遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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 皆様お待ちかね、奴の出番が帰って来ました。

 序盤も序盤のころの翔の扱いを見て、コイツサブメイン的立ち位置になるんじゃね?と思った方もいるのではないでしょうか?作者もそんな感じに見える時がありました。

 しかしながら、それには重大な欠陥があったのです。


 それは…………丸藤翔、デュエルのレパートリー(引き出し)少なすぎる問題!!!!
 奴のデュエルを書き始めるといつも後悔していたんです! 何で俺はこんならイバラの道みたいなデュエルを書いているのかと!!
 カード少ない!! カードパワー低い!! 強すぎるカード与えたらもうそんなの丸藤翔じゃない!!

 実にジレンマでした。だから作者は待ちました。作中の環境が変わるまで!! カードパワーを上げても強さ的に悪目立ちしないくらいに周囲を強化&レベリングしまくって! 説得力が溜まるこの時まで待ち続けました。


 どぼじで自分の作品でそんな環境の変化を待たにゃならんのかぁ!?!?





 丸藤翔VS丸藤亮 修行編、始まります。



チカラが欲しいか、丸藤翔

 

 

 

 

 

 「どぼじでぞんな酷いごとずるのおおおおおおおおおおーーー!?!?!?!」

 

 

 

 

 

 開口一番、遊乃の言葉にも成り切らないギャン泣き声から始まる爽やかな朝。皆さまいかがお過ごしでしょうか? ごきげんよう私です。

 眠りも浅く碌に寝付けないのがデフォになってしまった悲しき元社畜、高熱にうなされた夜のように意識ははっきりしているのに夢だけは視ているような就寝時間を叩き起こしてくれやがった元凶に、普段なら文句の一つも言ってやるところですが、今回ばかりは偽遊くんもニッコリです。

 

 「やあ、遊乃。清々しい朝だな! ハッハッハッハッハ!!」

 

 「清々しい悪党め!! 人の心無いんか!?」

 

 「無い!! ハッハッハッハッハー!!!!」

 

 いや~実に気分が良いなあ。コイツのギャン泣き声と情けねえツラは、朝日と共に運ばれる涼風のような心地よさを感じる。

 

 さて、読者諸君には何が何やらと思うことなので説明しよう。何故遊乃が朝っぱらからギャン泣きで人の部屋に突撃してきているのか? 余談だが、夜はしっかり戸締りはしています。そして我がマイルームは恐らく人類史史上、最も無断で合鍵を作られている部屋となっている。ギネスに乗れそう。

 

 「観賞用、保存用、布教用、非常用、実技用で五本持つのがデフォと聞いた時、俺は全てを諦めました」

 

 「何の話だよ!?」

 

 「一般人のプライバシーって、こんなに守るの大変だったかな? って話。

 

 あと、お前が金策に使おうとしていた【帝王】VS【放火魔】のデュエル動画をネットに流したのは俺だ。ハッハッハッハッハーーー!!」

 

 「うああああああああああああああーーーー!!!!(大泣き)」

 

 神楽坂と狂徒12人による楽しいデュエル団体こと【キマイラ教】は、現在その名前を学園外部に売り出すべく活動している。

 特にホームで使っているのは、海馬コーポレーションが運営を行っているデュエル動画投稿サイト『バースト・ストリームス』(2525やつべのようなもの)。俺と十代(ユベル)とのデュエル動画を『この次元で最も高みへ登るためのデュエル動画』というキャッチコピーで触れ込んでいて、他にも狂徒達数人と神楽坂でデュエルに関する知識を解説する動画や、実際にデュエルを行う様子などを投稿している。

 特に狂徒の中でも指折りの美人である『メイドちゃん(辰の狂徒)』とえげつねえ爆乳の『チロル(丑の狂徒)』が出ている回の視聴回数は3000万再生を越えている。そして、『ネズ太郎』の回は大体100万強程度の再生数。やはりロリ貧乳好きはマイナーらしい。基本をしっかり話しているという点では俺より遥かに良い講義してるんだけどな。あと、俺はその動画で初めて彼女たち狂徒の素顔を知りました。何か悲しい。

 

 さて、聡明な読者ならとっくにお気づきだろう。

 遊乃が金取って円盤に焼いて配ろうとしてた動画ですが……【キマイラ教】のアカウントで既に投稿済みです♨

 ザマァwwwwww

 

 「どうしてぇ!? 大儲けのチャンスだったのに!!」

 

 「強いて言うなら、嫌がらせ……ですかねえ」

 

 「鬼!! 悪魔!! キマイラ!!!!」

 

 「あ、それと今回の動画で広告収入が目標額に到達したらしいぞ。何の目標なのかは知らんがなwww」

 

 「うわああああああああああああああーーーー!!!! パパのバカアアアアアアアアアアアアーーーーー!!!!!」

 

 バタン!!!! と大きな音を立てて扉を閉めて、遊乃は走り去って行ったのだった。

 

 「…………それもこれも遊乃よ。お前が俺と十代のデュエル動画をよりにもよって顔のモザイクも無しに投稿しやがった報いだ。お前だけだぞ、顔隠さずに出しやがったの。おかげで俺はもうネットのオモチャの仲間入りだ…………。

 

 こうなるのも仕方ねえっちゃねえよな。そりゃあ、仕方ねえよ。だって、海馬コーポレーションのお膝元でデュエルディスクを使ってのデュエルだ。

 それを『リンク召喚』『エクシーズ召喚』『シンクロ召喚』と、この次元に存在しない召喚法でパレードしてたわけで。

 事の真偽を疑う者。ただカッコよさに興奮する者。未知の召喚法やレアカードを欲する者。様々な反応を起こして、一度目にした者の大半はもう一度試聴したり、気になった部分を鬼リピしたりしている。目立つなと言う方が無理だ。

 

 この世界のカードの生産元のI2社も、海馬コーポレーションも、あの動画に声明こそ出してはいないが、少なくともカードの存在は『バレた』と思っておくべきだろうなぁ……」

 

 正直な話。俺は別にシンクロ、エクシーズ、リンクの存在と所持がバレたところで()()()()()()は無いと思っている。

 何故なら、このカードは紛れもなく俺の所有物であり、後ろめたいコトが無いからだ。

 

 

 盗難を疑われる? 

 では、このカードはどこで誰が作り、本来の持ち主が別にいるんですか? それはどこの誰だというのですか?

 

 カードの偽造によりカード犯罪者認定される?

 じゃあ何で誰も知らないカードがデュエルディスクで正常に作動するんですか? 少なくとも海馬コーポレーションにデータが無いカードが作動するのっておかしいですよね? まして企業の責任が何で一個人に問われることがあるんですか?

 

 お前は何処の何物だ?

 虚路居偽遊。詳しくは住民票をお確かめください。哲学的な問いであれば回答は出来ません。

 

 

 世界は違ってもここは日本。疑わしきは罰せず。証拠や証明なくして容疑者はしょっ引けない。

 尋問や拷問を試してみますか? 当方、死は救済を地で行きます。

 

 

 「理論には理屈。論理を突き詰めれば、この話はどこへ行っても袋小路の迷宮入りだ。()()()()()、な」

 

 

 問題はただ一つ、海馬コーポレーション社長『海馬瀬人』。『青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)』を手に入れるために人を自殺に追い込む精神性と、生きたまま冥界へ己の身を転送する天才という言葉すら烏滸がましい天上天下唯我独尊の力を持つ男。

 

 俺一人ならともかく。学生でいる内は敵に回したくはねえ。いや、そもそも好き好んで敵にしたくねえけど。あんな転生者も鼻で笑っちゃうようなチートの権化。デュエルで勝つ以外何でも出来るバケモノじゃんか。

 

 

 「ハア……もう良いや。二度寝……なんて成立するわけないから、ふて寝してよう」

 

  

 枕に顔面を押し付け、酸欠に持っていく。運が良ければこれでオチる。最近はもっぱらこんな寝方をしています。酒飲んだ時爆睡してたからこれでいいんじゃね? と思って酒を購入しようとしたらクロノス先生にガチで怒られました。はい。はい。そうですね。肉体年齢15歳のね。はい。学生という立場と、学園内と言う場所がね。TPO(時と場合)全部ダメですね。はい。ご迷惑おかけしました。

 正論連打に反論無し。流石に諦めるしかありません。

 

 「学生寮。学生。扉を開けたら空の酒瓶と酔って爆睡する肉体年齢未成年。怒られが発生しない筈もなく。

 

 はあ~ぁ」

 

 

  チラリと机の上のデッキを見る。来る夜に備えて構成したデッキだ。

 

 

 「…………デュエル、してえなぁ」

 

 もっと、燃え上がるデュエルがしたい。骨身を溶かして灰になるほど、業火に焼かれるようなデュエルがしたい。魂が燃え尽きて、二度と転生なんてしなくなるほど。打ち砕くようなデュエルがしたい…………誰か、俺をもっと…………地獄の底まで追い詰めてくれ……ソレが駄目なら--

 

 

 「虚路居偽遊(おれ)を、殺してくれ…………」

 

 

 《ピンポーン……》

 

 インターホンが鳴る。誰だ? こんな朝早くに。

 

 「鍵なら開いてるぞ」

 

 遊乃、バタンって閉めて走り去ったからな。カギ閉めてるわけがない。

 

 「お邪魔します」

 

 枕に突っ伏している俺に、似つかわしくない決意を秘めた声が聴こえた。

 

 

 「…………翔」

 

 

 カラダを起こすと、そこに居たのは赤い制服の丸眼鏡チビ。丸藤翔。

 

 

 「朝早くに申し訳ないっス。偽遊くん」

 

 「ああ。実に非常識だな」 

 

 「()()が、なかったもんで」

 

 

 時間。何の時間か? そんなものは決まっている。タイムリミットは迫っている。原作改変の時間が。

 亮がヘルカイザーに至った理由であろう『敗北に慣れていなかったがゆえの勝利への渇望の無自覚』が抹消された今。丸藤亮がヘルカイザーになるルートは途切れたと言って良いだろう。それは即ち。

 

 原作での丸藤兄弟のデュエルの機会が失われたと言うことだ。

 

 その辻褄合わせか。揺り戻しか。機会の再分配か。

 

 丸藤翔は、一年生のオシリスレッドでありながら、三年の丸藤亮と卒業模範デュエルを行うのだ。

 

 

 つまり。時間が無い……とは。

 

 

 

 

 「いつだったか、言ってたよね。デッキを強化するカードをくれるって。

 

 動画を観たッス。遊乃さん、新しいデッキで益々強くなってた。そして、お兄さんは更に高みに居たッス。

 

 

 偽遊くんの言った通り、今の僕では頭打ちだ。

 

 カードに頼った強さが、本当の実力じゃないことも、あの時のアニキの様子を見ていて、一層痛感したッス。

 

 

 それでも、僕は兄さんの卒業に、最高のデュエルを送りたい。だから………………………………」

 

 

 

 「チカラが欲しいか、丸藤翔」

 

 

 

 

 「はい。お願いします。僕に、シンクロモンスター()を下さい。兄さんと対等に戦える力を。

 

 そのためなら、何度ジープに引かれても、生き残ってみせるッス……!!

 

 未来の前借りでも構わない。偽遊くん……僕に力を下さい! 

 

 お兄さんに最高の卒業デュエルをプレゼント出来る、『いつかの未来の僕』を、現在(ここ)に召喚してください!!!!」

 

 

 「……………………修行編。パートIIだな」

 

 

 「はい!!」

 

 

 

 

 

 ったく……あの日とは比べ物にならないくらい、いい顔してやがる。

 

 こりゃあ、丸藤翔アンチもそろそろ卒業かな……………………。

  

 

 

 

 

 

 「限界を越える【無限】と、無数の未来の【時空】のデュエルか。

 

 

 せいぜい喰い散らかしてくれよな。虚無にまみれた俺の退屈をよォ」

 

 

 

 

 

 

 











 






 下は作者とオリキャラがインタビュー形式で話すコンセプトで描いた一枚。

 まだまだ慣れないので描いていきたい。


 
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