遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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ソリッドロイドOCG化してくれねえかなぁ……あのタイムレンジャーロボみてえな変形合体好きなんだよなぁ


サザエさん症候群は社畜界隈ではまだ幸せな部類の症状

 

 

 

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 「ああ……今週もサザヱさんが終わってしまう……一週間が完成してしまうんだ………………」

 

 サザヱさん症候群。比較的恵まれたタイプの社畜が陥る死なないだけの致死量の毒が、俺の身体を侵食する。

 ああ、知ってるとも。世の中には日曜も糞もなく仕事させられてる社畜がいることも、サザエさん症候群とか甘えた心の病だと言う愚者の存在があることも。

 だが、これだけは間違いない。どこの、どんなやつであっても…………。

 

 「翌日が休みじゃない夜は辛い。

 明日会社に行けるとかいう精神疾患か家の中の問題を疑うレベルのキチガイでも無ければ、この心に重く伸し掛かるスピリチュアル石抱きの刑は等しく人に逃れられない絶望をもたらすんだ…………ああ、喉が痛え……ガラガラだ」

 

 翔と神楽坂のデュエルが終わって、レイたんの編入を待つばかりの俺はとにかくソワソワと虚しさの超融合を感じながらいつとも分からないその日を待ち続けていた。 

 なにせいつ編入してくるのか分からない状況だ。砂漠のど真ん中で水の音だけ聞かされ続けているようなお預け状態は流石に堪える。

 

 気を紛らすために、あのデュエルの後に何があったのか語ろうか。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翔とのデュエルに負けて、膝を折る神楽坂の原作シーンから始めよう。

 

 「ま……負けた…………こんな強いデッキを使って…………負けた。

 

 やっぱりオレは……才能がまるでないんだ…………」

 

 「いやーそんなことねえよ? 才能はあるぞ」

 

 絶対に負けることを約束されたクソ紙束であんだけ善戦しといて何言ってんだろうねと思いながら、俺はただ事実を告げる。

 前回のレシピをご覧頂いたデュエリストの読者達はきっと異論など無いだろう。あのハイランダークソ雑魚紙束をひと目見ただけであそこまで回転させてプレイしたんだ。どれもこれも初見のカードばかりのはずの、あの遊戯デッキという名前の紙束をだ。 

 

 「し、しかし神よ……!!」

 

 神やめい。遊戯王の神って高確率で産廃なんやぞ。

 

 「あのデッキは弱い。一枚一枚のカードこそ強力だが、それだけだ。俺がアレを使えば翔にもボコボコにされるぞ」

 

 「な、なんだって!?」

 

 「あ、やっぱりそうなんすね」

 

 「気付いてたのか翔」

 

 「うん。偽遊くんが作ったにしては、全然纏まりの無いデッキだったから……」

 

 「あんだけ押されててよくそこまで見てたな」

 

 「ジープで追いかけ回されながら一点を見る修行に比べたらそりゃあね……」

 

 「あー…………」

 

 いやぁ、修行の賜物だね☆ ハハッ。

 

 「……………………」

 

 「なあ神楽坂。俺は別に励まそうってつもりはねえんだぞ?

 ってか、俺にそんな気遣いの心は無い」

 

 「人の心も無い

 

 「ーーあ?」

 

 「何でもないっす」

 

 「少なくとも、()()()()()()()()()()誰もオメェを雑魚なんて言わねえよ」

 

 「……? 全員って……偽遊くんしかいないじゃないっすか」

 

 「それはどうかな?

 

 

 ーーなあ!! お前らもこのデュエル面白かったよなぁ!?」

 

 

 俺が周囲全体に聞こえるように声を張り上げる。気分はマイキー的な総長だな。

 …………俺の声が虚しく響く。

 …………アレ? もしかして誰もいないの? 原作だとあんなに人いたじゃんか。何でいないの!? 

 

 

 「もちろん楽しかったぜ!!!! 翔、神楽坂!!」

 

 

 俺が恥ずかし過ぎて泣きそうになった瞬間。十代の声が俺よりデカく響いた。

 良かった!!!! なんかカッコつけてダサいだけの偽遊くんなんていなかったんだ!!!!!

 

 その後続々と制服を着た奴らが現れる。やっぱいるんじゃんか。何で意地悪するんだよぉー。

 

 

 「ナイスファイトだったぜ。翔。神楽坂」

 

 三沢がイケメンな雰囲気で二人を称賛する。

 

 「もの凄いデュエルだったんだなぁ!」

 

 隼人が手放しで褒め称える。

 

 「いやぁ……凄いデュエルだった」

 「勉強になったよ」

 

 名前も無いモブ共が称賛する。

 

 その場にいた全員が、神楽坂に、翔に、拍手を送った。

 

 

 「うーん。青春っぽいなぁ〜。吐きそう」

 

 

 こんな陽キャ青春ドラマみたいな場面に自分がいる違和感に脳がバグって三半規管を狂わせた。

 

 さあ、退散退散。悪霊は陽の気に弱いんじゃ。

 

 

 「虚路居偽遊」

 

 具合を悪くしてエスケープしようとした俺を呼び止める声がした。

 

 「よう、カイザー。どうよ、テメエの弟の成長具合は?」

 

 「…………立派なデュエリストになった」

 

 「フゥン。俺が育てた」

 

 ドヤァ……。

 

 「ああ。そうだな。キミのおかげだ。偽遊」

 

 「それで? お前はどうすることにしたん?」

 

 俺を信じないと、丸藤亮は言った。信じられないから、天上院吹雪を探すと。 

 だが、それは丸藤亮を停滞させることでもあった。エターナルエヴォリューションとは、真っ向から反する選択だ。

 

 はっきり言って、カイザーがヘルカイザーに落ちた理由は、そこにあるんじゃないかと思っている。

 一年生の時に、コイツは友達を、親友を。ライバルを無くした。それも二人。

 

 進化なんて……続けられるわけがない。

 

 二年生の段階で学園の代表に選ばれるほどの力を持った青年が……。競い合う相手のいない青年が…………。

 帝王などと呼ばれて持ち上げられ続けていた孤独なデュエリストが成長なんて続けられるわけがないんだ。

 だからこそ、カイザー亮の実力の成長はデュエルアカデミア一年生の段階から……足踏み(パーフェクト)していたんだ。

 パーフェクトという現状を越えるために、ヤツはヘルカイザーになった。

 

 「…………オレは……………………」

 

 カイザーは、何かを言おうとして、口をつぐんだ。

 

 「止まるのか?」

 

 「なに……?」

 

 「パーフェクトと言う名の惰性を受け入れるのか?」

 

 「偽遊…………!」

 

 「友を失ってから、お前はろくに成長していないはずだ」

 

 「………………」

 

 「成長もしてないのに、パーフェクトと持て囃される。

 

 そんな虚しい称号(パーフェクト)に、いつまでも甘んじるのか?」

 

 

 ああ、クソ……またこれだ。若い身体になってから、どうも自制が利かない。社畜時代の沈黙は金というスタイルが消えてなくなっている。

 

 「パーフェクトに…………あまんじる……」

 

 

 「完璧なんて殻に籠もってるだけだ。停滞してるだけだ。

 

 予想を超えず、想定を外れず。敷かれた線路の上を走る。

 

 進化しないデュエリストなんて、死人と同じだ」

 

 「………………そうだ。そのとおりだ。

 オレはずっと……ずっと……」

 

 「アカデミアの帝王? 井の中の蛙の間違いだろ!」

 

 「!!!」

 

 「事実お前は俺に負けた! このまま行けば、在学中に翔にすら負けるぞ!!!!」

 

 「ーーっっ!!!!」

 

 「進化しろカイザー!! テメエがいつまでもくすぶっているつもりなら、帝王なんて身の丈に合わねえ称号なんざ、()が惨めに喰い散らかしてやる!!

 

 人間、何かを始めるのに遅いなんてことは無いと言うけどなァ。

 

 あんなもん戯言だッッ!!!!

 

 老後の趣味で将棋始めるのと、藤井聡太にガチで勝つための開始じゃ何もかも違う!!

 

 体力が違う。覚えが違う。発想が違う。気力が違う。健康が違う。何より若さが違う!!

 

 何かを極めたい人間はなァ!! 一秒でも早く始めなきゃ駄目なんだよ!! 若い内にやっていかねえと、くたばる時に『やるだけやった』なんて寝言吐いて、心で泣きながら死んでいくんだよ!!!!」

 

 「偽遊……お前……っっ」

 

 「進化しろよ亮! 限界とは寿命だ!! 寿命の終了こそが真の限界(パーフェクト)なんだ!! 死ぬまでに()()()進化こそが限界なんだよ!!

 

 

 テメエは俺みたいな凡人とは違う!! 勝ちたいと吠える心に、お前のデッキは応えてくれるだろうがアアアァァァーーーー!!!!」 

 

 

 「…………………………死ぬまでに、()()()進化……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの後、カイザーはこんなしょぼくれたオッサンの説教に何を思ったのか、インフィニティーを使うことを宣言した。そのため、時々俺は亮にエクシーズモンスターについてや、【サイバー】の使い方とかをレクチャーしている。

 

 「後はなんかいい感じになるだろ。逆ギレバンパイアの件も、多分今の翔なら避けられる。ジープで散々鍛えたしそして進化したカイザーが番狂わせもなくブッ潰して終了。

 

 ちょいとヌルゲーだが……まあいいだろうさ。

 

 ふわぁ……ああ、髪の毛が脂ギッシュだな。風呂行くか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 イエロー寮にも風呂はあるが、俺はレッド寮の風呂にもよく行ってる。夜空を見上げて動物と一緒に入るような風呂もオツなもんだから。少し歩くが、火照った身体を冷ますのにも丁度いい。

 

 

 「さぁーて、ひとっ風呂浴びて明日も老骨に鞭打ちますかねえ。ドン開きと」

 

 

 

 

 「……………………あ」

 

 「……………………え」

 

 

 

 

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 こんなベタな展開ある? それが、愛しのレイたんとのファーストコンタクト第一声だったとさ。

 我が生涯、一片で台無し。悔いはねえ。

 




※冒頭で偽遊くんが咥えていたのはペロキャンです。物凄くレロレロしています。




 なお、次回の話は現在4話分まで出来ています。

タッグフォースキャラ(女子)の登場について

  • あり
  • 無し
  • 作者ならイケる。信じてるで
  • そんなんしたらとっ散らかすやろ
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