴場があり、その中にはサウナがある。とはいっても普通の人が考えるサウナよりもっと蒸し蒸しして、ちょっと入るだけで一気に汗をかくことができる減量用のサウナでもある。サウナに入る必要はないので服を脱ぎ、浴場に入った。

するとどうやら、先に風呂に浸かっている人がいるようだった。

 

「あーい、君もしかして豊くん〜?」

 

「あ、お久しぶりです、多原成貴さん。」

 

多原成貴、昔は元祖天才、時代が経つと妖怪ポエマーとなっていった自分こと竹豊と肩を並べるほどの天才ジョッキーである。怪我さえなければ、もう少し勝ち鞍は増えていたことだろう。

そのどことなく、風のように気ままに感じる性格に天才と言える才覚が垣間見えてしまう。

 

「フルネームじゃなくて構わないよ。そっか、明日の3レースに乗るんだっけ?」

 

「は、はい。そうゆう多原さんも、3レース乗りますよね?」

 

「そうだよ、まぁ〜ライバル同士頑張ろうか。」

 

そういうと多原さんは風呂を上がって更衣室の方へ向かっていった。かなり熱い風呂の中で、僕はふと考えてしまう。今の今までは勝ててきたが、G1やG2、果てはG3で勝てるのだろうか。

初めての重賞だった金鯱賞、勝てるビジョンが見えたのに結果は二着。本当に()は竹豊と同じのジョッキーになれるだろうか。いや()()()()()()()()()

そのことだけが心の奥底で渦巻いている。苦しくはないが、辛くなるほどのプレッシャーが胸にのしかかっているような気がしてしまうのである。

 

 

 

 

翌朝の早朝に、目を覚ましすぐさまスーパークリークに会いにいった。どんな調子なのかも見るためのであるが。

すると馬房の前には佐藤先生はいなかったが厩務員の確か…松宗さんがいた。どうやら僕より朝早くから恐らく寝ずにスーパークリークの様子を見たのであろうか、目の当たりが腫れている。

そんな大事にされていたスーパークリークは僕を見かけると、少し喜んでいるのか鼻をブスブスっと鳴らしている。

 

「松宗さん、クリークの調子どうです?」

 

「いや、中々に良いですよ。輸送でガレるかと思いましたがその傾向は見られないですし、これなら勝てますよ。」

 

「ええ、毛並みを触ってみてもいい感じですし勝てますよ。そうですね、五馬身ぐらいはいけると思いますよ。鞭打たなくても。」

 

「それは難しいと思うんやけどな〜、いけるやろか。」

 

「ええ、スーパークリークの素質は神がかり的なもんですわ。いやほんまに、輸送で調子だけ崩さなくてよかった。スーパークリークに松宗さんがずっと着いてきてくれたおかげですわ。本当に感謝です。」

 

「いやいや、それこそが厩務員の仕事ですよ。」

 

そうやってスーパークリークの調子も見つつ、世間話をしていた。やはりいつ見ても素質という点においては輝くように見える。

やはりこんな馬に乗れるなんて、最高としか思えない。この馬が平成三強と言われるのにも納得だ。

 

 

 

 

 

 

 

函館競馬場 第3R 三歳新馬 芝1200・右 芝:重 ダ:不

 

『さぁ、三歳新馬が始まろうとしています。先ほどの第2レースのサクラチヨノオーと同じ強い馬は出てくるのでしょうか。

 

 一枠一番はヤマノオラシオン鞍上は松長幹夫で四番人気です。勝利の凱歌をみんなに歌われるでしょうか。

 

 二枠二番はフレッシュアピール鞍上は多原成貴で六番人気です。天才に応えてくれるか。

 

 三枠三番はレオパルサー鞍上は大津栄三で七番人気です。見事な大逆転を大逆転を目指します。

 

 四枠四番はスーパークリーク鞍上は竹豊で二番人気です。函館競馬場初挑戦です。

 

 五枠五番はパープルボーン鞍上は豪原洋行で一番人気です。得意の函館でどんな勝ち方を見せるのか。

 

 六枠六番はモガミデンカ鞍上は蓑川早人で五番人気です。人馬一体となって勝利を目標にしています。

 

 七枠七番はクララトウショウ鞍上は大島貞博で三番人気です。大外枠を跳ね返せれるのでしょうか。

 

各馬、返し馬をやめてゲート入りの準備をしています。』

 

 

 

「スーパークリーク、お前は強いんや。勝てるでこのレース。」

 

僕の激励に応えるかのようにクリークは首を上げ下げしてくれた。その様子に少し心強いと思った。

ゲート入りも苦労することなく、すんなり入ってくれたことにも感謝だ。後は僕がどれだけクリークを強く走らせるか、それだけである。自分のデビュー戦の時より遥かに緊張してしまう。

今日のデビュー戦からようやく、“竹豊伝説”が始まるのだ。

 

『各馬ゲートイン完了、』

 

このゲートが開く瞬間のタイミング、最初は怖かったけれど今となっては本当に反射でいける。ゲートが開く瞬間に漏れ出る光がスタートの合図だ。

まだだ、まだだ。まだ、まだだ。まだまだだ。

光は漏れてない。あと少しだ。

頭の中のストップウォッチが少しずつ動く。

見えない。

見えない。

まだ…見えない。

………見えたっ!!!

 

『スタートしましたっ!!おおっと、四番スーパークリーク中々のスタートダッシュ、五番パープルボーンはどうやら出遅れた模様。』

 

一番の難関の五番が潰れてくれた。もう一つの難関のクララトウショウも大外枠、これなら先行からの逃げ切りでいけるっ!!

勝てる路線が、芝に描けるっ!!

 

『スーパークリーク、先行争いをします。先行争いはスーパークリークとヤマノオラシオンでその後ろにフレッシュアピールとレオパルサーがついています。』

 

クソっ、ヤマノオラシオンが邪魔だ。最初の489mは上り坂だ、無闇にスピードを上げて下りで調子を崩すわけにはいかない。

こうなったらヤマノオラシオンにちょっとずつ、ちょっとずつ近づいて下がってもらうしかない。

しかし相手は競馬学校で先輩だった松長さんだ、僕のことを分かっているだろう。下がってくれるかどうかだが、五分五分だ。

ドカッ、という鈍い響きが頭に来た。一瞬なんだろうと思ったが恐らくは土が吹き飛んだと思う。それをすぐに察知してか、ヤマノオラシオンは後ろに下がってくれた。

 

『さぁ、先行争いは…っと、スーパークリークが内について、ヤマノオラシオンはズルズル下がっていきます。』

 

直線400を超えて、隣にも後ろにも敵はいない。勝利の道筋もある、あとはクリークを走らせるだけだ。

 

「クリーク、行くでお前の実力を発揮するんや。」『バシンっ』

 

鞭を打つとクリークはすぐにとはいかないが徐々に、徐々に、徐々にスピードが着実に上がっていく。

クリークは初速は普通、加速は遅め、だけれども最高速度だけは桁違いの速さである。

第三コーナーもするり、するり、後ろをちらっと見ても誰も追いかけてこれない。これならさっき話してた通りの五馬身、いやそれ以上が出来る。

 

『さぁ、直線終えて第三コーナーに入りスーパークリークが他馬を圧倒して一人旅を始めています。そんなスピードで最後まで持つのか、竹豊っ!!』

 

あぁ、クリークの足音だけが聞こえる。クリークが必死に走るその音だけが聞こえる。スタンドからの人の声も聞こえるがもう大丈夫。

もう何も恐れるの物はないっ!!クリーク、鞭を使わなくても分かるだろうけどお前が強いということをみんなに証明しないといけないっ!!

だからしんどいかもしれないけど僕の鞭に答えてくれよっ!!

 

『後続の各馬一切、追いつかない。スーパークリークはもうすでに第三コーナーを回って直線の下り坂ぁぁぁっ!!!』

 

走る、走る、走れ。スーパークリークお前は強い、僕とお前とで最強なんやぁぁぁっっ!!!

スーパークリークの上で鞭を振い続ける、それだけ。ただそれだけなのに僕を光の果てまで連れて行ってくれる、そういう気がしてしまうっ!!

お前はクリーク(小川)やない、お前は正真正銘のスーパークリーク(大河)やっ!!!!

 

『各馬ようやく、直線コースにしかしっ、スーパークリークはその遥っ、遙っ、遥か先っ!!その差は10馬身、クララトウショウ差を縮めようとしますがっ!!10馬身から9馬身、8馬身これ以上狭まらないっ!!スーパークリークスピードが落ちないどころかまだ、まだまだ上がるっ!!どこにそんな力があるんだっ!!』

 

ゴール板が見える。ここで勝利の道は消えている、けれど僕にはその先すらイメージ出来る。

4月の中山、5月の東京、そして11月の菊花賞が見える。さぁもう一歩でゴールだ。

 

「お疲れさん、スーパークリーク。」

 

『圧倒ゴールインっ!!スーパークリーク、竹豊まさしく天才コンビですっ!!クラシック有力馬に一気に駆け上がりましたっ!!勝ったのは竹豊、デビューしたてのジョッキーです。恐るべし、竹豊。』

 

 

 

その日はもう疲れ果ててしまい、その後の記憶はなかった。気づくと、いつの間にか調整ルームでぐっすり寝ていたらしい。またもや寝汗…というより恐らくそのまま寝たから汗もそのままだったのだろう。

いやしかし、本当にスーパークリークのあの走り今思い出しても興奮してしまうほどだ。あの加速するスピードについていくあの感覚が本当に世界を飛び出してしまうような感じでいまだに鳥肌が出てしまう。

そうこう考えて体を洗うために大浴場へと来ると、また誰かがいたようだ。

しかしその形に見覚えがある多原さんだった。

 

「多原さんお疲れ様です。」

 

「あぁ、豊くんか。今日のスーパークリーク強かったねぇ。」

 

「はい、上手く実力を発揮出来たのが本当に一番でした。」

 

「いやしかし豊くん、あの馬ひょっとするとじゃないけど大物になるね。」

 

「ええ、なるでしょう。僕が乗るんですから。」

 

「ほほう、中々の自信だね。それじゃあ、またお先に。」

 

「さようなら。」

 

「……あっ、それとだけど豊くん。あの馬ねクラシック期待してるけど逆に()()しちゃうよ強すぎて、それじゃあ。」

 

そう一言だけ言って多原さんは去っていってしまった。その言葉に少し頭が痛む、スーパークリークもサッカーボーイも足が弱い、だけれども強い。

その強さのために足を酷使する、僕はそういうところをコントロールしないといけないのかもしれない。あの子たちをクラシックで走らせるためにも。

そうやって難しいことを考えている中で熱い風呂に入っていたわけだから、考えるのも次第にできなくなり少しのぼせそうになるぐらいまで風呂に入っていた。

ちなみにその日の夜ご飯は竜田揚げだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

函館競馬場 第3R 三歳新馬 芝1200・右 芝:不 ダ:不

 

『さぁ、三歳新馬が始まります。昨日の劇的なレースから一転、今日はどのようなレースが見れるでしょうか?

 

 一枠一番はトウショウマリオ鞍上は芝田政人で二番人気です。その足でこのコースをクリア出来るか。

 

 二枠二番はレジェンドシチー鞍上は蓑川早人で五番人気です。そして伝説へ…

 

 三枠三番はストームウェイ鞍上は田辺木博で六番人気です。レースを荒らす台風になるか。

 

 四枠四番はヤエシバオー鞍上は森満明で三番人気です。さぁその名に合う侍となれるか。

 

 五枠五番はファイブセツザン鞍上は鹿山雄五で四番人気です。着順だけは名前の通りにはならせないぞ。

 

 六枠六番はサッカーボーイ鞍上は竹豊で一番人気です。昨日のレースを再び見せてくれるか。

 

一斉に各馬ゲート入りをします。』

 

 

 

今日も再び同じ場所、同じレースをする、乗る馬だけは違うけれど。

サッカーボーイ、スーパークリークと同じく輝きを持つ馬だ。その輝きの強さはスーパークリークに劣りはしない。

少しゲートに苦難しそうと思ったが、素直に入ってくれたことに感謝でしかない。

緊張は昨日と同じだ。そして負けれないレースというのも同じだ。

さぁ“竹豊伝説”第二話をお見せする時だ。

 

『各馬ゲート入りが完了したようです。』

 

光が見えた。あぁ、いいぜ。いつでも行ける。

僕とサッカーボーイならいつでも行ける。F1レーサーより速く華麗に走ってやる。

光は漏れた…だけどまだだ瞬発力の早いサッカーボーイには早すぎる。

もう少し、あともう少しだけ光がもう少し見えてからだ。

ドリブルの時間にはまだ早すぎる。

まだだ、まだダメだ。

シュートの時間は…

時間は……

今だっ!!

 

『スタートしました。好スタートを見せたのはヤエシバオーです。ファイブセツザンは少し出遅れたようです。内からはトウショウマリオがぐんぐん前を狙います。』

 

スタートは上手くいった。抜群のスタートだ、サッカーボーイもどうやら気分が乗ってるのか最初からスピードが速いっ!!

スーパークリークとは逆で初速は遅く、加速は速く、最高速度は最高である。

大外からであろうが、サッカーボーイの力さえあれば逃げても勝てる勝利のラインが僕には見えるっ!!

いくぞサッカーボーイ、上り坂だろうとぶっ飛ばすぜ!!

今のお前はどんな馬の走りより早い、()()()()()()で走れるっ!!

 

『先行争いは大外からサッカーボーイが来ました、サッカーボーイが来て内にトウショウマリオ、間にヤエシバオーといった形になりました。』

 

先行集団についたが、トウショウマリオはまだ持つだろうけどヤエシバオーはもうスタミナが切れかけている。

この調子なら更に内に詰めれて第四コーナーでドンっといけば勝てる、そうしたら勝てる。

 

『先行集団から4馬身ほど離れて、レジェンドシチーがいてその後ろにはストームウェイ、後ろから2頭目にはファイブセツダンがいます。』

 

ヤエシバオーが下がり出した、予測してた通りスピードが落ちてきた。あんなに首の上げ下げが激しいとスタミナを無駄に消費するだけだ。

あとはトウショウマリオを上手く突き放せるかだ。

やるなら第四コーナーの下り坂から一気に加速、これに限るっ。

シュートは最後の最後まで貯めておくっ……

 

『第三コーナー前は内にトウショウマリオ、外にサッカーボーイ、サッカーボーイ、トウショウマリオ競り合いを続けていますっ!!』

 

サッカーボーイが少しかかりそうな気配がするので少し手綱を引いて制止する。

シュートはまだだ。シュートにはまだ早いと言い聞かす。もう少しなんや、お前が1番気持ちいい走りをさせてやれるのはっ!

 

『第四コーナーをカーブして内にトウショウマリオ、外サッカーボーイ、今直線を向いて僅かにサッカーボーイが先頭です。』

 

今やサッカーボーイ、シュートの時間や!!そうやって鞭を叩くと、一気に加速し出した。

俺の頭の中のスピードメーターは急な加速に表示が間に合ってない。

スーパークリークが光になるのなら、サッカーボーイは突風のように感じてしまう。

叩けば、考える数倍の走りをする。これはシュートどころではない、ダイレクトシュートだっ。

こんな走りだからみんなはこの、走りを()()()()()()と名づけたのだろう。

それを鞍上になったからこそ実感してしまう。振り下ろされそうな気さえする走りだ。そんなサッカーボーイが作り出す暴風のトンネルの中で僕は見た。

サッカーボーイと同じ金色の輝きを持つのに、黒色の馬を。サッカーボーイに似た馬のようで親近感が湧くし、物凄く苦労しそうな気さえする。

その次には栗毛と芦毛の馬が見えた。これまた同じ金色の輝きが見えるっ…

 

『リードが3馬身、4馬身、5馬身と広げます。二番手はトウショウマリオ、他の馬はまだ第三コーナーっ!!サッカーボーイ完全に抜けましたっ。』

 

さぁサッカーボーイ、さっさとレースを終わらせよう。お前のそのシュートで。

お前が楽しくなるレースはまだまだ、この先にもあるのだから。さぁ、一気に駆け出そう…っ!!

 

『先頭はサッカーボーイ、先頭はサッカーボーイ、サッカーボーイ先頭でゴールですっ!!竹豊、またしてもデビュー戦で恐ろしい結果を残しましたっ!!』




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