ようこそ享楽至上主義の教室へ IF等まとめ 作:wind flower
【七夕】
「笹や竹を見ると七夕って感じするよねえ」
「ククリちゃんは短冊にどんな願い事を書くか決めたんですか?」
「うーん、無難に織姫様と彦星様がちゃんと逢瀬を楽しめますように、とかかな。でもひどい話だよね、夫婦なのに年一しか会えないなんて」
「お二人が結婚したあとにお仕事をしないから引き離した、という伝承でしたね」
「うむうむ。横暴だけど、まあ神様たちの話だからなあ。人間とは尺度が違うんでしょうな」
「ギリシャ神話の琴座の物語も引き離される夫婦が出てきますよね」
「オルフェウスの
「美しい演奏に心動かされた冥府の王たちはそれを許すも、地上まであと一歩のところでオルフェウスが妻のほうへ振り返ってしまったので彼女は冥府に連れ戻されてしまった、と。悲しいお話です」
「日本神話でも命を落としたイザナミのため黄泉の国へ行ったイザナギって似たようなのがあるよね。失敗したとこも同じだ」
「各国の様々な伝承を読み比べるのも楽しいですよね。さて、私の願い事は何にしましょう……」
「むー、いっぱい本を読めますように、とかは?」
「ではそれと……世界平和あたりでしょうか」
「うん、いいと思うけどすごく夢が大きい!」
【好きなもの】
「ねえねえたっつー、私、赤色が好きって知ってた?」
「へぇ。ならスペインで闘牛士と遊んできたらどうだ? オススメだぜ」
「スペインか、いいね……って、ナチュラルに人を闘牛扱いしたね!? いや確かに赤い布ヒラヒラさせてるけど、あれって色に意味は無いって言われてるらしいよ。そもそも牛さんは私たちとは色覚が違うわけだし」
「…………」(相手するのが面倒になってきたので聞き流すことにした)
「あー、でもスペインのトマト祭りは気になるかな。トマト投げ合うって楽しそうだよね!」
「…………」(聞いてない)
「トマトもったいないかなーって思ったけど、元々捨てるようなやつ使ってるらしいし」
「…………」
「そういえばトマトってナス科なんだよね。あんまお仲間っぽい認識はなかったんだけど。苺とか桃はバラ科で──ん、そうだ! ね、ね、『酸桃も桃も桃の類』って言える? 『すもももももももものるい』って。ほらほら」
「……うるせぇ……」
◆
「アマトリチャーナ美味しい……!」
「ふふ、ククリさんはいつも本当楽しそうに食べますね。見ていて気持ちが良いです」
「だって美味しいんだもん。人は食べ物の魔力の前では無力だよ。ところでキャロルはどのパスタが好きとかあるの?」
「いえ、特にこれといったものは」
「ふむ。私はファルファッレが好きかな。蝶ネクタイみたいで可愛いし」
「種類が様々だと見ていて楽しいというのは分かります。ハロウィンやクリスマスをイメージした形のものもありますし」
「うんうん、キャラの形のとかもあってすごいよね。何かそのうち、自分の似顔絵モチーフのパスタとか出たりして!」
「……それは非常に食べにくいかと」
【醤油……】
「あんたのパジャマさ」
「ん? んーと、澪が見た私の寝間着というと……恐竜さんのやつのこと?」
「そう、それ。あれどこで買ったのってレベルの破壊力だったんだけど」
「そんなに可愛かった? 照れるなあ。えへへ、ありがとっ」
「ちがう、逆。リアルな恐竜のイラストのくせして色使いはファンシーで何とも言えない柄だったから!」
「むー、私は一目惚れして買ったのに。あの恐竜さんたちの魅力がわからんとは」
「生憎とたぶん一生わからないわね」
「むむむっ。そもそもだよ、『かはゆし』という語には不憫とか気の毒って意味もあって、そこから『かわいそう』とか『かわいい』って言葉が生まれたわけだよ。ならば隕石の衝突によって絶滅してしまった恐竜なんてのは、まさに可哀相で可愛いでしょ?」
「あんたの理屈、いつも飛躍しすぎ」
「そうかなあ。んー、あ、そだそだ。服といえば、前にちょっとお醤油こぼしちゃったんだけどね。澪はさ、もし総理大臣と食卓を囲んだ際、その前にある醤油を渡して欲しくなったらどう言えばいいのかって知ってるかい?」
「ほらまた話が飛んだ──普通に『お醤油を取っていただけませんか』とかじゃないの?」
「ちっちっち、目上の人への頼み方というのはもっと曖昧にできるらしいのだよ。すなわち、『醤油……』とめちゃくちゃ濁しながら意思を伝えることで察してもらうとのことなんだ」
「日本語らしいふわっとした表現ね」
「うん、すごく面白いと思う。ただ個人的にはもう醤油差しをじーっと見つめて『お醤油ほしい!』ってオーラを出したほうがより丁寧なのかなとも感じたけど」
「つまりククリはこのジュースを頂戴って私に訴えてるわけ? すごい視線を感じる」
「ひ、一口だけ……どうかお恵みを……」
「ん」
「わーい、ありがとう澪。優しい!!」
【無理なものは無理】
「ククリ!」
「ど、どうしたの石崎君」
「ククリってネクタイの結び方、知ってるか?」
「知識としては一応あるけど」
「よし! じゃあよ、龍園さんのネクタイ、いつも緩んでるだろ? あれ、誰かがしっかり結んであげるべきだと思わねーか」
「……んー、そもそもだね石崎君」
「ああ」
「いつもネクタイ外してる君は忘れてるかもしんないけど、うちのネクタイはワンタッチなんだよ」
「……あ!」
「うむ、とゆーわけで結ぶのは無理なのです」
「なら、こう、頑張って長さの調節を────」
「な、何が君をそこまで駆り立てるんだ……?」
(イラストを見た感じネクタイはワンタッチ……な気がするが、漫画のRoom0.5を見ると普通のネクタイっぽい描写に見えるしシュレディンガーのネクタイなので両パターン書いておきます)
「これを見てくれ、ククリ」
「ネクタイがどうかしたの? ああ、石崎君が持ってるなんて珍しいね」
「結んで……欲しいんだっ!」
「え、何で私が。ん、ま、いいけどいまいち自信ないからネット見ながらでいいかな」
「いや、俺じゃなくて龍園さんのネクタイを結んでもらいたい」
「自分で言うのもなんだけどね、私に複数回ツッコミをさせるのは相当だよ石崎君……」
「無理か?」
「そうだな、ネクタイを締めようとしても手が滑って首を絞めかねないから遠慮しときたいんだけど」
「愛憎のもつれ……?」
「おい、聞こえてるぞ。たっつーと私はむしろ平行線だと思うんだけどなあ」
「つまりずっと一緒に並んでるってことか」
「いつまでも交わらないってことですぅ。曲解しちゃダメだよ」
「平行線なのに、曲がった?」
「……ごめん。私のたとえが悪かったよ。だからネクタイをそれ以上引っ張るのはよせ、石崎君」
【文章問題】
「なあククリ。国語の問題で『このときの作者の気持ちを答えよ』ってあるじゃんか」
「うん、それがどうしたの石崎君」
「あれが俺、分からねえんだよ……」
「石崎君……」
「何も考えてねーで書いてんじゃないかって思ってさ」
「うーん、とりあえず『はやく脱稿したい』とか『印税でもうけたい』とかは考えてると思うよ」
「だいぶ正直だな!?」
「ま、冗談はさておきあれって要は出題者が何て答えて欲しいのかってほうを考えるべきかもね」
「出題者……」
「問題考えてる側が答えも作るわけだしね」
「そうか、難しいな。やっぱテストはこえーわ」
「っふ、それ、『まんじゅうこわい』のオチからするとテストが好きってことになっちゃうけど」
「いや全然好きじゃねえよ……あ、ククリはなんか怖いものあんのか?」
「そうだなあ。りゅう──」
「龍!?」
「──かくさんのど飴が怖いかな」
「……のど、痛いのか」
「そ、カラオケでちょっと歌いすぎてね」
【褒め合いっこ】
「ねーねーカピバラ麻呂。今からお互いの好きなとこ言いあってこうぜ」
「これまた唐突だな」
「よし、行くぞ。えーっとね、麻呂君は…………イケメンだと思うっ」
「初手から外見、とは。よほど褒める箇所が見当たらないのか……? 少し傷つくんだが。そうだな、ククリはいつも明るくていいと思うぞ」
「ありがとう! よし、次。次、次……うーんこれ麻呂君の駄目なとこ言ったほうが早いな。あのね、ちょっぴしデリカシーがないなって感じることが時々あるんだよ」
「うぐっ。そ、そうか」
「うむ。でもそれ以外は特にないな。うん、麻呂君全体的に好きだよ私」
「そこまで言われると逆に清々しくて、何か嬉しさよりも驚きが勝るな」
「麻呂君はあるかい? 私の駄目だと思うとこ」
「……明るすぎるところ、だろうか」
「そ、それはどうしろと言うのかな……?」
【74話で橋本が聞き流してた有栖とククリの会話】
「こちらは自らの選んだ種目で勝利しただけのこと。むしろ勝っていなければおかしい、と言えるものでしょう。相手の種目で勝ちを拾ったククリさんたちのほうが素晴らしいですよ」
「えへへ、そうかな。ありがとう!
でも結局私、種目には出てないんだよね……」
「ええ、残念でしたね。ちなみにククリさんが提出した種目などもあるのですか?」
「名言クイズと生け花。自信あったのに却下だったよ」
「茶道は含めなかったんですね」
「ひよりんがいるからなあ。何度か茶道部にはお邪魔したけど、流石に現役の部員ほど上手くはないもん」
「そういうものでしょうか。しかし生け花が選ばれていれば良かったのに……つまらないです」
「言っておくけど華道の成績も優秀だったからね、私。何なら花壇の花を摘んで今すぐ生けてあげてもいいくらいだよ。美術は何故かあれだったけど。本当に何故か」
「フフ、ククリさんのお世話する花壇は見てみたいですね」
「いつでもどーぞ。最近は植木鉢を置いて野菜なんか育てたいとも思ってるんだよねえ」
「果たして許可が下りるでしょうか」
「駄目かな。ゴーヤでグリーンカーテンとか良さげじゃない?」
「我が校の空調管理を思うとあまり必要性を感じないと撥ねられる可能性が高そうです」
「うぐ、反論出来ない……むー、そうだ、Aクラスのほうは全部キャロルの提案した種目だったの?」
「はい、もちろん。ですが美術を入れて真澄さんに頑張っていただこうかとは悩みましたね」
「ああ、神室さんも金田君と同じ美術部だったか。すごい嫌そうな顔してるけど────
絵といえば、応接室にある絵画は確かルーベンスだっけ?」
「ええ、『東方三博士の礼拝』のレプリカです」
「ふむ。イエス・キリストが誕生した時に東方から3人の博士がやって来たって場面だよね。いかにもバロック様式っぽいやつだったな」
【ひよりとククリの会話】
「パスタ────ッ!」
「どうしたんですかククリちゃん。もしや空飛ぶスパゲッティ・モンスター教に入信を?」
「そうそう、宇宙は空飛ぶスパゲッティ・モンスターによって創造された……って違う違う。というかスパモン教って祈る時は『ラーメン』って唱えるし」
「では、何故……?」
「むー、キャロルがパスタ好きでさ。食べたいって言うから前に行ったんだよ。何となく思い出して叫びたくなったんだ」
「何となく叫びたくなる、ですか。ちょっと分かる気がします。それにしてもお二人は仲良しさんですね」
「うむ。ジェンガで遊んだりモノポリーやったりわりと遊んでるね。ああ、でももちろんひよりんの好物も覚えてるよ、卵焼きでしょ?」
「はい。覚えていてくださって嬉しいです」
「卵焼き、いいよね。なんかお弁当に入ってたりすると気分上がるなあ」
「体育祭のお弁当の中にもありましたね。頬が落ちそうな美味しさでした」
「高級感溢れるお弁当だったもんな……しかしお弁当、結局私のぶんまで作ってくれるような人がこの一年では現れなかったか〜」
「ごめんなさいククリちゃん。私はお料理より読書がしたくて……」
「いやいや、こちらこそごめん。責めるつもりは全くなかった。にしてもあれだね、ひよりんは本当に本が好きだねえ」
「ええ、国木田独歩さんが『読書を廃す、これ自殺なり』という言葉を残していますが、本当に同感です」
「ふむふむ。ひよりんらしい名言チョイスですな」
「ありがとうございます。ククリちゃんは、何か好きな言葉はありますか?」
「いっぱいあるけどそうだね……漢文苦手だから原文*1は覚えてないけど、孔子の言葉で『全員から好かれるのも全員から嫌われるのも駄目だ、良い人から好かれて悪い人には嫌われるのがいい』って感じのやつかな。誰からも好かれる必要はないときっぱりはっきり言っちゃうのが格好いいと思った記憶があるよ」
「なるほど。確かにいい言葉です」
「うん。しっかしまあ、たっつーレベルまで嫌われるのは話が別だと思うけどね」
「そういや前にひよりんの言ってた上級生の間でのレイモンド・チャンドラーのブームってもう終わったのかな」
「最近は図書館に本も残っているので、おそらくはその通りかと」
「……『大いなる眠り』*2でさ。『撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ』ってマーロウの有名な台詞があるんだけど、知ってる?」
「いいえ、記憶にないです。訳者が違うのでしょうか」
「んー、知らなくて当然かも。実はこの台詞、原文そのまま直訳すると『おまえ銃を撃つの下手だから撃つなよ』って感じのやつで、誰が言ったかもわからない誤訳のほうが何故か有名になっちゃったパターンらしいんだよね。まあ覚悟とか格好いいワードがあるからかもだけど」
「それは妙な感じですね。でも言葉の面白さも伝わってきます。海外の作品が訳されて日本語で新たな台詞が出来るように、日本の作品も海外では違った捉え方をされることもあると考えると、何だか素敵です」
「日本語の表現を訳すのってだいぶ難しそうだよね……『ルパン対ホームズ』もある意味同じ感じかな。原文は『Arsène Lupin contre Herlock Sholmès』で、怪盗アルセーヌ・ルパンと対決するのはそのまま訳すとエルロック・ショルメとかハーロック・ショームズってことになってるのに、わざわざシャーロック・ホームズに直しちゃってるもん」
「おかげでホームズが好きな方からの評価は賛否両論ですよね」
「うん、ルパンにしては珍しく引き分けとはいえやっぱりホームズが犯人を逮捕できなかったとされてるのはもにょっとするというか。ホームズの好敵手はアイリーン・アドラーとかモリアーティ教授な気がして私も複雑な感じだなあ」
「大怪盗と名探偵の戦いという浪漫はあるものの、難しいところです」
「両シリーズともめっちゃ面白いもんね。読んでると難事件の解決とかに憧れちゃうよ。影響されてベーカー街見るためにロンドン行ったこともあるし」
「ホームズの博物館や像がある場所ですか。そういえば日本だと軽井沢にホームズ像があるんだとか」
「なんと、なら軽井沢も行ってみたいな。つっても行けるのは早くて2年後だね、この学校に在籍してる以上は」
「行きたいときに外に行けない、というのはちょっぴり不自由ですね」
「同感。まあ買いたいものとか、それこそ本には不自由しないけどね。最近は電子書籍とかもあるし……って、ひよりんは電子書籍嫌いだったか」
「はい。便利なのは分かっていますが、やはりページをめくるワクワク感というものは紙の書籍でしか体験出来ないと思うのです」
「それは本当にそう。ただ値引き率とか収納スペースを考えると電子書籍派の意見もわかるのよな。あ、うちの学校も教科書とかタブレットになるし、電子書籍派といえばそうなのかね」
「……ククリちゃん」
「う、うん?」
「学校の横暴を許すべきではありません。反旗を翻しましょう」
「ひよりんがレジスタンスにっ!?」
このときの彼女たちはまだ知らなかった。これをきっかけに、教科書のデジタル化を巡る闘争が起きることを……
※冗談です
【龍園とククリの会話】
「龍園君のヴァーカ、あんぽんたん、スットコドッコイ、とうへんぼく〜!」
「…………」←何の用だ、という視線を向ける
「いや、単になんとなく罵倒したくなっただけ」
「…………」←無言のまま頭をはたく
「うにゃっ。ひどくない?ひどくないかな?知ってるかいたっつー、頭を叩くと脳神経細胞が死んじゃうんだよ?私の灰色の脳細胞が!」
「テメエのアッパラパーは何しても変わんねえよ。それよか知ってるか?調子の悪い家電品は叩けば直るんだぜ?」
「それ迷信だから!ってかいつの時代の家電の話だよ……」
◆
「えへへ〜」
「なに締りのない顔してんだお前」
「ふっふーん、見るがいい! 素行不良生徒の龍園君と違ってね、偉い私は通知表の先生コメントでもべた褒めされてるんだよ」
「坂上の眼鏡は曇ってるようだな」
「嫉妬しても成績は変わらないぞ☆ さてさて、たっつーへのコメントは……うん、すごい幾重ものオブラートに包まれてるね。坂上先生の優しさを感じるよ」
「上からの評価を気にしてるあいつはそうせざるを得ないってだけだ。ここで変なことを書いて学校側に俺の悪行を知られてみろ。坂上へのダメージはかなり大きくなる」
「よくもまあそんな開き直れるな。アジフライにでもなりそうなレベルだよ」
「事実を言ったまでだ。変な例え方すんな」
「龍園君も清掃活動に参加するとか、花壇のお世話のお手伝いとかするかい? そういえば龍園の園って畑とか庭って意味だし、相性悪くないかもね」
「誰がするかよ」
「むー。自然を慈しむ心は大切だよ? 最近だとね、御室有明とか糸括とか新しい樹も移植されてきたし。遅咲きの桜だからまだ咲いてはないんだけどね」
「お前、虫が嫌いなくせによく自然がどうのだの言えるな。花の近くなんて人気スポットだろ」
「コックローチじゃなければまあ、まだ耐えられるから……!」
「そういや石崎が部屋に出たとか喋ってた気がするな」
「え、ちょ。そ、それ、ほんと?」
「さぁな」
「うわ、私の部屋にも出たらどうしよう。高層階だから出現確率は低いとは思いたいけど。うーむ、この場合管理人さんを呼んでいいんだろうか」
「そんなもん知らねぇよ」
【春休みの茶柱先生との会話とリンク】
「そうですそうです。ククリちゃん、坂上先生から何やらいただいていませんでしたか?」
「あー、あれ? ひよりん見てたんだ。ちょっとさ、婚姻届を──」
「こ、婚姻届!?」
「どうした石崎君。そんなに慌てて」
「い、いやいや。だってよ。婚姻って、けっこ、こ、こっ、けこっ」
「cock-a-doodle-doo?」
「ククリちゃん、鶏の鳴き声じゃありませんよ」
「こけっこっこー、じゃない、結婚!?」
「うん。する予定は今んとこないけど、貰えるのかなーって試したくて」
「ククリ……式には、俺も勿論呼んでくれよ? 出し物の練習はしとくからよ」
「うーん。私の話を聞いて欲しい」
「ちなみに、石崎くんはどのような出し物をする予定なんでしょうか」
「俺の得意なもの……喧嘩くらいしか思いつかねえな」
「それ、間違いなく叩き出されるからやめときなよ〜?」