遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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おまたせしました野郎に興味のないノンケの諸君!! 

女だ! メスだ! レオタードだあああああー!!


別に挿絵とかないけどね。男らしく、妄想で補って欲しい。
新しい女も出したことだしな!! うっ……。
   


オベリスクブルー女子寮の朝。 ここきっといい匂いがするぅ〜

 

 「どうしたら偽遊を大人しくさせられるのかなぁ」

 

 海岸でアン・ドゥー・ドロー後のデュエルが行われていた頃。早乙女レイは交流のある狂徒の中でもアウトドアな趣味に理解のある『トラちゃん』『卯』『辰』『メタウマ』と、更にあまりにも意外過ぎることに、遊乃と恵を加えた7人で早朝のランニングをしていた。

 

 まるで天変地異の前触れのようだが、元々自分の朝のルーチンとしてランニングをしていた遊乃は速度を出した状態で走る。フォームも綺麗で、たまたまこの様子を目撃した『火武羅遊乃剥製化促進委員会』の中には、動くことに美があるではないかと論じる穏健派が生まれている。

 人を生きたまま剥製にしようと本気で思っちゃってる時点で、生半可な犯罪組織など鼻で笑うくらいには過激なのだが。

 

 

 恵はカラダは温かくなっていてもそもそも朝に弱いのか、眠そうな顔でヘロヘロに走る。小学生のレイより遥かに遅い。

 表情はとてもあのレイン恵とは思えないほどへにゃちょこだ。泣いている時の遊乃と良い勝負である。

 それが何故、早朝のランニングなどしているのか? アンドロイドのくせに自分が出来ることと出来ないことの区別も出来ないとは実に嘆かわしいことだ。開発者もこれを見たら廃棄処分を検討するであろうくらいにはポンコツ……。

 

 『ま、ママが……やりたくて、出来なかったこと…………代わりに、して、あげるの…………っ』

 

 ここに天使がいる。廃棄処分? 上等だ。偽遊が相手をする。

 汚れなきを犯す穢れは穢れを啜る悪に滅ぼされるんだよ。

 

 

 メタウマは常軌を逸したスピードで疾走しており、レイが一歩進む毎にコースを丸々一周走り切って並走する。

 流石は馬…………馬でもそうはならんやろ。

 

 トラちゃんは恥ずかしくて話が出来ない(偽遊の時は割と決死の勇気を振り絞っている)ため、返事が出来るのは辰と卯だけだ。

 

 

 「レイちゃんは本当に、ボスが大好きなんですね〜」

 

 そんな中返事を返したのは、卯の被り物をしている少女だった。

 高い音域の弾むような声でにこやかに話す。顔は見えないが。

 

 「好きって言うか、心配なんだよ。私がちゃんと見てないとダメだから……」

 

 「そうですね〜。ボスは生存本能とか壊れてますからね。

 

 ウサギはあの夜にお当番だったので、こっそり見守っていましたけど、サイバー・オーガ・2の攻撃の間に入って盾になるなんて異常ですよ〜」

 

 「卯。主様を事もあろうに異常とは何事ですか」

 

 「えぇ〜でも、辰ちゃんも遊乃ちゃんの動画観たんでしょう? あんなの、自殺ですよーしかも、敵を護ったんですよぉ!?

 

 あんまりの光景に、思わずお脳が爆発するかと思いました! アレはやっぱり異常ですよ〜」

 

 「……卯。そんなに偽遊様の行動に文句があるなら、貴女の当番はわたくしが全て受け持ちますよ?」

 

 「そんなの嫌ですぅ〜! ウサギはいつかボスに見初められて正妻の地位を獲得して、ついでに狂徒のみんなに正妻としてマウント取るんですう!」

 

 「ーーそんな不純な異性交遊計画を、幼いレイ様に聞かせるんじゃなぁーい!!」

 

 「ぷぎゃぁっ!??」

 

 不敬罪が適用されたウサギが、辰のスラリと伸びる性的な脚に的確にみぞおちを蹴り抜かれた。

 

 「きゃっ!?」

 

 そのままゴロゴロと転がったウサギに、必死で走る()恵の足がもつれて転ぶ。

 

 「ぬおおーっ!??」

 

 そして山盛りになった女体に、物理法則をあざ笑うメタウマが突っ込んだ。

 

 「うわぁ……ちょっとした惨事じゃん。

 

 恵〜大丈夫〜?」

 

 そんな様子を遠目に見ていた遊乃が、上に乗っていたメタウマを捨てて恵を救出した。

 

 「………………遊乃…………ぐすっ……」

 

 「ああ〜痛かったねえ。大丈夫だよ〜。

 ほぉら、今日はもういっぱい頑張ったから終わりにしようね。

 

 私もあと少し走ったら終わりにするから。そこのベンチで座って待ってて。

 

 はい、お水だよ」

 

 「ぐすっ、うん……」

 

 「一人で泣き止んだね。えらいよ、恵」

 

 デュエルロイドのレイン恵に、多少体重が掛かったところで痛みは無いし治療も出来ない。

 だが、彼女はこともあろうに転んだことで泣き、涙まで流した。

 疑問や違和感に事欠かない未来組である。

 

 

 「ちょっと辰の。ウチの恵に何してくれてるのよ!」

 

 「迷惑をかけたことは謝るわ。

 

 けど、あの恵ってヒューマノイドでは無いでしょう? 何故泣いているの?」

 

 「女の子は悲しかったら泣くことが許されるんだよ。

 それが人間の特権だなんざ誰が決めたんだ」

 

 

 「なるほど。普段元栓が欠落しているかのように泣き続けている女が言うと説得力が違うわ」

 

 「……へえ。機械の身体より冷血な女には、泣くって言う可愛げすら搭載されて無いのか。

 そりゃあ、あんな血も涙もないこと言い出すわけだ」

 

 「泣けば良いと思っている女って最低よね。見苦しいしレベルが低いわ」

 

 「傷付いた心に寄り添えない欠陥構築の感受性で人に格付けとか何様? 自分が社会性底辺のクソってまず気付けば?」

 

 「あら、さるお方の優しさに付け込んで卑しく物乞いする下民以下の底辺ってブーメランを投げるのだけは得意なのね? そのまま野性に戻れば良いのに」

 

 「惚れた男に弱みや欠点を晒せないような厚化粧で自分が上等になったつもりかよ? 隠せば隠すほど目立つし臭う。ソレに気付けないような男なら、むしろ愛されてない証拠だろソレ」

 

 「愛は見返りを期待するものじゃない。注ぎ込むことそのものが自分の幸福だから『愛』なのよ。

 要求するだけではいつか呆れられて捨てられるだけよ。

 

 ああ、もうすでに呆れられてはいたわね!!」

 

 「そんで相手から注ぎ込まれるのは子種だけってか?

 

 自己満足で自己完結するのはただの一人遊びなんだよ。そんなもんが『愛』でまかり通るなら、ストーカーなんて存在しねえっつーの。

 

 ああ、そう言えばストーカーここにいたわ!!」

 

 「………………」

 

 「………………」

 

 

 「「ーーやんのかコラァ!!!!(両者涙目)」」

 

 

 

 「…………また始まった」

 

 遊乃と辰は、顔を合わせると高確率で衝突する。ウマが合わないのか、本質が似た者同士なのか。

 今やオベリスクブルー女子寮の日常のひとつであるこのデュエル。

 転生者とかの強敵に襲われて避けられない戦いをすることがあるかもしれないからと偽遊が辰に持たせた【ドラゴンメイド】のデッキは、もっぱら遊乃と激突する時に使われている。

 おかげで辰のデュエリストレベルは、狂徒の中でも一段上に成長している。更に遊乃の方も何だかんだでレベルの高い【ドラゴンメイド】と毎日殴り合いしているせいか、中速のビートダウンを捌く能力が上がっているのだ。

 海岸でライバル達が切磋琢磨している間、女子の方のライバル同士も切磋琢磨を……。

 

 「ドラゴンの爪で散りなさい火武羅遊乃おおおおー!!!!」

 「焼滅してやんよクソメイドおおおおおおーー!!!!」

 

 切磋琢磨……。

 

 「「死ねええええええええーー!!!!」」

 

 …………何でもない。

 

 

 

 「…………はぁ……年上って、あんまり頼りにならないんだなぁ」

 

 レイたんはこの年にして、真理を一つ掴んだ。

 

 そんな時。

 

 

 「ちょいちょい。そこの巫女姫サマ巫女姫サマ」

 

 「え?」

 

 

 物陰からレイを呼ぶ声がした。

 これが我々の業界なら間違いなく不審者だが、ここは仮にも女の園。オベリスクブルー女子寮。最悪でもレズがいるだけなので問題はどこにもない。

 レイが近づく。

 

 すると、そこにいたのは羊の被り物をした少女。レオタードの上に白衣を着ている。刺さる人には抜けない台座のエクスカリバーだ。

 

 「あ、羊の人」

 

 「おはこんばんにゃわちは〜(おはよう・こんばんわ・こんにちはの意)。

 羊の狂徒にして稀代の天才学士ちゃんですよ〜」

 

 「相変わらず今が朝か夜かすら分かってないんだね……羊先輩」

 

 「はい〜何せさっきまで研究室に籠もって実験してましたからね〜。目がチカチカしてて、これが朝の日差しなのか、眼精疲労なのかさっぱりです〜。

 

 知ってますか知ってますか? 地下に籠もっているとね。段々と今世界が朝か夜かなんてどうでも良いって思えてくるんですよ〜」

 

 「うん。その状態自体が絶対にどうでも良くないことだと思う」

 

 「えへへ〜それ、偽遊(せんせい)にも言われちゃいました〜。

 この前なんて、久しぶりに学校へ行こうとしたら倒れちゃって。そしたら偽遊くんが見つけてくれて、自分のお部屋まで連れて行ってくれて〜子守唄まで歌ってくれたんです〜。

 

 偽遊(せんせい)って、一度魔王を倒して老成した勇者様みたいですよね〜。優しくってぇ、格好良くって。しかもしかも! 偽遊くんってば、わたしが地下に籠もっていると、世界が朝か夜かなんてどうでも良くなるんです〜って言ったら、すっごく心配そうにしてくれて〜」

 

 「わかった! 分かったからもう寝よう!! 今何徹目!?」 

 

 話がループし始めたことで、これはヤバいとようやく気づき始めたレイ。

 

 「まだまだ全然大丈夫ですよ〜。えっとぉ……偽遊くんがぁ死にかけてからだからぁ……………………死に……かけ………………」

 

 突然話題が止まって、空を見上げ始めた羊。

 

 「…………羊先輩?」

 

 「う……っ、うああああああああーーん!!!! 偽遊(せんせい)ぇー死んじゃやだよおおおーー!! うえええええ〜〜ん!!!!」

 

 「ええええ…………」

 

 崩れ落ちて号泣し始めた。仕事を知らない若人諸君。ご理解頂けただろうか? これが、陽の光を浴びずに徹夜を日常化し始めたものの末路である。フフフ。自分は大丈夫だって? 気付いてないだけでみんなこうだからな。酔っぱらいの自己判断酔ってないくらい信用ならない。或いは政治家のマニフェストと同じくらいの信憑性だ。

 

 「ふわりがロリになる薬を開発してロリになったらお嫁さんにしてくれるって、偽遊くん約束したじゃないですかー!! あああああ〜〜ん!!」

 

 「何かとんでもない暴露がされてる!?

 

 だ、誰かー! 誰か助けてぇー!!」

 

 

 「うあああああああーん!!」

 

 

 この後、惰眠をたっぷり貪ったネズ太郎が事態に気付いて犬の狂徒を呼んでベッドに運び込ませるまでたっぷり30分。レイはただあやすことしか出来ずにいるのだった…………。

 

 

 「ねえー! 羊先輩しっかりしてよー!

 そもそも何でボク呼ばれたのー!?」

  

 

 「うあああああああ〜〜ん!! 偽遊くぅぅ〜ん!!

 こんなふわりをお嫁さんにしてくれる物好きなんて偽遊(せんせい)だけなのにぃ〜!!」

 

 

 





羊がレイたんを物陰からひっそり呼んだ理由とは一体!? こんなことしてこの子達は今日学校を遅刻せずに済むのか!?

続く!!
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