遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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VSカミューラ。決着です。


夜明けのヴァンパイア城。死と言う救済……。

 「俺たちに、お前の『八つ当たり』に付き合ってやる義理はない」

 

 偽遊の言葉に、カミューラは心臓が止まるような思いをした。

 

 八つ当たり? 付き合ってやる義理? 

 この男はいったい何を言っているのか?

 

 「八つ当たり……ですって?」

 

 喉が渇いて息を吐き出すが苦しい。そんな中でやっと絞り出した言葉がこれだった。

 

 「そうだ。お前は何を勘違いしてるのか知らんが、そもそも俺達に牙を向くこと自体が『復讐』という大義名分から外れている」

 

 「何が勘違いだと言うのよ!? 私たちヴァンパイアの一族は、間違いなくお前達人間に滅ぼされて--!!」

 

 「違うな。滅ぼしたのは『人間』ではない。『その当時お前たちに手を下した者達』だ」

 

 「だからそれが、『人間』だと言っているのよ!!」

 

 怒りに震え、今度は絶叫するように声が出た。

 それに対して偽遊は、返答を予想していたとばかりに冷ややかに言い放つ。

 

 「阿呆(あほう)。

 お前がやろうとしているのは、『男にレイプされた女(ヴァンパイア)』が『男(にんげん)を無差別、手当たり次第に殺害していく』ようなものだ。

 

 これを『八つ当たり』と言わず、何と言う」

 

 「そんなものと一緒にするな! 私は、殺されたヴァンパイア一族を蘇らせるためにやっているんだ……。

 

 自己満足の手慰みではない!!」

 

 「仮に蘇ったとて、人間がいればまた絶滅させられる。同じ苦しみを与える為に蘇らせるのか?」

 

 「そんなことは絶対にさせない! 今度こそ、我らヴァンパイア一族が人間を討ち滅ぼすのよ!」

 

 「どのように?」

 

 「そんなもの……仲間を増やして」

 

 「かつてお前達を滅ぼした復讐対象の何倍も人類は数を増やし、兵器を増やした。

 旧時代に滅ぼされたお前たちが今更何体復活すれば、その夢物語を実現できる?

 

 お前のプランは行き当たりばったりだ。何も考えていない。

 

 

 ただ己の欲のために、今平和に生きている者達の平穏を壊して妄想(ユメ)に浸るだけ。

 

 限りなく無意味に無価値だ」

 

 「--うるさああああああああーーい!! いいから早くデュエルを進めろ!!

 

 ニンゲンなんか、わたしが全員纏めてやっつけてやるーー!!!!」

 

 

 「…………カードを二枚伏せて、ターンエンド」

 

 「私のターン、ドロ―!!

 『強欲な壺』を発動! カードを二枚ドロー!

 

 更に『強欲な壺』を発動!!」

 

 「え!? な、なによソレ!

 『強欲な壺』は制限カードのはずでしょ!!」

 

 「アハハハハハ!! 甘いわねえお嬢ちゃん!

 

 これは公式大会じゃないのよ? やれることは全部やってやるわよ! 一族の復興のために!!」

 

 

「そんな!!」

 

 「レイ、いいからやらせておけ」

 

 「だけど、あんなの卑怯じゃない!!」

 

 こっちは偽遊の心配をしているくらいなのに。どうして偽遊は敵の肩を持つのか?

 そんな健気な訴えに、人の心の無いケダモノはサラッとこう返した。

 

 「???

 

 何でさ? 加齢臭の言う通り、これは大会じゃない草試合だぞ?  なんなら命がけの闇のデュエルだ。

 

 むしろ、何でセブンスターズの連中が律儀にレギュレーションなんか守ってるのか、俺は不思議で仕方ないまである。

 これで少しは喰い散らしがいが出るといいけどなあ……!!」

 

 「……………………」

 

 …………もしかして、この戦闘狂を心配している自分はどうかしているのではないだろうか?

 レイはついに訝しんだ。

 

 「三枚目の『強欲な壺』で二枚ドロー!!」

 

 これでカミューラの手札は五枚。さて何をしてくるのか? 

 

 「喰らえ虚路居偽遊! 『幻魔の扉』を!!」

 

 「あれは、さっき偽遊が無効にしてた魔法カード!?」

 

 「あらま。二枚目があったとは……」

 

 

 「ウフフフフ……!! アサクラが渡して来たのよ!

 こんな強力なカードなのにねえ? 馬鹿よバカ!! アハハハハハハーー!!

 

 さあてお嬢ちゃん、今度こそ『幻魔の扉』の生贄になりなさい?

 

 因みにねえ、発動を無効にしても無駄よ? だって三枚目の『幻魔の扉』も引いてあるんだからねえええええええーーー!!

 

 ヒャハハハハハハハーーーー!!!!」

 

 「ぎ、偽遊……!」

 

 「チェーン。『屋敷わらし』で発動を無効化!」

 

 パリン。またもガラスを踏むような音がして、幻魔の扉が砂と化す。

 

 「だぁめだぁめ無駄無駄ァーー!! お前か小娘。どっちかは死ぬのぉおおおお~~!!

 

 『幻魔の扉』発動オオオオオおっほおおおおおおおおおーー!!」

 

 「偽遊……!!」

 

 駄目だ。自分かレイかを選ぶとなれば、偽遊はなんの迷いも無く自身の死を選ぶ。

 あの船の中でも、そして今でも。

 

 (また、死んじゃう……! 偽遊が……!!)

 

 「もうヤダ……もう嫌だ……!!

 

 デュエルなんて大っ嫌いだあああああああああああーー!!!!」

 

 

 「手札の『合成獣融合』を墓地へ送り、カウンター罠発動。『封魔の呪印』」

 

 

 「え……?」

 「封魔(・)の呪印ですって……?」

 

 「手札から魔法カードをコストにして発動。

 魔法カードの発動と効果を無効とし、それを破壊する」

 

 「良かった……偽遊」

 

 「フフフフフ……!!

 アハハハハハハハハハーー!!!!」

 

 三枚目の『幻魔の扉』が無効化された。だと言うのにカミューラは爆笑した。

 

 「健気で哀れ!! でも無駄よぉ?

 

 私の手札にはねえ……『魔法石の採掘』って言う、墓地の魔法カードを手札に戻すカードがあるのよ!

 

 これもアサクラが渡して来たカードだけど、本当に良いカードを残してくれたわあ。これで四度目の正直。

 

 『幻魔の扉』でお前は死ぬの!!」

 

 

 「--なお、相手プレイヤーは以後『封魔の呪印』で破壊された魔法カードと同名カードの発動を禁じられる」

 

 「…………は??」

 

 同名カードを発動できない。すなわち、カミューラはこのデュエル中『幻魔の扉』がまだデッキにあろうが手札にあろうが、それを発動する権利を喪失したことを意味する。

 

 「…………なんでぇ?」

 

 子供が大人に質問するような声で、カミューラが偽遊に問う。

 

 「なんでそんなカードがあったのに、屋敷わらしをつかったの?

 

 わたししってるよ。そのカードは、最初に伏せてあったカードだよ……?」

 

 そうだ。発動すべきタイミングなど何時でもあった。

 このデュエルで、偽遊が『封魔の呪印』を伏せてからと言うもの。カミューラがどれだけ多くの魔法カードを使ってきただろうか?

 

 そもそも。最初の『幻魔の扉』を発動した時から伏せてあった。にも拘らず、偽遊はそれを使用しなかった。

 その理由は……。

 

 

 

 「最初からキングが全力で掛かったら一瞬だ。転生者のオレツエーはエンターティイイーメント! でなくてはならない!!

 

 炎上するからね」

 

 「えんたー……ていいいーめんと?」

 

 「そうだぞレイたん。エンターティイイメント! だ」

 

 「…………『魔法石の採掘』を発動して、強欲な壺を手札にもどして、はつど--」

 

 「あ、『うらら』で」

 

 「………………たーん、えんどです」

 

 「では、俺のターン。ドロー

 『クリムゾン・ヘルガイア』で『ヴィジョン・リゾネーター』を墓地から手札に加えて、特殊召喚。

 スカーレッドとリゾネーターでシンクロして『フルール・ド・バロネス』をシンクロ召喚」

 

 フルール・ド・バロネス ATK3000

 

 『うわああああああああああああああーー!! 決闘(デュエル)だあああー!! デュエルですうううううううううーー!!(歓喜)』

 

 「モンスターを伏せて、バロネスの効果発動。伏せた『増殖するG』を割る」

 

 『はい喜んでー♪』

 

 「んで『クリムゾン・ヘルガイア』の効果発動。

 

 墓地のレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトを蘇生」

 

 レッド・デーモンス・ドラゴン・スカーライト ATK3000

 

 カミューラ LP4500

 

 「これで俺の勝ちなわけだが……どうよ吸血鬼? ご感想のほどは?」

 

 「………………ころ、して……」

 

 「うん? なぁにぃ? きこえなーい」

 

 ボタボタと涙と鼻水を垂らし始めるカミューラ。

 

 

 「ぐずっ……ヒック……こ、殺して……くださ、い……ヒック……」

 

 

 「うむうむ。なるほどなるほど」

 

 「ぎ、偽遊!! お願いやめて!

 殺さないであげて!!」

 

 これから起こるであろう惨劇を想像して、レイが声を上げた。上(・)げ(・)て(・)し(・)ま(・)っ(・)た(・)。

 

 「…………可哀想なカミューラ」

 

 ぼそりと偽遊がそう呟く。

 虚路居偽遊は、基本的にレイのお願いは叶えていくスタンスだ。自分が譲れないと判断したもの以外は。

 

 「…………ああ、そう言えばカミューラ。

 浅倉はいつ来る?」

 

 「かれは……『いつか必ず来る』と言って、別の世界に行きました…………」

 

 「………………ふむ。あの浅倉が、俺との再戦を放って。か」

 

 心底ガッカリしながら、それでも極めて冷静に言葉を紡いだ。

 

 

 「まあイイや。いつか来る言うのなら、それまで待つとしよう。

 セブンスターズはアイツだけとなると、もう後はいい加減『黒幕』が湧いて来るだけだろうからな」

 

 ピッ、と無機質な操作音が鳴って、レッド・デーモンズがカミューラのライフを奪いに動いた。

 

 

 レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト ATK3000

 

 「ああああああああーー!!」

 

 カミューラ LP1500

 

 「偽遊!? もう止めてよお!!」

 「大丈夫だよ、レイ。こいつの命は奪わない。それがこいつにとってどれだけ地獄でも、俺の知ったことではない。

 

 だが……行け、バロネス! 狙うはクビだ」

 

 『ええ、お任せください。虚路居偽遊』

 

 バロネスが最後のライフを狩り取るべく、剣を突き刺す。

 

 「ひっ!?」

 

 レイは思わず目を覆った。

 

 「…………ごめんなさい、みんな……」

 

 カミューラは、死後の世界に居るかもしれない仲間や家族。その他大勢のヴァンパイア一族に謝罪の言葉を残し……。

 

 『ハアッ!!』

 

 バキン……!!

 

 バロネスの剣が……カミューラの首に着けられた謎の黄金のアイテムを粉砕した。

 

 

 「……え?」

 

 カミューラ LP0

 

 

 『はいっ。事前の指示通り、黄金のアイテムは破壊しましたよー。

 

 それにしても虚路居偽遊。まさか私にフィニッシャーまでさせてくれるなんて感激ですっ!!

 

 これからもちょくちょくマスターから私を借りてくださいよ~』

 

 「…………まあ、そのうちな。

 フィニッシャーにしたのは、仕事の追加報酬みたいなもんだから。気にするな。

 

 ご苦労さん。助かったよ」

 

 『は~い! それではまたまたー!!』

 

 偽遊とバロネスが仲良さげにやっている間に、蝙蝠が散り解放されたレイが偽遊の元に駆け寄って、カミューラは呆気に取られていた。

 

 「偽遊! 怪我は大丈夫!? 早く医務室に行くよ!

 鮎川先生には寝ずに待機して貰ってるから」

 

 「うん?  アレ? そう言えば俺めっちゃ怪我してるな。

 おっかしいなあ……闇のデュエルって基本物理的な怪我って無かったことになるのに…………」

 

 俺、やっぱり悪い意味で特別待遇だよなぁ……とぼやきながら、呆然としていたカミューラをそのままにして。二人はデュエルアカデミアに戻って行った。

 

 

 

 

 「………………」

 

 カミューラは呆然として、座り込んだまま空を見上げる。外は既に朝日が登りかけていた。

 

 「…………」

 

 いずれ、眠るように気を失ってカミューラは床に転がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…………うっふっふ~~。まさか本当に生きたままのモノホンほやほやヴァンパイアの検体が手に入るなんて~。流石は偽遊(せんせい)ですね~」

 

 「って言うか、よく近づけるねふわりちゃん。大丈夫? いきなり蘇ってゾンビにされたりしない?」

 

 「大丈夫ですよ兎ちゃん~偽遊(せんせい)にはぁ、念入りに心を折って折ってへにぇへにぇにしておいてくださいっておねだりしておきましたから~♪

それより早く持って帰ってふわりの地下に監禁しましょ~。血を取ったり唾液を取ったりして研究ですぅ。

 

 偽遊(せんせい)の精子もいくらか提供して貰って、最終的にはヴァンパイアと人間のハーフを産んでもらいましょう~!

 

 やったねカミューラちゃん、一族が増えますよ~☆」

 

 「…………ふわりちゃん、今何轍目?」

 

 「徹夜は日数忘れてからが本番です~。

 

 目指せ、『ロリになる薬』の完成。それまでは、寝たがりませんっ、勝つまでは~えいえいおー!」

 

 「……まあ何でも良いですけどぉ。

 ちゃんとウサギにも完(・)成(・)品(・)を下さいねー。ボスと結婚して、カードゲーム界の頂点婦人としてマウント取るんですから~」

 

 




作者は普通に穴に突っ込むより、凄まじい抵抗されつつも無理やり開脚させてからの注射器とかで生体実験的に強制妊活させる方が好きですね。尊厳破壊的に。入ったから諦めるのではなく、最後まで抵抗するガッツが良いんじゃないか。

心折れるより憎しみで睨んで頂戴。感じるより嫌悪感覚えて。


そんなわけで、本作でのカミューラの出番は終了です。


プロット段階では、ひたすら高火力モンスターでお互いに殴りあってカミューラは心の闇を全部吐き出す。偽遊は偽遊で戦闘欲求が満たされて満足して眠りにつく。最後は幸せな朝日を浴びて終了(片方は生命が)。
と言う、すっきりしたラストを迎える構想になってたんです。※2023.11.1時点
 
 どうしてこうなったんですかって過去の俺が聞いてますよ? もしかしてさわやかな話書けないん?

カミューラ戦のラストはどうでしたか

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  • 普通
  • イマイチ
  • 興奮した
  • コレは酷い
  • R18で続きが見たくなった
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