SSSS.GRIDKNIGHT Another God Wish   作:ゴリニティ75

31 / 58
第28回 逡・巡

 

みなさんこんにちは。前まで普通のウルトラオタクだった新条 樹です。

 

私は本日、いま話題の無料アパート()へときています。

 

敷金礼金ゼロ。

家賃ゼロ。

三食昼寝付きの1ルーム。

 

建材は温かみのカケラもない石膏ボードそのもの。

 

ちょっと日当たりが悪くて、ベッド代わりが二人掛けソファなのが難点ですが、それでもこのお値段は安い。

 

なにせ、家賃ゼロ、ですからね。

 

トイレは最新のタンクレス式。

 

学校備え付けのトイレのため掃除は学校の生徒たちがやってくれるというオプション付き。

 

衛生面の問題もこれで解決と言えるでしょう。

 

食事は一日三回。

 

育ち盛りには少し足りないとも感じるかもしれません。

 

しかしながら、ここの食事はなかなかのもの。

 

学校近くのパン工場、弁当店直通の出来立ての料理を朝、昼と届けてくれます。

 

夕食は昼間に売れ残った惣菜をどれでも好きなだけいただくことができるまさに食べ放題形式。

 

素材の味を生かした惣菜パンや弁当は、社会に打ち付けられた会社員や学生、老人、誰もが舌鼓をうつことでしょう。

 

さて、このアパートの目玉。

 

それはなんと言っても、ここに住む愉快な3人組。

 

見た目はヤ○ザ、中身は頼れるアニキ分!現在進行形で記憶喪失中のレックスさん。

 

「…ハヒュー…ハヒュー…ヤベェ…寝不足…だ…」

 

…今バタリと倒れた音がしましたが聞かなかったことにしましょう。

 

続いてはこの方。もはや合法ロリだろ!?…でお馴染みツインテールが靡く新世紀中学生のボラーさん。

 

「…どした、樹その顔。…ありえないものを見るみてぇな顔は」

 

……ンンッ気を取り直して…最後の1人の紹介いきましょう。

 

近頃噂のダイナストライカー使い、ミステリー少女のライラ。

 

「…全部聞こえてるよ、兄チャン」

 

…冷たい視線をどうもありがとう。

 

ここまで見てどうですか皆さん…いやぁ…全員個性があって素晴らしいですね!

 

さて…ここでそろそろこのアパートの正体についてお気づきの方もいらっしゃると思います。

 

石膏ボード、昼間に余るパン、弁当、学校常設のトイレ。極めつけは愉快な3人組。もうお分かりですね?

 

ここは…アパートでも何でもありません…だって購買ですもん。ここ。

学校一階の備え付けの。

 

 

 

コンビニにいた変なサムライもどきとの遭遇から2日後、樹はレックスたち3人の住む、購買の生活スペースを見て絶句していた。

 

「なんだァ?コレェ……」

 

狭すぎる!( ゚д゚) 楽◯ ↑ モッ ↑ バーイル ↑

 

…いや冗談などではなくリアルガチな方で生活スペースがほぼない。

 

寧ろよく今まで3人住めていたものだ。

 

レックス1人ならともかく、ボラーもライラもいるともなると流石にキツイだろう。

 

睡眠スペースなんて2人掛けソファぐらいしかなく、ここで安眠などできそうもない。

 

どうりで最近レックスの目の下の隈が日に日に濃くなっていっているわけだ。

 

…あれ?もともとあるかアレ…もしかして気のせいだったりする?

 

話は戻るが、ここ最近ボラーとライラの集客のおかげで購買が忙しくなったのもあるが、それとは別に睡眠スペースの確保問題などもあったようだ。

 

まだライラはわかるライラは。だがしかしボラーどうなのか。

 

そもそも新世紀中学生とか抜かしてたがそれって職業カウントしていいのだろうか?

 

もしかして給料入らないとかそんな感じじゃ…と思い樹は聞いてみた。

 

「いやぁ…なんとなく?ここだと家賃払わなくて良いから楽なんだよ」

 

…だそうです。いや答えになってねぇよ。

 

「…ちなみにお風呂とかは…?」

 

「ん?保健室にあるだろ、小さいけど」

 

「ウソでしょ…」

 

まさかの保健室備え付けの風呂を日常的に使っているとは…と、さらに樹の表情が青ざめていく。

 

「アレ日常的に使うもんじゃないからね!?」

 

 

こうして樹は新たに出たレックスたちの住居問題、そして給料問題に悩まされるのだった。

 

 


 

 

ここは、キヨシ台の街の奥にひっそりと佇むカフェ[ブラック・スター]。

 

赤いてるてる坊主の人形が置かれている店の中には暗い店内の中でも一際目立つ純白の白いスーツを纏う二つの影があった。

 

1人は腰に4本の刀剣を掲げる無精髭の男:サムライ・キャリバー、もう1人は口許を金属マスクで覆う大男:マックスがカウンターに並びコーヒーを啜っていた。

 

「…キャリバー…と言ったな」

 

「あ、あぁ」

 

彼らはお互いについて何も知らない。

 

それもその筈。彼らは先程出会ったばかりの仕事仲間のようなものだからだ。

 

なのに何故だろうか、前々から彼を知っているかのような感覚に襲われるのは。

 

「…ふぅ…」

 

そんな想いに見切りをつけ、マックスは言葉を漏らした。

 

「キャリバー…君はこの世界のことをどう思っている…?」

 

「…ど、どういう意味だ」

 

コーヒーカップをソーサーへと置き、静かに彼の瞳を覗く。

 

「…そのままの意味だ」

 

そう言うと大男はコーヒーを一気に飲み干し、口許を覆う金属マスクをハンカチで拭った。

 

「汚れた心を持つ人間たちを怪獣の力によって新たなものへと生まれ変わらせる…それが世界のためだと彼…ファージは言っていた。聖なる光によって再生する世界はより良いものになるとも」

 

「……」

 

「それは何故だ。何のためだ。」

 

「…………」

 

マックスの言葉にキャリバーは沈黙を続ける。

 

「それにグリッドナイトに関してもだが、倒せとファージは命令してきた。が、それと共に指示があるまで動くなとも忠告されている……おかしいとは思わないか?」

 

矛盾。グリッドナイトを倒すことが目的ならば毎回怪獣と共に出動すれば良いものを彼はしようとしない。

 

それはまるで…グリッドナイトを倒すこと自体が目的ではなく、それ以外に何か目的があるように思える。

 

「…な、何が言いたい…」

 

「この世界には…いやファージには何かがある。それは…君も感じているんじゃないか…?」

 

「……」

 

コーヒーの水面に映る自身の顔を無言のまましばらく見つめ続け、やがて口を開く。

 

「お、俺たちは…怪獣…だ。今はグリッドナイトを倒すことだけが…俺たちの使命…だ」

 

そう言う彼の目には迷いがあるように見えた。

 

「……わかった、今は……そうするとしよう」

 

瞼を閉じながらそう答える。

 

それはまるで自身の心に掛かった霧を祓うかのようにただひたすらに沈黙を貫きながら。

 

しばらくの沈黙の後、目を見開くとカウンターに声をかけた。

 

「マスター…コーヒーもう一杯いただけますか、次は…砂糖多めで」

 

 


 

昼放課、樹は1人渡り廊下の屋上で手摺りにもたれかかっていた。

 

「…そーえば俺の家…空き部屋多いんだよなぁ…」

 

随分前から両親はいない。

 

思えば、小学生の時から樹は1人で暮らしている。

 

そのため部屋は腐るほど…でもないが余っているといえば余っているのだ。

 

一緒に住む…いや貸し出しても良いっちゃ良いが…

 

…シェアハウスってのはちょっと気が引ける…

 

そんなことを考えていると不意に後ろのドアが開いた。

 

扉を開ける音に気づき後ろを振り返るとそこにはライラの姿があった。

 

「……?」

 

彼女は誰かを探すようにキョロキョロと辺りを見渡す。

 

「あ、太陽なら今日風邪で休むってさ」

 

「そっか」

 

どうもゴウライラナクスとの戦闘の後から体調が良くなかったらしく、そのままダウンしてしまっているそうだ。

 

…でもアイツ体調悪いくせに部活はちゃんと行ってたんだよな…顔めちゃめちゃ青かったけど。

 

そういうところは本当に直したほうがいいと思う。

 

「…ついでに言うと古澤さんもなんか…本家?に行くとかで今日は休んでるよ」

 

どうやら本家は遠いらしく新幹線での移動らしい。

 

先程LINEが入り何枚か送られてきていた。

 

…新幹線から撮った景色を見せようとしてくれるのは嬉しいのだが、何というか…その…新幹線が早すぎて全く外の景色が見えていない写真が送られてきて…うん、嬉しいっちゃ嬉しいんだけど、…ね?

 

真面目な響子でもそういうことがあるのだと新たな気づきを得た。

 

「みんないろいろと大変なんだね」

 

「あはは、確かに…」

 

「………」

 

「……」

 

とうとう話すネタがなくなりしばし沈黙の時間が流れる。

 

…いや気まずぅぅ…

 

以前、望美と昼食を共にした時にも沈黙タイムはあったのだが今回はあの時とはまた違った気まずさがある。

 

…いや逆に考えろ…これは寧ろチャンスだ。

 

珍しく2人で話す機会が巡ってきたのだ。

 

ならばそれをうまく使わせていただこうではないか。

 

そう決心し、ライラの方へ視線を向けるとバッチリと視線が噛み合った。

 

「…ねぇ兄チャン…」

 

「…何?」

 

自身から話題を振ろうと思っていたが逆にライラの方から話しかけてくれたのでそのまま進行することにした。

 

「兄チャンって……」

 

「好きな人とかいないの?」

 

「へ?」

 

予想外の言葉に樹は口を何度もパクパクとしてしまう。

 

「い、いやぁ?…いないけど別に…」

 

「…本当に?」

 

「本当で、す…」

 

思春期真っ盛りなこの歳の少年にそれを聞くとは…なかなかいい性格してやがるぜ…そう思いながらライラの顔を見る。

 

その顔にはやましい心など一切ない純粋無垢なただの好奇心旺盛な少女の顔をしていた。

 

「ほ・ん・と・うに〜?」

 

樹の胸部分に視線を向け、揶揄うように目を笑わせている。

 

その表情で何かに勘づいた樹は咄嗟にライラに背中を向けた。

 

「アァッと!それなしそれなし!人の心の声を勝手に聞くんじゃありません!」

 

そうえばライラは人の情動の音が聞こえるとかなんたらと太陽が言っていたことを思い出したのだ。

 

そんなことをされれば、精神的ダメージが跳ね上がってしまうだろう。

 

「…ヘッ…必死だね」

 

「んなっ…」

 

…なんだそのどこぞの秘密諜報員家族の心が読める少女みたいな表情は。

 

…やめなさい、その余裕の笑みは。

 

「いひひひひひひ」

 

独特な笑い声が屋上に響く。

 

やはり前よりもライラは笑顔が増えた気がする。

 

彼女の笑顔を見ているとこちらも自然と笑みが浮かんでくる。

 

 

「思えば…兄チャンと2人だけで話す機会って今までなかったよね」

 

「まぁ…うん…」

 

「……アタシは兄チャンにも感謝してるんだよ」

 

「俺にも?」

 

「うん、だって兄チャンはアタシが街で暴れてたとき…何か元に戻せないかとか考えたり、タイヨウを…キョウコを勇気づけてアタシを救ってくれたんでしょ?」

 

「…でもあれは俺の言葉じゃなくて…」

 

「いや…あれはキミの言葉だよ。確かに前は誰かの言葉だったのかも知れない、だけど兄チャンはみんなが戦意を失うなかで、唯一前を向いて諦めていなかった。その姿にタイヨウもキョウコも勇気をもらったんだ。それは他の誰かじゃダメだった。あれは…紛れもない…キミじゃなきゃダメだったんだ」

 

「ライラ…」

 

「それに…初めてアタシと出会ったとき覚えてる?あのとき兄チャンはお礼を嫌がるアタシに言ってくれたこと。」

 

 

{これは…お礼じゃあない、これは…感謝だ}

 

あのとき確かに樹はライラに向けてそう言っていた。

 

…いや恥ずかしッ!と自身がカッコつけで言ったことを思い出し赤面してしまい慌てて顔を隠す。

 

「恥ずかしいことなんかじゃないよ…あの言葉でアタシは気づけたんだ。答えは一つじゃないって、同じようなことでもちょっとの変化…スパイスでいく通りもの答えが出せるって」

 

1人ではできないとこもみんなでならできる。

 

そう戦いの中でも気づかされる場面は多かった。

 

どんな強敵だろうとも仲間がいれば———なんて以前ナイトからも言われていた。

 

あの時はわからなかったことが今は自然とわかる。

 

ライラは掴まっていた手摺りから手を離すと樹に面と向かって笑みを向ける。

 

「だからね……ありがとう、兄チャ……ううん…イ————」

 

ライラの言葉を遮るようにアクセプターからGコールが鳴り響く。

 

「来たね…怪獣が…!」

 

「…こんなときに…!」

 

…今!やっと名前で呼んでくれそうだったのに…オノレェ怪獣…!!と怪獣の出現を恨めしく思いながらコンピュータ室へ向かった。

 

◼️

 

時刻は午後13時5分。

 

学生は昼放課、会社員なら昼休憩と各々がリラックスする時間だ。

 

だが、そんな憩いの時間は怪獣の出現とともに壊された。

 

6本の足が地を這巡る怪獣は住宅街にその巨体を現す。

 

頭頂部に巨大な目が連なっており、足に該当する部分に巨大な顔を持つ腕の無い二等身体型の怪獣。

 

腕の代わりに肩にあたる部分から絡み合う薔薇のような植物が生え、それをムチのように打ち付けている。

 

怪獣の名は爆核弾烈怪獣:ゴウ・ラキエータ。

 

住宅街を我が物顔で闊歩していくその姿は正に異端。

 

この世の理を逸脱している。

 

すると、光の道—パサールトを通り抜け颯爽とグリッドナイトが飛び出し、そのままの勢いで飛び蹴りを喰らわす。

 

着地の勢いでアスファルトが砕けて舞い上がる。

 

グリッドナイトの着地から数秒遅れで高速道路から勢いよく、ダイナストライカーが怪獣の前に着地を果たす。

 

その上にはダイナダイバーの姿が見える。

 

ダイナストライカーの上にダイナダイバーが乗っかることで地上では固定砲台にしかならない弱点をカバーしているようだ。

 

『あれが今回の…怪獣…』

 

『…なんか頭下にあんぞ…どうなってんだ気持ち悪りぃ…』

 

〈なんか…帰りマンのツインテールにみたいだな〉

 

各々が感想を言い終える頃にはゴウ・ラキエータは臨戦体制へと切り替わっていた。

 

[——!!—-!!!—!!-!-!-¥—!-]

 

すると次の瞬間、怪獣の腕に相当する薔薇のムチ部分の鋭利な棘から無数のミサイルのようなものが幾重も襲いかかってきた。

 

『ッ……!』

 

薔薇のミサイルがあたるギリギリのところで空高く跳躍し、避ける。

 

だがグリッドナイトが避けた無数の弾は空中で急に弧を描き旋回、グリッドナイトを追尾して地上へと叩きつけた。

 

『何ッ…!』

 

時を同じくしてダイナダイバーを乗せたダイナストライカーもミサイルの追尾によって走っていた光の道から転げ落ちてしまう。

 

『くっそ…!』

 

『ねぇ!ダイナストライカーとダイナダイバーで合体できないの!?』

 

『無茶言うな…前操縦訓練で試したときできなかったろ!』

 

肝心のダイナソルジャーを操縦する太陽は体調不良、ダイナウイングの響子も今は新幹線の移動中でここに来ることはできない。

 

補欠さえいれば…と思ってしまうが今はないものねだりだろう。

 

ゴウ・ラキエータは続けざまに激しくムチを打ち付けながら薔薇ミサイルを放ってくる。

 

『ッ…あれ?タイヤが溝に嵌って動けない…?』

 

『な…!?まじか…』

 

身動きが取れない2機に無数のミサイルが降り注ぐ。

 

その直前、グリッドナイトが自身のサーキュラーを盾のように構え、2機をミサイルから庇いった。

 

構えをとりながら僅かに背後のダイナダイバーを振り返り、皮肉を投げた。

 

『動き回られるとかえって邪魔だ。ただでさえお前たちの機体は弱体化しているんだ、引っ込んでいろ』

 

『んなっ…なんだと!』

 

『まぁまぁ…』

 

小憎たらしい小言を言われ、ムキになるレックス、その2人のやり取りをみてライラは呆れている。

 

樹も一言多かったように思ったがナイトの言葉はあながち間違いでもなかった。

 

本来水上での戦いを得意とするダイナダイバーだが地上ではただの固定砲台ぐらいにしかならない。

 

いつもならダイナソルジャーとダイナウイングとの合体でその問題は解決されるのだが生憎と今回はその2機がいないため完全に固定砲台に徹するしかないのだ。

 

『…頼んだよ』

 

自分たちの今やるべきことはなるべく怪獣の放ったミサイルを街に当たる前に相殺すること…そう判断してライラはダイナストライカーを走らせていった。

 

『グリッドナイトサーキュラーッ!!』

 

ダイナストライカーたちが援護にまわったのを確認し、先程までミサイルを防いでいたサーキュラーを怪獣めがけて投げ放つ。

 

[ーーー!————!!!]

 

ミサイルが破裂した煙でグリッドナイトの姿が目視できていなかったゴウ・ラキエータは突如死角から投擲された紫の光輪に反応できず、そのまま右のムチ部分を切り裂いた。

 

ゴウ・ラキエータはたまらず左のムチから薔薇のミサイルを乱れ撃ちましてくる。

 

〈フンッ…追尾する弾頭か…ならば避け続ければ良いだけだ!〉

 

空高く跳躍し、襲い来るミサイルの雨を身体を錐揉みさせて掻い潜る。

 

そして次の瞬間、グリッドナイトはゴウ・ラキエータの背後を取っていた。

 

癇癪を起こしたように周囲に無数の薔薇形ミサイルを飛ばすゴウ・ラキエータだが、グリッドナイトの残像すら捉えるに至らない。

 

その疾風の如き足運びは騎士というよりかは忍者だ。

 

対峙した怪獣を翻弄するように高速で周囲を旋回する。

 

その様はまるで分身の術を思わせる。

 

『グリッドナイトストームッ!!』

 

ゼロ距離で発射された光線により左側のムチも無惨にも散る。

 

[————!!!!!!!!!(¥?&!!&]

 

だがそれでも尚、怪獣は抵抗を続けやがて脚部にある頭部を開口したかと思えばこちらもゼロ距離でグリッドナイトに向けて牙の形をしたミサイルを発射し始めた。

 

『ッ……』

 

予想外の反撃に反応が遅れたが、なんとか怪獣と距離を取る。

 

ゴウ・ラキエータはどこかニヤリと笑うかのような素振りを見せると再び口を開き、ミサイルを発射し続ける。

 

そのミサイルをグリッドナイトは疾風怒濤の如く避け続けている。

 

だが心なしか、先程よりも発射する速度と物流が増え続けている気がした。

 

それもその筈、ゴウ・ラキエータは口以外に6本の足からミサイルを放っていたのだ。

 

それはまるで生きる爆薬庫。

 

衰えを知らないミサイルがグリッドナイトに容赦なく降り注ぐ。

 

〈ッ…まるでボラーさんのミサイルみたいだ…〉  

 

〈そういうことか…どうやら相手側に模倣されたようだな〉

 

 

 

 

その頃、コンピュータ室ではパソコンの画面を不機嫌そうに見ながらボラーが吠える。

 

「げぇ…またかよ…どいつもこいつも俺のミサイルパクりやがって!」

 

以前もどっかの連敗キッズにボラー自慢のミサイルをパクられ、今回の怪獣にもパクられ腹を立てている。

 

「あーもー我慢できねぇ。今回ばかりはゆっくりしようと思ったけど、ムカついてきちまったじゃねぇか」

 

ボラーはパソコンの前に立つと勇ましく謳い上げた。

 

「アクセスコード!バスターボラーッ!!」

 

 

怪獣のその真下で大男はスマホを片手にグリッドナイトとゴウ・ラキエータの戦いを眺めていた。

 

[——時間だ、やれ]

 

ファージから出動の許可が卸された。

 

「………了解した、直ちに出動する」

 

スマホを胸ポケットへとしまい、再びグリッドナイトを見つめる。

 

ファージ…彼の動向は不気味だ。

 

怪獣を創り、それに更なる力を与え増幅させる実験をしている。

 

〔これは…この世界の均衡を守ためでもある。世界も人も全てを浄化するために必要なことだ〕

 

以前彼が言っていたこの言葉…

 

世界と人々の浄化…この言葉の心意はわからない。

 

だが…どうも胸騒ぎがする。

 

だがこの想いを誰かに打ち明けようとすると、身体の中で何かに心臓を掴まれるような感触が襲う。

 

そして自身の内側から何度も声が聞こえてくる。

 

グリッドナイトを倒せ、グリッドナイトはこの世界にとっての悪だ、と。

 

「……始めるとしよう」

 

どうも彼らの言うことを素直に信じることができない。

 

ならば自分の目でグリッドナイトが本当にこの世界にとって悪なのか見定める。

 

グリッドナイト…君が何者なのかをこの目で。

 

 

「…エラーコード、ゴウ・バトルトラクトマックス…!!」

 




最初…どこの無職な転生だよ()

…話は戻してやっぱツインテールみたいな怪獣好きやわぁ…(ゴングリーとかバーナドドンとか)

そして今回露骨に戦いに参加させなかた太陽と響子にもちゃんと理由があります…
太陽の体調不良は果たして本当にただの風邪なのか…

まぁすぐには明かさないんで頭の端っこに置いといてくれれば良いです()
それでは次回投稿までadieu!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。