“4月〇日”
あの時失くした学生証がポストの中に入れてあった
誰が拾ってくれたか分からないがとりあえず見つかってよかった
“4月1〇日”
隣人に新たなお友達が増えていた
今日外に出たら中国?の人に声をかけられて流石に焦ったけどスクールアイドルの追っかけみたいですぐに意気投合した
その流れで思いがけず連絡先も交換した
“唐可可”さんというらしい、けど…どうしよう?
“4月2〇日”
可可さんから連絡
どうやら隣人とスクールアイドルを結成したらしい
元々やりたいと思って来日したみたいだから素直に嬉しかった
しかし隣人以外に人が集まらなく、なぜか僕もマネージャー候補として勧誘された
もちろん丁重にお断りした
~渋谷某所~
可可は今アオハルをしてます
念願のスクールアイドルもできて、新しいお友達もできて…
可可「ですが、やはり人員が少ないデス…」
もっとスクールアイドルとは輝かしいもので
皆さんが好きなものだと思っていた、誰もが憧れるものだとも思った
けれど現実は違った
周りは躊躇うものがあるのか、奇々的な視線を向けられる
可可「でも可可は頑張りマス!」
だって、せっかくかのんさんや千砂都さんがお仲間になっていただき
それに…
可可「リンリンも応援してくれますカラ…」
リンリン…名前は鏡谷凛音
可可が日本に来て初めて仲良くなった男の子
スクールアイドル好きでお話が弾んで、今はSNSでやり取りする仲
かのんさんにそれを伝えたらすごく機嫌が悪くなってしまい、終いには
かのん『二度とその名前を口にしないで』
と、言われる始末
彼とは因縁の関係?なのでしょうか…
でも可可は彼の事悪い人だとは思えません。
なのに、どうして…
~澁谷家~
かのん「ただいま~…」
かのん母「あらおかえり。今日は千砂都ちゃんと一緒じゃないの?」
かのん「ダンス部の練習があるんだって~…」
かのん母「そう…あ、そういえば」
かのん母「お隣さん、鏡谷さんが引っ越されたらしくてさっきお菓子頂いたのよ!久しぶりよね~!」
かのん「っ!…そ」
~澁谷家・かのんの部屋~
なぜ未だにうちの親はあそこと距離を縮めようとするんだろうか
私には理解ができない
ましてや、可可ちゃんの口からもあいつの名前が出るなんて思いもよらなかったからこそ、余計にイライラしてくる
「お~いっ!かのんちゃ~ん!」
私がふて寝しかけた時、外から幼馴染の声が聞こえてきた
かのん(どうしたんだろ…?)
学校では普通科と音楽科でそもそも教室も棟も違うから授業とか課題とかじゃない
じゃあなぜ家に来たんだろうか?
朝話せなかったから?それとも可可ちゃんの話?
なんにせよ私は下にいる幼馴染の下へと向かった
千砂都「ういっす~!かのんちゃん!」
かのん「ういっす~…ってどうしたの?何かあった?」
千砂都「ううん、ちょっと話したい事があって、今出れそう?」
かのん「え、うん…」
~渋谷・公園~
千砂都「この公園懐かしいね~最近来なくなっちゃったからな~」
かのん「そうだね~」
そんな他愛もない会話から数分
幼馴染のはずなのに、なぜか言葉が出ない
そんな時間が流れていた最中だった
千砂都「ね、“りんくん”。覚えてる?」
かのん「っ…」
まただ。
またその名前。もうここ数日でいくつ聞けばいいのだろう。
かのん「し、しらな「覚えてる、よね?」…」
かのん「覚えてないよ…誰の事?」
千砂都「…そっか。ならいいよ。それと——
私はかつてないほど低く冷たい声で言いきってしまった。
だって本当に忘れたかったから。
それからはあまり会話が入ってこなかった
なんでだろうね——
千砂都「——っていうことだからこれから一緒に頑張ろうねっ!」
かのん「…え、あ、うん!」
千砂都「…ちゃんと聞いてた?」
かのん「あー…あはは…き、聞いてたよ~」
千砂都「ふ~ん…ならいいけどっ!ってもうこんな時間か!」
じゃあね、そう言って幼馴染は走っていってしまった。
幼馴染は優しい
きっと私がスクールアイドルを始めようとする不安を解消してくれようと話をしてくれたんだ
でも、なんであいつの名前を…
~渋谷某所~
千砂都「…かのんちゃん。そのつもりなら私は止めないから。」
私だって、一人の乙女だから。
大事な親友だから、そんな理由はもう、通用しないんだよ。
“5月〇日”
ついに5月。入学してからもう一月も経っていた。
隣からは隣人の歌声と心地よいギターの音色が聴こえている。
相変わらず昔から頑張り屋だ。常に気を張り詰めていて…
見ていて嫌になる。
そして今日、嵐さんと久しぶりに再会した
昔は泣き虫だったけど、随分活発で可愛い女の子に成長していた
彼女は今、ダンスをやっているみたいでそんな話をする彼女もずっと笑っていて…
なんだか嬉しく感じた
偶に見せる妖しい微笑みにはドキドキしてしまうけれど。
それではまた次回の日記に