遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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 熱中症警戒アラートが止まらねえな!!
 俺はクーラーガンガン効かせて掛け布団を足までしっかり掛けて眠るという至福が止まらねえ。




 
 あと、ヨーヨー買いました。

 買ったばかりのボク「ようやく高速スピナーから憧れ続けたループ・ザ・ループが出来るんだ……!」

 このあとお外で遊んでたらヨーヨーが分解してベアリングが家出した。(ヨーヨーと二十年来の憧れ終了のお知らせ)
 


お酒は二十歳になってから

 

 オシリスレッドでのデュエルで敗北したことでその場から逃げ出した十代。

 彼は今アカデミアの森の中を彷徨っている。見つからない答えを探しながら。

 

 

 「何故だ……何故なんだ…………」

 

 追い詰められた表情と、力の入らないカラダを丸めながらもフラフラな足を前に出す。

 進むためではなく逃げる為に。前進しながら、後ずさる。

 

 

 「偽遊の持つ最強のHEROデッキを使った。紛れもない最強のデッキだったはずだ……。

 オレのデッキより、強かったはずだ! 

 ……なのに、オレはオレのデッキを使う偽遊に負けた?

 

 

 

 何故だ……何なんだ? 何かが足りなかった…………?

 足りなかったのは何なんだ……くそぉっ!!」

 

 

 ガリガリと頭を掻きむしる。

 その内立っている気力もなくなったのか、十代は崩れ落ちた。

 

 

 「……………………どうして勝てなかったんだよ」

 

 

 

 『それはね、十代。あいつらが十代の側に居るのに相応しくないからだよ』

 

 

 「ーー誰だ!?」

 

 

 誰もいないはずの森の中で声が聴こえた。

 辺りを睨みつけるが、やはり人影は無い。

 

 『可哀想な十代……ボクなら絶対にキミをそんな顔にはさせない。

 

 

 ボクの愛こそが、キミに本当に必要なものなんだよ』

 

 「何処に居る!? 姿を見せろ!!」

 

 

 『ああ、是非そうしたいよ。十代。

 

 だからボクを見つけて……七星門の鍵を使って』

 

 

 「七星門の鍵だと……!? アレは、幻魔を封印するためのものだろ。

 お前……まさか幻魔なのか?」

 

 『違うよ十代。ボクは、幻魔よりもずっとずっと、キミのチカラになる…………愛しい愛しい、ボクの十代。

 

 ボクを見つけて……そうすれば、虚路居偽遊なんてやつはすぐに敵じゃなくなる』

 

 

 「偽遊が……敵じゃなくなる? 偽遊に、勝てるのか……!?」

 

 

 『ああ。そうだよ。簡単なことさ……キミが、望むのなら…………十代。

 

 

 ボクこそが、キミの最強の(チカラ)だから。

 

 

 

 

 「……………………最強の…………チカラ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 さあ、十代……。 

 

 

 「ボクを求めて……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 同じ頃、偽遊とマナは……。

 

 

 

 

 「ふっふ〜ん! どうだ偽遊くん!

 私、ちゃんと強くなってるでしょ?」

 

 

 「………………………………」

 

 

 マナの場

 

 

 竜騎士ブラック・マジシャン・ガール ATK2600

 

 ブラック・マジシャン・ガール ATK2000

 

 マジマジ☆マジシャンギャル ATK2400

 

 

 

 

 「……………………」

 

 「どうしたの偽遊くん? もしかして私の成長に関心しちゃったかな〜」

 

 

 

 (……………………奇跡だ)

 

 

 

 偽遊の場

 

 E・HERO フレイムウィングマン ATK2100

 

 

 (間違えて十代のデッキのままデュエル始めちまったもんだから、今回はデッキの精霊の皆さんには全力で休暇を取ってもらう方針にした。

 そしたらもう……ビックリするほど事故った。なのに……)

 

 現在、往復25ターン目。

 ブラマジガールがファイヤーソーサラーを攻撃表示で召喚したり、メインフェイズ2なのにヒュグロの魔導書を発動してもう攻撃出来ないのに無駄撃ちしてるとか…………ぶっちゃけ誤差だ。

 

 『死者蘇生』を使って偽遊の墓地からエッジマンを特殊召喚しておいてそれをリリースして『ブラック・マジシャン・ガール』をアドバンス召喚してきた時、偽遊はこの世界に来て一番ハッキリと意識が遠のくのを感じていた。メインフェイズ1、手札ゼロの出来事である。

 

 実際意識が8割くらい飛んでいたのが戻った時、偽遊の目の前には今の光景が拡がっていた。

 何をどうしたらコイツのプレイングでレベル6の魔法使い族2体を召喚素材に要求してくる『マジマジ☆マジシャンギャル』がエクシーズ召喚されたのかについては、彼はもう深く考えるのは止めている。

 

 

 「さあ、一気に行っちゃうよ! バトル。

 

 竜騎士ブラック・マジシャン・ガールで、フレイムウィングマンを攻撃!」

 

 竜騎士ブラック・マジシャン・ガール ATK2600 VS フレイムウィングマン ATK2100

 

 

 「攻撃宣言時、罠カード発動。『立ちはだかる強敵』」

 

 

 「むっ。それは確か相手モンスターの一番強いモンスターに攻撃しなきゃいけなくなる罠カード!

 

 けど、私の竜騎士ブラック・マジシャン・ガールはフレイムウィングマンより強いから平気だよ!」

 

 「そしてダメージ計算前に罠カード『ミラクル・キッズ』を発動。墓地の『ヒーロー・キッズ』一枚に付きモンスター一体の攻撃力を400ポイントアップする。

 

 俺の墓地のヒーロー・キッズは、『最初のターンにセットしてシールドクラッシュに破壊されたヤツ』と、『『カードブロッカー』の効果で墓地に落ちたヤツ』で二枚。

 

 よって800ポイントアップだ……ぐすっ」

 

 「……何でちょっと涙目になってるの?」

 

 「自分の運命力を改めて直視した結果だ!

 

 さあ行けフレイムウィングマン! ヒーロー・キッズの亡骸を恨みの炎に変えて敵を焼き滅ぼせ!!」

 

 「攻撃の口上が悪役!!」

 

 

 フレイムウィングマン ATK2900

 

 

 『ハアアアー!!』

 

 『きゃあああー!!』

 

 「ーーあっちゅ!? あっちゅ!! あっちゅ!!

 ホログラムなのにあちゅい!!」

 

 「さあ来い年増共!! 棺桶代が勿体ないから直接火葬してやらぁ!!」

 

 「酷い!! 悪魔!! 虚路居家!!」

 

 

 ブラック・マジシャン・ガール ATK2000

 マジマジ☆マジシャンギャル ATK2400

 

 

 「フフフ……!! アーーッハハハハハハハ!!!!」

 

 

 『『きゃあああーー!!!!』』

 

 

 フレイムウィングマン ATK2900

 

 

 「あっっちゅうううーーい!!?!?」

 

 

 

 ブラック・マジシャン・ガール LP 0

 

 

 

 「フフフ……これが生き返らせられてしまった、俺の恨みだァ!!」

 

 「普通は感謝されるところでしょ!?」

 

 「俺はしない! 普通じゃないもォォォォ〜〜ん!!」

 

 「顔がむかつくぅー!! もおおおーー!」

 

 「ザマアアアwwwプギャアアアアアーー!!www」

 

 「さっきから何で急にそんな嫌なこと言ったりするかなぁ!!?」

 

 「ハッピーエンドを邪魔されたからじゃ!! 人の悲願を邪魔しやがって!! 落ち着いて来たら段々怒りが込み上げたんじゃクソボケェ!! 取り敢えずまずその駄肉を仕舞え目に毒じゃあ!!」

 

 「ドンドン口が悪くなるっ!!」

 

 「コレに懲りたら二度と俺を生き返らせようなんて思うんじゃねえぞコスプレ女ァ!!」

 

 

 「ーーそれはダメ。私はキミがまた死にそうになってるのを見つけたら、絶対に助けるよ」

 

 

 「……………………」 

 

 それまでの子供のようなやり取りや流れを全てブッた切るほど真面目な表情になったマナに、偽遊が思わず罵倒を控えた。

 

 

 「……あのね偽遊くん。私、今までで一番まじめに修業を頑張ってるの」

 

 「……………………」

 

 「いろんな次元に行って、いろんな人に会って、私の今のパートナーと一緒に頑張ってるの。一緒に一人前になろうねって約束して……」

 

 「……………………転生者ってのは、本当にどこにでもいるんだな」

 

 「そうだね。そのために不幸になった人もいっぱいいる。キミみたいに、()()()()()()()()()()()()()を面白半分に殺してこの世界に送り込むヤツの被害に遭った人たちがね」

 

 「……………………」

 

 「でも、でもね偽遊くん。ソイツはーーむぐっ……」

 

 偽遊が、マナの唇に人差し指を当てて言葉の続きを封じた。

 

 「……………………」

 

 それから何を言うでもなく、ただ目を逸らしながら首を横に降る。

 その様子を悲しげな表情で見つめるマナは、偽遊の手を取って自らの頬を撫でるように触れさせた。

 

 

 「偽遊くん。死んでも何もーー」

 

 

 「……………………違うんだ。()()は違う」

 

 

 「……?」

 

 吐き出すように口にした言葉を、マナは理解出来ずに首を傾げる。

 

 

 「…………よく、分からないよ……」

 

 「……………………」

 

 「……………………答えては、くれないんだね」

 

 「……………………」

 

 「……………………」

 

 

 

 

 

 

 

 「……………………うん」

 

 暫く沈黙が続いたあと、マナは足をピンと張って背伸びをすると偽遊の頭をヨシヨシと撫でて「またね」と言って歩き始めた。

 

 きっと、散歩の続きをするのだろう。

 

 

 彼女はこの男に一体何を思っただろうか? そもそも何を知っているのだろうか?

 

 それら全てを置き去りにして、風にスカートを揺らしながら去っていったのだった……。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「………………………………俺は、自分が殺されたことを恨んだことは、一度もない。今までも、これからも。

 

 

 

 だから、俺が死にたいのは…………復讐でも逆襲でも宣戦布告でもない。

 

 

 ただ、救いを求めているだけだ」

 

 

 

 誰に聞かせるでもない独白の後、偽遊は掌を崖際から海に向かって掲げる。

 

 

 

 

 ーードオオオオォォォーーン!!!!

 

 

 

 直後、海面から山を越える高さの水柱が上がった。

 

 

 

 

 「……………………()()()()()、使い所のない暴力だ……。

 

 お?」

 

 

 水柱から何かが落ちて来た。

 

 

 

 

 「……………………黒マグロか。

 

 カカッ! 良い使い道があったな」

 

 

 

 自分の身長の二倍はあろうかというマグロを見て笑うと、生徒手帳を取り出して連絡帳を開く。

 

 

 

 

 「…………もしもし『メイドちゃん』? 突然だけど、マグロとか捌けたりする? うん、マグロ。海の、魚の。うん、俺の身長の約二倍くらいの。

 あ、イケる? 余裕? さっすが〜。じゃあちょっと力持ちな子……トラちゃんとかメタウマかな? に連絡取って待ちあわせしてくれる? 取りに来て欲しいのよ。このままじゃビチビチ跳ねて傷んじゃう。

 

 

 偶然デカいのが釣れちゃってさぁー。ハハハ。今夜は酒でも飲むかぁ。

 

 

 ………………あ、ダメ? 未成年の飲酒は教育にね? そこはね。はい。レイたんの手前ね。

 はい……諦めます……………………」

 

 

 







 メイドちゃん「先ずは刺し身と、軽く炙りますか。
 それからカルパッチョやユッケ、ステーキ……ああ、お頭焼きも致しましょうか。」

 偽「……………………てぇ……。

 酒飲みてぇ…………」

 メイドちゃん「………………………………レイ様が就寝された後のお夜食にコッソリとマグロの漬けと一緒に言うことで」

 偽「!! メイドちゃん大好き!!」

 メイドちゃん「はぅっ……!!」


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