魔法少女リリカルなのはStrikerS〜サスケ転移伝〜 作:我来也
でも書くことをやめるつもりはないです。
「よし、そろそろ出発するぞ。」
サスケさんがそう言って陽が落ちて間もない夜に出発する。
想像してた暗さ以上の暗さなのに良く色々なものが見えてるなって思う。
そういえば、サスケさんの瞳は良く分かってないけど、特殊な眼だったなと思い出す。こういう個人のプライバシー情報を聞いて良いのだろうか。めちゃくちゃ知りたいけど…
とりあえずそれっぽいことを聞いてみようかな
「こんな暗いのに無事痕跡を見つけて辿れてるのは、あの…サスケさんの特殊な眼のおかげですか…?」
「いや…それとこれとは関係ない。────なんだ、知りたいのか?」
「あ、いや…気にはなりますが…」
「いずれな。だからまずは急いで逃走者を見つけるぞ。おそらくもう少しで見つけれるはずだ。」
「それはどうして分かるんですか?」
「気付かないか?」
「えっ…?」
気付かないか?ということは何か先程と、いや日中の頃と比べて何か大きな変化があったということ。思い出すんだ。サスケさんが今まで言っていた事…。
サスケさんは言っていた。夜は相手が行動を起こすことは考えにくいと。それを踏まえて考える。
そう言えば日中と比べ夜のダミー痕跡がかなり少なくなり容易に痕跡を見つけ易くなってきた。
「もしかしてダミーの痕跡の数が少なくなってきたからという事でしょうか?」
「流石だな。もし逃走者を捕捉したら俺の戦いをよく見ておけ。幻術での戦い方を教えてやる。」
あたしがよく使ってる幻影魔法の主な運用は分身を使って陽動をかけて戦う戦法と、光学迷彩を用いて奇襲を仕掛ける戦い方だ。
それ以外に何かしら用途はあるのだろうか?
────────
(見つけた…!)
あたし達は今木の陰に隠れて逃走者から気付かれないようにしてる。ここから100m~150mくらいだろうか、ギリギリのところにいる。
あたしも本当は戦って逃走者を確保したかったけど、相手の実力が分からない為もしもの事を考えてあたしは後ろで待機となってる。でも、それでも魔力を練っていつでも準備しとく。
だから突入は執務官のフェイト隊長がメインで行うらしい。サスケさんもしないのかと聞いたら、サスケさんは執務官ではないし、そもそも魔導士ではないから基本的にダメらしい。でも機動六課の協力者ということを考慮して少し手伝い程度なら今回は問題ないとのこと。
「2人とも私の合図で突入するよ。ティアナはここで待機だけど、何があるか分からないから気をつけてね?サスケ君は大丈夫だと思うけど何かあったら知らせてね?」
「了解!」「…」
確認するとフェイト隊長は相手に気付かれ無いように相手との距離を少しずつ詰めていき、そして
「こちら時空管理局、機動六課、フェイト・T・ハラオウン執務官です。現在あなた達には窃盗事件の容疑が掛かっています。今すぐ投降すればあなたには弁護の機会が与えられます。」
「クソっ!もう見つかったか!?」「何で予想より早く見つかるんだよ!」
逃走者達は予想外な早く到着した執務官の存在に驚きを隠せない様子。
「どうします?兄貴ィ…。相手はあのフェイトさんですよ…!?」
「だが、それでも相手は今のところたった1人だ。数じゃ俺たちが有利だ。────数が多いのを活用して立ち向かって勝てる望みの少ない賭けに掛けるか、各自散開し捕まるか逃げ延びれるか…。」
フェイトとしては相手の魔力ランクは分からないが基本的な相手なら数の多さなど意味をなさない。一騎当千。それが自他共の認識。
だけど、各自散開してしまっては難しい。誰かを捕まえに追跡してる間に残りのメンバーが散らばってしまう。
おそらく逃走者は散らばって逃げる道を選ぶだろう。
だが逃走者にとって誤算があるとするなら────相手は1人だと思い込んだこと。
「動くな。」
「っ…!?」
リーダー格と思われる人物の背後をいつの間にかいたもう1人にとられる。
蒼く光る刀の形をした雷属性の魔法が首元に突き付けられている。
チチチチ…と雷特有の音が首元で響いてるが、気付かなかった。
これ程の密度の濃ゆい魔法をいつの間に発動した?少なくとも、「動くな」と言われるまでは音など聴こえなかった。つまりあの一瞬で発動したというのか?信じられん。
リーダーの俺がチェックをかけられ、他のヤツらもあの執務官の前に迂闊なことはできない。
とでも思ったか?
俺だってそれなりに考えてる。1つは遅かれ早かれ追いつかれるのは予想してる。だから休憩中に数名だけ少し離れたところにいることだ。おそらくこの現状を何処かで見て把握してるはず。どっかのタイミングで奇襲を仕掛けてくるはず。
それに俺はどの道犯罪を犯してる身だ。だから罪を重ねることに躊躇いはない。だからという訳ではないが、俺の懐にはちょっとした刃物と質量兵器の一つ拳銃を所持してる。
背後にいる奴を狙っても良いがあの執務官を銃で手脚でも狙っておくか。人間、味方の身に危険が及ぶと迂闊に動けないものだ。
油断していたのかもしれない。いや正確には読みが浅かった。逃走者は今ここにいる奴らしかいないと思っていた。だから背後から魔力弾が飛んでくるとは余り考えていなかった。
「何っ!?」
背後に突然何かが飛んできてるのを察知し意識と視線をそっちに一瞬向ける。
まずい───。これはコイツらの奇策。
無数の数の魔力弾が不規則に、そして一部の弾は確実に俺を狙っている。威力よりも正確性とスピードを重視した魔力弾だ。
この程度のことで輪廻眼の瞳力を使うわけにはいかない。使ってしまうと程度にもよるが瞳力が戻るのに時間がかかる。何かあった時に対応できない。
チッ、もう片腕があればコイツを捕らえたまま攻撃を避けながら対応ができるが、片腕しかない以上捕らえたままだと攻撃に転用出来ない。
悔しいが一度コイツから離れるしかないか。
そうして俺は一度逃走者のリーダー格から離れ攻撃から避けるのに専念する。
ティアナに幻術の使い方を教えるのと今のような魔力弾にすぐ対応できるようにする為写輪眼を開眼する。
「ほぉー、あの執務官ならまだしもお前もあの奇襲を避けるなんてなぁ。」
「……。」
「ん…?お前その眼は何だ…?なんかオッドアイ的な遺伝疾患的なあれか?それにしてもこんな暗闇でも赤く光って見えるとは…!興味が湧くね。」
「お前に話す気はない。」
「なら捕まえて拷問でもしてその眼の事について教えてもらおうか!」
面倒な事になった。どこの世界に行ってもこの写輪眼を、いや、特殊な瞳を興味を持ち奪いたがる奴らがいるもんだな。
この世界について多少なりとも情報を得てきたつもりだ。数少ない例外はいるが基本、魔導士は“デバイス”という魔法を発動する際の補助道具を用いている。タイプは様々だがその道具を見つけて奪うなりなんなりすれば相手は何も出来ないはず。
弱点が分かり薄い分、対策という対策をしてるのか分からないが魔導士は皆肌身離さず身に付けている。まずはそこを力尽くでも引き離す必要がある。
目の前の男は槍のような杖を携帯している。中遠距離は魔法弾か何か魔法を発動して近距離になったら杖を槍として使い対応するんだろう。器用なヤツだ。
ココは森林の中、中遠距離より近距離で対応した方が良い。目の前の男もそう思っているのだろう。持ち方を杖というより槍としての持ち方をしている。なるほど、多少は戦えるヤツだ。
「さぁ〜!その眼を貰おうかぁ!!」
目の前の男が走って迫ってくる。デバイス以外での質量を持った武器を使ってはいけないこの世界での決まりはある。やむを得ず‘千鳥鋭槍”で対応する。
この術は雷遁の術でもあるが特徴としてガード不可という点だ。というのもガードすると雷遁を浴びる事になる為相手は痺れ等電撃を食うことになる。故に対処法は交わすか同じ雷遁の術で応戦するくらいしかないが、相手はそれを分かってないのか?気にせずに突っ込んで槍で俺を突きに来る。
「何っ!?」
俺は千鳥鋭槍で応戦するが、なんと相手は雷遁の影響を受けていない。
────どういうことだ?
俺は相手の身体をくまなく調べる。するとその原因が分かった。相手の手元をよく見ると何かグローブのようなものをはめている。
あれはゴム製のグローブが何かか。だから相手の身体にはダメージが入らないか。
だが、そのデバイスはどうだ?魔法のプログラム機能が入ってるらしいがそのプログラムにダメージが入れば…!
デバイスにダメージが入ることを願うがそう簡単に上手くいきそうにない。
ならデバイスをこの手から引き剥がすしかないか。
俺は左脚を軸にし右脚の回し蹴りをし相手を蹴飛ばす。
「火遁・豪火球の術」
蹴飛ばし怯んでいる間に豪火球を放ったが咄嗟に防御魔法を展開したお陰で無事だったらしい。それでも完全に防ぐことができなかったのか体の一部が焦げていたり皮膚が軽い火傷が見られる。
「ちっ…こうなったら総攻撃でやってやる…!」
彼らの闘いは始まったばかりだ。