SSSS.GRIDKNIGHT Another God Wish   作:ゴリニティ75

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第29回 剛・腕

 

「なん…っで…また私がファージさんの実験に付き合わないといけないんですか…この前失敗してましたよね…あの人…意味わかんないし…」

 

不機嫌を露骨に顕わした表情でコピーは怪獣の模型を創っていた。

 

「…とは言いつつもちゃんと創ってあげるんですね〜♪やっさし〜♪」

 

今のコピーとは真逆の表情のニコニコとした顔でコピーへ茶化すような声音で語りかける。

 

「……あの人…怒ると後が怖いんで…。自分では怪獣創れないくせして私にはやれ[無駄なパーツはつけるな]だの[もっと能力を凝ったものにしろ]って…文句があるならこちとら創ってやんないっての」

 

自然とカッターを握る力が強くなり、次第には苛立ちが最高潮へと達しガンガンと机へと手ごと打ち始めた。

 

「まぁまぁ〜♪そんなこと言わずに〜ね〜?…ほらほら〜そうこう文句言ってる間に〜いい怪獣できたじゃないですか〜♪」  

 

苛立つコピーを宥めようと望美は出来上がったばかりの模型へと近づく。

 

「なんというか…その…独創的で良い怪獣ですね!(迫真)」

 

出来上がった怪獣の模型の姿を見て、一瞬固まった望美であったが、これ以上コピーの機嫌を損ねまいと精一杯褒めることにした。

 

「ですよね!この6本の足なんか特に気に入ってて!」

 

「ヘェーソウナンデスネスゴイスゴイ…あんま可愛くないなぁ…

 

つい小声で本音を呟いてしまうほど、あからさまにテンションを下げながら望美はコピーから目を背ける。

 

それでもコピーの熱弁は止まらない。

 

「コンセプトとしては薔薇と昆虫、そして鯱鉾?で、顔と身体のバランスの悪さを薔薇のムチでカバーしていて…あと————-」

 

「ち、ちなみに〜♪能力はなんなんですか?」

 

「…あ、…えっと……」

 

先程までの饒舌がどこへいったか、コピーは顔を顰める。

 

「…コピーちゃん?」

 

思わず地雷を踏んでしまったのかと望美は肝を冷やしながら彼女の顔を窺った。

 

しばしの静寂の後、観念したかのように口を開いた。

 

「…この子の能力は…無限の薔薇ミサイル…です」

 

「…ん〜?無限の…ミサイル……それってまるで…♪」

 

少し半笑いになっている口許を必死に隠すが、思わず言葉の末部分が跳ね上がってしまう。

 

そんな望美に、コピーはバツが悪そうにパーカーのフードを深く被ってしまった。

 

「そうです…あのグリッドナイトと合体するやつから…着想を得ました…」

 

「やっぱり〜♪…なんでそうしようと思ったんです?」

 

苦笑している望美は、単純な好奇心のようなものを乗せた声音で問いかけた。

 

「だってグリッドナイトずるくないですか!あんなのと合体するなんて聞いてないし、あの姿になると問答無用でミサイルをゴリ押しされちゃって勝負にならなそうだし…」

 

どうやら開き直ったようにコピーは話す。

 

「それで思ったんです…目には目を、歯には歯を、ミサイルにはミサイルをって…」

 

前にグリッドナイトの光線技対策に創ったゴウ・ハルトと同じ動悸で今回も創った。

 

だが何故だろうか、今回創ったこの怪獣はコピーの心を満たすことができなかった。

 

いつもなら自分の創りたいように創り出せば自然と心が満たされるというのに、今回は何故満たされないのか。

 

本当はわかっていたのかも知れない。

 

それはグリッドナイトへの後ろめたさだ。

 

コピーの創る怪獣を如く破り捨てていく奴の姿、その強さにコピーはいつしか嫉妬をしていた。

 

奴を倒したい、奴を殺したい、奴を超えたい、奴に追いつきたい—————-

 

そんな想いが自分でも気づかないうちに、今回のバスターボラーの模造品のような怪獣を創ってしまったのかもしれない。

 

彼女の心に刺さる、その後ろめたさが心を満たしてくれなかったのだ。

 

「……」

 

そんな様子のコピーにお構いなく、望美は話を振り続ける。

 

「…でもでも〜勿体無いことしちゃいましたね〜、だって今回はファージさんの実験用の怪獣だったんですから〜♪その案は取っておけば良かったのに〜」

 

そうあくまでもこれはファージの実験に使われる怪獣。

 

前回命令されたときと同じくただシンプルでつまらない怪獣を創っていれば良いのだ。

 

それを理解した上でこの怪獣を創った、それには譲れない想いがあったからだ。

 

「例え…実験に使われちゃう怪獣でも…私…手を抜きたくないんです、創造された偽りの命である怪獣でも…どんな怪獣だってきっと輝ける…私はそう信じてるから」

 

前の実験で使われたゴウ・スワードもそうだった。

 

シンプルにしろと言われたが、隠れて腕の筋肉を強くしてパワーが出るように工夫したのだ。

 

怪獣に関しては手を抜くなんてあり得ない。

 

コピーは、そう自身の存在を誇示した。

 

「………創造された、偽りの命…ねぇ」

 

望美はコピーに聞き取れないほど小さな声でそう呟いた。

 

虚像の笑顔をそっと滲ませながら。

 

「…さあ望美さん、実体化お願いします」

 

「…はぁい♪」

 

不敵な笑みを浮かべ、怪獣の模型に白い鎧をねじ込む。

 

「…この腐り切った世界を…今日も綺麗にしてきてくださいね♪」

 

そう言って模型へと手を翳した。

 

《インスタンス・アブリアクション★》

 


 

『ハァッ!』

 

牙型、そして薔薇型のミサイルを驚異的な速度で躱わし、隙をついて蹴りを喰らわす。

 

ゴウ・ラキエータは蹴りを入れられ怯むがそれも束の間、痛みを感じないとばかりにミサイルを発射しグリッドナイトを包囲する。

 

『クッ……』

 

ミサイルがグリッドナイトへ降り注ぐ。

 

しかし、グリッドナイトは無駄のない疾風が如くのスピードで降り注ぐミサイルを避け続ける。

 

〈くっそ……ミサイルのせいで全然近づけない…〉

 

樹が歯噛みするのと同時にグリッドナイトの額のビームランプが鳴り出す。

 

高速移動はエネルギー消費が激しく、長期決戦には不向きだ。

 

〈…どうする…相手は無制限のミサイル攻撃…戦いが長引くにつれてどんどんミサイル発射の範囲が広くなっていってる…このままじゃ…〉

 

そんな戦いの最中、両者の間に一つの光が差し込んだ。

 

〈な、なんだ…?〉

 

それは赤というよりも黒ずんだ紅色。

 

禍々しい紅色をした光が辺りを照らし、やがてその姿を見せる。

 

漆黒のボディには幾つもの配線のようなものが駆けめぐっており、タイヤ部分はスパイクのように突起が見受けられる。

 

後部には二つの大口径砲を備える、荒々しい見た目の巨大なタンクローリー型の怪獣。

 

名を"ゴウ・バトルトラクトマックス"。

 

『待っていたぞ、グリッドナイト。』

 

見た目とは裏腹に、落ち着きのある紳士のような口調でマックスは語りかける。

 

『……やはり貴様もか』

 

キャリバー同様あちらに渡っているという推測が確信へと変わり、ナイトは睨みつけるかのようにマックスを臨む。

 

〈…あれって…〉

 

樹は目の前のゴウ・バトルトラクトマックスの纏う禍々しい歪んだオーラに何処か見覚えがあった。

 

 

[…俺は、お前たちを倒すためにここにいる]

 

 

〈そうだ…あの時のでっかい剣と似てるんだ…〉

 

以前ゴウ・スワードとの戦闘の際に"キャリバー"と呼ばれる巨大な剣が乱入してきたことがあった。

 

あの時感じた邪悪なオーラ、異常な程の歪んだ執着力は今でも忘れられない。

 

太陽とレックスがあの場に居たからこそ倒すことができたほどだ。

 

その時と同じ雰囲気を纏う者が今、目の前にいる。

 

 

『…あの怪獣トラクター…他の怪獣と違って感情を持ってる、でも…歪んでる…不気味な程に…』

 

遠目から見ていたライラもその姿に言葉が詰まる。

 

マックスの姿と以前自分がなってしまっていたゴウ・ライラナクスの姿が重なる。

 

レックスも、ダイナストライカーの上に乗るダイナダイバーからその光景を見て声を上げる。

 

『アイツは…絶対にヤベェ…ライラ!急いで戻るぞ!』

 

『う、うん』

 

ミサイル処理に徹していた2人だったがゴウ・バトルトラクトマックスの登場に危険を感じ、すぐにグリッドナイトの元へと向かう。 

 

 

『グリッドナイト…君を見極めさせてもらうぞ』

 

『待て、それはどういう意味だ。答えろ』

 

『君は知らなくとも良いことだ…グリッドナイト、君がこの世界にとって悪なのか…それを確かめる…!』

 

ゴウ・バトルトラクトマックスは装備している2門の砲台から勢いよく砲撃を開始した。

 

『来るぞ…!』

 

咄嗟にグリッドナイトは構えを取る。

 

そこに割り込む一筋の黄色の光が一つ。

 

黄色に輝く光は、発射された砲弾を突起部分を回転し、粉砕してみせた。

 

光はやがて前面部に2本ドリルが光る戦車型のマシンを形作る——そうそれはまさしくバスターボラーの姿だった。

 

〈よう…会いたかったぜ…マックス!〉

 

バスターボラーが現れたのも束の間、ゴウ・バトルトラクトマックスは激走し、突撃攻撃を繰り出してきた。

 

『…君は誰だ、何故私の名を知っている…!』

 

〈ッ…さぁ…なっ!自分の胸に聞いてみろぉっ!!〉

 

ドリル部分を左右逆に回転させ、ゴウ・バトルトラクトマックスを払いのける。

 

〈グリッドナイト、やっぱオメェの読み通りだったって訳だ〉

 

『…どうやら手加減をしてやる場合ではなさそうだ』

 

〈あぁ…そんなの当たり前だろ!洗脳されてんなら力づくでも洗脳を解く…それが俺らのやり方だ!〉

 

怪獣へと成り果てたマックスの姿を見て、ボラーは勇ましく吠える。

 

『…役者は揃ったようだ』

 

1人そう呟くと、マックスは進行方向を変えてゴウ・ラキエータへと一直線に向かっていく。

 

『ではお見せしよう……これが私の…"合体"だ』

 

後部のスラスターが火を吹きゴウ・バトルトラクトマックスが垂直に浮上。

 

車体が2つに割れ、後部の収納カバーが開く。

 

そこへ、ゴウ・ラキエータの腕に当たる薔薇のツルが所狭しと入っていきドッキングする。

 

それは合体というよりかは支配。

 

身体の主導権は、ほぼ完全にマックスに握られた。

 

ゴウ・ラキエータの残された部分は闘争本能のみ。

 

それがこの怪獣を突き動かすのだ。

 

巨大な両の拳を拳闘士のように激しく打ち合わせる。

 

自身の存在を街へと知らしめるかのように———-

 

 

『怪力合体怪獣…ゴウ・マックスラキエータ…!!』

 

〈うっそぉ…その見た目で合体まですんのかよぉ!〉

 

大きすぎる腕に、顔が脚部にある奇妙な身体、6本の足をゴキゴキと俊敏に動かすそのアンバランスさはまさに異端。

 

それは一種の芸術とも思えた。

 

『本気で相手をしよう…グリッドナイト!』

 

次の瞬間、ゴウ・ラキエータの口部分、そして6本の脚部のミサイルパックと両肩の巨砲を構え一斉射撃を開始する。

 

先程までの闇雲に打つだけのミサイルではなく、一つ一つが的確にこちらを狙って来るのだ。

 

〈まっ…ずい…〉

 

すると、緑色の光の道がグリッドナイトとバスターボラーを庇いだち、ミサイルを防いだ。

 

〈これって…〉

 

『ごめん、「余計な真似…」だったかな?』

 

ダイナストライカーが視界にはいり、ナイトの口調を真似するライラの声が聞こえてきた。

 

『フン…あぁ…余計な真似を…』

 

グリッドナイトは微笑を浮かべるかのように顔を上げる。

 

『でも良い余計なことも…あるもんでしょ』

 

そうこう話している間にも、ミサイルの勢いは止まることはない。

 

するとダイナストライカーは、8門の機関砲を変形させて巨大な両手として使用してグリッドナイトの身体を掴み、そのまま後方へと走り抜ける。

 

そのあとを追いかけるミサイルを迎え撃つかのように後方から誘導型ミサイルが発射される。

 

『ダイナランチャー…バーストッ!ミサイルッ!!』

 

その掛け声と共にレックスが現れた。

 

『ヤベェぞ…どうすんだグリッドナイト!』

 

以前のキャリバーとの戦闘で、怪獣と合体したアシストウェポンの脅威的な力は嫌というほど理解している。

 

レックスはそのこともあって焦りを感じていた。

 

〈そんなもんやること一つじゃねぇか!こっちも———-〉

 

『こちらも合体するぞ、力を貸せライラナクス』

 

〈いや被ってくんじゃねぇよ!〉

 

『え…アタシも…?』

 

てっきりバスターボラーとだけ合体すると思っていたためライラは目をパチクリさせる。

 

〈あーあれだ。えっと…目には目をってヤツね、巨大な腕には巨大な腕だ!〉

 

『わ、わかった…いくよ…!』

 

『お、おい俺は…?』

 

『…フンッ!』

 

1人なんの指示も無かったレックスに何も答えず、グリッドナイトは空高く跳躍する。

 

 

跳躍に合わせ、バスターボラーがボディを展開させてキャタピラユニットを背中に、シャフトを伸ばしドリルを片側へと向ける。

 

そしてボディを胸部装甲として装着。

 

続けてダイナストライカーが左右に分離し両腕を形成、そして連結。

 

その後、前面にあった8門の機関砲が巨大な両手の手指を形作る。

 

 

『俺も入れろぉぉぉッ!!』

 

ダイナダイバーも遅れて空中へと到着し、遂に合体する…!とその時。

 

『あ』 〈あ〉

 

変形途中だったバスターボラーのキャタピラユニットに当たって失速してしまい、真っ逆さまに落下していった。

 

『あ〜れ〜…』

 

〈…今レックスさんの声しなかった?〉

 

〈き、気のせいだろ、多分…今なんか当たったよな…いや気のせいだな気のせい()

 

ボラーは自分にそう言い聞かせると合体のプロセスを続ける。

 

 

そして、砲口と化した四輪の車輪を前面に突き出し連結した出力の余波で夥しい炎を吹き荒らしながら地上へと降り立つ。

 

誕生する、無限の火力を備え、両腕の巨砲を携えた騎士こそ———-

 

 

『『『武装合体騎士!バスターグリッドナイト…ストライカーカスタム!!!』』』

 

 

〈さあって…パクリ野郎との火力勝負といこうじゃねぇか!〉

 

ボラーの声に続くように、両者のミサイル合戦が幕を開けた。

 

四方八方から重火器が襲いかかり、それを相殺していく。

 

背中のキャタピラユニットを展開し、カバーを開く。

 

六連装ミサイルポッドが左右合わせて四基出現させ追尾性ミサイルが発射される。

 

〈オラァッ!オラァッ!オラァッ!〉

 

ゴウ・マックスラキエータの口の中から放たれる牙型ミサイル、両肩の砲台から[ゴウ・タンカーキャノン]と呼ばれる大砲が発射され、目の前を覆う。

 

『任せて…!…ストライカーストーム…α、β…発射!!』

 

車輪パーツの方口から発射された炎の光線が嵐のような奔流となって吹き荒れる。

 

互いのミサイル同士が空中で着弾し、誘爆。

 

両者の中間で、巨大な爆炎が噴き乱れる。

 

拮抗が破られることはなく、ただただ夥しい量のミサイルを撃ち合うだけの状態で止まってしまっている。

 

どうにかしなければ…このまま長期戦となればこちらが不利であることはこの場の全員が感じている。

 

単純な力比べならマックスにまず勝つことはできない。

 

バトルトラクトマックスが格闘専門だとするならばダイナストライカーは砲撃専用なのだ。

 

ならばどうするか…答えはシンプルだ。

 

あちらが力で勝負するなら、こちらは機能で勝負すれば良い。

 

『ハァッ!』

 

バスターグリッドナイトストライカーカスタムは胸の前で手刀を交差させ、バンパーパーツを両手首に展開させた。

 

『ストライカーサーキュラー…出力上げるよ!』

 

両掌に翡翠色の光輪を両手に宿し、そして放つ。

 

『ストライカー…サーキュラーッ!!』

 

放たれたサーキュラーは二重構造になっており、放たれると同時に内側と外側のサーキュラーが十字を作り出す。

 

『…ッ…これは…』

 

投げ放ったストライカーサーキュラーが発火材となり、硬直した盤面が遂に動き出し、拮抗を破った。

 

拮抗が破れたことによってゴウ・マックスラキエータに無限の火力が叩き込まれていく。

 

『…ッ…なん…だとぉッ』

 

集中砲火によってミサイル群を貫き、ゴウ・マックスラキエータの姿がその先に見える。

 

『…タァッ!』

 

屈伸で力を溜め、跳躍すると同時に背中なブースターを噴かしてゴウ・マックスラキエータ目掛け飛び上がる。

 

『力比べか…おもしろい…!』

 

〈勝負だ…!ゴラァッ!!〉

 

2体の両手が磁力に引かれるようにして組み合う。

 

そして遂に拳と拳が交じわり、激しい衝撃が場の空気がヒビ割れるかのような音を発する。

 

『…マックス、お前に問おう。何故お前は戦う、何のために。』

 

『グリッドナイト…君を倒せ…それが…彼が私に告げた…使命だからだ…世界の秩序を守る…ために!』

 

腕力が超強化されたゴウ・マックスラキエータを相手に、バスターグリッドナイトストライカーコンバインは押され気味だ。

 

バランスを崩しそうになるも、地面に足を食い込ませ耐え、グリッドナイトが吠える。

 

『秩序だと…ふざけるな。今のお前のやっていることはただの世界の破壊にすぎない』

 

『…黙れ…』

 

グリッドナイトの言葉を拒むかのように咆哮するマックス。

 

『自分の意志で行動できない—すなわち今のお前には心がない』

 

『……黙れ…黙れェ…!』

 

更なる力を込め、なおもその邪悪なオーラを強めていく。

 

『心を失ったお前にはわからんだろう…ここに生きる命の意味が…。命の意味…それはお前たちが、かつての俺に気づかせてくれたことだ。…それを忘れてしまった今のお前に俺は負けない』

 

〈グリッドナイト…そこ違ぇだろ〉

 

〈そこは…"俺"たち…な!〉

 

『いひひひひひひひっ!』

 

『フン…そうだったな…!』

 

そう苦笑を浮かべるとグリッドナイトは腕部装甲の車輪のブースターの噴射角を変えて推進力へと転換。

 

力比べを不意に外されゴウ・マックスラキエータは態勢を崩す。

 

『ッ……ならば…私に示してみろ…その命の意味とやらを…お前たちの…力を…!』

 

そう叫ぶと地面に指を食い込ませ無理矢理体制を立て直す。

 

そして全エネルギーを組んだ両拳とタンカーキャノンに集中させ、邪悪な極太ビームを放ってきた。

 

その衝撃だけで周囲のビルが砂のように崩れ、地面さえも抉っていきその威力の恐ろしさが見て取れる。

 

しかし、それに臆する彼らではない。

 

こちらも残りの全エネルギーと想いを結集させ、マックスへと叩き込む。

 

〈はんッ!こいつで終いだ…マックス!いい加減目を覚ましやがれ!!〉

 

〈ツイン…!〉

 

『ストライカー…!』

 

『ナイトストームッ!!!』

 

全武装を開放し、一斉射撃を実行する。

 

互いの強力な一撃がぶつかり合い、辺りがさらに激しくスパークする。

 

『ッ……私は…私は…まだ…!』 

 

放たれた紫電の奔流にマックスは唸りを上げる

 

『いいや、これで終わりだ…!』

 

押されるゴウ・マックスラキエータの上空にバスターグリッドナイトストライカーカスタムが蝶が羽ばたくかのように跳躍し、一直線に蹴りを叩き込んだ。

 

 

『〈『超電影シュートォッ!!!』〉』

 

 

グリッドナイトと樹、ボラーとライラの声が重なり合い、天地に尾を引く。

 

『グッ……そうか…これが…!』

 

ゴウ・マックスラキエータの身体に強烈な紫の電撃が走っていく。

 

『フッ…グリッドナイト………私の…完敗だ』

 

自身の敗北、そして命の意味を認め、ゴウ・マックスラキエータは爆散するのだった——————-

 




レックスさんの扱いに関しては…うん…

で、でも次はレックスメインの話をやろうと思ってるんで大丈夫だ、良し!

…ということで…adieu!
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