魔法少女リリカルなのはStrikerS〜サスケ転移伝〜 作:我来也
スレを閲覧してたり、読みたかった漫画を読み耽っていたら遅くなりました。
ちなみに読んでた漫画は「ふしぎの国のバード」「アオハライド」「JIN-仁-」「Dr.stone」「被虐のノエル」です。
逃亡者は以前任務に向かったある山岳地帯らしい。だからあたしはてっきりヘリかクルマに乗っていくものだと思っていた。もちろんフェイト隊長も
「じゃあ3人だし私のクルマじゃ乗れないからヘリの用意を頼んでくるね。」
と言っていたのですが、サスケさんがいつもの口調でそんなの必要ないと言ってきました。
え?どういうこと?じゃあどうするの?と思っていたら、少し着いてこい。とサスケさんがそう言ってどこかへ歩いて行ったのであたしとフェイト隊長は首を傾げながら彼の元へ着いて行くことにした。
「ここなら問題ないだろう。」
「問題ないって…?」
「黙って見てろ。」
そうサスケさんが言うと長かった左の前髪が中央に寄り今まで見えなかった左眼が見えるようになった。
何なの…?あの左眼。それが一番最初の感想。紫色で波紋模様と幾つもの巴が見れる。何か魔性のような魅入ってしまうがどこが不気味な模様の眼だ。そもそもあの眼は普通の人間の持つ眼なのか?って思うし、そういえば以前これとは違う紅い眼をしていたような…?
あれこれ考えているとサスケさんは左眼を一度閉じてしばらくするとパッと開いた。するとあたし達の目の前に黒い紫色のようなモノが空間を作りその中心に向かって歪みを作り現れた。
なにこれ?絶対に入ったら行けなさそうなモノは…。彼にこの正体を聞きたく確認しようとすると彼が先に答えてくれた。
「この先に以前の事件現場地域の山岳地帯と繋がってる。さっさと入れ。長くは保たん。」
そうなんだ。と思いつつ知りたいのはそれだけじゃないんだけど、と思った。本当に彼は何者なのだろう。
フェイト隊長、あたし、そしてサスケさんの順で亜空間のようなモノの中に入った。
入るとまるでワープでもされたのか着地すると既にそこは林道であった。
「早速対象者の追跡を始めるぞ。」
そういうと彼はサッサッと木の枝を跳んでいった。まるで身体が軽くなってる様に見えてちょっとした魔法を使ってるのかと思ってしまう。フェイト隊長は普通に空を飛べる。でもあたしは彼ら、彼女らのように行かない。普通に走ることしか出来ないし、空を飛ぶことはできない。高いところに行くには銃に付けてるワイヤーの様なモノで固定しないと出来ない。
だからあたしはワイヤーを木の太い枝へ向けて飛ばし固定して、後はワイヤーを戻すことで、あたしが目標の場所へ着くことができる。
ただ早さといった効率のことを考えると効率が悪い。それに木の枝にわざわざ登る理由は気にはなるが、隠密と速やなどを考えての事だろうが足場が悪い。ちょっとバランスが保てなくなると枝から落っこちてしまいそうだ。
「っとと…!」
「ティアナ大丈夫…?」
「っはい…!なんとか大丈夫です。」
つい、大丈夫です。と反射的に答えたが実際は怪しい。
「お前はフェイトの様に飛べないのか?」
気になっていたのか一つ奥の木の枝にいる彼が尋ねる。
「あ、はい…すみません…!」
「いや、気にするな。お前…ティアナと言ったか?魔力を足裏に集めてみろ。」
「…?はい、やってみます。」
そう言われて足裏に魔力を集めてみるが、少し練習しないと難しい。手なら何も問題ないが足裏は普段意識を向けることはないし、魔力の回路が足裏は少ない為コントロールが難しい。
あたしが手こずってるのを察したのだろう。サスケさんが何も言わずにあたしの隣に来てあたしの腕を彼の肩に回すように促し、そして彼の手はあたしの横腹に添えてきた。
「行くぞ。」
そう何も気にして無い感じで彼はしてるが、あたしは気が気では無い。小声で思わずキャッと声が出てしまったし、くすぐったいし何より恥ずかしい。太ってないよね?大丈夫だよね?と訓練内容なんて忘れてしまっている。
あたしは彼の肩を借りてもらう形で木の太い枝を跳んで移動している。
何だか身体が軽くなってるとそう錯覚してしまいそうだ。
ある程度進んだところであたし達は止まりサスケさんが「この辺りから調べよう。」と言ったところで気持ちを切り替える。
サスケさんは腰を屈み手を一部コケの生えたところを触っている。
ぱっと見では何も思わない。何も感じない。けど色々考えると疑問に感じることがある。
何故この枝に生えてるコケはこの一部だけ綺麗に生えてないのか。それは…
(コケを踏んだ跡…。僅かな跡を見つけるなんて…!)
この辺りに他の手掛かりがないか調べようと思い枝にワイヤーをくくり付け地面に降り、周辺を調べてみる。
すると何かによって切れた小枝を見つけた。思わず拾い小枝周りを調べる。
「ん?どうやら見つけたようだな。」
「あ、はい…!」
「だが、どうやらそれはダミーだ。」
「えっ…」
「よく見てみろ。この小枝は自然に折れたモノではなく鋭利なモノで切られてる。」
「確かに…言われてみれば。」
「それに仮に踏んで折れたとしても、その割には随分水気を多く含んでいる。水気を多く含んでいる枝は萎れて折れにくいからな。」
なるほど、確かにそうだと思った。
考えてみればすぐ解ること。折角自力で見つけた手掛かりもダミーで相手の手のひらで踊ろされてる。己の力不足を再確認する。
「どうやら随分雑な仕事をする奴らだ。────さてティアナ、冷静に考えれば分かる簡単なダミーを相手は作った。このことから考えられることは何だ?」
「えっ!?えーっと…」
急な振りに思考が追いつかない。けれど自分が持てる考えられることを考える。
「単純に急いでいた。ということでしょうか?手っ取り早くダミーを作った。又は作らざるを得ない状況だった…。────えーっといかがでしょう?」
「うん、おそらくそうだろうな。ただ間違いなく言えることはこのダミーは人間しか作らないということだ。────よく見つけたな。」
「───っ!!」
一見、ダミーの痕跡を見つけて失敗したと思っていたけど、考えようによっては人間しか作らないものを見つけた。
失敗したと思っていたけど、あのサスケさんが少し褒めてくれると何だか失敗したとは思わなくなった。やった、と思った。
「さて、あの方向にダミーを置くなら…」
そう言ってサスケさんはある方向へ進んでいく。後からあたしもついて行く。
少し進んでいくとサスケさんが止まり右手で地べたに向かって指を指してきた。
あたしは何かな?と思い指された方へ顔を覗かせると、石ころがあった。少し濡れている石ころだけど裏返しにすると乾いていた。
「裏側が乾いていて表が湿っている。」
「この石もダミーという可能性はあるのでしょうか?」
「うん…可能性はなくもない。だが俺たちの追う相手がどのくらい前にここを通ったか、この湿り気が教えてくれる。」
「なるほど!」
「この乾き具合からして2時間も経ってない。」
凄い。あたしとの何もかもが違う。実力もそうだけど、洞察力やそこからの推察、経験値が違う。
でも、だからこそその経験を全て吸収すればっ…!
わずなか時間だけど、それでも見て学習してきた。今度こそ見つけるんだ。相手の痕跡を!
さっきのダミーの跡とこの石跡。これらを直線上にした時予測される進行方向線上は……花?花がある。でも何か違和感を感じる。
花の方へ向かうと花弁が一部散っているようだ。だがここは花弁が散るほどの風は吹かないし、それ以外で散る方法は何か動くものがそこを横切ったかしかない。しかし動物の可能性を考えたけどそれはない。
何故なら動物の生活してる跡、う◯こや家のようなものがない。そもそも足跡すらない。ならバイクか人が走った跡の可能性が高い。
そう推察してるとサスケさんがこちらに来て何も言わずただあたしの肩に手を乗せて少し微笑んでいた。
────────
しばらくあたしとサスケさんと監督役のフェイト隊長と一緒に痕跡を辿って進んで行く。
あたしはさっきの成功を気に上手く見つけれると思ったけど、そう上手くいかない。関係ない何かの痕でも相手のダミー痕なのか本当の痕跡なのかと疑いぶってしまう。
あたしが項垂れてると珍しく彼から声を掛けて来てくれた。
「ダミーの作る最大の目的はこうやって何もかもが敵の痕跡に見えてしまうことだ。追う側が少しでも混乱すれば、それだけ逃亡が容易になる。」
追跡スキルが圧倒的に足りない。今後執務官として活動していくことを考えると単独でもある程度なんでもこなさないといけない。
だが今のレベルでは執務官どころかフォワード隊でも十分に活躍出来ない。
「追跡スキルが圧倒的に足りない。あたし1人じゃ逃亡者を見つけるなんて…もっと追跡スキルを身につけないと…」
「フッ…」
あたしの小さく言っていた独り言を聞いていたのだろう。それに対しての反応がまるで見透かされてるような少し馬鹿にしてるような笑い方に少し向きになってしまう。
「ここまで3、4時間ぶっ続けで追跡して来て疲れただろう。水でも飲んで魔力を回復しとけ。」
「いえ、あたしは大丈夫です。それより早く逃走者を追跡しないと。」
「だからだ。」「えっ?」
「ここまでノンストップで3、4時間ずっと追跡し続けてきた。だがそれでも逃走者を追跡することが出来ていない。相手は所々ダミーの痕跡を残してる。ダミーの精度の差はあれど、作るのに時間が掛かる。訓練しながら追跡はしていたとはいえ、そろそろ鉢合わせしてもおかしくないのにまだ会ってないとなると、相手も俺らと同様にここまでノンストップで逃げ続けたということだ。
────だから先に休憩をとり体力魔力共に回復して相手が休憩に入る頃を狙う。奴らは陽が落ちてから休憩をとるはずだ。」
「どうして陽が落ちる頃って分かるんですか?」
「この林道だ。夜だと何も見えない。俺らは痕跡を頼りに進んでたが何も見えなくなると痕跡を調べようがないからな。つまり俺らは行動を止まらざるを得ない。相手にとってはこれ以上にない安心して休息を取ることが出来るってことだ。」
「なるほど。」
「だが生憎、俺には暗いところだろうが痕跡を見つけることくらい造作も無い。だから確実に相手を捕らえるためにも今のうちに休憩をとるぞ。」
「は、はい!」
そう行ってあたしたちはここからそう遠く無いところにある河川にやってきた。
サスケさんの話を聞いて素直にあたしは体力魔力共に回復する為に水を飲んで休憩に入る。
心身共に少し落ち着いたことで先程の出来事について聞いてみようと思いサスケさんに尋ねる。
「そういえばあたしが追跡スキルを身に付けないとって言ってた時何で笑ったんですか?」
「ん?あぁ…それはお前が優秀だからだ。」
「はい?」
何の冗談ですか?あたしを馬鹿にしてるんですか?優秀ていうのはなのはさんやフェイト隊長やエリオやスバル達。あたし以外の皆のことをいうんですよ?あたしは凡人なんです。
「優秀すぎるが故にお前は見えていない。」
「見えていない?」
「優秀じゃない人間の気持ちを考えた事ないだろ?追跡スキルも重要だが逃亡者の心理を考えることだって重要だ。────追跡はどうしても逃亡者の後を追う事しかできないが、逃亡者の心理を考えれば場合によっては先回りすることだって出来る。」
「…っ!────でもあたしは優秀なんかじゃないんです…。」
「フッ……折角だ。ここで野営をしながら俺の友の昔話でもしてやる。」
夕方になり川で採れた淡水魚を捕まえあたしたちはちょっとした野営をしている。何だかちょっとしたキャンプでもしてる気分で少し心のモヤモヤも薄れていく。こういう非日常な生活は場合によっては心を安らぐことが出来ることを今日知った。
サスケさんが捕まえた魚を木の枝に刺し焚き火の側に立てて焼いている。
「あたし野営をするの初めてです。こういう風にするんですか?」
「ん〜、じつは私もこういうの初めてでよく分からないの…ごめんなさい。」
「えぇ!?そうなんですか?」
「遠いところで任務に当たっても日帰りばっかりだったから…」
「そうなんですか…。────でもこれ煙が上がって相手に見つかりませんか?サスケさん。」
「────食え。」
天然というかマイペースというか、なんかそう思わずにはいられない。
「俺のいた国には、いや俺がいた世界には『魔導士』の代わりに『忍』と呼ばれる者がいた。」
だけど話を聞いてると魔導士が管理局、軍隊だとするなら忍はまるで傭兵集団のような感じだった。
「その中でどうしようもない程の落ちこぼれのウスラトンカチがいた。」
「ウスラトンカチ…?」
「負けず嫌いってことだ。」
少し自分に似てる。落ちこぼれって程ではないと思うけど才能のない凡人で、でもそれが嫌で認めたくなくて頑張ってきた。
「だが『真っ直ぐ自分の言葉を曲げない』という己の忍道と仲間の存在が奴を強くさせた。────今じゃ里や国を超え忍び世界の英雄になった。」
「……。あの、結局何が言いたいんですか?」
焼けた魚を一口ガシっと齧って咀嚼をした後彼が答える。
「気を許せる相手と飯を食うのは良いもんだ。それに温かい物を食えば少しは気分が晴れると思ってな…。────今のお前を見てるとかつての俺を見てるようでな。だから友の話をしたのかもしれん。」
「あたしが昔のサスケさんと…?」
「また今度だ。それよりさっさと食え。そろそろ出発するぞ。」
夜の時間が始まりかけ、あたしたちは最後の追い込みをかける事になる。
あたしがサスケさんの色々な事を知るのはまだまだ先のこと。
皆が書いてるすぐ主人公の活躍シーン描きたいんだけど、全然出来てない。なんでやろ。
そもそもサスケが本気を出すほどの敵がこのなのは世界に現れるんやろか。