ブルーアーカイブRTA キャラ個別√ 作:パプテマス・シロコ先生
初投稿レザルトバースト!
グォレンダァ!!
アリウスのクーデターは失敗した。
序盤こそ、想定通りに有利な戦いができていた。
条約締結の寸前を狙い、マダムから提供された巡航ミサイルを会場にぶっぱ。混乱したところを古聖堂地下のカタコンベに侵入して、ユスティナ信徒を横から掠め取る形で掌握。彼女らと共に現地の主力を排除。ここまでは上手く行った。
しかし、その後の先生暗殺が失敗したのがまずかった。
先生を待ち伏せして追い詰めたまではいいものの、そこから何故か謎の専用BGM持ちの人物に妨害され、先生を取り逃してしまう。
精神的支柱が健在な事で、次第に混乱が終息。どう考えても人間のできる稼働を超えた不死身の女、キヒ顔ダブルショットガンで無双する正義実現委員会会長を筆頭として、あっという間に建て直されてしまった。
最後の決め手になったのは、スパイだったはずのアズサの反逆により、中枢を突破されて、ユスティナ信徒掌握の要だったロイヤルブラッドのアツコに迫られた時のことだった。
『これが
アズサの友人の一般通過女子生徒の言葉。尋常ではない戦闘力の少数精鋭を率いていた一般通過女子が放った言葉は、アリウススクワッド全員の心に刺さり、迷いを生んだ。
結果として戦闘に敗北。アリウスは全軍撤退を余儀なくされた。
任務は完膚なきまでに失敗。
マダムは冷酷で絶対主義、任務失敗を許さない。これまでの他の生徒のように、スクワッドも切り捨てられて、廃棄されるだろう。
「逃げよう」
途方に暮れていた時、割れたマスクを外したアツコが放った言葉に全員が驚いた。
「逃げよう。マダムからも、アリウスからも。私たちは流されるだけじゃダメだった。抗わなくちゃいけなかったんだ。アズサのように」
アツコは物心ついた時から、マダムによりロイヤルブラッドとして扱われていた。
あの何もない真っ白な部屋。真ん中にただ物を安置するように取り残されていた記憶。何もわからず流されていただけの日々。
そこからアツコを引っ張り出してくれた人がいた。今度は自分たちで殻を破り、外に出る番だ。
「そっか! 外に詳しいお兄ちゃんがいるなら!」
ヒヨリの目に希望が宿る。ヒヨリの大好きな義理の兄は、かくれんぼで隠れすぎて泣いてしまった自分を見つけてくれた時のように、いつだってヒヨリの手を引いて、前に押し出してくれていたのだ。*1
「私は構わない。どうせアイツも来るでしょ、姫大好き野郎だし」
ミサキも同意する。自暴自棄の選択ではなく、素直ではない言い方だが、今ここにいない彼のことを信じての発言だった。素直ではない言い方だが(2度目)素直ではない言い方だが(3度目)
「………ふっ」
そんな皆の姿を見て、サオリに小さな笑顔が浮かぶ。
サオリは己の身に変えてでも、スクワッドの皆を庇うつもりでいた。サオリにとって唯一の守りたい存在、大事な家族。彼女達が無事なら何をしてもいい決意があった。
だが、皆はそんな自分の考えなど知らずに前を向こうとしている。その方がいい。あの一般通過女子が言っていたようなハッピーエンドとやらを目指して、アズサのように全力で抗うのも悪くない。そう思った。
「ここにいたか、姫」
「トモル!」
そんな中、こちらを探していたトモルと合流する。
任務前は会話する事すらままならなかった。だから今こそが、数年ぶりの会話タイミングだった。
弾む心を抑えきれないように、アツコがトモルに近寄る。
「トモル、聞いて。私達でマダムから逃げよう」
「姫…」
「マダムの手は広い、でも地上までは伸び切っていない。地上についてはトモルの方が詳しいはず。……聞いてトモル。私、抗いたい。ずっとマダムに流されるだけだった人生を変えたい。あの時、私を引っ張り出してくれたトモルみたいに、外に飛び出したい」
「………」
「またあの頃みたいに、みんなで過ごしたい。先生が言ってた、まだ遅くないって。変わるのは今からだって間に合うんだ、って。だからトモル、お願い。私たちと一緒に外に出よう」
「………」
「外に出たら……そうだ、お花屋さんとか開くのはどうかな。トモル、たくさん知識を持っているし。アリウスで作った庭よりもいっぱいの花を育てて、広めるの。みんなでやればきっと楽しい。頼れる先生のような大人もいる。だからっ……!」
アツコがトモルへ手を伸ばす。トモルがあの何もない空間から引っ張り出してくれた時とは逆に、共に行こうと、アツコがトモルを闇から引っ張り出そうと手を伸ばす。
トモルはそれに応じるように、手を伸ばして……
『いいでしょう。貴方が私の計画の最後までロイヤルブラッドを見張るのならば許可します』
かつてのマダムとの契約が頭をよぎって
「悪い、姫。もう遅いんだ……時間切れだ」
「え……?」
アツコの腕を掴んで、捕らえた。
「どういうつもりだトモル!」
真っ先に反応したのはサオリ。瞬時に銃を抜いてトモルに向ける。
だが、異変に気付いたのはミサキだった。
「リーダー、様子がおかしい」
「何?」
「……囲まれている」
周囲から現れたのは、アリウスの生徒達。トモルの指揮下に入っていた部隊だった。
「お前達はひとつ、勘違いをしている」
「何を…!」
「任務は成功だ。お前達は与えられた役割を十分に果たした。成功した従順な兵士を、マダムが排除することはない」
実のところ、マダムの計画の中で、クーデターの成否はどうでもよかった。マダムがスクワッドに期待していたのは、一度ユスティナ信徒を掌握すること。その時点で、スクワッドは期待された任務をクリアしていた。
何故、アズサと近しい存在であるヒフミに接触し、あまつさえ焚き付けるようなことをしたのか。
何故、わざわざ卒業生の興味を引くような連絡をして、先生の元に誘導したのか。
何故ガシャットを生み出せたのか。
何故変身後に頭が痛むのかァ!
宝◯永夢ゥ!!
その目的は、クーデターの成否に関係なく、目的を達したならさっさと終息させて、ロイヤルブラッドを回収して次の計画に移行するためであったからだァー!!ヒャーハハハハハ!!。
トモルは
「計画はこれから次の段階に移行する。ロイヤルブラッドの力を使い、マダムは更なるステージへと登るだろう」
「トモル……?」
「何を……言っている!!」
「必要になるのは姫だけだ。お前達はもう不要だ。姫を置いて、何処へなりと好きに逃げるがいい」
「う、嘘だ、私を騙そうとしている……お兄ちゃんっ!!」
「行くよリーダー!」
「ああ!」
「目を覚ませ馬鹿ッ!!」
EX 【Vanitas vanitatum】
「……逃げればいいものを」
EX 【Vanitas vanitatum】
◆
お ま た せ
どうもホモの皆さん。ノンケです。
エデン条約編、第3話が無事に終了しました。ほぼロスなく、理想的な走りだったのではないでしょうか。
原作と同じく、アリウスクーデター敗北ルート。チャート通りです。アリウスクーデター勝利ルートはどうしても時間がかかりますからね、RTAでは目指しません。ユスティナ信徒を含めても圧倒的不利です。相手の戦力が強すぎるっぴ!!
いやー長かったですね! メガトンヒヨリした時はリセも考えてましたが、今回の第3話の理想的なタイムでリカバリーできたのではないでしょうか。
第3話の短縮の大きなコツはふたつ。「先生を負傷させないこと」と「ヒフミの決起を早めること」です。
先生の負傷阻止は言わずもがな。先生が健在なだけで、戦況は必ず有利になります。先生は大戦局において味方陣営全体に「先生バフ」がかかり、高い士気が維持されます。システムが違えばバケモン級のバフですね。
先生側が有利になると言うことは、クーデターが早期に終結するということです。重要なのですが、ここのカバーに原作キャラを当てこむと、色んなイベントに繋がってロスとなります。このために、あっさり済ませてくれる強いモブを送り込む必要がありました。
そしてヒフミ。先生が健在かつヒフミを焚き付ければ、事態が大きく進みます。そのために、ヒフミと遭遇する必要が、あったんですね(定型分)
ヒフミはちょっと干渉するだけで、クーデターを丸ごとひっくり返す一般通過女子特有の行動力の塊です。あの子が動くだけで最適なタイミングで覆面水着団が現れて戦力補強し、味方全体にチートバフ「
もしアリウスクーデター勝利ルートを目指す場合、逆のことをしなければなりません。先生とヒフミを封じれば勝てます。特にエデン条約編のヒフミは油断すると「ブルーアーカイブ!」して一瞬で戦況がひっくり返るので、絶対に止めましょう。お前ほんとに一般通過女子か?(疑惑)
さて、映像ではもう戦闘が終わってますが、このタイミングでアリウススクワッドを裏切ります。ここで裏切らずについていってもアツコエンドに入れるのですが、先生と一緒にアリウスに乗り込むタイミングが遅くなり、長期戦となりますのでロスです。原作でも第3話と第4話の間は時間が経ってそうでしたしね。
ですが、ここで裏切ることで、アリウスへの突入タイミングを早めることができます。いいチャートだあ、惚れ惚れするね。
スクワッドとの戦闘では、なるべく過度なダメージを与えずに追い払います。皆のHPに余裕を持たせることで、後の突入スピードを早めるためです。敗北の可能性は気にしなくていいです、スクワッドは既に消耗しており、多数に無勢なのでほぼ勝ちます(一敗)
ただ、うっかりHP全損させないようにしましょう。回復の時間がロスに直結します。
ここからはもうエデン条約編終結間際です。突入するスクワッドと対峙し、戦闘が終わればエデン条約編終結となります。
次の戦闘でホモ君は負けなければなりません。ここで勝っちゃうとベアトリーチェ勝利ルートに突入して、アツコが犠牲となります。今はそのための準備中です。
え、何をしているのかって? HAHAHA、画面に映っているとおりのことですよ。
ズタボロ磔の
◆
アリウス自治区、中心地の大聖堂。
その中で、十字架に磔にされたアツコはぼんやりと考え事をしていた。
「(私、間違えたのかな……)」
アツコはトモルにより捕らえられた。マダムの計画の次とやらのため、こうして荊のような鉄線で磔にされている。
下を見下ろせば、ズタズタになった白いコートがボロ布のように落ちていた。
「(トモルにもらった、コート……)」
初めてトモルからもらった白いコート。アツコはあのコートをずっと使っていた。
サイズに困ることはなかった。アツコが小柄なのもそうだし、トモルは元々体格が良かった。ようやくちょうどいいサイズになったくらいであった。
「(みんな、逃げられたかな)」
トモルはサオリ、ミサキ、ヒヨリを撃退した後、追撃部隊を送らなかった。マダムがそれを咎めることはない。どうせ今になって、彼らに味方する者などいないとたかを括っている。
「(ねえ、トモル)」
こちらを見張るトモルに視線を向ける。マダムが去ってなお、見張りの任務を受けていたトモルはずっとここに立っている。
トモルが言うように、遅かったのだろう。抗う決意をしたのが遅かった。トモルが裏切ったのではない。私達が遅すぎただけ。
「(だから……そんな顔をしないで、トモル)」
涙を堪えるような、苦しむ表情をするトモル。
そんな顔をさせたのは私のせいだ。
私が犠牲になれば、トモルが苦しむことはなくなるのかな。
私がいなくなれば、これ以上トモルが傷付くことはなくなるのかな。
私はトモルと出会うべきではなかったのかな。
もしそうなら、とても悲しいけど………トモルが苦しまないなら、それでも、いいかな。
「ごめん、ね………トモル………」
「————」
「私達………出会わない方が、良かったのかな………」
次回 【エデン条約編】 最終話
【第4話 少年少女のすれ違い
●今日のホモ君
もはや語るまい。