遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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夜に出そうかなとか思ったのですが、ノリで描いた挿絵でワタパチくらいの衝撃を受ける人がいるかもしれないので多様性の配慮を考慮した結果今出すことにしました。

あと高評価ありがとうございます。
上がったと思ったら速攻で低評価も増えたので……アンチ細胞はありまぁーす


真夜中の海。新生の信徒とゾンビマン

 「お! 何だ何だ? ケンカか?」

 

 購買部の前で人集りが出来ている。甘い砂糖に群がる蟻を思わせる群衆の中を十代が見てみると、そこには原作通り……原作通り? の光景が広がっていた。

 

 

 「オレのターン! マジックカード大嵐を発動。お互いの魔法・罠カードを破壊するノーネ!」

 

 「ボクの場には魔法罠カードは無いよ」

 

 原作を知らない方に説明すると、これは皿を無くして追放されたカッパ頭ことクロノスのセリフではない。ラーイエローの制服を身に纏ってなんか中防がハマったアニメのキャラに中途半端に寄せてコスプレともなんとも言い難い格好の奴。そいつが翔とデュエルしている。

 

 “神楽坂のやつ、相手の場に罠も伏せて無いのに、自分のカードだけ破壊してるじゃないか“

 

 “一方的にやられ過ぎてヤケになったんしゃねーの? ダッセー“

 

 名前も知らないラーイエローのモブ一号ニ号がなんかほざいてる。クロノスのデュエルを見たことがないんだろうな。

 

 「破壊した2枚の黄金の邪神像の効果発動。邪神トークンを二体特殊召喚するノーネ!

 

 そして、邪神トークン二体を生贄に、アンティーク・ギアゴーレムを()()()()()!」

 

 しょかーんって。いくらクロノスでもそんなイントネーションしてねーだろ……。

 

 アンティーク・ギアゴーレム ATK3000

 

 

 「クロノス先生のアンティーク・ギアゴーレムっすね」

 

 「そうさ。オレは名だたるデュエリストは全て研究している。

 

 武藤遊戯に始まり、海馬瀬人。ペガサス。

 

 学園内ではカイザー。キマイラ。そしてクロノス。

 

 全てのデュエルを暗記するまで勉強したんだ! そんなオレが。

 

 そんなオレが……。 

 

 

 

 

 

 そんなオレが………………どうして………………?」

 

 

 そこまで言って、楽しそうに話していた神楽坂の目から涙が溢れて、笑いながら泣いていた。

 

 

 丸藤翔 LP4000

 

 

 スーパービークロイドーステルス・ユニオン ATK3600 ×3

 

 

 神楽坂 LP200

 手札0

 アンティーク・ギアゴーレム ATK3000 

 

 

 原作なら、この時翔はアンティーク・ギアゴーレムの攻撃をジェット・ロイドの効果で魔法の筒を使いカウンターで逆転。そしてレッド寮の部屋で過去の栄光に酔っ払う。筈だったんだが。

 

 「決着は付いたね。墓地も発動出来るカードは無いし。手札もない。

 整理券は僕が貰うね」

 

 今の翔は、デュエルの勝利に喜ぶ様子が無い。

 

 「……翔のやつ、デュエルに勝ったって言うのに。あんまり嬉しそうじゃないな」

 

 デュエルを見学していた三沢が、目敏く翔の様子を看破した。やっぱそう見えるっすかねえ。

 

 「アイツ、迷宮兄弟とのタッグに勝って以来……つーか、ガーディアン・キマイラを召喚してからか。やたらめったらモブリスクの雑魚どもにアンティーデュエル挑まれるようになって、何のメリットもねーのにキマイラを失うかもしれないストレスだけは隣り合わせなもんだからなあ。

 

 ぶっちゃけ鬱の何歩か手前辺りまで行ってるのかもしれんな」

 

 「鬱……うつ病か!? そんなことになる前に助けてやるわけにはいかないのか?」

 

 「んー……助ける方法がねえんだよなぁ」

 

 「助ける方法って……カイザーに言うなり、それこそお前の今の立場なら一声掛ければ」

 

 「ーー掛ければ俺やカイザーの見てねえところで、一層陰湿なやり方を取るかもしれねえな」

 

 「え?」

 

 「三沢っちには想像し辛い世界かもしんねーけどさ。

 

 プライド由来のイジメってのは、上がどーこー言ったから収まるもんじゃねーんだよ。むしろ、格下がエリートである自分らにチクリってカタチで牙を向いたって逆恨みして……より一層クソなやり方を考えつく。

 

 人間って生き物は負の感情の努力ほど惜しまず、そして結果を叩き出すモンだ」

 

 「それでも……」

 

 「それでもどうにかっつーなら……俺が一匹ずつ追い詰めて、嬲って、拷問して、人格を破壊して人体を欠損させて。二度と人間として生きて行けねえようにするか……廃人に変える位しか回答がねえ」

 

 「………………」

 

 「忘れんなよ三沢。人間ってのは、自分より惨めで可愛そうな存在がいないと心底から満足出来ねえ加虐心(ウジ虫)で身体と心を組み上げたキモスの塊だ」

 

 「……さすがに、そんなやつばかりじゃないんじゃないか? 」

 

 「お前ほどの人間でも、そうじゃないと断言出来ないくらいには、思い当たる節があるってことダ」

 

 「…………むむむ」

 

 

 「さて、正規ルートの勝算(言い訳)の話はここまでだ。

 俺は仕込みの準備があるので、これでバイバイキンする」

 

 

 「……え? 仕込みって、何の?」

 

 

 「そりゃあ、この案件の対策よ。仮にもアイツは俺の奴隷だからね。壊れる前に補修しとかねーと。節約よ節約。

 

 じゃーにー☆」

 

 

  

 

 

 「………………何だ。やっぱりなんとか出来るんじゃないか。偽遊」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シーンは移って夜。十代が遊戯デッキの閲覧権をフライングゲットしようとこっそり展示室に忍び込み、クロノスが減給処分を受ける(べき)不祥事が起きて遊戯デッキが窃盗された。犯人は人気のないなんか岩がイワイワしてる場所に逃げてデッキの鑑賞会を始めようとしている。

 

  

 「うん。放送当時観てた頃の俺は疑うことを知らない純粋無垢な陰キャだったから何も感じなかったけどさ。

 

 

 神楽坂(おまえ)、そのデッキをパクってその後どうするつもりなの?」

 

 「!? 獣王(キマイラ)!! なぜお前がここに!?」

 

 うん。大変だったんだよー。風景は知ってても場所が分かんないし、円盤観て確認なんてメタい方法も使えないし。結果的にはヤマ張って走り回ることになったわ!!

 

 「まあ、それはどうでもいいや。

 

 んで、そのちょっとお高い値段で売れそうな紙束を手に入れてどうするつもりよ?」

 

 「はぁ? 紙束だって?

 

 お前まさかこのデッキの価値を知らないのか? いいか、このデッキはなぁ」

 

 「知ってるよ? 人気があるレアカード以外特に価値の無いカード束だ。通称デッキって言うらしいねえ。信じらんねーwww」

 

 「……お、お前……何を言っているんだ…………?」

 

 神楽坂が心底理解できないって困惑した顔で俺を見ている。分かりやすく表現するならアレだ。宇宙人を見る目。若いもんには宇宙猫の方がいいんかねえ?

 

 

 

 「お前こそ何を言ってる? デュエルモンスターズは年々カードを増やし、戦略を増やし、対策を増やしている。

 

 武藤遊戯がデュエルキングになった当時のデッキを再現したレプリカント? 要するに骨董品じゃねーの。タイムカプセルとかに放り込んでおいて、禿げた社畜になったころ掘り出して感傷に浸るか、小遣い稼ぎとして売る時くらいにしか役に立たない。ただの観賞用アイテムだ」

 

 

 「武藤遊戯のデッキが…………観賞用……????」

 

 

 「強さを求めて行き詰まった迷える子羊よ。そんなものこっちに寄越して、コイツを試してみろ」

 

 

 良いながら俺は、この為にさっきまでめっちゃ考えて組んで来たデッキをケースごと放り投げた。

 

 

 「うわっ!? な、何だよこのデッキ?」

 

 

 「遊戯デッキ。ニュージェネレーションのな」

 

 「遊戯デッキだと? バカな。なんでお前がそんなものを持ってるんだ!?」 

 

 「遊戯デッキの中に世界にそれ一枚ってカードは神のカードのみだぜ? まして神のカードはレプリカの中にもない。だったら別に俺が持ってても不思議はねえってもんよ」

 

 「いやあるだろ!!」

 

 「ゴチャゴチャ五月蝿えなぁ……いいからとっととレシピ確認しろやコラ。 

 あんま聞き分けねーと、カイザーと俺のタッグで2対1でボコにして、二度とカード触りたく無くなるカラダにしちゃうかもしんねーよ?

 

 あるいはテキトーなヤツ連れてきて物理的に触れなくしてやろうか?」

 

 テキトーなやつとは、すなわち闇夜の巨人デュエリストのことだ。脅しの手段と金は、あるに越したことは無いってね。

 

 「ーーヒィッ!? わ、分かった! 見る! 見るよ!!」

 

 理性的な話し合いのかいあって説得に応じてくれた神楽坂は、ようやくデッキを広げて中身を確認した。ったく、おっせーんだよ犯罪者のカスが。ドロとしてチクったろか。

 

 

 

 「…………………………な、何だこれは…………?」

 

 

 俺の渡したデッキを見終わったのか、神楽坂は感想を漏らした。

 ついでに俺が手を伸ばして……。

 

 「ほら、パクったブツ」

 

 「……あ、はい。返します……虚路居()()

 

 

 良い子に盗んだ物を返還してきた。うんうん。ドロボーは良くないよね。

 

 「これから手頃な相手がやってくる。ソイツで脳を焼いてみろ神楽坂」

 

 「ありがとうございます。()よ」

 

 ……ん? 神? なんのロールプレイ????

 

 

 

 

 

 

 「見つけた! キミ、キミがデッキを盗んだのか!?」

 

 

 それからすぐに、翔がやって来て神楽坂に声をかけた。原作通り。そして……計算通りにだ。

 

 

 「………………お前か。丸藤翔」

 

 それだけ言うと、神楽坂が2つあるデュエルディスクの内1つを翔に投げよこした。それからすぐに思い出したように俺の方を見た。因みに翔からは死角で見えない位置にいる。チンモロわざとです。

 

 ところで、俺を見る神楽坂……コイツを見てほしい。あ、見れないか。やっべえよコイツ……目が据わってる。

 

 おそらく俺をガン見するところの意味は、『コイツで合っているのか』と言う確認だろう。俺が顎でクイっと嫌な上司みたいな合図を送ると、牙が見えるほど口の端が笑った。この学園、俺よりキマイラな人多すぎん?

 

 

 「………………(ニィ)」

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 「何のつもりさ? 神楽坂くん」

 

 「デュエルだ。オレとデュエルしろ。丸藤翔。

 

 ちょうどこのデッキを試す()()()()()が欲しかったんだ。

 

 

 

 

 神の許しも出た…………今からオレは。デュエルキング、武藤遊戯の未来となる。

 

 デュエルだ!!!!」

 

 

 

 

 …………なんだろう。いけないおクスリをキメたヤバいやつみたいになってる……誓ってデッキに精霊的、或いは斎王的な仕掛けは一切しておりません。




なんでこんな挿絵描いたのか、正直俺にも分かりません。

別に神楽坂はゾンビに感染したり悪魔になったりとかしてません。ちょこっと悪ノリしたらこうなっただけです。イメージです。てへっ

タッグフォースキャラ(女子)の登場について

  • あり
  • 無し
  • 作者ならイケる。信じてるで
  • そんなんしたらとっ散らかすやろ
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