遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜 作:SOD
犬の躾をご存知だろうか? 奴らは可愛い見た目とおねだりでオヤツやエサを手に入れるプロだ。あの可愛い攻撃で食べ物をホイホイあげちゃわないのは、精神的にかなり大変である。ヨダレ垂らすこともあるしな。
「………………ごくり(よだれダラダラ)」
「………………ごくり(よだれダラダラ)」
そんな精神修行を経験した者にとって見れば、野郎がヨダレ垂らして『待て』をしている光景など、折れた割り箸ほどの同情も湧きはしない。
「どうもありがとうございます。
よし、この揚げたて頭付きエビフライ(タルタルソースたっぷり)で最後だな」
「「……………………(ヨダレだらだらで何かを視線で訴える十代と翔)」」
「良し、勝利おめでとう。食え」
「(いただき)ます!!!!!」
食事の挨拶もそこそこに、飢えた獣よろしく目の前の食い物にかぶりつく十代と翔。キマイラの称号、替わろうか?
「それにしても、凄い量だな。この食事…………」
俺の隣で座る三沢が、ジュースのコップを手に引き気味でそう口にする。
昨日のデュエルで無事に勝利を収めた祝いとして、現在俺たちは、ラーイエローの食堂を貸し切りにして費用俺の全持ちで祝勝会を開いている。と言っても、飾り付けも何も無く、食い物に全振りした祝いだが。コイツラにはこれ以上などないだろう。
「おにぎりに、エビフライ。納豆玉子焼き。鶏の唐揚げ一羽丸々。フライドポテトにポテトサラダ。その他諸々。
カカッ! 心配せんでもコイツラなら食い切るだろ。むしろ足りないかも」
ファンタをコップに注ぎながら、嫌な予感が過ぎった。うん。無視しよう。足りなきゃその時はドローパンでも買い与えよう。
「食べきるがどうと言うより……大丈夫なのか、お金」
「ああ。問題ねえよ。
俺ここに来る前に電車の脱線事故で両親がくたばってな。その見舞金がたんまりある。なにせ人間の命二人分の慰謝料だ。コイツラの胃が破裂したって桁一つ分も減らねえさ」
「…………その、嫌なこと聞いてしまって、すまない」
「気にすんな。世の中メリハリが大事だぞ。祝の場では楽しむのが義務だ。いいからお前も食えよ。俺に毎晩ウーバーしてくれた功績はデカいぞ」
「……ああ。わかった。頂きます!!」
なんか、流し込むように食い始めたけど……罪滅ぼしとかのつもりかねえ? 律儀な男だ。
(オッサンが若いもんにバカほど飯食わせるのは、ある意味趣味みてえなもんなんだけどな。言うなれば、娘にアイドルの夢を託す感じ。
自分の代わりに食ってもらいてえのさ)
「「ガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツ!!!!!!!!」」
「カカッ!! 見てて気持ちが良いもんだなぁオイ。
すみません、追加オーダーしてもいいですか?」
「あいよ! 持ち込んで貰った食材はまだまだあるからドンドン作るよ〜」
「よろしくおねがいします」
食堂のおばちゃんが笑顔で返事をしてくれる。この人もいい笑顔のおばちゃんだ。スプラ3のドリンクとか売ってるあの魚のおばちゃんみてえな慈悲深い笑顔をしている。間違ってもディスじゃねえよ?
「もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ!!!!」
「ジュース注いどくぞー」
「「しゃす!! もにゅもにゅもにゅもにゅもにゅもにゅもにゅもにゅもにゅもにゅ!!!!」」
「オチも面白みもねえけど、ご褒美だし……たまには良いよな。カカッ!」
やっぱほら、頑張った若者にご褒美を上げるのはおっさんの使命って言うか、むしろしないなら生きてる意味が分かんないって言うか。
三沢のデュエルが見たいかどうか
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みたいかもしれない
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みたいような気がする
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だれ?
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いたんだ、三沢くん
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カッコカワイイミサワ
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みたい