仮面ライダーO   作:墓脇理世

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第6話「渦巻く『疑念』」

「駄目です叶絵殿、あれからずっとあのままで……何も聞き出せません」

「それに関しては大方の予想はついているけど……真寧、野乃々から話は聞いているのよね?」

「いえ、あやつは私に話してもどうせ理解できないだろうと……」

「真寧、そういうときは多少無理してでも教えさせなさい」

 遠山はため息を吐く。

「仕方ないわね……情報をまとめるわ。あの場にいた怪人は四人。後から来た一人を除き、全員の身元が判明しているの」

 遠山は怪人とその正体の写真をデスクに置いて、一枚ずつ指差した。

「まずは黒薙くんと交戦した黄色い怪人……彼は鮎川(あゆかわ)悠翔(ゆうと)。ランク4の『酸素操作(オキシコントロール)』を持っている」

 真寧が真面目に聞いていることを確認し、

「次はライブラリと呼ばれていた怪人。彼女は朱本(あけもと)抄子(しょうこ)。こちらは大した能力は持っていないようね、バンクにも無能力者と記載されていたわ」

 そして、亜矢の方をチラリと見てから最後の一人を指した。

「最後はアーマードと呼ばれた怪人。彼は赤萩陽希(はるき)。この街に六人しかいないランク10の超能力者、その第3位にして……赤萩亜矢の義理の兄よ」

「義理の兄ぃ!?」

「静かに」

 義理の兄、と聞き、驚きのあまり大声を出した真寧を遠山は窘める。

「そしてこの三人のうち、赤萩陽希を除いた二人と、そして誘宵学区に最初に出現した怪人、高坂操糸にはある共通点があってね」

 遠山は一呼吸おいて、語った。

「この三人は、全員……二年前の『C-ARC(シティアーク)事件』で、近しい立場のものが被害に遭っている」

 


 

「赤萩ちゃんは……お休みですか〜?」

 翌日の朝。年齢以上に幼く見える担任教師、水削(みずそぎ)しずくが教室を見回して言った。

「そのようですね、先生。全く……この時期に休むなど、何を考えているんだ」

「休むのは別にいいんですけどね〜」

 早見が答えると、水削は頷く。

「赤萩ちゃんが何の理由もなく休むとも思えませんし、何かあったんですかね〜?いいですけど〜」

 

「あの……黒薙くん……」

「ん?どうした朱鷺澤?」

「赤萩さん……何かあったの……?」

 ショートホームが終わった直後、友人から亜矢について尋ねられる。

「何かっつーとまぁあるにはあったみたいだが……悪りぃがこんな場所で話せる内容でもねぇよ、場所を変えよう」

 朱鷺澤の手を取り、教室の外──階段下まで連れて行く。しかし、そこには見覚えのある顔ぶれが揃っていた。

「すまん黒薙、ショートホーム前に赤萩が来ていないのに気付いた朱鷺澤がお前に理由を聞き出そうと言ってな」

「ギャハハ!可愛い友人(ツレ)の頼みをそうそう断れねぇからな!」

「チッ、ショートホーム終わるなり出て行ったから便所にでも行くのかと思えばんな事かよ……あと牧瀬は声のボリューム絞ろうな」

 待ち伏せていた悪友を見るなり、黒薙は顔をしかめる。

「まぁお前らなら口滑らせることねぇだろうし言うけどよ……」

「すまんな黒薙。いつもお前にばかり負担をかけてしまって」

「いや別にそれはいいんだよ、無理をするのも嫌いじゃねぇし」

「ギャハハ!黒薙らしいマゾっぷりだな!最近辛気臭ぇ顔しかしてなかったから逆に新鮮だな!」

 牧瀬の鳩尾に拳を滑り込ませつつ、黒薙は言った。

「最近よく怪人出てくるだろ?そのうちの一人があいつの兄貴だったんだと。それで塞ぎ込んじまったらしい」

「何?驚いた、まさかその程度のことだったとは……」

「『その程度』じゃねぇぞ早見。僕だって怪人の中から妹が出てきたら間違いなく病むし……何より」

 黒薙は一呼吸おき、語る。

「あいつは少し前まで兄貴とメイドさんくらいしか心を許せる相手がいなかったんだ、そりゃ塞ぎ込みもするさ」

「そう、だったんだ……赤萩さん、大丈夫かな……僕たちにも何かできることは……」

「僕らにできることなんてたかが知れてんだろ。それこそ、戻ってきたときにいつもみたいにバカやって、あいつも巻き込んで笑うくらいしか」

「オレ達みてぇなバカに気なんて遣われたあのプライドの塊みてぇな赤萩も傷つくだろうしな!」

 いつものように冗談を口にする牧瀬。黒薙がその鳩尾に拳を滑り込ませ、早見が笑い、朱鷺澤が顔を青くする。

「そうだな。俺までバカの仲間扱いされているのは癪ではあるが、気を遣うよりはむしろそちらの方が赤萩にはいいだろう。あの女はあれで騒がしいのは好きだからな」

「そう、だね……赤萩さんが笑ってると僕たちも楽しいしね……」

「ギャハハ!朱鷺澤は赤萩のことが大好きだもんな!」

「ちっ、違うけど!?そういうこと言うのやめよう牧瀬くん!?」

「何か違うのか?俺の目にはそうとしか見えないのだが……」

「っつーかそうやってすぐ焦んのがダメなんじゃねえの?僕くらい泰然自若としてれば自ずと心を悟られずに済む話だってのにな」

「「「どの口が言うか」」」

 


 

「さて皆さん、怪人事件がエスカレートしていて、今もメンバー一人が重傷を負ったこんな状況ではありますが……執行衛兵、ひいてはこの第六六支部に新たな仲間が加わる時期になりました」

 その日の午後。風紀委員室にて遠山が言った。

「アレ?もうそんな時期でしたっけ?」

「怪人がよぉ出はりますからなぁ、特にあれだけボコボコにされはってる黒薙はんなら余計に時間の感覚も狂いますやろなぁ」

 肩まで伸ばした銀髪を撫でながら、少年は笑った。彼は下総(しもうさ)右月(みづき)。『スプレー』統率隊長の上方左舷(さげん)とは義兄弟の契りを結んだ仲だという。

「はーいソコ、私語は慎むんだゾ☆」

「あらあら遅れてきはったのに随分な言い草どすなぁ?見てみなはりや奈菜々(ななな)サン、みんな怒ってはりますえ」

「あたしが遅れたのはちゃんと理由があるから問題ないんだゾ☆てゆーか、なんか今日ひと少なくないかにゃ〜?」

『デパート』の店長、銭谷(ぜにや)野乃々の実妹である少女、奈菜々が言った。

「気のせいじゃねぇの?有栖川がいねぇから……って、確かにあいつ以外に二、三人いねぇな」

結城(ゆうき)くんは皮膚科、早瀬(はやせ)くんは持病の薬を買いにそれぞれ席を外しています……というか早いところ新しいメンバーを紹介したいのですが」

 時間もないですし、と遠山。

「おっと、こりゃ失敬。そろそろ僕らも黙りますかね」

「はい、いい答えです黒薙くん。それでは入ってください」

 遠山が言うと、四人の生徒が風紀委員室に入室した。

 三人の生徒が自己紹介を済ませた後、見覚えのある少女が続けて自己紹介をする。

「皆さま、はじめまして。私はミスティーク=レーツェルです、よろしくお願いします。得意分野は技術系統、怪人を退けるだけでしたら是非私にお任せを」

「にゃるほど〜?ちゃんと自己主張できる新人チャンは嫌いじゃないゾ☆ホラホラ、そこの三人もしたいことをしたいと言わないとダメになっちゃうにゃ〜?」

「あらあら奈菜々サンてばいけずやわぁ。あんさんがでけへんかったことを後輩にさせはるん?」

「うるさいにゃ〜ぶぶ漬けお化け、そんなだからモテないんだゾ☆」

「モテッ……そら言わへんお約束やろ奈菜々サン!」

 二人が言い合う中で、ドン、と机を叩く音が響いた。

「あ、な、た、た、ち?いい加減静かにしないと怒りますよ」

 目をギラリと光らせ、遠山は言う。

「ヒィッ!?すんまへん先輩!」

「後生だから許してくださいにゃ〜!」

 ふたりが慌てふためきながら謝るのを見て、遠山がこぼす。

「はぁ……謝るくらいなら最初からすんなってのクソガキ……」

「今のは聞かなかったことにしておくんでひとまず落ち着いてくれ委員長」

 


 

「……はい。というわけで、先日お伝えした通り、誘宵学区内に執行衛兵・暴児止め(チャイルドストップ)合同で怪人対策本部を置くことになりました」

 数分の休憩を挟んだ後、遠山が言った。

「せっかくなのでみなさんには先に話しておきますが、怪人は仮面ライダーの力がなければ倒せない、というわけでもないのです」

 空中のモニターを操作し、データを示しながら、遠山は言う。

「ここに示した通り、怪人は強いホルスを纏っています。以前、黒薙くんが撃破、確保した怪人……志々田の手にしていた鍵を調べたところ、次のことが判明しました」

 一息つき、遠山は語る。

「怪人は、能力者のホルスを増幅・噴出させることでその外殻を作る。言ってしまえば、数年前に出回った“sister”と同じ仕組みですね」

「すみません先輩、“sister”とは一体……?」

「あぁ、レーツェルさんは今年誘宵学区に来たんでしたね。“sister”は三年前、能力を強化できるという触れ込みで普及したホルス活性装置です」

 奈菜々や黒薙が眉をひそめるが、構わず遠山は続ける。

「『C-ARC事件』ではこれが用いられ、多数の死傷者が出ました……あの忌々しい事件を知っていて、なお同じことをするなど……奴らはもはや、獣畜生にも劣る」

「……すみません、嫌なことを話させてしまったようで」

「いいんですよ、これは私にとって戒めでもあるのですから」

 それ以上は語らない、と言いたげに自嘲的な笑みを浮かべる。

「本題に戻りますよ。“sister”と同じ仕組みであれば、それを上回る力を用いて彼らを誅することは非常に難しい。そう、ホルスを無理やりかき乱したりしない限り」

「まさか委員長、あれ使う気かにゃ〜?あれもあれで妹ちゃんと同じくらいなかなか悲惨なエピソード持ってた気がするケドにゃあ」

「あら奈菜々ちゃん、そんなことを言ったらこの誘宵学区自体がそうなってしまいますよ?過程はどうあれ、結果に非人道的な部分がなければそれは人道に則っていると言えましょう」

「こ〜の委員長は屁理屈こねるのが上手いにゃ、野乃々に似て面倒なタイプにゃ〜」

 コホン、と咳払いし、奈菜々の言葉を無視して続ける。

「そういうわけで、『異能封じ(ホルスキャンセラー)』を搭載したライダーシステムの試作機が完成したのですが、誰か使いたい方はいますか?できれば無能力者の方でお願いします」

「レーツェルちゃんなんかどうかにゃ〜?能力開発まだ受けてないはずだし本人が嫌でにゃいなら……」

「あぁ、すみませんが私は無理です。出力に問題があるとはいえ一応は怪人と戦う術を持っていますし、そういう術を持たない方こそそれを使うに値するのでは?」

「うちにそういう無能力者なんてあとは一人しかおりまへんね」

 皆が一方向を見つめる。

「えっ!?開発者自らライダーシステムを!?」

「できらぁ!……って言えば良かったのかにゃ〜?」

「っつーかあんた昔っから僕らに散々迷惑かけてきたんだからたまには自分で体張ってくれてもいいだろ」

「そないなわけやさかい、よろしゅう頼んますね」

 珍しく冷や汗を浮かべる遠山の肩に、空色の少女は手を乗せる。

「先輩……どんまい、です」

「レーツェルちゃぁん……貴女だけよ私の痛みをわかってくれるのは……」

(あっ、こういうダメな顔してると可愛いんですね、遠山先輩……)

 小動物を愛でるような気持ちで、少女は遠山を見つめた。その日の集会は、それで終わった。

 


 

(そういえば、黒いOOが現れるタイミングって、基本的には僕が戦い終わったタイミングなんだよな……)

 帰路にて、黒薙は黒いOOについて思いを馳せていた。

(昨日、あいつが僕を助けたアレはそういう訳でもなかったが……あいつの言い分を額面通りに受け取ると、あいつは僕の力を求めてんのか……?)

 しかし、いくら考えても相手の考えの全容が見えない。

(あの黄色い怪人は確か『異能共鳴』がどうとか言ってたが……そもそも僕は無能力者だ。『黒薙』に生まれながら、使えるのはちっとばかし応用のきく格闘術程度の無能だ。そんな立派そうな力は生憎と……)

 不意に、感情の高まりによって能力の強度が変化する特殊な能力を持った妹の顔が浮かぶ。

(いや、関係ないとこで妹のこと考えてどうすんだ僕……)

 一旦、頭の中から妹の存在を追い払う黒薙。すると、今度は見知った顔のある女性(いいんちょう)が浮かんだ。

(まぁ、確かに僕の動向を知ることができるやつが正体って考えた方が自然だろうしその中ならあの人かもしれんが……そのためだけにわざわざ回りくどいことをする人じゃない)

 遠山から執行衛兵を連想して、ふと、黒薙はある可能性にたどり着いた。

(僕の力を欲するかどうかはさておき、マテリアキーを生み出したレーツェルちゃんは可能性としては考えられなくもない、か。いや、まさかな……)

 それを言えば妹の澪も可能性には含まれそうなものだが、黒薙はすっかり失念していた。

(まぁ、あいつの正体が何かなんて、引きずり出してブッ倒せばわかることだしな……賭けに出てみる価値はある、か)

 自分なりに結論を出したところで、黒薙はようやく、背後から迫り来る殺気と冷気に気がつく。

「……ッ!?」

 しかし、気付いたころにはもう遅い。雪のような少女に腕を捻られ、いとも容易く制圧された。

「痛ッ……!?ギブ、ギブ!!!」

 叫ぶと、少女は黒薙を掴んでいた細腕を離し、黒薙は地面に叩きつけられた。

「……ッ、テメェ、執行衛兵に何の用だ」

「あら、随分な言い方をされるのね。私が背後から何回も声をかけていたというのに、ずっと無視を決め込んできたのは貴方でしょう?」

 少女はメイド服の腰に手を当てながら、呆れたような声で言う。

「黒薙颯斗ね?亜矢様が貴方に会いたいそうだから、わざわざ迎えにきてあげたわ」

「もし僕が黒薙颯斗じゃねぇっつったらどうする?……なぁ、フローラ=レーギンレイヴ」

 そう。黒薙を素手で制圧した少女はフローラ=レーギンレイヴ。誘宵学区に十人といないランク10の超能力者、第六位の実力者だ。

「私をフルネームで呼ぶ男なんて貴方か第四位くらいしかいないわよ……それで、来る気はあるのかしら?」

「ねぇっつってもあんたなら僕を凍らせて無理やり連れて行くだろうが、行きゃいいんだろ」

「来てくれるのはいいのだけれど、その投げやりな口の利き方はどうにかならないのかしら?そんな口調で亜矢様と対峙しようものならその命は無いと思った方がいいわ」

「うるせぇそこはちゃんと弁えますっての。いいからさっさと案内しろ」

 


 

 フローラに連れられて来たのは、亜矢の自宅。寮を使う生徒が多い誘宵学区では珍しい豪邸だ。

「あ、黒薙……来てくれたんだ」

「そりゃ来るっての。散々な状況の中で僕を呼んだってことはそれなりの理由があるわけだろ?」

 お遣いの人員はもう少し考えてほしいけどな、と黒薙。

「……っつーか、医務室から解放はしてもらえたんだな」

「まぁ、ね。もうある程度は回復したから……こうしてアンタとまともに話せる程度には」

 それでもあの青髪の先輩には反対されたけどね、と亜矢は笑う。

 しばしの間、黒薙と亜矢は談笑した。これは、亜矢を傷つかないようにする、黒薙なりの配慮であった。

「……それでさ、今日私がアンタを呼んだ理由なんだけどさ」

 黒薙は沈黙して亜矢の言葉を聞く。

「散々戦ってほしくないとか言っておいて、今更こんなこと言っちゃうことをまずは謝らせて」

「別に謝らなくていいよ赤萩さん。僕だって散々あんたを傷つけてきたし……その、バスジャックの時のあれ、本当に悪かった」

「そもそもアンタは、戦う力を持たない誰かのために戦ってるわけだしね……二年前、私を助けてくれたあの時からずっと」

 亜矢は真っ直ぐに黒薙を見据え、言う。

「お兄ちゃんがあんな力を自分から望むわけがない、どうしてああなっちゃったのかはわからないけど……妹としては、これ以上お兄ちゃんが傷つくところを見たくないの」

「……まぁ、気持ちはわかる。僕だって澪があんな風になっちまったらキツいし」

「でしょ?……ワガママなのはわかってる。こんなことを言って、アンタに嫌われるかもしれないとも思ってる。でも」

 一息ついて、亜矢は言った。

「おねがい、お兄ちゃんを助けて。私を助けてくれたお兄ちゃんが、あんなことになったのを見るのは辛いの」

 その言葉を聞き、黒薙は笑った。

「……その言葉を待ってたよ、赤萩さん。っつーか、僕がその程度であんたを嫌いになるわけねぇだろ?こう見えて僕は結構情に厚いんだぜ?」

「じゃあ……」

「任せてくれ。少々手荒になるかもしれねぇが、あんたの兄貴は……赤萩陽希は、僕が必ず助け出す」

 亜矢が感謝の言葉を述べると、不意に二人の手のひらに光が走った。

「ねぇ黒薙、これって……?」

「僕もよくわからねぇけどなんか最近よくあるんだよなコレ……僕の手が光ったのは初めてだけど」

 亜矢の手にした光は、やがて鍵へと姿を変える。

「これがなんなのか、私には見当もつかない。けど、多分、アンタが戦うのに必要なんでしょ?使って」

「ありがたく使わせてもらうよ、赤萩さん」

 黒薙が新たなる力を手に入れた途端、まるでタイミングを見計らっていたかのように、黒薙の携帯が鳴った。

「はいこちら黒薙、いいです要件は言わんでもわかってますよ」

『わかっているなら今すぐに来てください。ホルス濃度が低いとはいえ、この数の怪人が暴れ出せば死傷者0人に抑えるのは不可能です!』

「はいよっ!」

 通話を足早に切り、黒薙は赤萩邸を後にした。

 

「うわっ、なんだよこの数きっっっしょ」

「遅いにゃアホ薙颯斗!この怪人弱いからまだ大丈夫だけどもう少し遅かったら危なかったにゃ!!」

「うるせぇドラ猫女飛ばしてきたってんだよクソボケが!!」

 怪人をバイクの前輪でひき潰しながら黒薙は叫んだ。

「この数なら……赤萩さんのコレ、どんなモンかは知らねぇが使える気がすんだよな」

 ベルトを巻き、亜矢に渡されたマテリアキーをベルトに挿し込む。

『Spin! Set!』

「変身ッ!」

『Open! The Wind Fluttering! Spin-OO!』

 黒薙の体が、深緑色の鎧に包まれる。

『Spiral Spear!』

 槍を具現化させ、無数の怪人の群れの中に飛び込んでいく。

「オラ、さっさと退け有象無象!死にたくねぇならなァ!」




今回、ミスティが新しく『執行衛兵』に加入しました。
しかし、どうやら黒薙は彼女こそが黒いOOなのではないかと疑っている様子。
彼女の行く末がどうなっていくのか、ご期待ください。
感想などございましたら、ぜひともコメントなどいただけますと幸いです。墓脇でした。
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