SSSS.GRIDKNIGHT Another God Wish 作:ゴリニティ75
— ダイナゼノンとの戦闘訓練
—— アレクシスによって攫われた二代目
——— 背後で爆発!謎のスモーク!無駄に凝ったアングル!見覚えのある岩山!
——ダイナゼノンとグリッドナイトの自主訓練がカオスに巻き込まれた、闘志溢れる実写世界があった———
[……!!!───””]
ゴウ・リアーゾルの巨体が、グリッドナイトを地面に押し潰すように叩きつける。
地鳴りが響き、乾いた大地が深く陥没する。
〈ぐっ……くそッ……!〉
呻きながらも抗うグリッドナイトに、さらなる追撃が迫る。
ゴウ・リアーゾルは脚部から螺旋状のリング状エフェクトが複数発生させ、まるでバネのスプリングのように収縮、エネルギーを溜めるように唸り始める。
『あれは……溜めて放つ型の衝撃波か!?』
リングが限界まで圧縮され─────
[……!!!───!&,;://::;;(((((((!!!!!!!””]
弾けるようにスプリング状のエネルギーが一斉に解き放たれた。
『カハッ………!!!』
ゴウ・リアーゾルの脚部から放たれる衝撃波は、地を這うように広がり、捕らえられていたグリッドナイトを幾重にも叩きつける。
〈ウワァァッッ……!!!〉
防御の構えすら取れない。反応の隙すら奪われる。
装甲に罅が走り、仮面の奥の眼が歪んだ痛みを訴える。
『どうすれば…どうすれば……』
…理由はわからないが、今までよりも確実に怪獣が強くなっている。
単なる力任せの怪獣ではない。戦い方を理解したうえで、確実に仕留めにきている。
その様子を、ライラは何も出来ず、ただ見ていることしか出来なかった。
ダイナストライカーのコクピットで、手を強く握る。
『…アタシに…できること…』
焦りが、冷静さを蝕む。
彼女の手にはマニュアルも答えもない。けれど今、目の前の仲間が苦しんでいる。
…ダイナストライカーじゃ、今あそこに飛び出して行っても怪獣の発生させている衝撃波をアタシも食らって、二人共々やられちゃう…
何か…何か…ないか───────
そのときだった。
ポケットの中で、何かが「ピクッ」と動いた。
……ライラが、誰にも言わずに隠していた、小さな存在。
弱っていて、声も出せないほど小さくなっていたその“怪獣”が、震えるように頭を持ち上げる。
そして──────
『…───── ─────ッ!!』
微かに、だが、力強く吠えた。
その瞬間、ダイナストライカーのメーターが狂ったように跳ね上がる。
装甲が音を立てて広がり、エンジンが過負荷を起こすような高鳴りを上げる。
『ダイナストライカーが……おっきくなっちゃった…』
車体全体が、みるみるうちに巨大化していく。
タイヤの直径は数メートルを超え、シャーシも強化され、エンジン音はもはや轟音と化していた。
元の大きさの倍以上へと、確かに拡大を果たしている。
『これって……キミが……?』
ポケットの中、小さな怪獣は満足そうに一鳴きして力尽きたように錆びてしまった身を丸める。
ライラは優しく、しかし、しっかりとその存在に微笑みかけた。
『ありがとう……後はアタシが…!』
巨大化したダイナストライカーの後輪が、低く唸るように回転を始める。
ライラがハンドルを強く握りしめ、アクセルを一気に踏み込んだ。
『それじゃあ……行くよッ……!』
タイヤが地面を噛み、回転と共に熱を帯びた光の軌跡を残す。
その直後、後輪パーツが左右に展開し、内蔵されたスピンユニットが全開稼働──。
『《ストライカー・ウェーブ》ッ!!』
破裂音のような炸裂とともに、回転から放たれた衝撃波が地を薙ぎ払うように前方へと奔った。
その直撃を受けたゴウ・リアーゾルの脚部がよろめき、バネのように放たれかけていたエネルギーが暴発して一瞬動きが鈍る。
『今だッ!』
ダイナストライカーが加速し、地面を削りながらグリッドナイトのもとへ一気に駆け寄る。
跳ね上げた煙と破片の中から、車体がグリッドナイトの肩へとぶつかるように滑り込んだ。
その衝撃に合わせて、グリッドナイトの拘束が緩み─────
『ッ……礼を言うぞ、ライラナクス!』
彼は身を翻し、地を蹴って距離を取る。
背後では、ダイナストライカーがスピンターンしながらさらにもう一撃、衝撃波を巻き起こし、ゴウ・リアーゾルの間合いを封じる。
ライラはコックピット内で肩を落とし、つぶやいた。
『……今度は…、届いた…』
次の瞬間、ダイナストライカーの巨大な車体が、一瞬にして縮小し、元の大きさへと戻る。
『…─…』
小さく吠えるような声が聞こえ、ライラはポケットに手を当てて小さく頷いた。
『うん、お疲れ様──ゆっくり休んでね』
立ち上がったグリッドナイトが、静かに紫電を宿す光輪を展開する。
『グリッドナイト……サーキュラー……』
その眼が見据えるのは、ゴウ・リアーゾルの脚部。
〈ナイト…狙うは──────〉
まるでスプリングのように巻き込まれたリングエフェクトの発生機関が、今もわずかに発光している。
「あぁ…わかっている…!!…もう、同じ手は喰わんッ!」
跳躍とともに、グリッドナイトは空中で刃を構える。
回転するサーキュラーが高速で軌跡を描き、脚部へと突き立った。
『ハァァァァァァァァッッ!!』
ギィン──ッ!!
鋼の悲鳴をあげて、脚部のリングを生成する機関が爆ぜるように砕ける。
[……!!!───!&,;://::;;(((((((????””]
バランスを失ったゴウ・リアーゾルの膝が崩れ落ち、強靭だった機動力が一気に低下する。
そこへ、ダイナストライカーがウィリー走行で、疾駆。
再び後輪が展開し、衝撃波を伴って横から突撃。
『今度は、こっちの番だよッ!』
衝撃波に押されてのけぞったゴウ・リアーゾルの頭部へ─────
グリッドナイトが、サーキュラーを逆手に構えて飛びかかる!
『──喰らえッ!!』
斬撃と衝撃波の同時攻撃。
刹那、爆風が広がり、ゴウ・リアーゾルの全身がのけぞる。
装甲の裂け目から火花が散り、ゴウ・リアーゾルの脚部が崩れ落ちる。
リングエフェクトの発生機関──切断されたことで、異形のスプリング攻撃は機能を失っていた。
グリッドナイトとダイナストライカーが並び立つ。
そして、一瞬の静寂。
その均衡を破るように、グリッドナイトが力強く駆け出した。
『決めるぞ──!』
切り落とされた脚部の損傷に仰け反ったリアーゾルへ、グリッドナイトが腕を構える。
紫と赤のエネルギーが収束し、左腕のアクセプターに光が灯る。
『グリッドナイト──ストォームッ!!』
膨大なエネルギーが一条の光線となって放たれ、正面からゴウ・リアーゾルを貫いた。
咆哮と共に爆風が巻き起こり、巨大な肉体がのけぞり、後方へと弾かれていく。
空中へと投げ出されたゴウ・リアーゾルは、弧を描きながら遥か海辺の上空へ─────
『はぁ─────はぁ─────』
──響子は、ひたすらに空を駆けていた。
空中で猛然と追いすがるゴウ・ソナーベル。
その巨体から発せられる音波の衝撃波が、まるで空そのものを揺らしてくる。
避けても避けても、追撃が止まらない。
金属の翼が何度も擦れ、機体の悲鳴にも似た音がダイナウイングのコクピット内に響いていた。
『っ、くぅ……!』
背後からの音圧に翻弄され、振動する操縦桿を必死に握る。
視界の端には、深海へと沈んでいくダイナソルジャーとダイナダイバー。
もう、自分ひとりしか残っていない。
───怖い。
怪獣と何回も戦ってはいるが、やはり、初めてダイナウイングを手にした時の少し前の怪獣によるあの光景は響子の心に根強く残っている。
─────怪獣の恐怖は消えることはないだろう。
でも、それよりも強くあったのは、あの日からずっと抱えてきた想い。
『私だって……新条くんたちみたいに……戦えるんだよ……っ!』
逃げることはしない。
これは、響子にとっての「選んだ自由な空」だから。
『すぅ……っ…良し』
呼吸を整え、音波の隙間を縫うように機体を傾ける。
押し寄せる音の衝撃を、ギリギリの角度と速度で受け流していく。
加速する視界の中、世界がゆっくりと見える瞬間があった。
風の唸りも、機体の振動も、遠くに感じる。
それは、彼女にとって何度も経験した感覚だった。
思い出すのは、放課後の夕焼けの下。
都心から離れた、人気のない渓谷。
太陽たちが普段、操縦訓練場として使っているところだ。
「響子…お前、今日も来てたのか」
岩場に腰掛けるレックスが声をかける。
ふと、我に帰り辺りを見渡すと、日が西の空に沈みかけていた。
「はい。……もっと操縦、上手くなりたくて」
響子は少し照れくさそうに笑い、小さくなったダイナウイングを手のひらに乗せた。
そして、そっと握りながらずっとレックスに聞いてみたかったことを口にする。
「レックスさん……少しお聞きしてもいいですか?」
「ん? どうした?」
レックスの穏やかな声に、響子は視線を下げながら、ゆっくりと問いを投げかけた。
「……覚えてる範囲でいいんですけど…ダイナウイングの前の持ち主の方って、どんな人だったんですか?」
「…急だな」
「…急に思いついちゃったので」
「まぁ…いいケド」
レックスは少しだけ驚いたように目を見開き、それから、懐かしい何かを思い出すように目を細めた。
夕日に照らされる彼の表情は、少しだけ遠くを見ている。
「……夢芽ってやつだ、南 夢芽。ちょうど……お前らと同じくらいの年齢の女子高生で…」
レックスの言葉に、響子はふと、ダイナウイングを手にした際に流れてきた記憶に映っていた栗色の髪の少女を思い出す。
「…前のあの娘も、JKだったんですね」
「そうそう、じぇーけー…ってヤツだ」
レックスはそっと口許に笑みを浮かべ、語り出す。
「最初の印象は……あんまり良くなかったけか…他人との約束を平気で破るし…いつも無表情で、何考えてるか分かんねーやつ…そんな印象だったっけな」
言いながら、レックスは空を見上げるように遠い目をした。
「でも今思えば──そう見えてただけで、本当は……ちゃんと自分のこと考えて、自分のやるべきことを決めてたんだろうなって」
言い淀みながらも、ぽつぽつと言葉を繋いでいく。
「蓬……ダイナゼノンで戦っていくうちに、偶然居合わせたアイツらと関わってく中で……あいつも、少しずつ変わってった。迷いながらでも、自分の信じたいものを信じて前に進む……そんなやつだったよ」
「なんだかすごく…なんだか芯の強い人だったんですね…なんかカッコいいなぁ…」
自然に漏れた響子の言葉に、レックスはちょっと照れくさそうに鼻を鳴らす。
「──けどあいつ、遅刻しそうなときにダイナウイング使ったり、いきなり『舞浜行きたい!』とか言って、移動手段として使いやがるやつでもあった!」
「あっアレ…なんか変な……自由人って印象に塗り替えられちゃった…」
あまりに自由すぎるエピソードに、響子が戸惑い混じりに声を上げる。
レックスは肩をすくめて、けれどどこか優しい笑みを浮かべながら言う。
「でも……それに比べりゃ、響子は真面目すぎる」
一拍置いて、しっかりと目を合わせてくる。
「要するに、だ。俺がお前に言っときたいことは──」
「…まさかですけど、人として守ること3箇条以外ですよね?」
「こ、今回はそれじゃねぇよ……え、えっと……も、もっと肩の力を抜けってことだ!訓練するのは悪いことじゃねぇ…だけどな、気張りすぎてると、いざって時、動けなくなるもんなんだよ」
彼の言葉には、仲間として、先輩としての確かな想いがこもっていた。
「お前が“こうしたい”って思ったとき、その通りに動かしてやればいい。そしたらそいつ──ダイナウイングも、ちゃんとお前の気持ちに応えてくれるはずだ」
空を仰ぐように視線を上げながら、レックスはニカっと微笑んだ。
「……夢芽のやつも、そんなふうに飛んでた」
思い出は、風のように通り過ぎていった。
『───────スゥ…』
気づけば、響子は深く息を吸い込み、肩の力を抜く。
遥か上空、追いすがるゴウ・ソナーベル。その禍々しい翼が、振り払おうと迫ってくる。
──私は…もうあの頃の…自分の想いを押し殺すだけの私じゃない。今の私には自由な翼があるんだ。
…新条くん…もちろん太陽くんたちとも一緒に…私もその横に並んで戦うんだ!!─────
彼女は操縦桿を握る手に、静かな決意を込めた。
ダイナウイングが、ぐんと空を切り裂く。
滑らかに、でも大胆に。旋回、反転、加速──すべてが、今までとは違っていた。
『いける……!』
風を裂くたびに、胸の奥が軽くなる。
追いかけられるだけじゃない。自分で空を切り開ける──そんな自由を、今、はじめて掴んだ気がした。
まるで響子に応えるように、ダイナウイングが翼をより一層大きく広げる。
旋回、急加速、フェイント、ループ。
彼女の動きは、まるで鳥のように自由だった。
その動きに翻弄され、ソナーベルが隙を見せる。
一瞬、背を向けるような形になったその瞬間──
『…今ッ!!』
ダイナウイングが背後を取った。
『ペネトレーター…ガァンン!!』
そのまま一撃、光の砲撃を叩き込む。
鋭いエネルギーの軌跡が閃き、ソナーベルが咆哮を上げて仰け反る。
[???,,:;;::;;;;;;;!!!!!!!!!!!!!;;::;]
衝撃にたじろぐゴウ・ソナーベル。
その姿を見て、響子はようやく、口元に逞しく、小さな笑みを浮かべた。
──ありがとう、レックスさん。
響子の瞳にはもう、迷いの色はなかった。
[;::;;;;;;;!!!!!!!!!!!!@@@@@!;;::;]
不利を悟ったか、ゴウ・ソナーベルは海上での戦闘を辞め、海中へ潜ろうとする。
海中こそが自らの本領──そう言わんばかりに、黒い巨体が水面へと向かって身を投げた───その時。
『『逃すかアァァァッッ!!!』』
響子のコックピットに、ふたりの怒声が同時に響く。
聞き慣れたその声に、響子が小さく目を見開く。
次の瞬間──
ドゴォン!!と、深海から、轟音を立てて何かが海面を突き破った。
その姿は燃えるような赤。鋭く突き上げるように現れたのは─────
『委員長!大丈夫!?』
太陽の操縦する、ダイナソルジャー。
その拳が、真上から突っ込んできたゴウ・ソナーベルの顎を撃ち抜く。
[???,,:;;::;;;;;::;]
水飛沫が爆ぜ、空中へと打ち上げられる巨体。
『……海中がテリトリーなのは、お前だけじゃないんだよ!!」』
ダイナソルジャーに続けて、浮上してきた赤黒の機体──ダイナダイバーが海面を割って飛び出す。
『ダイナランチャー…バーストッミサイルッ…!!』
その背部ユニットが開き、バーストミサイルを叩き込んだ。
ミサイルは真っすぐ空を舞うゴウ・ソナーベルを追い、爆炎とともにその身を焼いた。
『響子、大丈夫か!』
『太陽くん、レックスさん!!良かったぁ…心配したんだからね!』
コクピット内に通信が入る。響子が安堵の息を漏らしたその瞬間、レックスの声が続く。
『ったく…俺たちを海に沈めたつもりだったかもしれねぇが──』
『爆発で自分たちを吹っ飛ばすくらいは、こっちも考えてんだよ!』
響子が驚いたように目を見開く。
『なんかぶっ飛んだことしてた!?!』
それに太陽が得意げに説明を付け加える。
『機能停止してたし、まともに上昇できなかったけどね…一か八かの賭けで、下に向けてミサイル撃って、その反動で浮上したんだ』
レックスが笑い混じりに言う。
『マジで死ぬかと思ったが……咄嗟に樹に操縦訓練させた時の誤爆事件を思い出してな…まさかあれが役に立つとは…』
『あれまだ根に持ってたんだ…』
そんな一通りのやり取りを終え、ダイナソルジャーに空中へと打ち上げられたゴウ・リアーゾルを三機は睨む。
『もう一度テリトリーの海中に戻れちゃ厄介だ…空中でケリをつけるぞッ!!』
『『了解ッ!!』
レックスの指示に、即座に呼応する二人。
響子の操るダイナウイングが翼を広げ、旋回し、ダイナソルジャーの背面へと合体を果たす。
『『ダイナソルジャー…!ウイングコンバイン!』』
二つの機体が一体となり、推進力と火力を兼ね備えた空戦ユニットへと姿を変える。
『委員長が頑張ってくれたんだ…俺だってッ!』
ゴウ・ソナーベルが空中で体勢を崩す中、超音波で抵抗しようと口を開く──が。
その身体に、全身を矢のように尖らせたウイングコンバインが顎下へ強烈な蹴りをおみまいする。
『『イッケェエエエエッ!!』』
響子と太陽の掛け声とともに、膝部分のノズルから炎が激しく吹き、さらに威力を増し、上空へ蹴り飛ばされていく。
突撃の余波で海面が割れ、波飛沫が空高く吹き上がる。
ゴウ・ソナーベルの巨体がさらに天高く空へと吹き飛ばされていく。
[……!!!───””]
呻き声とともに身を仰け反らせながら、咄嗟に超音波の螺旋リングを周囲に放出して応戦するも、そのほとんどは海上で援護に回っていたダイナダイバーのバーストミサイルによって相殺され、空へと散る。
だが──それでもゴウ・ソナーベルの動きは止まらない。
尚も空中で体勢を崩しながらも、しつこくリングを放ち、必死に姿勢を立て直そうとするその姿に、太陽と響子は思わず息を呑む。
「……くそ、これだけやっても倒せないなんて…!」
「太陽くん……私たちの攻撃だけじゃ、倒しきれない──」
やはりダイナゼノン以外の各コンバインでは決め手に欠ける────そう二人は悟る。
そのときだった───────
「おいまさかアレは────来るぞ! グリッドナイトの方からだッ!」
レックスの声に視線を向けると、空の遥か向こうからゴウ・リアーゾルの巨体が為す術もなく飛ばされてくるではないか。
グリッドナイトとライラの操るダイナストライカーによる強烈な連携攻撃を受け、あちらも空中へ吹き飛ばされてきたのだ。
…自分たちには無理でもグリッドナイトならば──────
そう判断するやいなや、太陽と響子はゴウ・ソナーベルの巨体を、吹き飛ばされてきたゴウ・リアーゾルの方へと蹴り飛ばす。
[—/::;:”’//:/-/:::—/-!!!!!]
激突するように、空中で交錯する二体の怪獣。
同じタイミングで吹き飛ばされ、同じように無防備な体勢──まさに絶好の好機────
『『『イッケェ──ッ!!!グリッドナイトォォォ──────!!!』』』
太陽、響子、レックスが叫ぶと同時に、地上から放たれた光の奔流が一直線に突き進んでいき、交差点の中心にいたゴウ・ソナーベルとゴウ・リアーゾルの二体を同時に貫く!
[[——!—;::/-:;!!!!!!]]
膨大な爆炎が空を染め、二体の怪獣は断末魔の咆哮を響かせながら、轟音とともに空で爆散した ────────────
青空が広がる午後の海辺。
波は穏やかで、砂浜に打ち寄せる音が静かに響いている。
その中で、ボラーはナイフを手に構えたまま、望美とコピーに向けて立ちはだかっていた。
敵意は変わらず、だが、その視線だけがふと逸れる。
横目で、先ほど空に打ち上がった爆発の名残を見上げて──小さく呟いた。
「……どうやら、あっちは決着ついたみたいだぜ」
その言葉に、望美とコピーの表情がわずかに動く。
「さぁ……あとはお前らの番だ」
そう言って、一歩、足を踏み出した─────瞬間。
場の空気が、変わった。
風の流れでも気温でもない。
張り詰めたような気配が、空気を裂いて流れ込む。
視線を後ろへ流すだけで、心臓がひとつ跳ねる。
まるで深海に沈められたような重圧。皮膚の裏を、冷たいものが這う。
そこにいたのは──一見、白髪の青年の姿をした“何か”だった。
黒い装い。無言の佇まい。
けれど、その瞳の奥には、底知れぬ“虚”が宿っていた。
青年のその瞳の奥に潜むものを見た瞬間──
思考が警報のように点滅する。
望美やコピーとは異なる、異質な、“根本から何かが違う”と本能が叫ぶ。
直感が囁く────コイツがファージ…。
瞬時──記憶の底から蘇るあの声。
──魔王の影に…気を付けろ───
それはキャリバーからの警告。
今ならキャリバーの言っていたことが判る。
…どうやら俺の予想は当たっていた…そう考えていいらしい…
…いやそれは今どうでもいい…どうしてコイツがここにいる…
「お前…どうして…」
…ヴィットの話では、ファージはキャリバーとマックスが監視していてこの場には来れない筈─────
ボラーの顔からいつもの余裕のある表情が消える。
しばらくした後、青年──ファージは、静かに口を開いた。
「ようやく会えたな……"ツインドリラー"…」
その声音は低く、だがどこか歪で、まるで深淵の底から響いてくるようだった。
耳ではなく、頭の奥に直接流れ込んでくるような、ぞわりと背筋をなぞる不快感。
…それよりもコイツ今…俺のことを────────
その名を呼んだ瞬間、空気がさらにひとつ、沈み込む。
「いや……今は、バスターボラー…だったかな?」
微笑とも嘲りともつかないその表情は、疑念を確信へと変わらせた
─────