遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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鮫島「オリ主もいねえし、ユー七星門の鍵守っちゃいなよ☆」
  
翔「うせやん…………」 


デジモン02の選ばれし子どものバーゲンセール状態

 「と言うわけでオレ、その鍵を護る一人に選ばれちゃったんだぜ〜」

  

 俺がレイたんから貰ったサンドイッチを食べている時に十代が嬉しそうに語っているのは、例の七精門の鍵の件。嬉しそうに首に下げているのを見せてくる。本当にこの主人公は眩しい笑顔で笑うもんだ。飯とデュエルさえあれば戦争はいらないと本気で思っていることだろう。実際いらないだろうし。

 

 「嬉しそうだな、十代」

  

 「おう! 強い奴らがわんさか出てくるらしいからな! 全員オレが倒してやるぜ!!」

 

 「ああ。頑張ってもろて」

  

 主人公が正規の活躍をしてくれればそれでこの件はおしまい。原作を尊重する必要など無いが、楽な方が良いに決まっている。見せ場など要らないので、幼女のパンツ下さい。

 

 「………………あの、偽遊くん。今からでも鍵の守護者代わって貰えないっすか?」

 

 「ざけんなバカ(もの)。誰が好き好んで禿狸の為に命掛けのデュエルなんぞしてやらにゃならんのだ」

 

 「元はと言えば、偽遊くんが僕を伝言係にしたからこうなったんじゃないかあああー!」

 

 机に突っ伏して泣き喚く翔。その身長の割にはデカく、そのくせ中身は空っぽな頭の上には、七精門の鍵。どうやらハゲに押し付けられたらしい。

 

 「翔、俺はいつも言っているはずだぞ。自らの選択は常に自分の責任で行え、人のせいにするなと。断らずに持ってきたお前が悪い」

 

 「それはそうっすけど……でも僕、自信無いっすよ…………下手したら『偽遊くんが六人敵に回る』ような状況だって言うじゃないっすか!!」

 

 俺が六人? なんだそれ?

 

 「何の話だ?」

 

 「遊乃さんが言ってたんすよ!!

 

 『うっわぁ〜翔くん蛮勇www。

 下手したら偽遊さんレベルの転生者(てき)がMAX6人はいるかもしれないセブンスターズと戦うなんて。

 

 骨は見送ってあげるからね…………』

 

 って!!!!」

 

 見送るなよ拾ってやれよ、せめて。

 

 「…………しかし、遊乃がそんなことをねぇ」

 

 そう言えば目的うんぬんについては聞いてたし、未来から来てたっぽいから確認もしなかったが……アイツ、転生者に関する情報とか知ってんのかな?

 

 「ねえ、偽遊くんから見ても僕の成長ってもう打ち止めなんすか?」

 

 「ああ。今から何したところで、お前が急激に成長することはもう無いと思うぞ。

 あとはデブの腹が脂肪で無限に膨らむような感じに、少しずつ自分の器を増長していくしかねえな」

  

 「例えが最悪過ぎるでしょソレ」

 

 「綺麗とか汚いとかは二の次だ。まず分かりやすいかどうかで判断しろ。

 

 お前は戦場で死角から銃口を向けられていた時に『逃げろ!!』と声を掛けられるのと……。

 

 銃弾の射線と物理法則のなんか蹴り飛ばしたくなるような説明をダラダラされた上に話が終わった頃には撃ち殺されているのと、どっちの方が幸せだと思う?」

 

 「そりゃあ、逃げろっすよ……」

 

 「だったらウダウダ言ってんじゃねえよ」

 

 「いや、それは時と場合じゃないっすか」

 

 「ほう? 俺に『時』と『場合』を語って見せるか?

 おもしれえ。やってみろ」

 

 「それじゃあ…………サンタさんはいるの? って子どもに聞かれたら偽遊くんはどうするんすか?」

 

 「『いる』と答える」   

 

 「でも実際にはそんなのいないわけじゃないっすか。例えば、親が家に居なくてとか、貧乏で……とか」

 

 「それでも子どもが希望に縋って、赤い服を着て不法侵入してくる白ヒゲメタボ腹のジジイがいることを願うなら、『いる』と答えるのが模範解答だ。

 

 子どもの語る夢は、未来に受肉するための設計図だ」

 

 「うっ……な、なんかカッコいい……」

 

 「カッコいいことあるか。

 諦めを子どもに伝染させるような大人なんざ、世界を破滅に追いやるどんな病原体よりも人類悪だ。一切滅べ」

 

 「な、なら……赤ちゃんはどこからやってくるの? って聞かれたらどうっすか!?」

 

 「『お母さんのお腹の中』だ」

 

 「じゃ、じゃあ『その前は何処にいたの?』って聞かれたら?」

 

 「『お父さんのお腹の中』だ」

 

 「じゃあその前は? って聞かれ続けたらどうするんすか?」

 

 「無論無限ループだ。子供でも分かるように、子供は親から産まれる。親はその親から産まれる」

 

 「くっ……ロリコンに子ども向けの回答を聞くのは分が悪かったっすね…………!」

 

 「この場合、単純にお前の頭が悪いだけだと思うぞ。

 子どもに嘘を付かず、オブラートに包み込んで中身を隠蔽しつつ、将来まで信じていても恥ずかしくない解答をするだけの話だろうに」

 

 「ぐぬぬぬぬ……!! 

 じゃあ少し話を戻すっす! サンタさんがいるなら会わせてって言われたらどうするんすか!?」

 

 「サンタさんはクリスマスにしか会えないと伝える」

 

 「それでも納得しなかったら!?」

 

 「クリスマス以外にサンタクロースが人の家に入ったら逮捕されると言う悲しい現実を晒すことになるな」

 

 「糞がぁ!! どこまで陰湿な方向に頭の回転早いんすか!! テストは散々なくせによぉ!! 成績ヤバ過ぎてクロノス先生が権力使ってもオベリスクブルーに昇格させられないって嘆き悲しむレベルのくせに!!」

 

 「テスト()散々な奴がなんか言ってら」

 

 「ぐがあああああーー!!!!」

 

 つーかクロノス先生、俺をオベリスクブルーに昇格させたいのかよ。

 嫌だよ、あんな自分をエリートだと思い込んでる精神疾患患者の収容所にぶち込まれるのなんざ。雛見沢症候群のL5発症者だってもう少し現実見えてるだろ。よしんば見えてなくても可愛げはあっちの勝ちだ。

 

 「…………さてと。少し話してくるか」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 「パパぁ〜☆ 私に会いたくなっちゃったの〜? 私も会いたかったよ〜ちゅきちゅき〜」

 

 「う、ウゼェ……!」

 

 俺は生徒手帳を使って遊乃を自室に呼び出していた。無論会いたかったよ〜なんて感情は無い。寧ろ殴っちゃならねえ相手がこんなにもウザいのでなるべく会いたくない。

 

 「ひでぇ!? わたしこんなに可愛いのに!!

 ほらよく見てよ! お目々とかくっきり二重だし、顔ちっちゃいし、髪もサラサラ! 手足も嫌味にならない程度に長いのに身長は控えめ。しかもほら! ムダ毛の一つもねえ! 前世の世界でいたら私、控えめに言ってアイドルのてっぺん狙えたぜ!?」

  

 「肉体(ハード)がどんだけ優秀でも魅力(ソフト)が終わってたらユーザーに売れねえって、PS●が証明してんだろうが」

 

 「PS●って、やだ……遠回りに最高に可愛いって褒めてくれてる……? 偽遊さんってばツンデレ……きゃっ☆」

 

 「なあ、お前ほんとマジ一回思いっ切りぶん殴らせてくんねえ? 痛くしないから、頼むから……!!」

 

 「あ、待ってください偽遊さん……目がマジっす。普段死んでる寄りの目に生気が宿ってる……ごめんなさい今日はもうしないから許して下さい。あ、膝が笑い出した……」

 

 「オメェほんとによぉ、体質とか盾にして好き放題やらかすってマジで嫌われる要因だからな? 分かってんのか? 自分で自分の立場を悪くしていくとドンドン生きづらくなるのはお前自身で…………!」

 

 「ご、ごめんなさい……! そ、そんな…………っ、ガチ説教しなぐでもぉ…………!(涙目)

 

 嫌いにならないでぇ……」 

 

 「………………ハァ。話進まねえからもういいや」

 

 「ぐすっ……何だかんだ泣くとゆるじてぐれるよね…………偽遊さん……ぐすっ……」

 

 「……………………。

 

 お前が翔に言ったことだがな……」 

 

 「ぐずっ……翔くん? どうかしたの?」

  

 「お前、セブンスターズが最大6人転生者かもしれないってのは、どう言うことだ?」

 

 「あ、ああ……そういう。

 

 この前、転生者の集まる掲示板で安価やってたから暇つぶしにクソリプ送ってた時に…………」

 

 「……ちょっと待て。ツッコミどころが多すぎる。

 

 そもそも何だ転生者が集まる掲示板って?」

 

 「何って……転生者物の創作って、たまに掲示板形式があるっしょ?

 

 アレ、神様が面白がって実際に作ってるんだよ」

 

 「………………………………神様……????」

 

 「え? 待って偽遊さん。

 偽遊さんって、転生者だよね……?」

 

 「ああ。前世の記憶とかあるぞ。最終環境はピュアリィがいた辺りだ」

 

 「あ、ごめん。私はあんまり大会とか出てないから、トップ環境言われてもよく分かんない……」

 

 「そうか。それは俺の配慮不足だったな。すまん」

 

 遊戯王転生者=大会ガチ勢なんてことあるわけないもんな。

 

 「ぎ、偽遊さんが謝った……!? もしかして、ちょっと今デレた……!!?」

  

 「ーーあ?」

 

 「ゴホン。話を戻すね〜。

 

 掻い摘んで説明すると、この世界……って言うか次元? って呆れるほどバカスカ転生者が送られて来てるんだよ。無印・5Ds・ゼアル・AV・ヴレインズ。その辺にも全然いる」

 

 「何そのデジモン02の選ばれし子供バーゲンセール状態」

 

 「ああ、そうそう。そんな感じ! そんな感じで、送られてるの。

 同じ遊戯王GXでも、次元が違って別のデュエルアカデミアになってる場合もあるし。この前偽遊くんのこと話して……勿論ボカしてね。したら、ドンピシャで当ててた人いたの。だから、実は目立ってないだけで学園内にもまだ転生者いるっぽいよ」

 

 「マジでか!?」

 

 「うん。ゆーてもその人は偽遊くんのデュエルの内容半分も分からないって言ってたから、エンジョイ勢だろうけど」

 

 「んで、セブンスターズにも転生者がいるってのは、その無名の転生者からの情報か?」

 

 「んーん? 本人が直接リプして来たよ。

 

 『もうすぐセブンスターズとして暴れに行くからね。対戦よろしくおねがいします』。だって」

 

 「呑気な雰囲気で戦争仕掛けてくるじゃん……つか、サイコパスかよそいつ…………」

 

 「どうだろうね? 単に役割を全力で楽しもうとしてるだけってこともあると思うけど。

 ほら、転生者って別にあれしろこれしろとか無くて、神様がいい感じに選んで放り込んだ、絵本のラクガキみたいなものじゃん?

 今が楽しければいいんじゃない?」

 

 「…………お前もそのつもりで、イリアステルに喧嘩売ってんのか?」

 

 「………………そうだよ。って言ったら、偽遊さんは本気で私を拒絶しそうだね」

 

 「………………」

 

 「…………私はね、遊び半分のつもりは無いよ。これでも、死線を潜ってきた。デュエルに限らず、瀕死のダメージを負ったこともある」

  

 そう言うと、遊乃のはタンクトップを捲って腹部を晒してきた。

 縫合痕がいくつかある腹を。

 

 「………………キズに興奮する癖とか、どう……?」

 

 「お前、俺に父親を求めてるんじゃねえのか?」

 

 「いいじゃん……そう言うのも、アリ。ってことで……」

 

 「合意の上なら近親相姦も否定はしねえけども……生まれてくる子どものことを考えると、フィクション以外を大手を振って歓迎はしづれえな」 

 

 「なら私達は大丈夫だね…………もっと上まで捲ってほしい?」

 

 「気持ちだけ貰っておこう」

 

 誘いの言葉にそう返事をして、俺は遊乃の腕を降ろした。

 

 「何でよぉ! 今の絶対にそのままいただきま~すってなる流れじゃんかぁ!」

  

 「舐めるな。俺はロリコンだ。お前の身体に興味など無い」

 

 「嘘だぁ!! 初めて会った時私の胸ガン見してたじゃん!! 初めての体験過ぎて逆に感激したぞ!!

 見たいんだろ!? 興味津々なんだろ!? この誰もがスルーするまな板によぉ!!」 

 

 「お前嫁がいるんだろ!?」

 

 「恵はデュエルロイドだぜ!? 性の営みに巻き込めるかよ! 不調を起こしたらどうすんだよ!? 可哀想だろ!」

 

 「だったら操を立てて貞淑にしてろよ」

 

 「勿体ねえだろこんなに可愛いのに!! 偽遊さんの渋い顔と引き締まった身体と掛け合わせたら、むっちゃイケメンか美少女が生まれるかもしれねえんだぞ!? 可愛いは作ろうぜ!!」

  

 「お前と言いネズ太郎といい……ここが学校だってこと忘れてんじゃねえのか!」

 

 「真面目かよ! ハーレム作って寿退学ラッシュかます位のことしてみろよ転生者!!」

 

 「バカかお前は!! 俺やお前の人生は終わってても、他の奴らや、産まれてくる子どもの人生は始まるんだぞ!!

 んな無責任なこと出来るか!!」

 

 「え、何その責任感。素敵…………。

 

 偽遊さんさー……そんな悪ぶって荒ぶって見せてるのに、命や女の子に対してすっげぇ真面目じゃん。

 クズだのカスだの自称すんの、無理があると思わないん?

 

 

 何でわざわざ()()()()()()()してんの?」

 

 

 「ーー!?」

 

 「お! 入った!! 今絶対に入ったよね!? 会心の一撃!!

  

 よっしゃあ初めて偽遊さんに一矢報いた〜!」

 

 

 

 両手を上げてバンザーイと喜ぶ遊乃。一方俺はイラつきが募る一方。全く、この娘はホンマにウザい…………。

 

 

 

 「………………用は済んだ。とっとと嫁のところへ戻れ」

 

 俺がそう言うと、何故か遊乃は急に冷や汗を掻いてビクリと身体を震わせた。

 何だ? ウンコか?

 そりゃあ大便だ。早く行ったほうがいい。

 

 「あっ…………う、うん。

 

 その……ごめんね、偽遊さん。

 

 なんか、あの……言いすぎ、ちゃったのかな…………?」

 

 「お前はいつも、充分過ぎるほど()()てんだろ……」

 

 「…………ごめん。これからは、もっと気をつけるから」

 

 沈んだ声。叱られた子どものようだ。

 そんな神妙にしてられるなら、もっと普段からしといてくれっての。姦しくて仕方ねえ。

 

 「…………また、呼んでくれる? 偽遊さん……」

 

 「…………用が有ればいつでも呼びつける。それだけだ」

  

 「………………うん。良かった…………。

 

 じゃあ、また明日ね。偽遊さん……」

 

 

 

 カチャリと軽い音を鳴らして扉が閉まった。

 

 返事は、しなかった。

 

 

 

 

 

 『何でわざわざ()()()()()()()してんの?』

 

 

 

 

 

 

 「……………………………………」

 

 

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