遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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まさか100話なんて書き続けるとは思わなかった。ようやるわ自分。




祝 100話記念

 
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 もし200回目があったらアンケート結果の一位がセンターになるかもしれない気がする。一番下だったら覚悟してもらう。ブラマジガールが人質だ。


【100話記念】俺に優しさなど無い。

 

 学園代表戦が全て終わり、残すはトメさんと鮫島のキッスのみ。当然本作では全カットする。当たり前だよなぁ? そんなわけで事実上、もう学園対抗戦は終わった。が。

 

 

 「喰らえ! 火霊術ー紅!!」

 

 「きゃあああっ!!」

 

 イノ子 LP0

 

 

 「狂徒8人目撃破〜!! わっはっはっはっはー!!

 どうだどうだ〜! 代表戦で使ってたチューナー増やして四分の一もデチューンしてた販促デッキとは文字通り火力が違うぜぇ〜!!

 

 12連戦分からせ〜とかほざいてた奴ぅ、息してるぅ〜?」

 

 

 

 

 何故か俺の目の前では、第二回学園代表戦が行われている。

 

 「くっ……! まさか8人も突破されるとは思いませんでしたね」

  

 「んえぇっと〜いま負けたのがイノ子だったからぁ…………丑寅卯巳午未酉。

 

 残ってるのは、辰、戌、申とオイラか。流石は大将がわざわざ両校の校長に直訴して編入させただけあって強えなぁ〜ハハハ」

 

 「笑っている場合ですかネズ太郎! いくら主様がお見初めになったと言えども、あのような不埒者を野放しにしておけばつけ上がって何をするか分かったものではありませんよ!」

 

 「んなぁ〜何をするもなにも。遊乃が言ってるのは合鍵が欲しいってだけだろ〜? 

 

 オイラとしては、それで何か間違いがあって大将が性欲に溺れた方が目的が近付きそうだから焦る理由無いんだよな」

 

 「間違いとは何ですか!! それに…………その、そういう事は誰より最初にとは思わないんですか?」

 

 「思わない。あの大将だぜ? ヤリ捨てるなら天上院明日香の時点でやってるだろうし。

 

 誰と初夜を迎えようが、懐に潜り込めれば同じことだ。きっと責任持って接してくれるさ。

 

 

 まあ、大将の幼女趣味に一番付き合えるのはオイラだって言う余裕もあるから言えることだけどな。18も迎えて今更この幼児体型が成長するわけねえし、ある意味レイよりも有利と言える」

 

 「くっ……!! まさかその幼稚園児のような身体に嫉妬する日がくるなんて……っ!!」

 

 「それはオイラが一番思ってる。身体付きを羨まれるなんて、本来なら生涯有り得ない話だったしな〜」

 

 

 

 

 「ゴクゴクゴク……!! っぷはぁ!! 何だこの水、美味え! 勝利の味がする!

 ……いや、煽りなく美味えなコレ。偽遊さん普段何飲んでんだ? ラベルが無いのが惜しい……。

 

 

 ところで次の相手はどいつだぁ? 何かさっきから12人目の姿が全く見えないのが気になるけど、三人倒したら偽遊さんのところに辿り着けるのか!?」

 

 

 遊乃の言う12人目とは『申』のことだ。

 彼女は最初に勢揃いして以来、殆ど表に姿を出さない。にも関わらず、俺が一人きりの時に呼ぶといつも足元に跪いているのだ。怖い。

 

 「さぁ〜てどうするんだ? オイラは止める理由無いから、大将が行けって言わない限りは行かないぞ。今ちょっとゲームが楽しいところなんだ」

 

 《たいよおおおぉぉー!》

 

 「……せめてもう少し音を小さくしてください」

 

 「スマソ」

 

 そろそろ太陽沈むぞ。

 

 

 「オイオイオイどうしたよ〜いつまで待たせるんだよ〜? ビビっちゃったのかな〜? 自信がないなら伝説の決闘者とか連れてきてもいいんだよ〜?

 ワッハッハッハッハッハ〜!」

 

 ギュイーン。デュエルディスクが展開する音がする。

 

 「おっやぁ〜? まだやるつもり〜?

 仕方ないなぁ〜敗北RTA手伝ってやんよ〜!!」

 

 やれやれと肩を竦めて、背中を向けていた遊乃が振り返る。どっちが背中か分からないって? それはそう。

 ところで、今デュエルディスク展開したのだ〜れだ?

 

 「うっし。敗北RTA手伝ってくれや」

 

 俺だよ。久し振りにデュエルディスク着けたわ。ぶっちゃけレイたん救出以降、着けた記憶がない。ちょっと肩こる。コキコキ。ついでに指もバキボキ鳴らしておく。気合が入るんだ。

 

 「あっ、あっ、あっ…………(涙目)」

 

 「さ、始めようか?」

 

 

 

 

 30分後。

 

 

 

 

 偽遊の場

 ギガンテック・ファイター ATK2800

 

 

 「俺のライフは、一京2858兆519億6763万+端数だ。来いよ遊乃。バトルなんか捨てて掛かってこい!」

 

 「うわああああああああああーーー!!!!!(絶望)」

 

 

 

 1ターン後。

 

 

 遊乃 LP8000

 場

 

 ヴォルカニック・エンペラー ATK3000

 ヴォルカニック・デビル ATK3000

 

 

 

 「ヴォルカニックのエンペラー? デビル? 攻撃力3000?

 

 何それマッチ棒の火の親戚ですかぁ?」  

 

 

 偽遊 

 

 場

 エンシェント・ホーリー・ワイバーン ATK 1京2858兆519億6763万+端数

 

 「殺すなら殺せえええええええぇぇぇぇぇーーー!!!!!(号泣)」

 

 「んじゃ遠慮なくプチっとな」

 

 プチっ。

 

 遊乃 LP-1京2858兆519億6763万+端数

 

 

 

 

 

 「うわあああああああーーん!!!!(号泣)

 酷い!! 汚い!! ズルい!! 鬼! 悪魔!! 偽遊さん!! 

 高校生の野球部に大谷翔平が出てくるような真似して、恥ずかしいと思わないのぉ!?」

 

 「卑怯・汚いは敗者の戯言。これがキマイラ教の教義だ」

 

 「そんな田舎のローカルルール知らないもん!!」

 

 「郷に入れば郷に従え」

 

 「ああ言えばこう言う!! ひねくれ者ぉ!!」

 

 「お前が言うな」

 

 「何よぉ……! わ、わたしはただ……偽遊さんの部屋の合鍵を貰って財産の管理とかしようと思っただけなのに……!」

 

 「隠せ。遺産目当てをせめてオブラートに包め」

 

 「遺産? そんなもの要らないわよ。わたしは偽遊さんをパパにしてお小遣いをもらうの! 毎月10万円くれる親が夢だったのよ!」

 

 「家庭環境にも寄るが、毎月10万の小遣いをガキに渡す親とか、俺なら一生涯軽蔑する」

 

 「何でよ! 夢があって良いじゃない!」

 

 「お前、毎月十万円貰ったら何する?」

 

 「ギャンブル!」

 

 「読者の皆さま、お分かり頂けただろうか? 子どもに毎月十万円を渡してはいけない理由を」

 

 お金が湯水のように湧いてくるなんて本気で思うようになったら、ソイツの人生は終わりだ。

 前世の話だが、夜間学校に通いながら昼間は工事現場でバイトしている令和の二宮金次郎のような高学生が一人いたものだ。俺が覚えていた方が良いと思う唯一の事例だ。コイツに爪の垢どころか切った後の爪その他全ての老廃物を飲み込ませたい。

 彼は元気だろうか。作業中にトラックが突っ込んで来たり子どもを庇って死んだりしなきゃいいんだが…………。良いやつはすぐ死ぬからなぁ。まあ、俺も死んでるから、クズが生き残るとも限らないんだが。

 

 

 「な、なら私が偽遊さんの子どもを産むから、赤ちゃん共々私のパパにならない? それなら万事解決よ! 私と一緒に赤ちゃん育てて、ついでに私のことも面倒見てよ! それでお小遣いに10万円を……!!」

 

 「世界に『気持ち悪い赤ん坊の出産理由ランキング』があったなら、お前はきっと一位の座にとぐろを巻くだろう…………」

 

 不謹慎な理由ランキングの方にも言及したいが……多分俺の生みの親含めて、そう言う女は一定数居るんだろうな。産んで捨てるって言わないだけ、コイツの方がマシだと信じたい。

 人間どれだけ悪辣なことを思おうが、実行しない限りは裁かれる謂れは無い。

 

 「…………ところで、お前。嫁はどうしたんだ?」

 

 「恵? デュエル中にネコが居たからって着いて行っちゃったよ? いつも夕ご飯までには帰ってきてねって言ってるから大丈夫だと思うけど」

 

 「お前の価値、猫以下なんだな…………」

 

 「…………それはっ、いくらなんでも……っ、ライン越えじゃない…………?(涙目)」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 翌日。 

 

 「くっそぉ……久し振りに椅子で寝たぞ…………腰痛え」

 

 俺はオベリスクブルーの寮を訪れていた。

 扉の前には、門番のようなブルー生が二人。そんなとこに突っ立って、警備員のバイトか? どうしよう。少しだけ涙腺に来る。

 

 「おつかれー」

 

 「「…………!???」」

 

 一言労いの言葉を掛けて、扉を開ける。以前は巣に近づくだけで喧嘩売ってくる警戒ハチのような存在だったが、今はもうそんなこともなく。俺が近づくと呼吸すら止めるようになった。

 決死の覚悟でレイたんに俺臭い? って聞こうとしたけど、うんと言われたらマジで死ぬに死ねないレベルのショックなので聞けなかった。

 

 今度遊乃に聞いてみるか。アイツなら遠慮なく言ってくるだろうし、遠慮なく報復出来る。殴るとまた発作とか起きかねないから、エゲツないデッキとか作って遊ぶんだ。ビルダーの血が久しぶりに疼くぜ。

 

 

 

 (…………にしても、軽いデコピン一発で膝が笑うレベルとはな。もう少し強めにやろうとしたら目を固く瞑って身体を強張らせるぐらい身構えたし)

 

 

 …………『パパが欲しい』……か。

 

 

 「………………ああ、もう止めだ止め。これ以上考えるな。ぜってえ碌でもねえことになる。

  

 虐待の痕跡が心にあって、『パパが欲しい』なんて。どう考えても母親からの虐待…………あーだから考えるなってのに!」

 

 クソっ…………あんな発作起こしといて、何で俺なんだ。

 

 「ぜってぇ頼る相手間違ってんだよ……どいつもこいつも。俺に優しさなど無いってのに」

 

 モヤモヤしてる内に、目的の部屋の前に到着。帝王こと丸藤亮……の隣の部屋。万丈目ルームだ。

 原作であれば万丈目は単位の関係でレッドに編入している。実際、今も籍はレッドに入れてある。では何故、万丈目の部屋がオベブル。それも亮の部屋の隣なのか? それは……。

 

 「権力者には幾らでも借りを売っておくと良い。クロノス先生が一言言うだけで部屋の融通をしてくれて助かったぜ。流石はクロノス先生。教諭とは違うのだよ教諭とは」

 

 コンコンコン。とノックを3回。面接の基本やぞ。そんなの気にしてる面接官はきっと例外なく無能なマニュアル陰キャ野郎。だが、人事でのし上がった奴なんて、そんな重箱の隅をつついて自ら埃を出してキレてくるような奴ばっかりだと俺は思う。ソースは落ちまくった会社面接の経験。

 『貴方がどんな意図で発言してようが、私はこう受け取りました。貴方の真意なんて知りません』とか言ったギリ健のアウトライン向う側にいたあの面接官だけは外れていない筈。

 

 

 「万丈目ー入るぞー。ズボンはしっかり履いてるかー?」

 

 返事は無いのだが、一応目を瞑って扉を開ける。虚路居偽遊はそういう所には十全の配慮をする男だ。

 AV嬢の喘ぎ声無し。ヨシ! 水気のある摩擦音無し。ヨシ! イカ臭いニオイ無し。ヨシ! 

 

 「………………啜り泣く声も無し、っと」

 

 ホテル同様入り口から部屋の全体が見渡せない素敵仕様の部屋に歩を進めると、風呂に入っても崩れないジョーヘッドが萎れて、ただのキツ目の女顔になった万丈目がベッドに座っていた。カーテンも閉まっているし明かりも付けていない。女なら完全に構ってちゃんスタイルだ。

 

 「カーテン開けたら灰になったりするか?」

 

 「……………………何のようだ」

 

 力無く呟く。覇気もなければ元気も無い。ふむ。部屋と同じく気分は真っ暗か。

 

 「その様子じゃ、まだ女々しくやってるみてえだな。一晩も経ってるってのに。昨日言ったろ。辛い時はシコって寝ろって。実践したのか?」

 

 「……………………そんな気力、湧くか」

 

 「ふ〜む……よくよく見るとPCも何にもねえな。流石に俺が無茶言ってるな。

 

 良し、これをやろう。天上院明日香が(多分)俺の部屋に忘れて行った下着だ。取りに来ないし、要らないんだろう。お前好きだろ? 天上院明日香」

 

 「………………そうか。お前は、学園の天下も、天上院君も手に入れたのか」

 

 「学園の天下って言葉、ちっぽけだな。あと、天上院明日香は勝手に来ただけだから。不法侵入だからな? そこだけは間違えないで欲しい」

 

 「………………そんな下着(もの)を持って来ておいて……よく言うよ」

 

 うーむ……言葉がドンドンキャラ崩壊していくよ。その内『今、オレを笑ったか?』とか言い出しそうな負のオーラがジワジワ湧いてきてる。

 しゃーない。少し活を入れてやろう。

 

 

 「よっこい翔一」

 

 「…………なんのまねだ?」

 

 

 万丈目を肩に担ぐと、俺は部屋を出る。

 本来の万丈目なら『キサマ、なんのマネだぁ!?』くらい言いそうだが。まあ、反応があるだけヨシとしよう。

 

 「風呂」

 

 「………………背中でも流せと?」

 

 「それも良いな。洗いっこすっべ。腐女子がヨダレ垂らす感じに」

 

 「………………好きにしろ」

 

 「良し。任せろ。股間から尻の穴までしっかり洗ってやる。具体的には2〜3回分くらい」

 

 「………………勝手にしてくれ」

 

 

 ツッコミが来ないと、悲しいなぁ。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 「ふぃ〜やっと部屋に着いたぜ……」

 

 大浴場にイッて2時間ちょっと経過して万丈目ルームに戻って来た俺は、自分の足で立てない生まれたての万丈目をベッドに降ろす。

 朝チュンは逃げだが、こっちとら最初から朝です。チュンする鳥は既に活動を始めている。

 

 「………………はぁっ……はぁっ……!」

 

 「うむ!! まさかサウナがあるとはな!!

 ハッハッハッ!! やはり整うのは素晴らしい!!」

 

 「はぁ……っ、はぁ……っ。み、水…………っ」

 

 「おう、待ってろ! みず水〜♪

 

 …………あ、水どころか何もねえ。しゃーねえ。ちょっくら亮から貰ってくるか」

 

 いくらあいつが偏食野郎でも、流石に水くらいあるだろ! あれ!! ガチャリ。

 

 

 

 ーーバタン。開けたら閉める。

 

 

 

 

 

 「はぁ……っ、はぁ……っ………………あの男……何が、したいんだ……??

 

 ーーっっ!?(カラダがビクンと跳ねる)

 

 か……カラダが…………っ」

 

 

 

 この後、息絶え絶えの万丈目が5回くらい水を零した辺りでしゃーなく俺が飲ませてやってから帰った。抵抗こそしなかったが、赤くなる羞恥心を取り戻す程度には回復したな。心が死ぬと色々感情とかが死ぬ。逆を言えば、恥ずかしいとか思うだけ気持ちが回復したということだ。

 取り敢えず、チンしなくても食えるお粥数種類と紙皿、割り箸と抑え捕手にスプーンを置いて来たし、あとは腹減ったら飯食ってればヨシ! こういうのは腹が減るまでの勝負だからな。むろん長期戦で構える。

 

 

 

 あとはこう……なんとかなれ。

 

 「じゃあな。()()()()〜」

 

 「………………っ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「………………やっぱし、父性つよつよじゃん。偽遊さん…………っ」







 今まで黙ってたけど、実は俺…………オリキャラ作るとギャルゲー的な展開を一回は妄想しないと生きては行けない病だったんだ……!!
特にエンディング。刺さる人には刺さって抜けないようなエンディングを妄想したい。




あ、微グロ注意。正直グロとも思ってないが念の為。
ここまで読んでくれた人は問題ないと思う。
新規で最新話から読んで低評価していくやつを許さない……折死悪機だべ〜 






ルート分岐で明かされるタイプの過去。


【挿絵表示】







何かこう……条件達成したら見れるタイプの日記。本編的にはSIRENのアーカイブ的な立ち位置に近い。知ろうと思わなきゃ一生知らずにクリアするやつ。


【火武羅遊乃の手記】
 

 虚路居偽遊という転生者に会った。見た目はかなり好みのタイプで、離婚して私を置いていったパパに少し似ている気がする。幼稚園の頃以来会ってないから、自信が無いけど。

 部屋に呼び出された。もしかして告白? わたし可愛いからな〜なんて思ってたら、アカデミアに来た目的を聞かれた。そりゃそうだよね。周りに聞かれたくない話って言ったらそう言う感じだよね。

 真面目に返事をした。けど、偽遊さんは信じられなかったらしい。小一時間ぶん殴るか……なんて、滅茶苦茶怖いこと言われた。ヤクザより短気かよ。と思ってたら、久しぶりに発作が出てしまった。
 え? 何で?? 会って10分とかしか経ってない人なんですけど!? わけがわからなくて、いつもよりずっとパニックが酷かった。

 怖くて、痛くて、苦しくて、悲しい。
 
 ヤバい、こんな短気な人に泣き喚いて痛くしないでなんて叫ぼうものなら、かえって刺激してしまう。逃げようと後退った。そしたらベッドと壁の隙間にハマった。

 何でそんな隙間空けてんだよ!! ぴっちり当てとけよ雑かよ!!

 逃げられないようにする手間が省けたな……って、それ普通はもっとこう……性的な暴行をする時に言う言葉じゃね!? 物理的な暴行
は止めて怖いって!!
 せめてカラダを差し出して、これから来るであろうあの時のような痛みと苦しみから逃れようと必死だった。ほら、私の胸ガン見してたじゃん。このブラのいらねえ身体が好きなんだろ!? 吸ってもいいぞ!? なんて、とにかく必死だった。そしたら…………。


 抱き締めてもらった…………。


 子供の頃、パパにして貰ったような。包み込むような優しい抱擁。
 頭を撫でてくれた。それから、首から肩、腰まで。よしよし……って。なんだか、おまじないみたいだった。

 発作が収まっていくのが分かる。

 私の『仲良くなりたい人に暴行・拒絶されるとパニックになる』症状が収まっていく…………ママに殴られたり、蹴られたり、タバコの火を押し付けられたり、鼻を折られたりする度に感じていたあのどうしようもない混乱が消えていく。

 
 虚路居偽遊の父性が、わたしのトラウマを包んでくれる。




 それから安心した私は、偽遊さんの服やらベッドやらにゲロを撒き散らしてしまった。 
 ああ、そう言えば昔はいっつも吐いてたわ…………やっべぇ。いい感じに場が収まったのに。これもう完全に殴られるわ…………しかも私自身の服には全くゲロが着いてない。完全に偽遊さんにロックオンして吐いてた。

 なんにしても、せめて『ごめんなさい』しねえと。そう思って口を開くと。

 『…………口の中気持ち悪い。偽遊さん、お水ちょうだい』

 口から出た言葉がこれだった。
 ーーいや謝れよ私!?? 何図々しくもお水要求してんだよ!! あああああーもう無茶苦茶だよ! ぜってえ殴られる!!(泣) 下手したら殺される!!(泣)


 そう思ってたら、彼が出してきたのは手ではなくミネラルウォーターでした。冷えてた。

 その後も服を脱いだと思ったらシャワーへ向かって、帰ってくると呆然としていた私を抱き抱えて椅子に運んでくれると、ベッドのシーツの洗濯を始めていた。



 ……………………殴らないの? 怒らないの?




 いや、怒ってはいるんだよね? 

 ちっ、今からじゃ乾かねえよな。もう夕方だし。めんどくせぇ……。

 ってぼやいてるし。汚れた部分をシャワーで洗い流して、洗濯機に入れてる。案外家庭的。パパみたい…………。

 ……………………パパか。

 ふと、魔が差した。


 

 『これから急にいなくなって、私がシンクロモンスターの販売してたら…………この人は今度こそ殴ってくるのかな?』
 
 いや、何考えてるんだ。よせ止めろ。失礼ってレベルじゃねえぞ!! 仮にも社会人だった女だろ私!!

 私は私の理性の静止も聞かずに、思うままに行動した。してしまった。
 

 それでも彼は…………殴ってこなかった。
 売り上げを見せたら没収されそうになった。そりゃそうだ。迷惑料ぐらい払っておけ。
 つーか無一文だから、クリーニング代を払うために仕方なく販売はじめましたごめんなさいとか、それらしいこと言っておいてせめてギリで納得して貰えるような言い訳くらいしとけ! 

 『ま、待ってぇ……偽遊さん……せ、せめて。せめて、半分……半分っ!』
 
 何やってんだよ私…………これじゃあもう、ただの子どもじゃん。
 取り返そうと密着すると、偽遊さんは腕を上げる。売上持ってる方。やっぱり殴ってくる感じがない。

 この人は、殴ってこない。


 なんだか楽しかった。子どもに戻ったみたいだった。偽遊さんには、かなり呆れられた気もするけど。それでも。楽しかった。 





 校長室での一件を除き見した。前世合わせても歳上の、それなりの権力者相手にスマートに自分の要望を通してた。
 

 殴らなくて……優しくて……頭が良い。粗暴なとこもあるけど。私にはむしろそれが心地良い。優しくして貰いたいのに、全肯定とかされても物足りない。そんな面倒くさい私には。
 
 この人は……そんな私が欲しい全部を持ってるんだ。


 …………パパになって欲しい。子どもの頃してもらえなかった分。この人に護ってほしい。子どもみたいにわがままに護ってほしい。

 偽遊さん。わたしのパパになって……。私ができることは、なんでもするから…………。 
 









火武羅遊乃エンディング。イリアステルを全滅させて、偽遊・遊乃・恵が生き残る(LP0にならない)を達成させなきゃいけない糞ムズトゥルーエンド。又は火武羅遊乃重婚勝ち逃げエンド。


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100話記念にヒロイン人気投票してみる。(ネームドに限る)

  • 早乙女レイ
  • 天上院明日香
  • イノ子
  • トラちゃん
  • ネズ太郎
  • メタウマ
  • レイン恵
  • 火武羅遊乃
  • トメさん
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