その白スクで魔法少女は無理でしょ、スイムスイム   作:超天才清楚系病弱魔法少女

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問31.何のたわむれか、プキンがYout●ber活動を始めた時にありがちな動画内容を述べよ。ただしこの時、プキンが奇跡的に、Yout●beのガイドラインに違反しない範囲で活動してくれるものとする。



第31話 突然の自分語りどうした?

 

◇ウェディン(残り時間15時間12分)

 

 意識を取り巻く靄が段々と晴れていく。

 ウェディンが目を覚ますと、そこは薄暗い建物の中だった。照明はなく、窓から差し込む月明かりがウェディンに情報を与えてくれる。

 

 積み重なった廃材。埃っぽい場所。

 廃工場だろうか。そこでウェディンは意識を取り戻した。

 

 そもそもどうしてウェディンはこんな場所で目を覚ましたのか。

 そうだ。キャプテン・グレースが『捜査班と協力して、B市に入り込んだ犯罪者たちを捕まえてB市を守る』という提案をして、ウェディンが賛成して。それからまもなくウェディンは強烈な突風に襲われて、踏ん張ることすら許されずに吹き飛ばされた。

 

 吹き飛ばされて、地面に墜落して、でも奇跡的に受け身を取れたから軽い怪我で済んで、けれどウェディンはたった1人になってしまって。

 

 心細くて。誰かと合流したくて。己が内に秘める不安を共有したくて。

 ウェディンは当てもなく歩を進めて……そうだ、そこで出会ったんだ。レイン・ポゥと。直後、ウェディンはレイン・ポゥに襲われて気を失った。

 

 

「おはよう。やっと目が覚めたんだね。まったくもー、お寝坊さんなんだから」

 

 不意にレイン・ポゥがウェディンの瞳をのぞき込んでくる。

 びっくりしたウェディンはレイン・ポゥから離れようとして――しかし体が動かなかった。ウェディンは床にうつ伏せになっていた。両足から首に至るまで、あらゆる体の部位が地面から生えて弧を描く虹で固定されており、身じろぎができない。精々顔を動かすくらいしかできない。

 

 周囲を見やる。ウェディンから少し離れたところに繰々姫とポスタリィがいる。2人ともウェディンと同様にうつ伏せのまま身動きを虹で封じられていた。

 

 ポスタリィは意識を取り戻す気配がない。死ん――ではいない。呼吸はしている。きっと魔王パムに強烈なビンタをされまくった影響が今も尾を引いているのだろう。一方、意識を保っている繰々姫は怯えを多分に含んだ瞳でレイン・ポゥを見上げている。

 

 どう好意的に解釈しても、これは絶体絶命というやつだ。

 

 

「レイン・ポゥ……」

「もう私が暗殺者だってのは周知の事実みたいだね。7753(ななこさん)だっけ? 乙女の秘密を勝手にのぞくとか失礼しちゃうなぁ」

「そうそう! あたしと同じ人事部門の奴なんだけど、ホント空気を読めないよねぇ」

 

 ウェディンの声色から己の警戒心が読み取られたようだ。レイン・ポゥは立ち上がり、傍らに浮遊する妖精トコと一緒に、ウェディンを見下ろしてクスクスと笑い合う。明らかに異常な状況下で、あたかも等身大の少女ですと言わんばかりの振舞いを繰り広げるレイン・ポゥが恐ろしくて仕方がない。

 

 

「……どうしてあなたが自由になっているんですか。捕まったはずでしょう?」

 

 それでもウェディンはありったけの勇気を振り絞ってレイン・ポゥに問いかける。

 

 ウェディンたちはレイン・ポゥの虹で全身を拘束されており、生殺与奪の権をレイン・ポゥに握られている。この明らかに詰んだ状況で、それでも一縷の希望があるとするなら、それは外部からの助けだ。

 

 質問をして、会話をして、その過程で時間を稼げれば稼げるほど希望につながる。

 そのはずだ。きっとそうに違いない。

 

 

「んー?」

 

 レイン・ポゥがウェディンの声を聞いて振り返る。ただそれだけの自然な動作が、ウェディンの心を酷くざわめかせる。次の瞬間にはウェディンの首が斬り飛ばされているではないかという気がして、ウェディンは体を震わせる。

 

 

「B市に入り込んだ脱獄犯の1人にこっそり助けてもらったんだよ。いやぁ、私って思ってたより人気者だったみたい。リスクを冒して助けてくれた脱獄ほやほやの恩人さんに感謝だね」

「こっそりって、一体どうやって? ……いや、それはいいです。どうせ話してくれないのでしょう? でもそれじゃあ魔王パムは今、誰を拘束し、て……」

 

 ウェディンは時間稼ぎの一環で、意図して己の思考を垂れ流す。が、その口が止まった。嫌な予感が脳裏をよぎったからだ。魔王パムは、脱獄犯と共謀しているのではないか。

 

 

「いや、それは外れだよ。恩人さんは私と別人とを入れ替えたんだ」

「魔王パムはグルグル巻きに拘束した人間の中身がレイン・ポゥじゃないことに気づいていないマヌケってこと!」

 

 レイン・ポゥに読心術の心得があるのか、ウェディンの表情はわかりやすいのか。レイン・ポゥがウェディンに解を示し、トコが心底おかしそうにケラケラ笑う。

 

 本当はもっと枝葉の話をして時間を稼ぎたいところだが、ウェディンの目的がレイン・ポゥたちに透けたら一巻の終わりだ。ここは一旦、本題に切り込むべきだ。

 

 

「……我々を拘束して、何が目的ですか? 緊縛が趣味というわけではないのでしょう?」

「うん、正解。さっすが学級委員長」

「茶化さないでください」

「つれないなぁ。当然、目的はあるよ。私を助けてくれた恩人さんは対価を欲している。恩人さんは『暗殺者』を欲している。『暗殺者』とラベルが貼られた魔法少女を欲している。本物か偽物かなんて関係ない。それっぽい『暗殺者』なら誰でも良いみたいなんだ。だから私はこうしてせっせこ働いているのさ。労働者って辛いよねぇ」

「なにそれあはは、レイン・ポゥってばおじさんくさーい」

「はいトコ、ライン越え。あとで覚悟しててね」

「ひぇ」

 

 ウェディンの質問に、レイン・ポゥは意外と目的を明かしてくれる。レイン・ポゥはトコと軽口を叩き合いながら、再びウェディンの目の前でしゃがみ込む。

 

 

「でも魔法少女なら誰でも良いとはいえ、偽物の暗殺者を作るのってそう簡単なことじゃないんだよ。だってその偽物にしっかり演技をしてもらわないとなんだから。そこであんたの魔法の出番ってわけ」

「私の?」

「ねぇウェディン、繰々姫に魔法を使ってよ。繰々姫が暗殺者として違和感のない言動をできるように約束してよ。素直に約束してくれたらあんたと、ついでにポスタリィを解放してあげる。でも、私の言うことを聞かない場合は……わかるよね?」

 

 繰々姫の息を呑む音が聞こえる。

 ウェディンの『約束をしたらそれをぜったいに守らせる』魔法で繰々姫を暗殺者に仕立てる。それがレイン・ポゥの目的であり、ウェディンたちが生かされている理由。

 

 

「……もしも、もしもですよ。私があなたの言うことを聞いて、繰々姫に魔法を使って。暗殺者の言動を強いられた繰々姫をその恩人とやらに差し上げたら、繰々姫はどうなるんですか?」

「さぁ? まーでも魔法の国の凶悪犯に身柄を渡すわけだし、ロクな結末にはならないんじゃない? 知らないけど」

 

 つまりレイン・ポゥはウェディンに『自分が助かりたければ繰々姫を犠牲にしろ』と告げている。

 

 

(ふざけるな。ふざけるなふざけるなふざけるな!!)

 

 ウェディンは憤慨していた。心の底から怒り狂っていた。

 

 ウェディンが好きな魔法少女は優しくてかわいくて。

 たわいもない日常をちょっとした魔法で素敵に染め上げていて。

 そんな健気で、純粋で、心の底から他人を思いやることができる魔法少女が好きだった。損得を重視する打算まみれのウェディンとは別次元の領域で生きる魔法少女に憧れていた。

 

 なのにこいつは何だ。ただの凶悪犯罪者じゃないか。

 こんなのが我が物顔で『私は魔法少女です』と言わんばかりに振る舞っている。

 

 許せない。魔法少女を踏みにじるな。

 魔法少女を愚弄するのも大概にしろ。

 誰が、誰がこんな魔法少女の風上にも置けない最低な奴の言うことなんて聞くものか。

 

 

「あのね――」

 

 ウェディンがレイン・ポゥの頼みに従わずにいると、レイン・ポゥがため息まじりに語りだす。

 

 

「私さぁ、物心つく前に両親がぽっくり死んでてね」

「代わりに姉を自称する誰かさんがいたんだ」

「そいつの横暴っぷりときたらもう酷かった」

「私の頭を枕に押し込んで窒息ギリギリを攻めてくるし」

「冬に水風呂に長々と入れられるし」

「消費期限がとっくに過ぎて糸引いてるおにぎりを食わされるし」

「ペンチで舌を引きちぎられそうになったこともあった」

「とにかく絶妙なんだよね。他人に気づかれにくい方法で私をいたぶってくるんだ」

「よくもまぁあんなにバリエーション思いつくなってレベルでさぁ」

「……で、自称姉にいじめられてばかりの哀れな私は、2年前にトコと出会って、魔法少女の力を得た」

「私は魔法少女パワーで姉に復讐して、自由になって」

「そこから私のきらびやかな魔法少女ライフが始まったんだ」

「まぁ実際は光とは無縁な、†闇の暗殺者†街道まっしぐらだったわけなんだけど」

 

 ウェディンは困惑していた。

 

 

(レイン・ポゥはどうしていきなり自分語りを……?)

 

 ウェディンは外部からの助けを願って、レイン・ポゥとトコに勘づかれない程度の時間稼ぎを図ってきた。だから、レイン・ポゥが長々と自分語りをしてくれるのはありがたい。

 

 けれど不気味だ。レイン・ポゥは己の悲惨な過去を語ることで何を狙っている? まさか己の境遇を話せば、ウェディンがわかってくれるとでも思っているのか。

 

 

「あぁ別にね? 不幸自慢や自分語りがしたくてこんなこと話してるわけじゃなくてね。私が言いたいのは――年季が違うってこと」

「ぅあ゛ッ!?」

 

 刹那、ウェディンは悲鳴を上げていた。激痛が全身を貫いたからだ。激痛の起点へと視線を向けると、ウェディンの左手の小指が、地面から生えた虹で切断されていた。視界がチカチカする。「結屋さん!!」と叫ぶ繰々姫の声がウェディンの鼓膜に反響する。

 

 

「私は、ぬるま湯の人生を過ごしてきたあんたたちとは違う。ずっと地獄を生きてきたんだ。私は私のためならなんだってする。今やったみたいに、あんたの指を落とすくらいわけないよ」

「ぁ、あ……」

「で、いつまで私の言うことに従わないつもり? 素直に従わないともっと痛い目に遭ってもらうけど、まだ私の頼みを拒否するつもりなの?」

 

 怖い。怖い怖い怖い怖い。

 恐怖がウェディンの心をがんじがらめに縛りつけ――それでもウェディンはレイン・ポゥに従わなかった。強く、強く唇を噛む。己がうっかり言葉を発し、それが魔法となって繰々姫に暗殺者を強制してしまわないように。

 

 

「頑固だなぁ」

「っ゛!!?」

 

 レイン・ポゥが呟いた矢先、ウェディンの左手の薬指が実体のある虹で斬り落とされ、ウェディンの視界が激しい火花で覆われる。

 

 

「あーあ。これでもう素敵な彼氏から左手の薬指に婚約指輪をはめてもらえなくなっちゃったねぇ。ウェディングドレス姿の魔法少女なのにかわいそう」

「……ぅぅ」

 

 ポトリと床に落ちたウェディンの左手の薬指。それをレイン・ポゥが拾ってウェディンの眼前まで持っていき、ぷらぷらと見せつけてくる。ウェディンの唇を噛む歯が震えている。こいつは、こいつは何なんだ? 本当に人間なのか? 人間の皮を被った怪物ではないのか?

 

 

「私としては、ウェディンが声を発して魔法を使えさえすればいい。知らないよー? この調子で抵抗した結果……両腕両足失って、ダルマになって、目玉くりぬかれて、耳と鼻をそぎ落とされて、歯を全部抜かれて――そんなみじめな姿になってからようやく私の言うことに従って解放されて、『あぁもっと早くレイン・ポゥの言うことを聞いておけばよかった』なんて後悔してもさ。我慢は体に良くないよ? ほら、もっと自分に正直になろうよ」

「あっはー。いいねキてるね、いかしてるよレイン・ポゥ!」

「それ褒めてんの? ディスってんの?」

「とーぜん褒めてるに決まってんじゃん! さすがはわたしの最高の相棒!」

「なーんかむずがゆくなってきたよ。人前でそーゆーノリはやめとかない? 寒いからさ」

 

 レイン・ポゥとトコの軽快な会話が段々と遠ざかっていくような感覚を抱くと同時に、気づけばウェディンは涙をこぼしていた。こんな劣悪で醜悪な連中に負けたくないのに、情けない姿をさらしたくないのに、体はレイン・ポゥたちへの恐怖を如実に表現している。

 

 

「もうやめてッ! 結屋さんに酷いことしないで!!」

「やめてほしけりゃ繰々姫からもウェディンを説得してよ。私はこんなにも誠心誠意ウェディンにお願いしてるのに、強情に断ってるのはどっちだっつーの。私だって心が痛いんだよ? はぁぁ痛い痛い。致命傷で死んじゃいそうだよ。マジでご臨終一歩手前」

 

 どうして、どうしてこんなことになってしまったのか。

 トコにいきなり魔法を、分不相応な力を与えられて、ウェディンはそれを手放そうとしなかった。一部の人間しか知らず、選ばれた人間しか持ちえない特別な力。それを持っていて損はないと判断したからだ。

 

 その結果がこの様だ。ウェディンは凶悪犯罪者の目的達成に必要な道具に成り下がっている。これが、これが思い上がったウェディンへの罰なのか?

 

 

「ウェディン、次は右目をくりぬく」

「わたしの。みぎ、め」

「それが嫌なら魔法を使って。10、9、8、7――」

 

 ウェディンの視界に映る繰々姫は、気の毒なくらい体を震わせている。ウェディンを助けるために自分を犠牲に捧げようとして、でも意思と裏腹に声を出せず、パクパクと口を動かしている。

 

 ウェディンには、繰々姫を犠牲になんてできない。でもいつまでもレイン・ポゥの拷問を耐えられる気がしない。遅かれ早かれ、ウェディンの心は壊れる。

 

 

「6、5、4、3――」

 

 ここでたとえポスタリィが目を覚ましたって、状況が好転するとは思えない。

 やはり外部からの助けが必要だ。でも、助けが来る気配がない。もしも物語の世界ならきっと頼れる仲間が助けにきてくれた。けれど、これはご都合主義のない現実だ。

 

 

「2、1――」

 

 それでも願わずにはいられない。

 無様でも叫ばずにはいられない。

 

 

 だれかたすけて(だれかぁ……!!)

 

 

 

 

 

 刹那、廃工場に乾いた足音が響く。

 レイン・ポゥが音の聞こえた方へ、レイン・ポゥたちの死角となっている柱の裏に虹を生み出す。すると、虹の軌跡から逃れるようにして、1人の少女が飛び出してきた。

 

 

「――ぁ」

 

 ウェディンはこの光景に既視感があった。

 

 キャプテン・グレースが所有する無人アパートをウェディンたちの拠点にして『悪い魔法使い』一味への対策を練っていた折。

 アパートの屋上で忍者に襲われ、ウェディングドレスの各所をクナイで貫かれる形で大の字ポーズで地面に拘束され、これから自分はどうなってしまうんだと恐怖していた時。

 

 その時も、不意に1人の少女が現場に姿を現したのだ。

 コスチュームにさえ目をつむれば、ウェディンの理想に最も近い魔法少女が。

 

 

「スイムスイム」

「それ以上いけない」

 

 レイン・ポゥに名を呼ばれた水着姿の魔法少女スイムスイムは、無表情ながらもレイン・ポゥを咎める視線を向けた。

 

 

 ◇◇◇

 

 

◇レイン・ポゥ(残り時間14時間59分)

 

 ウェディンをいたぶって遊んでいる自覚はあった。

 今やレイン・ポゥはピティ・フレデリカの操り人形だ。フレデリカに髪の毛を確保されているレイン・ポゥは、フレデリカの望みを叶えるためにベストを尽くさなければならない。

 

 そうしなければ次の瞬間にはレイン・ポゥの体が、マグマ煮えたぎる火口に放り込まれていてもおかしくはないのだ。対象の髪の毛さえあれば、フレデリカの魔法はそれが可能だ。

 

 だから。偽物の暗殺者をフレデリカに捧げれば、レイン・ポゥたちを見逃すしレイン・ポゥの髪の毛も廃棄する。そんな口約束にすがることしかレイン・ポゥにはできない。許されていない。 

 

 魔法少女になって、自称姉の呪縛から解放された。

 自由になったはずなのに今度は別の輩にレイン・ポゥの自由意志が阻害されている。これではレイン・ポゥが無力な子供だった頃と状況が何も変わっていない。

 

 

 そのことにレイン・ポゥは非常にストレスを感じていて。

 ウェディンはレイン・ポゥにとってちょうどいいはけ口だった。

 

 

 しかし、ウェディンの可愛がりに時間を浪費している自覚はなかった。

 ウェディンを脅し、万が一にもレイン・ポゥに魔法を使おうなどと思わないように丁寧に心を折り、意のままに操る。そのために必要な時間のみを積み上げているつもりだった。レイン・ポゥの行為は趣味と実益を兼ねているはずだった。

 

 けれど。外部から第三者がやってきたということは、レイン・ポゥに自覚はなくとも時間を使いすぎた事実を示している。すべてはウェディンが無駄に強情なせいだ。ただの一般的な女子中学生のくせして、いつまでも意地を張り続けようとするのが悪い。

 

 

「なーんだ、誰かと思えばスイムスイムじゃん。ウェディンの魔法で縛られてる奴が来ても無意味だよ。ほーら、ウェディン。目玉ぶち抜かれたくなかったらスイムスイムに『変身を解除しろ』って命令しなよ」

「いや、ウェディンはトコがいない時に『ウェディンの許可なく魔法少女に変身したり変身を解除したりしない』って約束を解除してるからその命令は通じないよ」

「はぁ? 何それ聞いてないんだけど」

「今話したからね。でもトコの言うことも一理ある。だってスイムスイム、あんたにはまだ『あの時理科準備室にいた私たちに今後危害を加えない』って約束が残ってる。あんたは私たちを攻撃できない。そんなあんたが私たちの前に姿を現したのは失敗だったんじゃない?」

「うん。本当はこっそりみんなを助けるつもりだったけど……見つかったから仕方ない」

 

 さっさとスイムスイムを殺して仕切り直そう。ウェディン目線、スイムスイムは救世主に見えている。そのスイムスイムをさくっと惨殺すれば、ウェディンの心をポッキリ折れるだろう。そう考え、レイン・ポゥはスイムスイムに魔法を――。

 

 

「モグラ作戦は失敗したから、次の作戦。レイン・ポゥ、取引しよう」

「取引?」

 

 何かスイムスイムにはレイン・ポゥの心を動かす取引材料があるのだろうか。興味から、レイン・ポゥはスイムスイムの話の続きを促す。

 

 

「ウェディン、繰々姫、ポスタリィ。3人を解放して。解放してくれたら、ピティ・フレデリカからレイン・ポゥの髪の毛を奪う」

「……へぇ。私があいつに髪の毛を盗られてるって知ってるんだ」

「レイン・ポゥが魔王パムに気づかれずに拘束から抜け出した方法から考えれば、あり得るのはピティ・フレデリカの魔法くらいだから」

「なるほどね。で、仮に私がスイムスイムの要求に応じるとして、どうやってあいつから私の髪の毛を奪うつもりなの?」

「ファニートリックの『隠したものと別のものを入れ替える』魔法を使えば、安全に髪の毛を回収できる」

「そこもちゃんと考えてるんだ」

「どう? レイン・ポゥ」

「んー。……あんたホントに7歳? サバ読んでない?」

「私は子供じゃない。でも、サバは読んでない」

「えー、ほんとにぃ?」

「読んでない」

「でもさ」

「読んでない」

「わかったわかった。そういうことにしといてあげる。スイムスイムは正真正銘の7歳児。これでいい?」

「ありがとう」

「調子狂うなぁ」

 

 スイムスイムが提示した取引はレイン・ポゥにとって悪くはなかった。スイムスイムがファニートリックを使ってピティ・フレデリカから髪の毛を奪ってくれるのなら、レイン・ポゥに偽物の暗殺者を生み出す動機はなくなる。フレデリカの鼻を明かせられるのも魅力的だ。

 

 けれど取引に応じるつもりはなかった。こうしてスイムスイムと話している今も、レイン・ポゥはフレデリカに監視されているかもしれないのだ。

 

 フレデリカに従うリスクと、フレデリカを出し抜くリスク。レイン・ポゥが生き残るためにどちらのリスクを選ぶのがマシかといえば、明らかに前者だ。

 

 

「えーと、取引に乗るかどうかって話だったよね。面白そうだけど……やーめた。あんたの取引には乗ってやらない。初志貫徹ってことで――バイバイ」

 

 レイン・ポゥの発言がすべて終わると同時、スイムスイムの背後から音もなく迫る虹がスイムスイムの首を切断した。スイムスイムの首が宙をくるくる舞っている。

 

 ウェディンと繰々姫が目を限界まで見開いて、スイムスイムの首を凝視している。素敵な面だ。これで2人とも希望を諦めてくれるだろう。レイン・ポゥの望むままに動いてくれるだろう。

 

 次の闖入者がいつやって来るとも限らない。

 スイムスイムで時間を使ってしまった分、さっさと偽物の暗殺者を完成させるべきだ。

 

 

「バカな奴だったね。無駄死にじゃん」

 

 隣でトコが愉快そうに笑っている。レイン・ポゥもトコに同調しようとして、できなかった。強烈に嫌な予感がしたからだ。これは、レイン・ポゥが魔王パムに不意打ちされる寸前に抱いた感覚と全く同種のもので、それゆえ無視するわけにはいかない。

 

 スイムスイムという邪魔者を排除した。偽物の暗殺者を作る作業を再開できる。状況は紛れもなくレイン・ポゥ優勢に傾いている。なのにどうして心がざわついている?

 

 レイン・ポゥはゆっくりと降下しようとするスイムスイムの首に視線を移し――ふと、トコとキャプテン・グレースとの会話を思い出した。

 

 

――スイムスイムは相手の名前を知ることで攻撃を仕掛けられる魔法の持ち主かもしれない。安易に名前を教えるのは危険よ。

――いや、それは大丈夫。こいつの膝に一撃喰らわせた時、膝が割れて水になったんだよね。つまり、こいつの魔法は水タイプ。あたしたちの名前を知ったからってどうこうできないわよ。

 

 そうだ。スイムスイムと初めて出会った時に勃発した、キャプテン・グレースとスイムスイムとの戦いはレイン・ポゥも目撃していた。

 

 その時、グレースの肘がスイムスイムの膝を的確に打ち抜くも、スイムスイムの膝が水となって弾けるだけで当の本人は平然としている。そんな一幕が確かにあった。

 

 

 もしかして、スイムスイムの『どんなものにも水みたいに潜れる』魔法は物理攻撃を無効化できるのではないか。

 

 でも、この仮説が事実なら新たな疑問が生まれる。

 レイン・ポゥの虹も物理攻撃だからだ。

 

 どうしてレイン・ポゥの虹がスイムスイムの首を切断した時、スイムスイムの魔法が発動しなかった?

 

 グレースの攻撃と違って、背後から不意打ちを仕掛けたからか? スイムスイムの魔法が常時発動型(パッシブ)ではなく能動発動型(アクティブ)ならありえる話だが。

 

 ダメだ、嫌な予感が拭えない。

 私は何を見落としている?

 

 

 首は放物線に沿って縦にゆっくり回転しながらレイン・ポゥへと向かってきており、レイン・ポゥの視界に首の中身が映る。

 

 首の中身は空洞だった。

 その首の中から妖精トコサイズの小さいテプセケメイが顔を出してきた。

 

 

「――吹けよ風」

 

 レイン・ポゥは強風に煽られて、廃工場の壁に全身を叩きつけられた。

 レイン・ポゥに追撃するべく、テプセケメイが風の刃を飛ばしてくる。レイン・ポゥは左半身を壁に埋め込まれながらも風の刃の軌道を遮る虹の壁を次々生み出す。

 

 スイムスイムの首の中身は空洞だった。そこにテプセケメイが潜んでいた。

 つまりレイン・ポゥが首を刈り取ったあのスイムスイムは(デコイ)。ならば必ずや本物が姿を現すはずだ。

 

 レイン・ポゥは壁にいくつか虹を打ち込んで破壊し、壁にめり込んでいた己の体を解放する。直後、地中から跳び出し、そのままレイン・ポゥへと飛びかかろうとする1つの影があった。スイムスイムだ。

 

 スイムスイムが右手を真横にピンと伸ばす。すると中身が空なスイムスイム(囮)の首と、囮の体が瞬時にスイムスイムの右手に集まり、1つの形を形成する。

 

 

「はぁ!?」

 

 レイン・ポゥはいよいよ己の眼を疑った。

 そこには勝ち気な笑みをした人がいた。ティアラ、髪飾りでまとめられた薄紫色の髪、光沢ある朱子織のマント、パーティー用の長手袋、ガラスの靴。そのような装いで着飾った見目麗しい美少女がなぜか十字架ポーズをとっており、美少女の頭から生えた柄をスイムスイムが握っていたのだ。

 

 

「何よそれ!?」

「剣」

『ルーラよ!』

 

 レイン・ポゥの問いにスイムスイムと奇妙な喋る武器こと『ルーラ』が同時に反応する。

 スイムスイムが『ルーラ』を振り上げる。当然だが、混乱するレイン・ポゥを待ってくれる気はないらしい。

 

 スイムスイムには『レイン・ポゥたちに今後危害を加えない』という約束の枷がある。だが、己の銘を名乗るくらいには意思を持つ『ルーラ』は約束の適用外かもしれない。レイン・ポゥは一条の虹を『ルーラ』へ放つ。

 

 

『ぎゃん!?』

「あ」

 

 レイン・ポゥの想定と異なり、虹と衝突した『ルーラ』はいともたやすく壊れた。スイムスイムも意外そうな声を漏らしている。

 

 これでスイムスイムをひとまず無力化できた。

 あとはテプセケメイだ。さすがに風の刃ごときでは虹の壁は破壊できないことに気づいた頃合いだろう。別の攻撃に切り替えてくるはず――。

 

 

「ッ!!?」

 

 スイムスイムの膝蹴りがレイン・ポゥの顔面にクリーンヒットした。

 レイン・ポゥは後方の鉄骨の山へと吹っ飛ばされる。

 

 どういうことだ。わけがわからない。

 ウェディンがスイムスイムと交わした『レイン・ポゥたちに今後危害を加えない』約束が効いていない? なぜだ。なぜ――。

 

 

(まさ、か……!?)

 

 そうだ。おかしい。

 ウェディンが当初スイムスイムと交わし、その後すぐに解除した約束。それは『ウェディンの許可なく魔法少女に変身したり変身を解除したりしない』というものだった。その後、ウェディンは魔法がちゃんと効いているかを確認するために、スイムスイムに2つの命令を下した。

 

 

――ではスイムスイム。変身を解除してください。

――スイムスイム、変身してください。

 

 

 どうして気づけなかった。

 あくまでウェディンの約束は、スイムスイムの変身や変身解除をウェディンの許可制にするというもので、スイムスイムに変身や変身解除を単純な言葉1つで強制できるようにするものではない。

 

 許可と命令は別物だ。

 それなのにスイムスイムはウェディンの命令に即座に応じた。

 ウェディンの魔法が効いているフリをしたのだ。

 ふざけるな、こんな7歳がいてたまるか。

 

 

「あんた絶対サバ読んでんでしょ!!」

「読んでない」

 

 レイン・ポゥは虹の束をスイムスイムへと一斉放射する。虹の束はスイムスイムの胴体ど真ん中を貫き、しかしスイムスイムは止まらない。スイムスイムは胴体から大量の水しぶきをまき散らしながら直進し続け、レイン・ポゥの腹部を殴りつける。

 

 スイムスイムの殴打で、レイン・ポゥの細身の体はいともたやすく宙を舞い、天井を見上げたレイン・ポゥをテプセケメイが見下ろしていて。刹那、レイン・ポゥは左右から質量のある見えない何かの塊に挟撃された。

 

 これはおそらく、テプセケメイが生成した強大な空気の塊。

 レイン・ポゥが身を守るための虹を周囲に展開するより先に、肉の潰れる感触が鼓膜に響く。

 

 

(この私が、こんなところで……)

 

 レイン・ポゥの意識が遠くなる。

 レイン・ポゥの脳裏をよぎったのは、トコでもなく、ポスタリィでもなく、波山中学のみんなでもなく、捜査班の連中でもなく、ピティ・フレデリカでもなく、スイムスイムでもなく。姉を自称する何者かの顔で。

 

 レイン・ポゥは暴力に根ざした自由の限界をその身で思い知った。

 

 

 ◇◇◇

 

 

◇スイムスイム(憑依)(残り時間14時間50分)

 

 ボクとテプセケメイのコンビがレイン・ポゥ(+トコ)を倒し、ウェディン・繰々姫・ポスタリィを救出する。

 

 そのためにボクは作戦を発動した。

 その名も『連続ドッキリ☆大作戦』。

 

 

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

 

――連続ドッキリ☆大作戦の概要――

 

1.事前準備

①テプセケメイに小さくなってもらい、ボクの体の中に入ってもらいます。

②魔王パムの羽に姿を変えてもらい、薄皮一枚のボクの着ぐるみになってもらいます。

③着ぐるみを装備したボクが廃工場へ潜入します。

④あえて足音を鳴らして、レイン・ポゥにボクの存在に気づいてもらいます。

 

2.作戦内容

①ボクが窮地を切り抜けようとしているようにみせるため、レイン・ポゥと取引を試みます。

②ボクが一通り話し終えたタイミングでボクは着ぐるみを残して地面に潜ります。

③ボクが完全に地面に沈みきる前に、ボクの口からテプセケメイに出てもらい、着ぐるみの頭の中に隠れてもらいます。

④レイン・ポゥにボクの着ぐるみをズタズタにしてもらいます。

 なお、レイン・ポゥがボクを殺す気配がなかったら、テプセケメイにボクの着ぐるみの首を切断してもらいます。(ドッキリその1)

⑤着ぐるみの頭の中に潜むテプセケメイに、レイン・ポゥに奇襲してもらいます。(ドッキリその2)

⑥ボクが地中から姿を現し、レイン・ポゥに『実は死んでませんでした』カミングアウトをします。(ドッキリその3)

⑦魔王パムの羽に、壊れた着ぐるみから人型の剣に変化してもらいレイン・ポゥに見せつけます。(ドッキリその4)

⑧ボクにウェディンの『レイン・ポゥたちに今後危害を加えない』約束が発動していないことを、レイン・ポゥに攻撃をヒットさせることでバラします。(ドッキリその5)

⑨あとは流れでお願いします。

 

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

 

 怒涛のドッキリを仕掛けることで、レイン・ポゥの意表を突き、調子を崩し、本来の実力を発揮させないまま倒す。これが作戦だった。

 

 すべては、ウェディン・繰々姫・ポスタリィの安全を確保したうえで、最小限の労力でレイン・ポゥを無力化するための策だ。

 

 

 ……うん。改めて振り返るとすんごい雑な作戦である。

 

 実際危なかった。『⑨あとは流れでお願いします。』まで作戦がもつれ込んだもの。でも即席コンビながら、ボクとしっかり連携して戦ってくれたテプセケメイのおかげで、作戦は成功。犠牲者ゼロでこの場を収めることができた。

 

 我々の勝利である(スイムスイム発表)

 

 

「メイ」

「トコもちゃんと捕まえた」

 

 右腕で血まみれのレイン・ポゥを抱えて、左手で妖精トコをギュッとつかんだテプセケメイが地上へ舞い降りてくる。レイン・ポゥだけでなく、トコもテプセケメイが気絶させたようだ。この仕事人っぷり、さすがである。

 

 

「ありがとう。さすがはメイ」

「メイは強いからこれくらい当然」

 

 ボクはたまらずテプセケメイの頭を撫でた。

 それはもう、わしゃわしゃと。

 

 

 それからボクはウェディン・繰々姫・ポスタリィの体と地面とを繋ぐ虹の拘束を速やかに解除した。なお、虹は非常に硬く、ボクやテプセケメイでは破壊できなかった。そのためボクが地面に潜り、1人1人地中に引きずり込んで、虹の拘束のない地上へ移動させる形で、3人を拘束から解放することとなった。

 

 

「2人とも、私達の絶体絶命の危機を救ってくれてありがとうございます。本当に助かりました」

 

 繰々姫のリボンで左手を止血してもらいながら、ウェディンが代表して感謝を述べる。そのウェディンと繰々姫の視線がチラチラとスイムスイムの首へと向けられている。

 

 

「さっきは死んだふりして、2人を怖がらせてごめんなさい」

「いえ、いいんです。あれでしょう? 敵を欺くにはまず味方からという奴でしょう? 作戦を知らない我々の素の反応が少しでもレイン・ポゥを惑わせられたのなら本望です」

 

 ウェディンは左手の小指と薬指を失っている。それでもウェディンは普段どおりの態度だ。いや、平常時の言動に努めて徹している。ボクたちが『もう少し早く助けられれば』との罪悪感に蝕まれないように気を遣ってくれている。だからボクも今は、ウェディンの左手には触れずに話を進める。

 

 

「これから2人にはテプセケメイの案内に従って移動してほしい」

「……スイムスイムは一緒に来てくれないんですか?」

「他に行かないといけないところがあるから」

 

 ボクの話の内容から、ボクが離脱することを察したウェディンと繰々姫は不安そうに表情を曇らせる。しかし、これからボクが何をしようとしているのかをこれまた察した2人は不安を押し殺して、ボクをジッと見つめてくる。

 

 

「スイムスイムさん。私達の街を、皆を、よろしくお願いします」

「がんばる」

「スイムスイム。どうか、魔法少女を騙る不埒者たちを成敗してください」

「うん」

 

 繰々姫とウェディンからそれぞれ想いを託されたボクは、ウェディンたちのことをテプセケメイに任せて彼女たちに背を向けて歩き始め――。

 

 

「あの!」

 

 ウェディンに呼び止められたのでボクは振り返る。

 

 

「最後に1つだけ質問しても良いですか?」

「うん」

「それは一体なんですか?」

 

 今、ボクが右手に装備している武器。さっきレイン・ポゥに壊され、しかし当然のように再生してもらった剣。それをウェディンが指差して問いかける。すると繰々姫が「私も気になっていました」と同調し、テプセケメイも「メイも気になってた」と続ける。

 

 ボクは剣を掲げて答えた。

 

 

「これは魔王パムが貸してくれた羽で作った剣。名前は、名前は……ルーラ脊髄剣?」

『このお馬鹿、ルーラソードって言いなさい! 脊髄剣なんてダサいしみじめじゃないの!』

 

 ボクの答えが『ルーラ』には不満だったようで、『ルーラ』自身から剣の名を指定してくる。

 

 

「ごめんなさい」

『ふん、わかればいいのよ』

 

 しっかしホント凄いよね、魔王パムの羽。確かに『我、汝の望む姿となり、力となろう』と宣言していたが、まさか『スイムスイムが憧れたお姫様系魔法少女:ルーラを模した喋る剣』までちゃんと再現してくれるとは思わなんだ。ルーラソードの言動はまるでルーラ本人の魂が宿っているかのようだ。

 

 

「今ので答えになった?」

「は、はい……」

「じゃあ私は行くから」

 

 ウェディンの疑問をきれいさっぱり解消したボクは次の戦場へ向かう。

 

 

 レイン・ポゥとの戦いはとても有意義だった。いくらでもボクの望む姿に変化してくれる魔王パムの羽と、その羽で生み出したルーラソードの試運転ができた。

 

 次が本番だ。

 

 

 

 

 

 ~おまけ(スイムスイムとレイン・ポゥとの取引シーン(副音声付き))~

 

レイン・ポゥ「そこもちゃんと考えてるんだ」

スイムスイム「どう? レイン・ポゥ」

レイン・ポゥ「んー。……あんたホントに7歳? サバ読んでない?」

スイムスイムの中の人(!!?!?!?!!?!?)

スイムスイム「私は子供じゃない。でも、サバは読んでない」

レイン・ポゥ(何か食い気味に否定してきたな)

レイン・ポゥ「えー、ほんとにぃ?」

スイムスイムの中の人(やだやだ! 中身が18歳男子だってバレたくない!! みんなにドン引きされたくない! そんな趣味はボクにはない!!)

スイムスイム「読んでない」

レイン・ポゥ(スイムスイムの声、無機質な割に何か震えてるような。気になるなぁ)

レイン・ポゥ「でもさ」

スイムスイムの中の人(だれかたすけて!!)

スイムスイム「読んでない」

レイン・ポゥ「わかったわかった。そういうことにしといてあげる。スイムスイムは正真正銘の7歳児。これでいい?」

スイムスイム「ありがとう」

スイムスイムの中の人(ふぃぃ助かったぁぁぁあああ!! ギリギリセーフ!!)

レイン・ポゥ「調子狂うなぁ」

レイン・ポゥ(どうせ取引には乗らずにスイムスイムを殺すし、これくらいは譲歩しといてあげるか)

 




次回 第32話
『この手の武器は使い慣れていないのだがね』
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