SSSS.GRIDKNIGHT Another God Wish   作:ゴリニティ75

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…最近暑くね?暑さのせいで小説投稿遅れましたね…これだから夏は(言い訳

…とりあえず日常パートです!

これから数話は響子にフューチャーした話を展開していく予定ですのでご了承ください!

それではどうぞ!




#4
第12回 憂・悶


『ダイナミック…ファイヤーーッ!!!』

 

ダイナミックキャノンから放たれた業火により、ゴウ・スワードキャリバーの身体は塵とかしていく…

 

その映像を観て、一同はその場の時間が止まったかのように静まりかえる。

 

……

 

 

 

 

「…惜しかったですね〜♪ファージさーん★」

 

そんな静寂を破ったのは純粋無垢な笑顔の長い紫色の髪を揺らす少女:望美。

 

「…あばっ…ま、まずいですよ〜…望美さん〜…」

 

その姿を見てコピーはまずいと判断して小声で望美に忠告する。

 

「………」

 

「あれ〜無視ですか〜♪ねぇ〜ねぇ〜、今どんな気持ちですか〜♪」

 

コピーの忠告をものともせず望美は俯いているファージへと近づいていく。

 

「あばばばばばばば」

 

コピーは以前ファージに首元を掴まれたことを思い出し、足を座っていた椅子の上に乗せて体操座りのようにすると震え出す。

 

すると今まで俯いていたファージの口が僅かに動く。

 

「…………ぃ…」

 

「ん〜♪なんですか〜♪」

 

そう笑いながらファージの顔を覗き込むとファージが突然笑い出した。

 

「…ツ…アハハハハハハハハハハハハハッ!!」

 

 

「…うっわぁ…まじですか…そんな顔するんですかファージさん…キッモ…」

 

今まで見たことのない表情で笑うファージに思わず望美は頬の筋肉を引きつらす。

 

「……ァ…?」

 

コピーに至っては、この世のものと思えないものを見たかのように口を開けたままファージを見ている。

 

「ハハハッ!素晴らしいっ!素晴らしいっ!」

 

そう一人でに喋りながら自身の白い髪をクシャクシャに乱しながらファージは笑い続ける。

 

「あのなんてことのない…適当な怪獣であれだっ!…やはりアシストウェポンの力は素晴らしいぞ…!…すぐさま次の開発を急がねば…!」

 

「…コホン…一人で盛り上がってるとこ悪いんですけど〜♪あの…キャリバーさん…でしたっけ?あの人爆散してたけど大丈夫なんですか〜♪」

 

ファージの豹変ぶりにも慣れたのかすぐさまいつもの望美に戻ると笑いながらファージに問う。

 

「…あぁ…アイツはあの程度ではやられないだろう…」

 

そう答えるとファージはすぐさま部屋から出ようとする。

 

「…コピー…当分はお前の好きな怪獣を創っていて良いぞ…次のが完成したら…また来る…」

 

最後にそう言い残すとファージは去っていく。

 

…それにしても…まさかダイナレックスがまだ生きていたとは…あの時仕留め損ねたか…ハァ…面倒ごとを増やしおって…

 

 

ファージが去っていくと望美はコピーの元へと近づく。

 

「…ほんとっ…よくわからないですね〜ファージさんは…〜♪…それじゃあコピーちゃ〜ん♪新しい怪獣を創りましょうか♪がんばりますよ〜♪えいえいお〜★」

 

「…おーー…?」

 

とよくわかっていないような表情でコピーは腕を上げ、また怪獣を創りだしていくのだった。

 


 

謎の光によって戦いの傷が癒えていく街をビルの上から見下ろしながら見つめる影があった。

 

「……」

 

夜の街の光に照らされその全貌が明らかになる。

 

目の下に大きなクマをたくわえ、腰からは刀剣の鞘を提げ、無精髭を生やしている仏頂面で猫背な白いスーツの男がそこにいた。

 

…サムライ・キャリバー…それが男の名前だった。

 

異様な程に白いスーツにはところどころに怪獣の付けている鎧のような装甲と同じ模様が見える。

 

「…つ、次は…負けんぞ…グリッドナイト…」

 

再び夜の街の光に照らされる頃にはもうそこにサムライ・キャリバーの姿はなかった。

 


 

「––!––––!––––!」

 

至る場所からサイレンや悲鳴が聞こえる。あたり一面を嫌な匂いが覆い尽くす。

 

「ハァ…ハァ…ハァ…!」

 

そう息を荒げながら、道の原型を留めていない道をただひたすら走っていく。

 

振り仰げば、そこにはいくつもの怪獣が闊歩している。

 

もうどれくらい走っただろうか。

 

全身が痛い。

 

手を繋いで一緒に走っている妹の体力ももう限界のようだ。

 

二人の少女の身体は至る所から悲鳴をあげている。

 

なんで。

 

なんでこんなことに。

 

これはきっと悪い夢なんだ。

 

そうだ。絶対。

 

そう考えていると上から瓦礫が落ちてくるのが見える。

 

まずい。そう思うが、走り出した足は急に止まることが出来ずに前へと進んでしまう。

 

 

止まって、止まってよ!

 

このままでは瓦礫の下敷きになってしまう。

 

そんな時、

 

「オイショッッ!!」

 

と自分の身体を何者かによって後ろへと引っ張られ瓦礫の下敷きにならずに済んだ。

 

…誰…?

 

引っ張った何者かを確認しようと後ろへと振り向く。

 

「君たち大丈夫…?」

 

そこにいたのはライムグリーンの髪をした少年だったー

 

 

◾️

 

pipipipi...pipipipi...

 

という電子音とともに、ゆっくりと瞼を持ち上げる。

 

薄暗い部屋の天井に両目の焦点が合うよりも早く、肌にまとわりつく冷たい汗を響子は感じた。

 

「ん……」

 

微かな雨音に気づいて窓に目を向けると、暗いガラスの外側に張り付く無数の水滴が見えた。

 

「…今日は雨か…」

 

小さくため息をつきながら、響子はベッドから出て床に置かれたスリッパに足を突っ込み、立ち上がる。

 

途端、かすかな立ちくらみに襲われ、じっと俯く。

 

…あの夢を見たせい…かな…

 

と思いつつ、しばらくその場で目を瞑り立ちくらみを乗り切る。

 

「…よし…もう大丈夫」

 

立ちくらみが治り、目を開け時計を見るといつもよりも寝坊していることに気づいた。

 

「っ…!寝坊した!」

 

先程までは二度寝したい誘惑に駆られていたが、そんな眠気はすぐになくなり、学校へ行く準備をしていく。

 

クローゼットの前に移動し、急いで寝巻きを脱ぎ、床へと放り投げる。

 

そして制服に手を伸ばすと同時に三面鏡の前へと移動する。

 

制服のボタン、リボンをつけた後、就寝中に乱れた髪を手早く整える。

 

…ご飯は…いつも通り登校途中に買おう…

 

と考えると通学バッグに手を伸ばし、自身の部屋を出て急いで階段を駆け降りる。

 

玄関に着くと通学靴を棚から取り出して履いていく。

 

かかとの部分が靴に上手く入らず、苦戦していると後ろから声をかけらる。

 

「…お姉ちゃん…まだいたんだ…」

 

後ろを振り向くとそこには、響子よりも少し濃い水色…どちらかと言うと天色に近い髪色をした少女が立っていた。

 

「ご、ごめん…寝坊しちゃって…」

 

苦笑いをしながら答える。

 

彼女は響子の妹である古澤 (かな)

 

2個下の中学中学二年だ。

 

二人の仲は…あまり良いとは言えない。

 

同じ家に住んでいても特にこれといった会話はしない。

 

それどころか何故か避けられている気がする。

 

…昔は仲良かったのになぁ…

 

と思っているとようやくかかとが靴に入った。

 

「それじゃぁ…行ってくるね…」

 

「……」

 

響子がそう言って扉に手を掛けるが奏の返事はなくその代わりに奏が廊下を歩いていき、リビングへと入っていく音が聞こえる。

 

一瞬寂しさを覚えるが、すぐにそれを忘れると扉の持ち手に力を入れて外へと出る。

 

「いつまでこんなことをしているのっ!!」

 

外へ出た瞬間、家の中から母の怒鳴り声が聞こえてくる。

 

「いい?奏…あなたは特別なの。あの子と違って…大体ねー」

 

…やめて…やめてよ…もう聞きたくない。

 

響子はその声から1秒でも早く逃げるように家から離れていく。

 

響子は家が嫌いだった。

 

自分に何も期待をしない父が、毎日のように奏を叱責するそんな母が嫌いだった。

 

いつからだろうこんな風になったのはー

 


 

「うーむ…」

 

「…おーい…太陽?……どしたん?話、聞こか?(イケボ」

 

一緒に登校してきた太陽の様子がいつもと違うため心配げに話しかける樹。

 

「いや…なんでもない……って今マッシュルームのやついたなオイ」

 

と即座に樹のボケにツッコミを入れる。

 

「おぉ…いつもの太陽に戻った」

 

「…なんかいつもと違ったか俺?」

 

「うん、いつもの「ウェイwww」みたいな感じじゃなかった」

 

「…お前それ、俺のことバカにしてんだろ…」

 

太陽にそう指摘され、なんのことやらと口笛を吹こうとする樹。

 

だがなかなか吹くことができない。

 

「下手くそか!こうやるんだよ…よーく見とけよ〜」

 

太陽は樹に手本を見せるように、それはまぁ見事な口笛を披露する。

 

「どうだ!俺の口笛テクは!」

 

「…これからお前のこと口笛マスターって呼ぶわ」

 

「おい!変なあだ名付けんな!!」

 

結局いつものくだらない談笑をしながら教室へと二人は歩いていく。

 

 

 

「それじゃまた後で」

 

「…人気者はつらぁござんすねぇ…」

 

そう言うと二人はいつも通り太陽は前から、樹は後ろから入る。

 

「太陽ーおはー!」

 

太陽の元へとクラスのみんなが集まっていく。

 

それを横目で見ながらそそくさと自分の席へと移動していく。

 

「えぇ?ちょっと何それ〜?…あっ新条君!おはよう!」

 

女子グループで話していた響子が樹が入ってくりのに気づくと挨拶をしてくる。

 

…優しいかよ

 

「あ、あ、えっとおはよう…」

 

とぎこちなく返すとそのまま自分の席へと直行する。

 

その光景を見て響子と話していたグループがザワザワとしだす。

 

「ちょいちょーい、キョッピーさ…なんか新条くんと距離近くね?」

 

「あ、それ思ったーなになに〜…どうしちゃったの〜」

 

「…というか新条くんの声とかなんか久しぶり…ってか初めて聞いたかも!」

 

と各々思ったことを口にしていく。

 

「え、え〜っと…」

 

響子はどう返答しようか迷って苦笑いし続ける。

 

 

…バリバリ聞こえてるんですけど…え?わざと?嫌がらせですか?

 

樹は通学バッグから教科書を出しながらそう思っているところでチャイムが鳴り、担任が教室にやってくる。

 

「はーい、じゃあ席つけよーっと…」

 

担任の言葉にみな慌てて自分の席へと着いていく。

 

「えー、まず今日の日程だがー」

 

担任の教師が今日の大まかな流れを説明していく。

 

そんな話に退屈になり、ふと太陽の方をみる。

 

彼の席は樹の席とは対極の廊下側の一番前の席だ。

 

いつもならバカ真面目に聞いているはずの太陽が、今日は机に視線を落としたままどこか暗い表情をしているのが少し…ほんの少しだけ引っかかった。

 

 

 

 

「はい、4限目終わりねーお疲れー」

 

先生がそう言うと、4限目の終わりを告げるチャイムが鳴り響き昼放課の時間が訪れる。

 

…さてと…太陽が呼びに来るまで寝たフリしときますか…

 

そう思い、樹は寝たフリを実行する。

 

チチッチチッ

 

いつもは聞こえもしない時計の針が動く音が今日はよく聞こえる。

 

 

…遅くね?

 

昼放課開始からもう5分経つというのにいつも速攻で呼びに来る太陽が呼びに来ない。

 

樹が顔を上げると太陽は珍しく自身の席に座ったまま、朝と同じように机を見つめている。

 

…あー今日は俺が呼びに行くパティーンね…

 

樹は寝たフリをやめて太陽の元へと向かう。

 

「おーい、どした?メシ食いに行くんじゃないの?」

 

樹が声をかけると太陽は我に返ったかのように樹の方へ顔を向ける。

 

「…悪い、今日弁当忘れた…」

 

「…じゃあさっさと購買行ってこ…い…ってお前まさか…」

 

太陽の顔が徐々に青くなっているように見える。

 

「…御名答…お前に100ポイントやるよ……見事に財布忘れた」

 

「まじかー…」

 

樹は呆れた目で見た後、溜め息をついた。

 

…どーするかねー…俺の弁当分けてやるか?

 

と考えていると太陽は席を立ち上がり教室を出て行こうとする。

 

「おいおいおいおい、どこ行くんだよ?」

 

「…ちょっと野暮用思い出した…」

 

そう言い残すと太陽は足早に教室を飛び出して行った。

 

…あれ?今日、俺ぼっち飯確定演出じゃね?

 

樹は再び頭を悩ませていると後ろから声をかけられた。

 

「新条く〜ん★よかったら〜一緒にご飯♪いかがですか〜♪」

 

紫色の綺麗な髪を揺らしながら、純粋無垢な笑顔で話しかけてきたのは樹の隣の席の転校生:小鳥遊 望美だった。

 

 

 





響子の家庭は結構複雑なのです…

それと望美にお昼を誘われる樹…許せんなぁ( *`ω´)

ということで次回投稿までadieu!
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