遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

56 / 210
 「サイバー・エンド・ドラゴンで、スピリット・オブ・ファラオに攻撃! エターナル・エヴォリューション・バースト!!!!」

 「うわあああああああー!!!!」

 宮野 LP−37500

 


上下分断 人の心と目的の獣

 十代と別れたあと、亮が次の部屋に入り鋼鉄のシャッターが閉まったことで分断して、俺はそのあとに見つけた扉に入り……。

 

 「うわあああああー!! 頼むぅ!! 止めてくれええええーー!! ギィヤアアアアアアアーーー!!!??」

 

 「ギャーギャー五月蝿えなぁ。若本ボイスが泣くぜこりゃあ……」

 

 何故か居たタイタンにデュエルを挑まれたので、俺はマスクを叩き割ってそのへんにあったテーブルを使ってお話をしていた。

 

 「何故だ!? 何故デュエルを挑まれたのに応じないのだキサマはああああーー!??」

 

 「甘えたこと言ってんじゃねえぞコラ。裏稼業の人間がルールや倫理、暗黙の了解に縋るだァ!? 許されるわけあるか、んな寝言が」

 

 「頼む!! もうそのテーブルを使うのは止めてくれえ!!

 足も腕も折れているんだあああー!!!!」

 

 「興味ねえよ。心が折れるまで倍プッシュだ」

 

 「分かった!! 何でも言うことを聞くからああああーー!!!!」

 

 「人権のねえ負け犬の分際で、何上から目線で物ほざいてんだゴルアアアアアーー!!!!」

 

 「いや全然上からなんて言ってなーーごべんなざいいいいいー!!!! 許してぐだざいいいーー!!!!」

 

 

 

 

 5分後

 

 「ほーん。ノコノコ金に釣られてやって来ただけでこの中のことは知らねえと?」

 

 俺は黙ってテーブルを再度ワインドアップポジションに構える。

 

 「本当ダァ!! 本当なんですぅ!! 指定の場所に行ったらいつの間にかここに飛ばされただけなんですう!!!!」

 

 「んで、デュエルに負けたらどうしてろって言ってた?」

 

 「その時は、これを渡してこの場に待機しているようにと……」

 

 タイタンが俺に丸い何かを手渡してくる。何かよくわからないが、紋章みてえなものが入っている紅玉。まず間違いなくボスのドロップアイテムだろう。俺がこれを手にした瞬間、扉を塞いでいた人間の髪の毛が引いていって何処かに行ったし。

 

 「これ以上ここにいてもしょうがねえか。

 お前ついて来いよ」

 

 「ひっ!? わ、わたしはこれ以上は本当に何もーー」

 

 「あと50分でこの船爆発するし、正規ルート以外の脱出とか不可能だけど。木っ端微塵になりたいなら尊重するが」

 

 「仰せのままにマイロードォ……」

 

 

 タイタンが、なかまになった。てってれー。

 

 やっぱデュエルって素晴らしいですね。ハハッ。

 

 

 

 

 

 俺たちが奥に進むと、既に亮と十代が待機している。その先には3つの玉を挟むためのデカい凹みがあるトビラ。分かりやすいですね〜。

 

 「待ってたぜ、偽遊!」

 

 「遅れてわりいな。十代、亮」

 

 「いや、最後にデュエルをしたのだから、時間がかかるのは当然だ」

 

 「ところでそのオッサンどうしたんだ?」

 

 「ああ、ちょっと被害者の救出のボランティアをな」

 

 「…………ひどい怪我だ……っ。なんて酷いことを。これが奴らのやり方か!」

 

 「手も足も……ひでぇ。オッサン、もうちょっとだけ耐えてくれよ。必ずオレたちが助けるからな!」

 

 「う。ううっ……人権がある…………っっ!!!!(号泣)」

 

 「こんなことで泣き出すなんて……いったいどれだけ凄惨な思いをしたのか…………」

 

 「二人とも、オッサンの怪我を憂うのは後だ。時間がねえ。

 コイツは持ってるんだろ?」

 

 話を遮ってストーリーを進めようじゃないか。別にタイタンの怪我なんて気にしなくても問題ないからね。あはは。

 

 「おう! 勿論だ!!」

 

 「これをトビラにはめ込めばいいんだな。

 しかし、どれをどこにはめ込めばいいんだ?」

 

 そう言いながら亮が取り出したのは、青い玉。

 十代も続けて取り出した。黄色い玉だ。

 

 「三幻神カラーリングか」

 

 「デュエルアカデミア的には左から赤、黄色、青になるんじゃないか?」

 

 「信号機で考えれば、青、黄色、赤にもなるな」

 

 「因みに紋章はどんなカタチしてる?」

 

 「「紋章?」」

 

 「玉に入ってねえ?」

 

 「オレの青い玉には無いな」

 

 「こっちの黄色の玉にも無いぞ」

 

 うーむ…………。

 

 「タイタンがじつは渡されたのとは違う玉を渡してる説……」

 

 パキポキ。

 

 「違ううううー!!!! それは断じて違う!! ちゃんと渡されたの渡したから!!!! 指をパキポキするのやめてえええーー!!!!」

 

 「あ……もしかして偽遊、オッサンのその怪我の正体って…………」

 

 「ハハハ。

 取り敢えずタイタン。お前、その玉嵌めてみろ」

 

 「ゑ??」

 

 「玉を嵌めるか頭を嵌めるか選択権をやろう」

 

 「玉をはめます。

 

 それで……どの順番で……?」

 

 「ふむ。じゃあ、左から赤、黄色、青」

 

 「因みに偽遊、その順番の意図は?」

 

 「なんとなくだな。仮に死んでも問題ないし。適当」

 

 ひどい扱いに見えるかもしれないけど、タイタンは原作だとなんか闇の精霊に一生闇の中に閉じ込められているわけだ。それに比べればなんてことは無い。

 死は救済って言うだろ? ワンチャン転生するかもだし。

 

 「わ……私はまだ死にたくないいいいー!!」

 

 「何もしなくても時間制限がくればドカンだと言ってるだろ。はよせいや殺すぞ」

 

 異世界と言う名の無法地帯で死を経験したワイが殺人に抵抗を持つと思うなよ? ミンチよりひでぇ目に遭ってんだぞコッチは。

 

 「神よ……神よおおおおおおーー!!!!」

 

 祈りの叫びをしながら嵌めていくタイタン。犯罪者が神様の名を呼んで祈るとかウケるわ〜。

 

 

 ーーガコン。

 

 

 「お、なんか音した」

 

 「トビラが開くのか?」

 

 「ほんとにゲームみたいだぜ」

 

 ギギギギギ……。

 油が刺されていない錆びた金属の擦れる音がして、扉が上に上がっていく。そして……

 

 「い、生き残った……生き残っーー!!!!!」

 

 玉を嵌めたタイタンは、さっきまで立っていた足場が扉と一緒に上がって行って無くなった為に下に落ちていってしまった。

 

 「おっさんーー!!」

 

 「なるほど。こう言う罠があったのか」

 

 扉の先には階段。登り。つまり下には行かないと言うわけなので。

 

 タイタン、死す。デュエルスタンバイ。

 

 お前のことは、上の階に到達するまで忘れないよ。多分。

 

 「ヤバいぞ、偽遊。オッサンを助けないと!」

 

 我らが主人公はいつだって清廉潔白だな。

 

 「無理だろ。階段とか無いし時間も無いし」

 

 「じゃあ見捨てるって言うのかよ!? レイが助かればそれでいいのか!?」

 

 「うん」

 

 俺が当たり前にそう返すと、十代は目を見開いて絶句した。

 

 「うん……って、お前…………」

 

 「そんなにオッサンを助けたいのか?」

 

 「当たり前だろ!」

 

 「それでレイが助からなくても?」

 

 「両方助ければ良いだろ!!」

 

 「残り時間40分。いつたどり着くかも分からないのに、両方助けられる保証は無い。

 よって俺は生きているかもしれないオッサンを見捨てて、レイを助けに行く。十代がどうしてもと言うのなら、止めはしない」

 

 ゲームの流れとして落とされた訳だし、場合によってはルート分岐のための分断かも分からんしな。

 

 「……分かったよ。

 オレはオッサンの方を助けに行く。レイは任せたぜ」

 

 「了解した。

 

 亮はどうする?」

 

 「……………………オレは……」

 

 まあ、悩むよね。聞いた俺が悪かったな。

 

 「分かった。俺一人でレイの方へ行くよ。

 

 オッサンが足の骨とか折ってたら、十代一人じゃ大変だもんな」

 

 「………………すまない」

 

 「気にすんな。

 

 二人とも、必ず後で合流するぞ」

 

 「ああ」

 

 「分かってる」

 

 「じゃあ、また後で」

 

 

 

 

 

 

 そうだよな……俺がおかしいんだよな。見ず知らずのオッサンとは言え見捨てられないよな。主人公と、道場で人の心とか道とか尊敬を学んだような人間はよ。

 

 

 「あるいは……俺がこの状況を創り出した原因の一つであることに、焦り過ぎてんのかもな」

 





 「…………なあ、カイザー。
 どうして偽遊は、あんなに簡単に切り捨てられるのかな?」

 「………………」

 「アイツさ、オレと翔の退学が掛かってたタッグデュエルの為に、滅茶苦茶がんばってくれてたんだぜ。
 それに、隼人の退学の時だって…………。

 あんなに一生懸命になってくれたのに…………どうして」

 「…………オレもだよ。アイツはオレの停滞(パーフェクト)を見抜いて、本気で向き合ってくれた唯一のデュエリストだ」

 「パーフェクトを……見抜く?」

 「お前にもいつか分かる日が来るかもしれない。

 虚路居偽遊の底の知れなさは、デュエルに限った話ではない。
 きっと、アイツにはアイツの見ているものがあるんだろう。それが、オレたちに理解出来ないだけで…………な」

本作の好きな所を聞かせて下さい

  • 原作キャラクターの解像度
  • 原作キャラクターの改造度
  • 原作準拠のストーリー
  • 原作改造のストーリー
  • デュエルの内容
  • デュエルの少なさ
  • その他
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。