遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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深夜0時。太陽昇る。

クッソ迷惑過ぎて選挙カーを越えたなwww


あとで謝るんやぞ偽遊くん。何処にとは言わんが。




深夜零時の太陽神

 その日、オレと十代は神話を見た。

 

 

 「いた! やっぱり偽遊だ。それにカイザーもいるぜ万丈目!」

 

 「ああ……」

 

 

 獣の王。【獣王(キマイラ)】。その名の通り、獣の座に位置するモンスターを使役し、手足のように扱うデュエリスト。虚路居偽遊。それが、学園内の生徒の認識だ。

 

 だが、そんな二つ名を置き去りにしてか。王(キマイラ)が使用するカードは全く獣に依存しない。

 迷宮城(ラビュリンス)と言う悪魔族。レッドデーモンズ・ドラゴンと言うドラゴン族。そして名の由来とも言える幻想魔獣キマイラは、幻想魔族と言う王(キマイラ)しか使用者のいない、特異な種族。

 あらゆる種族に移ろい、居座り、獲物で遊ぶ。それが、オレ達の知る虚路居偽遊だった。

 

 それが…………。

 

  

 

 

 「卒業祝いだ……神を見せてやろう」

 

 

 

 「神……だと?」

 

 「神って、まさか三幻神のことか?」

 

 オレの想像した神を、十代もまた連想していた。

 

 「まさか……有り得ん。三幻神のカードは既に失われている筈だ……」

 

 嘗て、万丈目一族がカードゲーム界に君臨するべく真っ先に手に入れようと情報を集めたことがある。デュエルキング、武藤遊戯。三幻神の所持者のことを。

 だが、武藤遊戯は伝説の決闘街(バトルシティ)で優勝してからと言うもの、公式戦で一度も神のカードを召喚したことは無い。本人曰く、本来在るべき冥界(ばしょ)へ還った……と。

 

 「けど、偽遊だぜ? シンクロ召喚やエクシーズ召喚、リンク召喚って、色んな召喚法のカードを持ってるんだ。三幻神だって持ってるかもしれないぜ?」

 

 「…………っ」

 

 やめろ十代。ちょっと「そうかもしれない」って思っちまったじゃねえか……。

 

 

 

 

 

 

 

 「さてと、先ずは盤面を賑やかすか。

 

 墓地の『混沌の魔王-スカル・デーモン』の効果発動。

 墓地から『光と闇の儀式』『呪雷神ジュラ』そして除外ゾーンから『幻獣魔王バフォメット』をデッキに戻してこのカードを特殊召喚」

 

 混沌の魔王-スカル・デーモン DEF1200

 

 

 「……っ、そうか。そのモンスターは、EXデッキのモンスターを再利用する為のモノ……!」

 

 「正確には、俺だけが再利用して、相手の墓地や除外はデッキに封じ込めるためのモンだがな。

 

 リバースカードオープン。速攻魔法『合成獣融合(キマイラ・フュージョン)』。

 場のガゼルとデーモンを融合して『幻獣魔王バフォメット』を融合召喚。コイツはEXモンスターゾーンに置く」

 

 幻獣魔王バフォメット DEF600

 

 「バフォメットをチェーン1。ガゼルをチェーン2で発動。

 『幻惑の見習い魔術師』を手札に加えて、『迷宮城の白銀姫(レディ・オブ・ザ・ラビュリンス)』を墓地へ送る。

 

 つっても、今回レディの出番はねえだろうけどな」

 

 『それでもわざわざワタクシを袖(ぼち)に招待するのは、所謂(いわゆる)ガ(・)チ(・)勢(・)の性(サガ)ということかしら?』

 

 (まあな。一流のプレイヤー程、準備だけしっかりしつつ余力は残しとくもんさ)

 

 『そのセオリーを、自分の命が掛かった闇のデュエル程無視しているかと思うと……ホホホ。少々虫唾が走りますわねえ、紳士(マスター)?』

 

 

 (ビクッ……)

 

 

 「えー墓地の『合成獣融合』の効果。手札に回収。

 

 んで。手札からコストを1払って、手札の『太陽神の詩詠者-ヘルポエマー』の効果発動。コストはエクレシアだ。

 このカードを特殊召喚してデッキから同名以外の『太陽神』カードを手札に加える。

 

 俺は永続魔法『闇へ誘う太陽神』を手札に加える」

 

 太陽神の詩詠者-ヘルポエマー DEF1400

 

 「そして『闇へ誘う太陽神』をデッキから特(・)定(・)の(・)カ(・)ー(・)ド(・)をコストで墓地へ送り発動。

 

 効果で『太陽神』モンスターを手札に加える。俺は『太陽神の処刑人-マキュラ』を手札に加える。

 

 そしてマキュラを召喚。効果発動。太陽神カードをデッキから伏せる。速攻魔法『不死なる太陽神』だ」

 

 

 

 

 「偽遊のヤツ、わざわざデッキから速攻魔法を伏せるのか? アレって、普通のルールと同じでこのターンは発動しないんだろう?」

 

 「フン。勉強嫌いが、ようやくマシに講義を聞くようになったじゃないか。

 

 その通りだ。おそらく、次のカイザーのターンで使用する準備なんだろう」

 

 「へえ~それにしても焦らすよなあ。早く見たいぜ、偽遊の神のカード!」

 

 

 それはオレも同じだ。あの大言壮語の反語のような男が、わざわざ『神を見せる』と言ったんだ。生半可ではあるまい。

 

 

 

 

 「永続魔法『クリムゾン・ヘルガイア』を発動。墓地から『ヴィジョン・リゾネーター』を回収。

 フィールドにレベル5以上の闇属性モンスター『太陽神の詩詠者-ヘルポエマー』が存在するので、これを特殊召喚。

 

 

 レベル4『太陽神の処刑人-マキュラ』とレベル5『太陽神の詩詠者-ヘルポエマー』にレベル2の『ヴィジョン・リゾネーター』をチューニング」

 

 ☆4+☆5+★2=☆11

 

 「シンクロ召喚。レベル11『呪雷神ジュラ』!!」

 

 

 王の号令により暗き天より降り立ったのは、夜の闇を斬り裂く紫電の雷光。禍津(マガ)つくも猛々しい威光を放つ雷神だった。

 

 

 呪雷神ジュラ DEF3100

 

 

 「お、おおおー! 迫力あるモンスターだぜ!

 呪雷神(・)ってことは、アレが偽遊の言ってる神か?」

 

 「いや、おそらく別物だろう。

 さっきからクドイほどに主張している『太陽神』とやらが、本命の筈だ」

 

 「そっか…………けどさあ、万丈目。

 

 デュエルモンスターズで『太陽神』って言ったら、やっぱりさあ……」

 

 「…………バカな。そんなことがあったら……」

 

 オレ達は、オレはどうやってあの男を…………!!

 

 

 

 

 

 「さあ準備は整った。

 マキュラの効果で伏せた速攻魔法『不死なる太陽神』。こ(・)れ(・)を(・)発(・)動(・)す(・)る(・)!」

 

 

 「伏せた速攻魔法をそのターンに発動するだと!?」

 

 「そうだ。源流である『処刑人-マキュラ』は、一ターンの間だけ手札から罠カードを無限に発動出来た。そいつはエラッタで見るも無残な弱体化をしちまったがな。

 

 ゆえに、その反省とも言える新たな姿『太陽神の処刑人ーマキュラ』は、原作再現(りそう)と実際の許容範囲(げんじつ)の狭間で、血の滲む調整を繰り返した(なんてこともあるのかもしれない気がする)結果。『自身の効果でセットした速攻魔法や罠カードをそのターンに発動出来る』と言う、慎ましやかで控えめな効果へ変貌した!」

 

 

 

 

 

 「ハハハッ。偽遊のやつ、相変わらず言ってること滅茶苦茶だな!」

 

 「禁止カードよりもパワーが抑えられているから控えめ? 慎ましやか? 気は確かか、あの男は!?」

 

 「偽遊が正気じゃないのは、いつものことじゃんか。

 

 それより、来るぜ万丈目。オレ達が叩き起こされた力の正体が!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さあ、原作再現の時だ『ヲー』! 満を持して墓地より蘇れ!!

 

 ラーの翼神竜!!!!」

 

 

 

 深夜零時の夜。闇を斬り裂く紫電の雷神が招来した。

 しかし、斬り裂かれたのはホンのい(・)っ(・)と(・)き(・)。闇を照らすには至らない。

 

 

 だがそれは、この日の出の予兆でしかなかったのだ。此処に、夜に朝を迎える大いなる太陽神の存在を呼び込むための。

 

 

 「うおっ!? 眩しい!!」

 

 「くっ……直視出来ん……!!」

 

 

 「闇よ、夜よ、暗き天よ。闇黒を喰らいし神が喚ぶ。日の出ずる地平から日の沈む地平まで。闇を照らして闇へ移ろう。名を太(おお)いなる陽(ひ)と呼びけり。見るがいい、其は太陽神なり!!

 

 融合召喚! レベル10『暗黒の太陽神-ラーの翼神竜』!!!!」

 

 

 

 

 

 暗黒の太陽神-ラーの翼神竜 ATK0

 

 

 「ラーの翼神竜……」

 

 「太陽神……」

 

 「三幻神……」

 

 

 

 「「「神(かみ)」」」

 

 

 

 「さてと。深夜にこうも眩しくっちゃ、おちおち寝ても居られない。明日仕事の社畜にブチ切れられちまう。

 

 行くぞ、亮。神の威光を味わえ。バトルフェイズ。

 

 暗黒の太陽神-ラーの翼神竜で攻撃」

 

 「ラーの翼神竜とは言え、攻撃力0で攻撃……いや、まさか」

 

 「ああ。そうさ。

 

 墓地から蘇らねば不死鳥に非ず。無敵に非ずんば神に足りず。命を弄び糧としてこそ……『神』。

 

 攻撃宣言時、俺のライフを1にすることで効果発動。

 暗黒の太陽神-ラーの翼神竜は、俺が払ったライフの数値と、墓地の太陽神と名の付くモンスターの攻撃力分、攻守を上げる。

 

 俺のライフは2700。墓地の太陽神モンスターの攻撃力はヘルポエマーが2000。マキュラが1600。

 

 よって、神の攻撃力は」

 

 「6299ポイント……」

 

 「そうだ。数値で言えば、パワボンで召喚したサイエンの足元くらいにしかならない。

 

 だが、俺の場の永続魔法『闇へ誘う太陽神』は、モンスターが戦闘で破壊されたプレイヤーに攻撃力分のダメージを与える効果を持つ。全てのモンスターの攻撃がフレイムウィングマンと同じ直火焼きになるってわけだ」

 

 「くっ……!! ならば、レギュラスの効果発動! 自身を墓地へ送ることで、そのモンスター効果を無効に--!」

 

 「モンスターではない、神だ!!」

 

 

 カイザーのレギュラスが身を挺してまで停止を試みた効果は、太陽神の不死の炎に阻まれ無力を晒す。

 やがて王(キマイラ)は神と一つとなり、ラーは攻撃力を上昇した。

 

暗黒の太陽神-ラーの翼神竜 ATK6299

 

 

 虚路居偽遊 LP1

 

 丸藤亮 LP3800

 

 

 「レギュラスに装備されていたサイバー・ドラゴン・ヘルツの効果発動! デッキから『サイバー・ドラゴン』を手札に加える!」

 

 「呪雷神ジュラの効果。レギュラスの分と合わせて俺はライフを600回復する」

 

 

 虚路居偽遊 LP601

 

 

 

 「すげえ、1しかなかった偽遊のライフがすぐに回復した!」

 

 「…………アレは、おそらく翔がカイザーとのデュエルで使っていた『魔法吸収』によるライフ回復戦術の回答の一つなんだろうな」

 

 「回答? どういう意味だよ万丈目」

 

 「考えてもみろ。翔の魔法吸収は、素引きかつ魔法カードの発動でしかライフを回復出来ない。

 自分の魔法でも回復出来る点は強みではあるが、王(キマイラ)はその素引きの不安定さを普段使用している定石の中から取捨選択して使用することで完全に解消している。

 

 さらに、『混沌の魔王-スカル・デーモン』の効果で『呪雷神ジュラ』を除去されてもEXデッキに戻せる。そしてレベル11と言う本来高いハードルである筈のシンクロ素材の確保も【キマイラ】【太陽神】。恐らくまだ見ぬデッキのカードも含めて、極めて安定して毎ターンでも召喚が出来る構築になっている。

 

 今見て分かるのはこの程度だ。三沢なら、ここからでも更に精密な予想が可能なのだろうが……」

 

 「いや、いくら何でもこんな途中から見ていては、オレにも予想がつかん。

 

 しかし、流石は偽遊だな。戦術理論の実践力には驚くばかりだ……」

 

 

 「「…………」」

 

 

 「なあ、万丈目。十代。ここまでの棋譜があったら教えてくれないか?」

 

 「待て。何を最初からいましたみたいな顔して隣にいるんだキサマ?」

 

 「? 何を言ってるんだ万丈目。あんな重い爆発音があれだけ響いていたら、偽遊がデュエルで何かしたに決まっている。

 

 サイバーエンドの攻撃に、紫の雷に、挙句『ラーの翼神竜』まで出て来て、深夜だと言うのに既に朝同然の明るさだ。距離の問題で出遅れたが--

 

 探し当てるなと言う方が無理な話じゃないか?」

 

 

 ((そりゃそうか…………))

 

 

 

 「暗黒の太陽神-ラーの翼神竜で、機械龍-リボルバー・ドラゴンに攻撃!

 

 サンライズ・ノヴァ!!」

 

 

 

 暗黒の太陽神-ラーの翼神竜 ATK6299 VS 機械龍-リボルバー・ドラゴン ATK2600

 

 

 

 「この攻撃が決まれば、カイザーのライフが尽きるぞ!」

 

 「だが、無敵のラーの翼神竜の攻撃を止める手段など……!」

 

 

 

 「リバースカードオープン。罠カード『レインボーライフ』!

 手札から『サイバー・ドラゴン』を捨てて、このターンのダメージを回復に変える!」

 

 丸藤亮 LP7599

 

 

 「上手い!」

 「おおっ! その手があったぜ!!」

 

 「…………なんか、二人とも。偽遊の応援とかは、その、無いのか??」

 

 「「神のカードを使う奴への応援とは?」」 

 

 「…………うん」

 

 

 

 「レインボーライフが入ったからライフ300回復」

 

 虚路居偽遊 LP901

 

 「あと、闇へ誘う太陽神の強制効果。コントローラーに攻撃力分のダメージを与えて、自分は墓地に『ラーの翼神竜』が有れば1000回復」

 

 

 丸藤亮 LP10099

 虚路居偽遊 LP1901

 

 

 「オイオイオイ。ライフが10倍くらいの差が付いてるじゃねえかよ」

 

 「フッ。良い贈り物を貰ったものだ」

 

 「煽りおる……バトルフェイズ終了」

 

 「なら『機械龍-リボルバー・ドラゴン』の効果発動! 

 このカードを特殊召喚し、コイントスを3回行う。表の数だけ場のモンスターを破壊する。

 

 コイントス!」

 

 

 表 表 表 

 

  

 「雑に理論値出すんじゃねえ!!」

 

 「呪雷神ジュラ。黒き竜のエクレシア 幻獣魔王バフォメットを破壊する!」

 

 

 

 

 「あーあ……まぁた『呪雷神ジュラ』さんがお亡くなりに。

 

 ったく。カード伏せてエンドフェイズ。このターン『不死なる太陽神』が墓地に送られたので『太陽神の詩詠者-ヘルポエマー』と『太陽神の処刑人-マキュラ』を墓地から回収。融合モンスターであるバフォメットが墓地へ行ったので『白の聖女エクレシア』を回収な。

 

 そして、『不死なる太陽神』で召喚した不死鳥(モンスター)は、終了時に墓地(セメタリー)に戻(おく)る。

 そして次のターンにデーモンで融合体を戻して、不死なる太陽神サルベージして原作再現って寸法よ。

 

 んじゃ、ターンエンド」

 

 

 

 

 

 虚路居偽遊 LP1901

 手札5(『幻惑の見習い魔術師』『太陽神の処刑人-マキュラ』『太陽神の詩詠者-ヘルポエマー』『白の聖女エクレシア』)

 

 

 場

 幻獣王キマイラ ATK2100 

 

 クリムゾン・ヘルガイア 闇へ誘う太陽神

 

 伏せ1

 

 墓地『コーンフィールドコアトル』×2『紅蓮の王者』『白き竜の落胤』『ダークネス・リゾネーター』『ハーピィの羽根帚』『黒き混沌の魔術師ブラック・カオス』『鬼神 朱沙之王(アシュトラージャスサノオ)』『幻爪の王ガゼル』『混沌の魔王-スカル・デーモン』『迷宮城の白銀姫』『幻獣魔王バフォメット』 『黒き竜のエクレシア』 『呪雷神ジュラ』『暗黒の太陽神-ラーの翼神竜 』

 

 除外

 『ミラーソードナイト』『剣鬼の神域』

 

 

 

 丸藤亮 LP10199

 手札0

 

 場  

 

 機械龍-リボルバー・ドラゴン ATK2600

 

 墓地

 

 

 

 

 

 「何かオレが非道な行いをしているかのような反応をしているが、偽遊。

 

 お前のデュエルも大概非道だと思うぞ。あと、追い詰められているのは間違いなくオレだ」

 




 十代『今日の最強カードは、機械龍-リボルバー・ドラゴン!
 バトルフェイズが終わるまでにフィールドから墓地へ送られていた場合、バトルフェイズ中の任意のタイミングで墓地から特殊召喚出来るぞ。

 相手の攻撃力の低いモンスターの攻撃に合わせて特殊召喚しても良し。表を出せる自信があれば最初から特殊召喚してみるのも良い。

 みんなも目指せカイザーだ!!』





 ラー『………………あの』
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