遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜 作:SOD
多分数話で終わる。
進級までには異常なまでの紆余曲折があった。
まず、丸藤亮との決戦後。デュエルアカデミアは、漁業組合から大クレームを受けた。デュエルの影響で海に物理的な衝撃が加わり魚が逃げてオケラになったは勿論、津波が直撃して船が何隻が転覆。海難事故が発生した。
『この落とし前どうつけてくれるんですかのう校長先生のォ?』
『船だけでなく仲間まで大怪我を負っとるんですがのぉ?』
『ワシらァ、海で命がけで戦っとるんですわ。島でカードに熱を入れとる校長先生には、分かってもらえんかもしれませんがのォ?』
『こちらとしても、誠意っつーもんを見せてもらわんことには、引っ込みがつかんのですわのォ?』
『『『『のォ!!??』』』』
しかし、不幸中の幸いとして人死には出なかったので、発生した億円規模の負債を偽遊が菓子折りを持って誠心誠意の土下座謝罪を行い、全ての損害を現金ニコニコ一括払い。更に海難事故で漁に出られなくなった猟師さん達に多額のお見舞金を包んだことでどうにかお許しを頂いた。何より、普段のロクデナシ駄目カス塵クズな姿からは想像も付かない程の感謝と尊敬の念を全面に押し出した態度が、仕事人である彼らの殺意マシマシなオーラを鎮めた。
『我々が新鮮な海の幸を気軽に口に出来るのは、海に出て命懸けで自然と戦い続けて来た海の戦士の皆様方のおかげでございます。そんな皆様のお仕事に多大な影響を与えてしまったこと、深くお詫び申し上げます。
損害の全額補償は勿論、漁に出られなくなった方々へのお見舞金をご用意させて頂きました。
重ねて、この虚路居偽遊。腹を十字に切ってお詫び致します!! 本当にすいませんでしたアアアアア!!!!!!』←起動済み電気ノコギリを先端から押し込みに行く切腹偽遊
『うわあああああああああーー!?!? 待て待て待て待て!!!!(驚愕)』
『分かった!! 分かったから!! お前さんの誠意は充分伝わったから!!(悲鳴)』
『補償と見舞金で充分だ!! だからその電ノコは仕舞え!!(迫真)』
『…………フフフフフ。今どきの若いもんにしちゃあ、随分レイギのしっかりした男じゃねえか!(ガクブル)』
その後、なんやかんやでメイドちゃんが組合と話を纏め将来的に発足させる予定の【キマイラ教】に魚の仕入れルートを作って行った。
さらに後日。進級テストがあった。
筆記がゴミカスウンコな偽遊は、レイと神楽坂と狂徒。更に万丈目や三沢と言った、学力に余裕がある者全員を相手に鬼ごっこを展開。テスト勉強から逃げ回った。
「勉強なんて、どぅわああーーい嫌いだあああああーー!!!!」
「こらぁー!! 逃げるな偽遊ーー!!」
「お待ちください偽遊様ーー!!!! 留年してしまいますー!!!!」
「メタウマ!! 直線で主様を追ってはいけません! 窓からお逃げになってしまいます!!
ウサギ! 先回りして主様の逃走ルートを物理的に潰しなさい!!
チロル! 貴女が追うと胸が揺れて主様の走る速度が上がります! 止まりなさい!」
「借りにもこのオレの上に立つ
「偽遊!! 嫌なことから逃げても何も始まらないぞ!! 今からでも考えを改めてテスト勉強するんだーーー!!」
「ああああああああああああああああああああああああーーーー!!!!」
この後、逃げまくりすぎて空を飛ぼうとした偽遊は普通に窓から落下。何故かピンポイントに網を張っていた遊乃によって確保。レイ、サスケとネズ太郎のロリ拘束により椅子に縛り付け、テスト勉強の刑を喰らったのだった。
「寝る時はボクたちが三交代制でテスト範囲を耳元で音読して睡眠学習ね」
「それで雑念以外の何が入るって言うんだああああーー!!」
試験をなんとかかんとか乗り越えて、以前約束していたセブンスターズソロ撃破の功績のご褒美として遊乃とデートをしに童実野町へ行くことになって……。
『イイイイイイイイイイイイイイイイヤッ!!!』
『キキィィィィィ』
『ヒヒヒーッ』
ドン!!!!
『んで、何か言うことあるかな?』
『『『『命だけはたしゅけてくだしゃい……』』』』
動画で偽遊を観た町民が偽遊のカードを目当てに童実野町クオリティーの民度を発揮。普通にボコられてた偽遊をトイレに行って目を離していた遊乃が戻ってきて発見。童実野町不良をデュエルディスク型火炎銃で直火焼き。逃げる者は撃ち、立ち向かう者は討つ。最終的には地面を熱して焼き土下座の扇を作った。
そして現在。
「ーーちょっとは自分の人生に頓着しろよ虚路居偽遊!!!!」
「おっと……へーい」
偽遊の怪我の治療を済ませた二人は、サ店のテラスで休憩していた。
なお遊乃苦情は、届いていない。遊乃怒りの台パンでうっかりテーブルから落ちた熱い紅茶ポットを中身に指を突っ込んでキャッチしているところから明らかだ。
この男、生存本能はおろか生物が無意識に有している『なるべく傷つかないように生きる』と言うルールが欠落している。
「言ってる傍から熱湯に指を突っ込むな! せめて熱がれ!! 指を庇え!!」
慣れた手付きで自分のハンカチをお冷の水で冷やして偽遊の指を冷やす遊乃。
「へいへい。
まったく、喧しいなぁ。少しは落ち着けよデートだぞ?」
「デート相手がほんの少しだけでも生存本能に寄り添っててくれれば、遊乃ちゃんだって可愛くデートを楽しめるんですけどね!」
「可愛くデートを楽しむ……ねえ?」
偽遊は遊乃服装に注目する。
いつもの革ジャンにいつものスカート。インナーと靴が少し違うくらいで、いつも通りの火武羅遊乃の姿だ。
「なによ?」
「髪は短めだから弄りようがないとしても、可愛いを主張するなら、その革ジャンはどうなんだ? アンチシナジーじゃねえか。それ男モンだろ」
「パパの形見ですぅー! ちょこっと内側弄って装備とか入れてるんだよ」
「そんな革ジャン、俺着た覚えねえけどな」
「え? 何着てみたいってこと?」
「いや結構。お前の好みで着けてる黒縁眼鏡やエリートサラリーマン風に固めた髪型には、ミスマッチにもほどがある」
「似合うと思うけどなぁ~あ、そうだ。この後服見に行こう!」
「女物の服やに行けと? このナリで? ワンチャン援交と誤解されるだろ」
「違くて。偽遊さんの服を見に行くの!
いつもタンクトップじゃん。せっかくのヴィジュアルが台無し。勿体ないお化けが夜に服着せに来ちゃうよ?」
「…………」(先日動画の収益で自分の服をオーダーメイドされた男の沈黙)
「それじゃあ行こうか。彼女の着せ替え人形にされるのも、男子のデートの義務だよね~♡」
「その義務、一般に周知されて無いタイプの奴だな?」
それから5分後……。
「ああ〜♨」
虚路居偽遊は何者かに攫われて宙を舞うのだった。
「うおおおおーーい!?!?」
攫われた様子は、進撃で使われてるなんか家の壁とかを使って空中移動するアレ。
をイメージして普通に肉体で偽遊を腋に抱えて家の壁とか屋根とかを跳んで行く感じで。
あ、あと新パック出たので【合命転輪】公開しました。