遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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ここまで目立った出番の無いレイに、遂に日の目が!!?


一ヶ月後の早乙女レイ。血縁関係が無い家族。

 

 シャワーからお湯の流れる音がしている。

 シャワー室には二人の影。一目で女と分かるカラダと、よく見るとかろうじて女かもしれないカラダの影。

 

 『あ……アレ……? 私、どうしてお風呂にいるの……?』

 

 『あーやっと目を覚ましたかこのデカ乳クィーンさんは……ったく、意識の無い人間を運ぶの大変なんだから感謝して欲しいわ』

 

 『貴女……火武羅さん? 

 私……えっと、なにがあったんだったかしら?』

 

 『恋に狂ったクィーン。色恋の為にお兄ちゃんの親友を銅像に変えてセブンスターズになる。

 偽遊さんを手に入れるべく戦ったけど、まさかの新切り札に負ける噛ませ役で終わる……っと。

 

 いや〜怖え女。天上院さんさぁ、子供とか産まないほうが良いかもしんないよ? 結婚した相手がどうにかなったら子どもそっちのけでヤケ起こして、最終的にヤクに手出してオーバードーズで死にそう』

 

 『な、何よその最悪の結末は!? そんな酷いことになんてならないわよ!!』 

 

 『へぇ〜どこからそんな自信が湧いてくるんですかねぇ〜?

 

 この無駄にデカい乳か!? おっぱいか!!

 

 

 残念でした〜! 偽遊さんはロリコンの貧乳好きなので天上院に勝ちの目とかありません〜。たまに偽遊さんの視線が私の胸に向いてるから間違いない。

 

 絶望的なバッドエンドを迎える前に、大人しく身を引いて次の恋を探してくださ〜いw』

 

 『こい……アン……っっ! 

 ーー言わせておけば……っ! アンタに何が分かるっていうのよ!! 大体、後から湧いてきておいて何であの人とあんなに仲良くしてるのよ!?

 あんなに面倒くさい性格してる彼と!!』

 

 『アハハハー。愛が足りねえから心開かない位で闇に走るんだよ。

 本当に好きなら、好きな人でカラダが潰れても幸せくらいに突っ走るんだよなぁ〜』

 

 『私は貴女みたいに最初から潰れて無いのよ!!』

 

 『表出ろやムダ乳コラァ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……………………これが、仮にも●と●の会話かぁ……」

 

 偽遊が死んだ目をしながら、苦笑いで呟く。

 

 中の声がシャワー音を貫通してダダ漏れであり、部屋の主である虚路居偽遊の耳にも最高音質でお届けされている。

 別に聞きたくもない会話だが、明日香を風呂に入れるように遊乃に頼んだのは偽遊なので、なんとなく逃げるわけにもいかず。

 仕方なく偽遊はぶっ壊れた自室の窓をダンボール等で塞いで、二人のシャワータイムが終わるのを待っているのだった。

 敷金は死んだ。

 

 

 

 

 

 『おらぁ!! 産まれたままの姿で出てみろ!! そして偽遊さんに全力で嫌な顔で目を逸らされて現実に打ちのめされろぉ!!』

 

 

 『嫌ぁ!! 彼にそんな顔されたら私もう立ち直れないじゃない!! せめて小学生の年齢くらいに戻れるクスリでも見つけないと出られないわよ!! 引っ張らないでバカぁ!!』

 

 

 

 「まだまだ時間が掛かりそうですねぇ……」

 

 

 ガチャリ。

 

 偽遊が意味もなく天井を見上げていると、部屋の鍵が開く音がした。

 

 

 「偽遊……起きてるの?」

 

 

 開いた扉から現れたのは、小さな身長に腰まで伸びた艷やかな黒髪の少女。早乙女レイ。

 

 

 「よぉレイたん。一ヶ月ぶりでもちゃんとロリロリボディで最高だな。

 

 身長も一ミリも伸びていないし、おっぱいも成長していない。実に素晴らしい」

 

 服の上から見て何でそんなことが分かるんだ。と言うツッコミも無く、レイは偽遊に駆け寄ってきて抱きしめてきた。

 

 「偽遊……! 本当に目が覚めたんだ。

 

 良かった……良かった……!!」

 

 「ああ、心配かけたんだな。ごめんな。

 もう大丈夫だぞ。よしよ〜し」

 

 レイの頭頂部を撫で撫でする偽遊。

 

 「ボク、ずっとずっと待ってたんだよ。偽遊が目を覚ましてくれるのを。

 

 もう、起きてくれないんじゃないかって……怖かった」

 

 「ハハハ。そんなに愛されてると、冥利につきるな。本当にもう大丈夫だ。

 

 ほら、そろそろ学校に行く時間だろ? 俺も今日から復帰する。準備は出来てるか?」

 

 子どもをあやす優しい声色の偽遊。優しく細められた目で見つめている。彼にとって、平和の象徴とも呼べる少女を。

 

 しかし、そんなレイから発せられた次の言葉に、僅かに偽遊に緊張が走った。

 

 

 「ううん。今日は学校は休むよ。偽遊は病み上がりなんだから、学校もしばらくお休みね」

 

 

 「え……? いや、俺はもう大丈夫だぞ? さっきだってーー」

 

 「ーーうん。偽遊が大丈夫かどうかも、ボクが決めるね」

 

 「へ??」

 

 

 偽遊の弁明の言葉も遮って、レイはいつものにこやかな笑顔で見上げてくる。

 

 「ボク、決めたんだ。偽遊はボクが守るって。

 

 その為に、偽遊のことは全部……ボクが決める」

 

 「レ、レイたん……????」

 

 

 「偽遊さーん。シャワー空いたよ〜」

 

 「あ、あのっ……虚路居くん。さっきはその……!!」

 

 

 「遊乃さんに、明日香先輩……? どうして二人が偽遊のシャワー室から…………ああ、そっか。

 

 偽遊、よく見ると髪とか濡れてる。もしかして、目が覚めてすぐ外に出たの?」

 

 「あー……まあ、うん」

 

 「あ、レイちゃん来てたんだ」

 

 「ふーん…………そうなんだ」

 

 レイが光を通さない目をしている。そして、遊乃の声に返事をすることも無く、部屋を視線で一巡。

 初めて、窓がダンボールで塞がれていることに気が付いた。

 

 

 「…………………………………………やっぱり、ボクが偽遊を守らないと」

 

 「それ、どう言う思考回路で行き着いた結論なん……?」

 

 

 偽遊の疑問に答えることなく、レイは偽遊の手を引いて立ち上がるように促した。

 

 

 「どったの?」

 

 「お風呂入るよ。せっかく目が覚めたのに、今度は風邪で寝込んじゃったら大変だから」

 

 「ああ、まあ……そうね」

 

 「じゃあ行くよ」

 

 スッと偽遊の右手を自身の左手で引くレイ。

 

 「……あの、レイたん? 別に手を引かれなくても風呂に行くくらい出来るぞ?」

 

 「出来ないでしょ。偽遊は、ボクの言ったことなんて何にも出来ないんだから」

 

 「……レイちゃん?」

 

 レイの様子がおかしい。遊乃にもそれが伝わり始めてくる。

 

 「偽遊は目を離すと、すぐに何処かに行っちゃう。そして怪我をするの。

 

 偽遊はいつも、ボクが見てないところで怪我をする。それで危うく死にかけた。

 だから、もうずっとずーっとボクが側に居て、偽遊を守るしかないんだよ」

 

 レイがシャワー室の扉を開けた。

 

 「ねえ偽遊。覚えてる? ボクが偽遊と手錠で繋いで逃げられないようにしておこうとしたこと」

 

 「あ、ああ……そんなこともあったな」

 

 「うん。あの時、ボクは色々なことが恥ずかしくて諦めたよね」

 

 「ああ。仕方ないことだ。思春期の女の子が、男と風呂やトイレもずっと一緒になんて出来ることじゃない」

 

 「うん。

 そんな程度のことで、ボクは偽遊を一生喪っていたかもしれないんだ……!!」

 

 カチャン……!!

 

 

 「ーー!?」

 

 「え!?」

 

 「レイちゃん!??」

 

 

 レイ以外の全員が、目を見開いた。

 

 偽遊の右手と、レイの左手の手首にハメられた『手錠』の存在に

 

 

 「レイ……お前……」

 

 「虚路居くんと、手錠で繋がって……」

 

 「………………」

 

 偽遊が冷や汗をかいて声を出した。

 

 明日香が、どこか羨ましそうに声を出した。

 

 遊乃が、何処か腑に落ちたような表情で肩をすくめた。

 

 

 

 「偽遊。これでもずっと一緒。

 ボク、偽遊を喪うくらいなら、恥ずかしいのなんて気にしないから……」

 

 

 

 「………………………………………………レイ」

 

 

 「さあ、服を脱いで。偽遊。ボクと一緒にお風呂に入ろう。

 

 それとも、先にトイレしたい? どっちが先でも良いよ」

 

 

 「………………………………………………」

 

 (まだ小学生の少女に、俺は……こんな決断を迫るほど追い込んじまってたのか……!?

 

 いや……そもそも、俺は俺自身を軽んじる余りに、他人から見た俺の価値そのものの査定が出来ていなかったんだ)

 

 眉間にシワを寄せる偽遊。その間にレイが二人一緒にシャワー室に入ってドアを閉めた。

 

 (両親が入院中で、他に頼る大人がいない小学生の心境……俺は理解しているつもりだったが…………)

 

 「偽遊……悩んでるなら、脱がしちゃうね。

 したくなったら、シャワーと一緒に流しちゃおうね」

 

 

 (俺はただ、自分の経験をソースにして、勝手にレイも大丈夫だと思ってただけだったんだ。

 衣食住が存在しているなら、親などなくても子供は生きられる……と)

 

 

 

 「さあ偽遊……ボクと一緒にお風呂に入ろうね。ちょっと屈んで。

 はい、バンザーイ」

 

 「…………っ」

 

 

 

 (クソっ……気付くのが遅すぎたんだ)

 

 

 

 「それじゃあ、ボクも脱いじゃうね……偽遊。ボクの裸、見ても良いよ。

 ずっと好きって言ってたもんね……」

 

 

 「………………」

 

 

 (いつもいつも、どうしてこう俺は間に合わないのか)

 

 

 偽遊が後悔の念に駆られている中、レイの準備が終わった。

 二人の衣服を切ったハサミを棚に置いて、後は2人揃ってシャワーを浴びるだけ。

 

 

 

 

 

 

 

 「偽遊のしたいことも、恥ずかしいことも、それ以外のことも。いっぱいしてあげるから。

 

 

 だから、偽遊……。ずっとずっと、生きてボクと一緒に居てくれるよね…………?」

 

 

 

 

 






 レイ「綺麗になったよ、偽遊。それじゃあ、ボクのことも洗ってくれる?

 仕方ないよ。手が塞がってるんだもん。
 これから毎日こうやってお風呂に入るから。


 だから…………見ても、良いんだよ?」

偽遊の謎、興味は湧きますか?

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