遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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やあ。


追記
次の話は挿絵機能が復活したらぼちぼちやります。

あーあ。せっかくお絵描きできたのに。なんて時期の悪い。


決着。六人のヒーローに打ち勝つ一矢

 

 

 始まりはどこだったか。

 不平等の極地に引かれたスタートライン。それを用意ドンも待たずに走るフリーダム参加型人間力競い合い。それが俺たちの夢中になったクソゲー。トレーディングカードゲームーー遊戯王だ。

 

 将棋やチェスのように、万人に平等な戦力(コマ)を割り振られることもなく。

 囲碁やリバーシのように、先人が塗装した最適解(みち)の先に勝利が鎮座している訳でもなく。

 ソーシャルゲームのように、課金した額が順位(レコード)に直結するとも限らず。

 

 俺たちは、この月も星も輝かない夜の山で遭難者が彷徨ったマップ跡のような道に、自分こそが特別だと夢見ながら、自分だけの足跡を着けて回っている。

 

 

 

 一つ正解を言おう。

 

 

 

 トレーディングカードゲームに勝つのに、課金は必須ではない。何故ならデッキは、人から借りることが可能だからだ。

 否定はするまい? 結果を残したレシピを漁って勝利するものがいるのだから。

 

 トレーディングカードゲームに勝つのに、カードの知識は必須では無い。何故ならカードの知識量が多い方が必ず勝つゲームではないからだ。

 否定はするまい? ただの一度でも自分より弱いと感じた相手に負けたことのないものでなければ。

 

 トレーディングカードゲームに勝つのに、戦略の理解は必須では無い。何故ならば相手が自滅することが起こりうるからだ。

 否定はするまい? ほら、初手にエクゾディアが揃ったぞ。

 

 

 

 結論。トレーディングカードゲームに勝つのに、本当に必要なのは唯一つ。

 それは『運命力』だ。

 

 金は稼げる。知識は増やせる。戦略は学べる。成長の余地は幾らでもある。出来ないことはイコール伸びしろだ。

 

 だが、運命力。運だけは…………鍛えも、調達も、学びも。操ることも借りることも稼ぐことも増やすことも出来ない。

 出来ると言うなら、方法があると言うのなら。何でもします。

 教えてください…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………糞が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 虚路居偽遊 LP1600

 手札0

 

 バブルマン DEF1200

 

 伏せ1 悪夢の蜃気楼

 

 

 

 遊城十代 LP2800

 手札6(フェイバリット・ヒーロー ブレイズマン スパークマン)

 

 

 

 「ターンエンドだ。来いよ十代」

 

 「やってやるさ……! オレのターン、ドロー!」

 

 来いよ十代。かかってこいよ。正論(いいわけ)なんて棄てて掛かってこい!! 

 

 「スタンバイフェイズ、悪夢の蜃気楼の効果発動。4枚ドロー」

 

 「だが、次のスタンバイフェイズで引いたカードは墓地へ送られるぜ!

 

 オレは『E・HERO ソリッドマン』を召喚!」

 

 E・HERO ソリッドマン ATK1300

 

 「ソリッドマンの効果発動。手札からレベル4以下のHEROモンスターを一体特殊召喚する!

 

 E・HERO ブレイズマンを特殊召喚!」

 

 E・HERO ブレイズマン ATK1300

 

 「ブレイズマンの効果発動。デッキから『融合』を手札に加える!

 

 融合発動! ソリッドマンとブレイズマンで融合し炎の『E・HERO ノヴァマスター』を召喚だ!!」

 

 E・HERO ノヴァマスター ATK2600

 

 「アレは、遊乃さんが召喚したE・HERO!

 やっぱりと言うか、偽遊くんも持ってたんすね」

 

 「しかも、おそらく炎属性に拘って組まれたであろう彼女のデッキよりも桁違いのチカラを振るいながらな……」

 

 

 「墓地のソリッドマンの効果発動! 魔法カードの効果で墓地へ送られたことで、墓地のHEROを特殊召喚出来る!

 

 来い、エアーマン!」

 

 E・HERO エアーマン ATK1800

 

 「エアーマンの効果は2つ。HEROをサーチするか、魔法罠を破壊するかだ。どちらを選ぶ?」

 

 「どっちを選ぶだって? 迷うまでも無いぜ。オレはデッキからHEROを手札に加える方を選択する!」

 

 「へえ、迷うまでも無いか」

 

 (迷うまでも無い。偽遊が使っているのはオレのデッキなんだ。悪夢の蜃気楼を引いてきたなら、()()『非常食』だって引いてきてる。エアーマンの効果にチェーンして発動されたら、何も出来ずに終わっちまうからな。

 

 問題は何を加えるかだが…………)

 

 「…………良し、リキッドマンを加える。

 

 そして、リバースカードオープン。『マスクチャージ』を発動。

 墓地の『ブレイズマン』と『フォームチェンジ』を手札に加える!

 

 更に融合を発動!」

 

 

 「「「三枚目!?」」」

 

 

 「リキッドマンとブレイズマンで融合!

 

 水の『E・HERO アブソルートZERO』!!」

 

 

 E・HERO アブソルートZERO ATK2500

 

 

 「リキッドマンの効果発動! カードを二枚引いて1枚捨てる。

 

 オレはスパークマンを捨てる」

 

 

 

 E・HERO ノヴァマスター ATK2600

 E・HERO エアーマン ATK1800

 E・HEROアブソルートZERO ATK2500

 

 

 「…………こんだけHEROが揃った眺めはどうだ、十代?」

 

 「へっ。圧巻だね。こんだけ()()HERO達が自分の場に居ると思うとさ!」

 

 「そうかよ」

 

 「装備魔法『フェイバリット・ヒーロー』発動。ノヴァマスターに装備。

 バトルフェイズに入る。

 

 この瞬間、フェイバリットヒーローの効果発動。デッキからフィールド魔法『融合再生機構』を場に出すことで、ノヴァマスターの攻撃力がアップ!」

 

 

 E・HERO ノヴァマスター ATK4700

 

 

 

 「さあ行くぜ! エアーマンでバブルマンに攻撃だ!」

 

 E・HERO エアーマン ATK2500 VS バブルマンDEF1200

 

 (偽遊の伏せカードは非常食。そして融合ヒーローのどっちか一発でもダイレクトアタックが通れば、偽遊は耐えられない。防御手段は墓地のネクロ・ガードナーだけ)

 

 「オレの勝ちだ! 偽遊!!」

 

 「攻撃宣言時、リバースカードオープン。速攻魔法『バブル・イリュージョン』!」

 

 

 「ーー非常食じゃないのか!??」

 

 

 「そう簡単に『蜃気楼』と『非常食』が揃うと思うな!

 

 手札から罠発動。『聖なるバリアーミラーフォースー』!!」

 

 

 「ミラーフォース……!!?」

 

 

 十代の勝利を確信した攻撃が、たった1枚のカードの聖なる光に掻き消されていく。それはまるで神話の光。効果処理後にアブソルートの相手だけ破壊する効果による絶対氷河のフェクトが、より一層再生前の惑星を思わせた。

 

 

 が、その直後。地表を覆う氷河が砕けて、中から何かが飛び出してきた。

 

 

 M・HERO カミカゼ DEF1900

 

 

 「オレは、ミラーフォースの発動にチェーンして『フォーム・チェンジ』を発動していた。

 

 ノヴァマスターをデッキに戻して、カミカゼを守備表示で特殊召喚。

 これでミラーフォースでの全滅は免れたぜ」

 

 

 発動()()()()止めろ。ハハハッ!

 

 

 (まさかミラーフォースとはな……けど、もう同じ手は使えない。

 次のターンこそ……!!)

 

 「メインフェイズ2で融合再生機構を発動。

 『無限泡影』を捨てて、融合を手札に加える。

 

 エンドフェイズ。融合に使用したモンスターを墓地から手札に加えられる。

 リキッドマンを手札に加える。ターンエンドだっ!!」

 

 

 十代 手札6(融合 リキッドマン)

 

 場 E・HERO カミカゼ DEF1900

 

 

 

 (大丈夫だ……落ち着けオレ。偽遊はこのターンに手札を使ったから手札は3枚。だけど、悪夢の蜃気楼の効果で次のターンに偽遊は4枚の手札を捨てなければならない。

 つまり偽遊の手札はゼロ。大丈夫……大丈夫なんだよ……っ!)

 

 

 「俺のターン。ドロー!」

 

 

 さあ、羽ばたくぜ。

 

 

 「待たせたな羽つき毛玉!! ドローフェイズ時、手札から速攻魔法『クリボーを呼ぶ笛』を発動。

 

 デッキから『ハネクリボー』を特殊召喚!」

 

 手札を全て捨てなきゃならないと思ったか? ドローフェイズに使えばいいんだよ!!

 

 

 「なんだって!??」

 

 

 『クリクリ〜』

 

 ハネクリボー DEF200

 

 

 「あ、相棒……っ」

 

 『クリィ……』

 

 

 「スタンバイフェイズ。悪夢の蜃気楼の誓約により手札全部(『融合』『Rーライトジャスティス』『E・HERO バーストレディ』)を捨てて、ターンエンドだ」

 

 

 「くっ……オレのターン。ドロー!!」

 

 「スタンバイで悪夢の蜃気楼発動!」

 

 「させるか!! チェーンして速攻魔法『サイクロン』を発動!

 

 悪夢の蜃気楼を破壊する!!」

 

 何かの迷いでも誤魔化すかのように叫ぶ十代。

 

 「オレは『E・HERO リキッドマン』を召喚! 

 リキッドマンの効果発動。墓地からブレイズマンを特殊召喚。

 ブレイズマンの効果発動。自身の属性を『闇』に変更する。

 

 

 そして融合を発動。リキッドマンとブレイズマンで、闇の『E・HERO エスクリダオ』を特殊召喚!!」

 

 

 E・HERO エスクリダオ ATK3300

 

 

 「オレは……オレは……っ!! 

 

 バトルだ! エスクリダオでハネクリボーに攻撃!!!!」

 

 

 E・HERO エスクリダオ ATK3000 VS ハネクリボー DEF200

 

 

 『クリィ』

 

 

 エスクリダオの生み出す闇の力に押し潰されて、ハネクリボーは爆発四散。

 

 

 「どうせダメージが通らないなら、カミカゼで攻撃してドローしとくべきだったんじゃないのか?」

 

 「うるさい!!

 

 メインフェイズ2に『融合再生機構』で『三戦の才』を捨てて『融合』を手札に加える。

 

 そしてエンドフェイズにリキッドマンを手札に加える。

 ターンエンドだ!」

 

 

 

 

 「俺のターン。ドロー」

 

 「お前の手札は1枚だけ。もう諦めたって良いんだぜ!」

 

 「…………………………………………ふん。

 メインフェイズ。『ホープ・オブ・フィフス』を発動。墓地の『エッジマン』『ワイルドマン』『バーストレディ』『バブルマン』『ネクロダークマン』をデッキに戻して、3枚ドロー」

 

 

 引いたカードを確認する。素晴らしいね。ミーの勝ちじゃないか……。

 

 

 「俺は、モンスターをセット。カードを二枚伏せてターンエンドだ!!」

 

 

 

 「今度こそ……今度こそ終わりにしてやる!!」

 

 「そう焦るなよガッチャ、楽しいデュエルだろ?」

 

 「ああ! 勝って楽しくしてやるさ!! ドロー!」

 

 

 ………………………………。

 

 

 

 「カミカゼを攻撃表示に変更。バトルだ。

 

 お望み通りにしてやるぜ! カミカゼでセットモンスターに攻撃!」

 

 

 M・HERO カミカゼ ATK2700

 

 

 カミカゼの突風の砲撃が俺のセットモンスターを砕きに掛かる。

 俺のセットモンスターは……。

 

 

 フレンドッグ DEF1200

 

 「カミカゼの効果で1枚ドロー!」

 

 「チェーンして、フレンドッグの効果発動。戦闘で破壊されたことで、墓地から『スパークマン』と融合を回収する」

 

 

 「……………………それで、次のターンに融合しようってわけか?

 

 けど残念だったな。このターンで、今度という今度こそ終わりだぜ!

 オレは今『マスク・チェンジ』を引いた!!」

 

 

 

 「マスク・チェンジだと……っ!」

 

 「HEROをコストにして、同じ属性のマスクドヒーローを特殊召喚する速攻魔法か。

 これでは、偽遊がネクロ・ガードナーを使っても防御が足りない……!」

 

 「……………………アニキのデッキに、HEROを使わずに相手の攻撃を防げるカードは少ない……偽遊くんの伏せカードに、対応するカードがあるかどうかで全てが決まるっす」

 

 

 「さあ行くぜ!! エスクリダオで、ダイレクトアタック!!」 

 

 

 

 E・HERO エスクリダオ ATK3300

 

 

 

 「……………………リバースカードオープン。『リミット・リバース』」

 

 

 「リミット・リバース……確か、墓地の攻撃力1000以下のモンスター一体を攻撃表示で特殊召喚するカードだったな」

 

 「しかし、攻撃表示では何を呼び出したところでダメージを防げないぞ!」

 

 

 

 「俺が選択するのは、ハネクリボーだ」

 

 

 ハネクリボー ATK300

 

 

 『クリクリ〜』

 

 

 「ハネクリボー……またか! けど、攻撃表示じゃこのダメージは防げないぜ!!」

 

 

 「……………………そうだな。()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 「討ち倒せエスクリダオ!! 虚路居偽遊を!!」

 

 

 「けどお前は、大事なことを忘れてる。闇を扱う遊城十代。

 今のお前に、『正しき闇の力』はあるのだろうか……?」

 

 「何をわけのわからないことを!!」

 

 

 「光あるところに(かげ)が在り。闇なき世界に人影(いのち)の主は無し。

 

 バトルステ…………いや、『進化する翼』起動!!」

 

 

 

 

 「ーー進化する翼だと!?」

 

 

 「発動コストに『E・HERO スパークマン』と『融合』を捨てて、デッキから『ハネクリボーLV10』を特殊召喚する!!

 

 

 マアトの羽の源光よ、此処に至れ!!」

 

 

 

 ハネクリボーLV10 ATK300

 

 

 『クリクリ〜』

 

 

 

 「あ……ああ……!!」

 

 

 「ハネクリボーLV10の効果発動! 自身を()()に捧げ、相手の攻撃表示モンスターをすべて破壊する!! 光有れ!!」

 

 

 

 『クリクリクリ〜〜!!!!』

 

 

 

 ハネクリボーの自らを犠牲にした光。命の輝きが世界を包み、十代の場のHEROたちを破壊していく。

 

 そして最後に残ったのは……。

 

 

 

 M・HERO ダークロウ DEF1800

 

 

 遊城十代 LP100

 

 

 「言ったはずだぜ、偽遊。マスク・チェンジを引いたと」

 

 

 「エスクリダオを破壊から逃して辛うじてライフを守ったか」

 

 

 「それだけじゃないぜ。

 

 メインフェイズ2に融合再生機構を使い、ヒーローの遺産を捨てて融合を手札に加える。

 

 リキッドマンを召喚! 効果でソリッドマンを特殊召喚。

 融合を発動!」

 

 

 淡々と場を整えるべく、展開を始める十代。なんとも、悲しいほど正しい。

 

 

 「来い! 地の『E・HERO ガイア』!」

 

 

 E・HERO ガイア DEF2600

 

 

 「更にソリッドマンの効果発動。墓地からエアーマンを特殊召喚。

 『融合回収』を発動して融合とリキッドマンを手札に戻して融合!

 

 風の『E・HERO Great TORNADO』!!」

 

 

 E・HERO Great TORNADO DEF2200

 

 

 「そしてエンドフェイズにリキッドマンを手札に戻して、ターンエンドだ!」

 

 

 

 

 M・HERO ダークロウ DEF1600

 E・HERO ガイア DEF2600

 E・HERO Great TORNADO DEF2200

 

 

 

 

 「十代の野郎、一気にHEROモンスターを呼び出しやがった!」

 「これで、6属性全てのHEROが登場したことになるのか……!」

 「と言うか、やっぱりサラッと全部持ってるんすね。偽遊くん……」

 

 

 「オレはこれでターンエンドだ!」

 

 

 

 「……………………」

 

 

 

 「今度こそ……今度こそ……! 

 

 ダークロウの効果は、相手の墓地へ送られるカードを除外する効果と、ドローフェイズ以外で手札を増やせば1枚を除外する効果だ。

 

 今度という今度こそ……オレの勝ちなんだ!!」

 

 

 「……………………なあ、十代。

 たった一枚のドローで奇跡の勝利。大逆転のジャイアントキリング。そんなメイクドラマが、実際にどれだけ起こると思う?」

 

 

 「さあな。そんなのオレが知るかよ」

 

 「…………答え。主人公の運命の数」

 

 「何言ってんのか全然分かんねえよ! お前が漫画みたいに主人公だって言いたいのか?」

 

 「ーー違う。俺は主人公なんかじゃない。断じて違う。

 

 奇跡のドローなんて起きない。勝つべきときに勝つことも出来ない。

 

 

 助けたい相手に伸ばした手が掴んだのは『虚ろ』。握った拳の中には『何もない』があるだけ。地獄と後悔が廻り移ろい、小さなヒーローになることすら許されない。生きる価値も無い下らない命だ」

 

 

 「何もないだって? そんだけ力を持ってて、何もないわけがあるかよ!!」

 

 

 「力だと? ただの紙の遊戯がお上手なことが?

 笑い話にもなりゃしねえ。

 

 夢も視せてやれない力なんざ、ただの自己満足だ。

 

 

 大袈裟な力なんて要らない。お前には、仲間がいるんだから」

 

 

 「ーー!!」

 

 

 「ドローカード」

 

 

 俺は引いた一枚のカードを、そのままデュエルディスクに装填した。

 

 ソレは、ヒーローのカードでも無ければ、精霊のカードでもない。デッキという集合体の中にいるたった1枚のカード。

 

 不要なカードなんて無いらしい主人公様の選んだ、モンスターカードだ。

 

 

 

 

 

 マジック・ストライカー ATK600

 

 

 

 

 

 「マジック……ストライカー…………!?」

 

 

 十代が呆然としている。どうした? 幽霊でも視たみたいな顔して。一万枚以上のカード中から、お前が選んだ精鋭(カード)じゃないか。

 

 相手に直接攻撃が出来るって言う、な。

 

 

 

 

 「バトル・フェイズ。

 マジック・ストライカーでダイレクトアタック。

 

 行きあたりばったりの特攻(マジック・ストライク)

 

 

 

 

 

 

 

 「う……っ、うわああああああーーーー!!!!」

 

 

 

 

 

 

 遊城十代 LP0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…………っっ!!」

 

 

 ガクンと膝から崩れ落ちた十代は、そのまま動かない。

 

 

 「………………………………」

 

 「………………………………」

 

 

 「……………………なあ、十代」

 

 「…………………………………………………………………………なんだよ」

 

 

 俺は、ビッと指を指し示す。これでもかってぐらいにキッチリと。ついでに爽やかな勝利の笑みも添えて。

 

 

 

 「ガッチャ。楽しいデュエルだったぜ!!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 負けた……あんなに強いカードを使ってたのに、オレは負けた。

 

 

 負けた……負けた……っっ。

 

 

 

 「十代」

 

 

 消え去りたいと思ったオレの耳に、今にも消えそうな声が届いた。オレを負かした偽遊(ヤツ)の声が。

 

 なんだよ。強いカードを使っても勝てなかったって言いたいのか?

 

 ハッ……好きにバカにしろよ。

 

 

 「ガッチャ。楽しい、デュエル、だったぜ」

 

 

 バカにするような棒読みのオレの決め台詞に、思わず顔を上げてしまった。

 

 クソっ、そこまで言うかよ!! 悔しくてムカついて、オレは偽遊を睨みつけて………………………………

 

 

 

 「え……」

 

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 時が止まったような感覚が身体が全体に染み込んで……その直後にオレは思わず逃げ出してしまったんだ。

 

 

 

 

 

 何なんだあの顔は…………まるで、子どもが憧れのヒーローに裏切られたような顔で…………あの顔が何よりも苦しくて。

 

 オレは、逃げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回、予想外のアイツが当たり前に出てくる。







これは特に意味は無かったけど描いたから見せたかった今回表で出番の無い遊乃ちゃん。



【挿絵表示】


端に何か見えるのは設定の書き殴り。

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