宝物   作:水野渚

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エピローグ


第6話

12人ライブから1ヶ月後…

肌寒い気候が続いた日々も終わりを告げ、気がつけば周りには、桜の花びらが舞う。

ほのかに暖かな空気の中、この学校にも、春のあしおとが近づいてきていた。

 

虹ヶ咲学園

ここで過ごした毎日には、辛い時も、悲しい時も、楽しい時も。笑顔の日も、涙の日も…色々あった。

この学校で過ごすみんなの、たくさんの思い出がつまっている。かけがえのない居場所。

この学校は、私たちみんなの、宝物…。

この学校を大切に思う大好きの気持ち。それをスクールアイドルとファンの皆で繋いでいきたい。

この曲にはそんな想いを込めたの。

 

「どうしたの?ぼっーとして。」

「ん、ちょっとね、この前作った曲の事考えてたの。」

「あ、この曲だよね。…私この曲好きだよ。この学校が大好きだって思う気持ちが、すごく伝わってくる…。皆が聞いたらきっと感動しちゃうよ。」

「ふふっ、ありがとう。…桜、綺麗だね…。」

「うん。…こうやって、あなたと一緒に桜を見ながら過ごす時間、いつまでも続いて欲しいな…。」

「なに言ってるの歩夢ちゃん。私たちはこれから先もいつだって、ずっと一緒、でしょ?」

「…ふふっ。そうだね。ずっと一緒だよ。」

歩夢ちゃんが私の手をギュッと握った。

「…ねぇ、私ね、今凄く幸せだよ。同好会の皆と出会えて、ファンの皆と繋がれて。気づけば、皆との時間が、キラキラの宝物になってた。…、そして、そんなスクールアイドルの世界に私を連れ出してくれたのは、あなた。…あなたが、私の世界を宝物でいっぱいにしてくれたんだよ。だから、本当にありがとう。」

「…こちらこそ、いつも歩夢ちゃんと色々な事に挑戦できて、毎日が新しいの連続で。凄く楽しくて幸せだよ。ありがとう。」

ふふふっと2人で穏やかに笑い合う。

 

「なぁにイチャイチャしちゃってるんですか〜?せんぱいたち〜」

「お2人とも、朝から仲良しですね。」

「仲良しなのはとてもいい事。璃奈ちゃんボード「ほっこり」」

「ふふっ。ずっとそこに居たら遅刻してしまいますよ。」

「かすみちゃん、しずくちゃん、璃奈ちゃん、栞子ちゃん。」

 

「おっはよ〜!そろそろ桜が咲くらしいよ〜。おや?桜はもう咲くら!」

「きゃあっ!これが日本のサクラなのね〜!とってもかわいいわ〜!」

「桜を見てるととても元気が湧いてきますね…、今すぐ歌いたい気分です!」

「愛ちゃん、ランジュちゃん、せつ菜ちゃん。」

 

「チャオ〜!皆一緒にどうしたの?お花見?」

「彼方ちゃんもお花見しながらお昼寝したいぜ〜。」

「beautiful.ボクもhamburgerを食べながらのんびりお花見したいな。」

「…まだお花見シーズンには少し早いわよ、みんな。」

「エマさん、彼方さん、ミアちゃん、果林さん。」

 

気づけば、同好会の皆が周りに集まっていた。

「今日は久しぶりに12人皆でのライブね。ランジュとっても楽しみよ!」

「あなたが作ったこの、学校への大好きが溢れた新曲を、やっと披露できるんですね!今日の放課後がまちきれません!」

「かすみんこの曲すっごくすきすきです〜。早く皆の前で歌いたいです〜!」

「会場のみんなで歌ったら、きっとすごく気持ちいい。璃奈ちゃんボード「ワクワク」」

「あっ。皆さん、急がないと授業が始まってしまいますよ。」

「ふふ、それじゃあ、誰が1番に学校に着けるか競走よ〜!」

「あ〜カリンずるいぞー!愛さんも負けないぞー!」

「彼方ちゃん、早起きしたから眠くなってきたかも…、しずくちゃん、よろしく〜。すやぁ…。」

「もぅ、彼方さんったら…、こんな時に道の真ん中で寝ちゃ駄目ですよ!…ほら、一緒に行きましょう。」

「Yawn...まったく、みんな朝から落ち着きが無いんだから。」

「みんな〜急いで〜!…ふふっ。なんだかスイスにいた頃思い出しちゃうな。」

「…行こっか、歩夢ちゃん!」

「うん!」

 

そしてまた、新しい一日が始まる。

大切な思い出がたくさんつまったこの学校で。

私たちの宝物でいっぱいの日々は、どこまでも続いていく…。

 

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