遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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 明日からまた仕事なので、更新はここまでです。
 面白かったら高評価入れといてね。

 偽遊の秘密についてはもうアニメ二期の時期まで触れないと思うので。


幻惑の魔術師(ナイトメア・マジシャン)

 

 「「決闘(デュエル)!!!!」」

 

 天上院明日香 LP4000

 虚路居偽遊 LP4000

 

 「私の先攻、ドロー! EXデッキから裏側で六枚除外して、強欲で金満な壺を発動。カードを2枚ドロー!」

 

 明日香は引いたカードを一瞬確認すると、そのままディスクに装填する。そこに迷いはない。

 

 「儀式魔法『機械天使の儀式』発動!」

 

 「チェーン。手札から『ディメンション・アトラクター』の効果発動!

 

 次のターン終了まで、墓地へ行く全てのカードはゲームから除外される!」

 

 「見たことのないカード……!? しかも、墓地へ置くカードを全部除外ですって!?

 そんなことをすれば、貴方の『合成獣融合』を始めとする戦術は瓦解するわ!!」

 

 「壊れても崩れても構わない。俺にはキミを止める義務がある。

 

 いつもいつも手遅れで、継ぎ接ぎだらけの贖罪。嘲笑う心にも今は蓋を被せよう!」

 

 そう言いながら上を見上げる偽遊。視線の先には、とても目で追えないスピードで戦うバロネスのマスター。

 

 

 「カード装填! ヴォルカニック・ロケット! ファイヤー!!」

 

 

 「また、あの女を見てる……!! 何でよ……何でなのよ!!

 レイちゃんだけならまだ、貴方の少女趣味に私は合わないで諦めたのに…………。

 

 何で貴方はあの女と一緒にいるのよ!?

 

 私と同じ年じゃない!! 身長だってそんなに変わらない! ()()()()()()()よ!!

 

 そんな女が貴方の視界に入るなら、私は一体なんなのよ!?」

 

 

 「キミは天上院明日香。そしてアイツは、火武羅遊乃。

 

 それだけだ。それだけだったはずだ」

 

 「許さない……! 許さない……!! 許さないいいいー!!

 

 手札からレベル2『緑光の宣告者』とレベル3『儀式魔人リリーサー』を生贄に、儀式召喚!!

 レベル5 『サイバー・エンジェルー那沙帝弥ー』!!」

 

 

 サイバー・エンジェルー那沙帝弥ー DEF1000

 

 

 「儀式モンスターへの攻撃宣言時に攻撃を永遠に無効にし続けられるサイバー・エンジェルー那沙帝弥ーに、特殊召喚封じのリリーサーの効果付与、か。

 悪くないコンボだな」

 

 「サイバー・エンジェルー那沙帝弥ーのさらなる効果。自軍のモンスター1体を対象に、その攻撃力の半分の数値分、ライフを回復する!」

 

 天上院明日香 LP4500

 

 「カードを一枚伏せてターンエンドよ!」

 

 「俺のターン、ドロー」

 

 「随分落ち着いているのね。それとも諦めたかしら?」

 

 「なに?」

 

 「貴方のデッキは融合をメインにした特殊召喚デッキ。

 リリーサーの効果が適応されているこの状況は地獄そのもの。

 

 既に貴方にどれだけの勝算があるというのかしらね?」

 

 「勝算か。

 

 昔素敵な言葉を聞いたことがある。その言葉には、こう振り仮名を振ると良い。

 『勝算(いいわけ)』ってな」

 

 「強がりばっかり……本当は苦しいくせに!!」

 

 「苦しいさそりゃ。生きてるんだぜ? 死は救済だ。ってね。

 

 手札から魔法カード『反逆の罪宝ースネークアイ』を発動!」

 

 「え? 罪宝……? 何それ知らない」

 

 「このカードは、対象のモンスターを魔法・罠カードゾーンに封印する!!」

 

 『アアアアアーー!!』

 

 「なんですって!??」

 

 「浅倉とやり合うのに丁度いいカードだったんで、試してみたくてね。ちょうど良かったよ」

 

 「こ、これじゃあ……特殊召喚封じが……!!」

 

 「更に、手札から『ミラーソードナイト』を召喚!」

 

 ミラーソードナイト ATK1900

 

 「バトルフェイズ。ミラーソードナイトで、ダイレクトアタック!!」

 

 ミラーソードナイト ATK1900

 

 「くっ……きゃあああー!!」

 

 天上院明日香 LP2600

 

 「バトルフェイズ中、ミラーソードナイトの効果発動! 自身をリリースして『合成獣融合』のテキストを持つモンスターを特殊召喚!

 来い、大翼のバフォメット!」

 

 大翼のバフォメット ATK1400

 

 「バフォメットの効果発動! デッキから……」

 

 「させないわよ!! リバースカードオープン『夢幻泡影』!! 効果を無効化するわ!!」

 

 「いいね、お見事。

 バフォメットでダイレクトアタック!」

 

 「うううううっっ……!!」

 

 天上院明日香 LP1200

 

 

 「そんな…………このデッキが、こんなにあっさりと押されて……!!?」

 

 

 「悪いな明日香。特殊召喚に依存するデッキが特殊召喚封じを対策するのは当たり前のことだ。

 それ一本に頼ったデッキに負けてやれるほど、俺の歩んだ獣道は理路整然としていない。

 

 ターンエンド」

 

 「くっ……!! 私のターン、ドロー! 強欲な壺を発動! カードを2枚ドロー!!

 来た! 2枚目の機械天使の儀式を発動。手札のサイバー・エンジェルー弁天ー2枚を生贄に、儀式召喚!

 レベル10サイバー・エンジェルー美朱濡ー!!」

 

 サイバー・エンジェルー美朱濡ー ATK3000

 

 「弁天2枚の効果を発動! これで私は『オネスト』のカードを2枚手札に加える!!」

 

 「何っ!?」

 

 「ウフフフ!! オネストは、相手モンスターの攻撃力分の攻撃力を光属性モンスターに加えるモンスター! これが2枚。ターン制限も存在しない!

 2枚とも使えば美朱濡の攻撃力は5800になる! これで終わりよ!! 

 

 バトル! 美朱濡で大翼のバフォメットに攻撃!!」

 

 「良い攻撃だ。その迫力、どうして娘に遺伝しなかったかねえ?

 

 攻撃宣言時、手札から『タロンズ・オブ・シュリーレン』の効果を発動。

 場のバフォメットを手札に戻し、コイツを守備表示で特殊召喚する!」

 

 タロンズ・オブ・シュリーレン DEF2050

 

 「新たなモンスターが私のターンに!? なら、そのモンスターに攻撃よ!!」

 

 サイバー・エンジェルー美朱濡ー ATK3000 VS タロンズ・オブ・シュリーレン DEF2050

 

 

 「無価値……!」

 

 美朱濡の攻撃をモロに受けた筈のシュリーレンは、攻撃など無かったかのようにピンピンしている。

 

 「どうして……!??」

 

 「簡単な話だ。幻覚に何をしても、傷なんか付けられない。

 

 幻想魔族のモンスターが戦闘を行う場合。全てのモンスターはその戦闘で破壊されない!!」

 

 「!? それじゃあ、倒すことも出来ないじゃない!!」

 

 「在るがままに無しを謳い、亡き者が有を謳う。これが幻想魔族」

 

 「ターン……エンド……っ」

 

 「俺のターン、ドロー! 

 来たか。俺は、手札のバフォメットを捨てて、手札から『幻惑の見習い魔術師(ナイトメア・アプレンティス)』を特殊召喚!!」

 

 

 幻惑の見習い魔術師 ATK2000

 

 

 「このカードの特殊召喚に成功した場合、デッキから幻想魔族のモンスターを手札に加える。俺が加えるのは……」

 

 偽遊が自身のデッキを拡げて、ミラーソードナイトを探そうとした手を止めた。

 原因はデッキボトムにいた一枚のカード。

 

 「…………俺は『幻惑の魔術師(ナイトメア・マジシャン)』を手札に!」 

 

 幻惑の魔術師(ナイトメア・マジシャン)。これまで一度も使用されたこともなく、デッキにも入っていなかった最初期の幻想魔族の一枚。

 これが何故突然姿を現したのか? それは、ご都合主義でも無ければ突然生えてきたものでもない。

 偽遊が……記憶を取り戻した偽遊が、懐かしさゆえにデッキに加えたカードだった。

 

 

 

 「幻想(しんじつ)の中の真実(ユメ)真実(げんそう)の中に縋る(ワラ)()(ゆう)所持(はき)し、(ゆう)()(こば)む。

 

 揺蕩う境界を(あざけ)り引いて、刃向かう敵を笑おうぞ!!!!」

 

 召喚口上を口にしながら、シュリーレンとアプレンティスの2枚をリリースし、手札の幻惑の魔術師を召喚する。

 

 「アドバンス召喚。幻惑の魔術師(ナイトメア・マジシャン)!」

 

 

 

 幻惑の魔術師 ATK2500

 

 

 

 「何アレ……金色のブラックマジシャン……??

 アレが、偽遊の新しい切り札だっていうの……?」

 

 「違うな、コイツは、旧い切り札。

 俺が『フェイカー』だの『ジョーカー』だのと言われていた頃のカードだ。

 

 更に速攻魔法発動。『暗黒界の登極』。

 

 墓地から『大翼のバフォメット』と『幻惑の見習い魔術師』を除外して、融合召喚。

 『幻獣魔王バフォメット』!!」

 

 幻獣魔王バフォメット ATK2400

 

 「バフォメットの効果は、デッキから獣族、悪魔族、幻想魔族のモンスターを墓地へ送れる効果だ。これで『コーンフィールド コアトル』を墓地へ送る。

 

 バトルだ! 幻獣魔王バフォメットで、美朱濡に攻撃!」

 

 

 幻獣魔王バフォメット ATK2400 VS サイバー・エンジェルー美朱濡ー ATK3000

 

 「なんのつもりか知らないけど、私にはオネストが2枚在るのを忘れたかしら!?

 

 ダメージ計算前に、2枚とも発動よ!!」

 

 「おっと、その前に幻惑の魔術師の効果を発動。自分以外のモンスターの攻撃するダメージステップ開始時、場のカード一枚を破壊する。美朱濡を破壊する」

 

 「させないわよ!!

 墓地の機械天使の儀式を除外して、光属性モンスターの破壊の身代わりになるわ!!

 

 そしてダメージ計算前! オネストを2枚とも発動!!

 これで美朱濡の攻撃力は7800!! 私の勝ちよ!! アハハハ!!」

 

 勝ち誇るように高笑いする明日香。

 だが……

 

 「発動タイミングを見誤ったな、明日香」

 

 「え……?」

 

 「チェーン3。速攻魔法『禁じられた一滴』を発動。

 バフォメットをコストにして、美朱濡の効果を無効にして攻撃力を半分にする」

 

 「な!?」

 

 

 サイバー・エンジェルー美朱濡ー ATK1500

 

 

 「そして、効果解決時に敵モンスターが存在しないため、オネストの効力は消える」

 

 

 「そんな…………!

 

 で、でもまだ……まだよ……!! だって、私のライフは1200ポイント!

 幻惑の魔術師の攻撃を受けてもライフは残る!! それに、さっき言ってたわよね。幻想魔族はバトルで破壊されないし、相手を破壊も出来ない!

 

 だから美朱濡が残ってターンが戻ってきて、わ、わた……わたしの…………っっ!!」

 

 私の勝ちだ。

 皮算用でしか無いが、言うだけタダだ。だと言うのに、天上院明日香の口は、それを発言することを拒んだ。否、言い切る前に心が折れたのかもしれない。

 

 腐っても、これまでずっと虚路居偽遊を見続けてきた天上院明日香。

 

 この男が、これで終わり? そんなことが、()()訳が()()のだと。

 

 

 「幻惑の魔術師で、サイバー・エンジェルー美朱濡ーに攻撃」

 

 幻惑の魔術師 ATK2500 VS サイバー・エンジェルー美朱濡ー ATK1500

 

 「あああああっ!!!?」

 

 天上院明日香 LP200

 

 「幻惑の魔術師の効果発動。

 ダメージステップ終了時、バトルしたモンスターのコントロールを得る」

 

 

 サイバー・エンジェルー美朱濡ー ATK1500

 

 

 「…………あ、私の……私……………が、彼に……。

 

 あ、あはっ……アハハ…………」

 

 

 「トドメだ。サイバー・エンジェルー美朱濡ーで、プレイヤーにダイレクトアタック」

 

 

 

 「ああ……っ…………全然叶わなかったなぁ…………私の初恋」

 

 

 

 

 サイバー・エンジェルー美朱濡ー ATK3000

 

 

 「あああああああああああああああーーーーん!!」

 

 

 天上院明日香 LP0

 

 

 悲鳴にも、嬌声にも似た声を上げて、天上院明日香は倒れ込む。

 

 「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……♡

 

 や、やっぱり……最高…………貴方が……欲しいよぉ……」

 

 明日香の直視し難いだらしない顔に、苦い表情をしつつ。偽遊は ものマネ幻想師のところまで走ってドロップキックをかまして顔の鏡の部分を粉砕して活動を停止させる。

 

 「ーーぷはぁっ……!!?

 

 お、終わったのー偽遊さーん!?」

 

 「ああ。終わったから降りてこい」

 

 「はぁ〜い…………」

 

 ヘロヘロな状態で降りてきた遊乃は、そのまま偽遊の胸に顔を埋めて、あああ…………とちっとも可愛くない声を上げると、全身を脱力させ偽遊をつっかえ棒にし始めた。

 

 「…………おつかれさま」

 

 普段なら突っ返すなり、最低でもため息を付くぐらいのことはしていただろうに。偽遊はぶっきら棒にだが、片手で遊乃の頭を撫でていた。

 

 「ああ〜〜…………偽遊しゃんがぁ、優しぃ……♡」

 

 遊乃は思いっきり甘えるように自分の顔面をグリグリと偽遊の胸板に押し付け始める。

 

 「…………遊乃、突然だがお前。天上院明日香をどう思ってる?」

 

 「?? んん〜?

 本当に突然過ぎていみわかんにゃい……」

 

 質問に答えるべく一度顔を上げた遊乃の顔は、本当に気の抜けたバカ面だった。デフォルメすれば、鼻水と落書きの花くらい生えるだろう。

 

 「…………そうか。

 

 よっ……と!」

 

 「ふえっ!??」

 

 

 突然、偽遊は遊乃を抱き上げた。両脇の下に手を入れて、高い高いでもするかのように。

 

 

 「遊乃、このセブンスターズの一件が終わったら……お前のこと色々と聞かせてくれ」

 

 

 「え? うん。はい。え??」

 

 

 「よし、じゃあ帰るか」

 

 スッと遊乃を降ろす。

 

 「もう降ろしちゃうのぉ〜! せめて偽遊さんの部屋まで抱っこしててよお〜!」

 

 

 「…………………………今日くらいはまあ、してやっても良いとは思うんだが」

 

 

 「え? マジで? やったー!!」

 

 「だが駄目だ」

 

 

 「何でだよぉ!?」

 

 

 偽遊が視線をやる。その先にいたのは、まだ悶えていた天上院明日香。

 

 

 「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……♡」

 

  

 

 「見捨てるわけにも行かねえだろ?」

 

 「むう〜〜………………………………はい! 遊乃ちゃん、あの人見捨ててもいいと思います!

 

 

 あとどう思うかの質問だけど、今きらいになりました」

 

 「クハハハハハハ!!」

 

 「ここ笑うとこ?」

 

 「ったくしゃーねえなぁ!

 

 遊乃、お前おんぶな。んで、明日香はお姫様だっこと……」

 

 「エエエエエエエエーー!!! ズルい! 何それズルい!!

 私もお姫様抱っこがいい!!」

 

 「やだよ。巨乳が背中にくっつくとか」

 

 

 

 「ええ…………」

 

 

 

 

 

 

 こうして、豪雨の中外に出てデュエルなりアンリアリティなリアルファイトを行った3人は、この後仲良く偽遊の部屋に帰るのだった。

 

 





 偽遊「遊乃、この人風呂入れてやって」

 遊乃「頭から突っ込んでいい?」

 偽遊「良いんじゃね? どうせ浮くんだろうし(乳袋を見ながら)」

 遊乃「くそがよぉ。同じ金髪だってのに、何でこんなに胸囲の格差社会になってんだよぉ…………」



 偽遊「………………親子でも、巨乳貧乳に分かれるケースもあるしな。不思議なんて無いな」

偽遊の謎、興味は湧きますか?

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  • ばななあ

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