遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜 作:SOD
遊戯王の佐藤先生。その名前だけ聞けば、モブと思われるのが関の山だろう。だが、こう言えば記憶の扉が開くものは多い。
スカブ・スカーナイト。
そう、原作では自分の授業のレベルの低さ、生徒からの興味関心の無さを棚上げして、十代を逆恨みしたぽっと出ロン毛先公である。
陰キャという意味では同志と言えなくもないが、ぶっちゃけコイツのこと俺は嫌い。
十代が強くてサボってるから、他の生徒もサボり出したとかホザいてるけど、それってソイツらの意思ですよね? つーか、十代を殺しにかかるような行動力を持ってて、お前光の結社の時何してたの? 現状に甘んじてた奴が突然行動的になってその責任を他人に押し付けてんのマジでウザい。
「クズならクズらしく、ちゃんと行動の理由が自己満足とワガママであることは自覚して動かなければならない」
現在は放課後。俺は教壇に立って【キマイラ教】の教徒になった奴らに教鞭をとっている。
何故こんなことをしているかって? 最初はレイたんと
何故かソレを聞きに来る奴が現れて、一匹見ればなんとやら。増えに増えた。口と喉が増えれば雑音も増えるもので。とうとうレイたんに言われてもうた。
「教室借りて授業してよ〜! 最近うるさくて集中出来ないよ〜!」
「いや授業って普通先生がやるもんでな?」
「でも佐藤先生の授業で偽遊はボクが強くなれると思う?」
「なwれwるwわwけw無wいwじwゃwんwww
あんな時代遅れ(GX世代基準でも)な講義聞いてて強くなるなら俺がわざわざ個人授業する意味なんてどこにもねぇってwwwwww」
「笑ってる場合じゃないでしょ〜!」
ほっぺたむぎゅ〜。
「いはいいはい」
「あのね偽遊。せっかく正式に編入したんだから、ボクも代表戦を狙ってるんだよ?」
「は? 何でそんな無駄な物に? 青春の浪費だよ?」
アレで得られるもの知ってる? 校長に送られるトメさんのキッスだよ?
「偽遊にとってはそうかも知れないけど、ボクは強くなりたいんだよ!」
「そんな焦んなくても、その内強くなると思うが」
具体的にはジェネックス大会準優勝。そりゃあ、ヘルカイザーがデュエルしなかったからってのは大いにあるとは思うが。
「その内じゃ遅いんだよ!! だって…………!」
「? だってどしたの?」
「う……………………こ、恋する乙女は一瞬一瞬が全力なんだよ……」
「でもレイたんは、恋する乙女休業中じゃんか。亮にもアタック止めたし」
それとも俺の知らん間に十代とフラグ立ったとか? いかん。
「うっ……! そ、それは……だから…………」
「………………?」
何だろう。思春期のロリがオッサンに言い辛い事情でもあるのだろうか? 男親に育てられた女児は生理が来たのを話し辛いって言うし。
「と、とにかくっ! ボクは強くなりたいの!」
「それなら、レイたん一人にタイマンで授業したら良いのでは?」
「………………偽遊と二人だけでいた時に会う明日香先輩のボクを見る目が何か怖いんだよ」
「あ、はい」
分かる。最近あの人、目が光を反射してないんだよ。愛を知らない目をしている。
本当に愛を知らない俺が言ってるんだから信憑性は高いぞ。何せ毎朝鏡で見てるんだから。
「そういう訳だから、放課後に教室借りて授業しよう! 毎日!」
「毎日ィ!???
テスト前の学生じゃあるめえし、どこの誰がそんなことするんだよ!? もう少し青春を謳歌しろよ女学生!! ってか俺が過労死するわ!!」
「そんなこと言わないでやってよ〜!
授業終わったら毎日マッサージしてあげるから〜!」
「若人のやる気を枯れたオッサンが削いではいけないな」
と、言うわけで餌に釣られた哀れなオッサンは、幼女の手のひらでころころされて今に至るのでした。どうしよう。今まで知らなかったけど、俺って結構ちょろいのかも知れない…………。
「えー……このように、エースモンスターを主体にデッキを組む場合、召喚するのがゴールになっている
手数が多いことと、目的に至るまでの道が右往左往しているのは全くの別物。
例えば黄金の邪神像を生贄にアンティーク・ギアゴーレムを召喚するということがクロノス先生にはありますが、大嵐以外に能動的な破壊方法が無いのにそんなもの入れても事故要因になるだけです。これではいけませんね。
カード一枚でなんらかの働きをしないカードの採用は、極めて高度な技術です。まして、死皇帝の陵墓と言うような、一枚で2体分の生贄を揃えられるカードがあるんだから、どうせならそっちを採用することをオススメします」
「偽遊様! 質問をよろしいでしょうか?」
「はいどーぞー」
いや〜ちょうど良かった。喋りすぎて喉乾いてたんよ。ドクペドクペ。
「一枚で仕事をしないカードとはどのようなカードでしょうか?」
「ゴクゴクゴク…………ぶはぁー!
はい、いー質問ですねー。
さっき例に上げた『黄金の邪神像』は、何かしらのカードで破壊しないとただの置物です。それは一枚で仕事をしないコンボ前提のカードなので一枚で仕事をしません。
また『死者蘇生』のような、墓地にモンスターがいないと発動出来ないカード。これも大前提として、必ず何かしらのカードがプレイされていなければモンスターが墓地にいないので一枚で仕事をしません。
後は〜『カオス・ソルジャー ー開闢の使者ー』。
これも墓地に特定のカードが無ければ仕事をしないので、一枚で仕事をしないカードです。
…………ああ、そうそう。もっと簡単で代表的な一枚で仕事しないカードがあったわ。これが一番早くて分かりやすいな。
『融合』のカード。
融合素材がいないと発動出来ないから、当然一枚で仕事をしないカードになります」
俺の言葉に、それまで静粛にしていた受講者達がざわつき出した。
「融合……確かに言われてみれば、一枚で仕事しないカードっすね……」
「…………それで言えば、オレのパワーボンドもそうだ」
「オレのボンディングカードもそうなるな……」
話を聞いていた翔、亮、大地が難しい顔で考え込む。
「はい」
皆がそれぞれ考えだしていた所で、レイが手を挙げた。腋が見えて実に眼福です。
「はい、どうぞー」
「つまり、偽遊先輩の教えでは、融合や死者蘇生を採用するなと言うことなんですか?」
レイの質問に、全員が一斉に反応した。
どうやら全体的にそういう解釈になっているらしい。ここはしっかり誤解の無いように言わねえと、今日の時間が全部ゴミになるな。
「そんなこたーありません。
現に先生も『合成獣融合』のカードを使っていますし、大翼のバフォメットは、先生的には一枚で仕事しないカードです。
あくまでも、ソレを採用するならデュエリストの実力が求められるというだけの話です。
分かりますか?」
「……はい。分かりました」
なんだか難しい顔をしている。反論があると言うより、何か自分の中で理解しきれていないんだろう。もう少し補足すっぺ。
「一枚で仕事しないカードと言っても、それに見合う効果を持っている場合もある。
それこそ、開闢の使者を見てみろよ。弱いと思うか生徒諸君?」
ここは現代基準で考えてはいけない。コイツは元禁止カードだぞ。
授業を受ける生徒共も、どこか安心したような雰囲気を出している。理解しているやつもちらほらいそうだ。
「一口に一枚で仕事しないカードと言っても、その力はピンキリだ。使えれば強いカードなんて無数にある。だが、それを見極められないと、いざデュエルする時に手札事故に見舞われて敗け腐って、挙げ句運が悪かったーとか言い訳する雑魚に成り下がる」
そこまで言って、俺は授業を切り上げる準備をした。もう一時間だ。集中力なんてとっくにお家に帰って一杯ヤってる頃だろう。少なくとも俺は脳内では既に今晩の飯のオカズに思考の8割は持っていかれてる。腹減った。
「今日の授業はここまでとする。
明日は今日の授業を踏まえて、一枚で何枚分もの仕事をするカードについて説明する。
あと、後半には『誰が使っても強いデッキ』を使って実践授業もするべな」
“““““ーー!!!!?“““““
俺の言葉にまたも奴らはざわめく。今度のは計算通りだ。俺の中のキラが爽やかに微笑む。
“おい、誰が使っても強いデッキって何だ!?“
“分かんねえよそんなの! でも、あの『
“これはマジで明日風邪引けねえぞ!?“
“つーか、ヤバかったらデュエルの実践理論で寝とこうぜ。
この講義あったらもうアレなんて単位のための授業でしかねえじゃん“
“そうだな。そうしよう!“
「………………授業なんて、受ける側がモチベーションがなきゃ意味がねえ。
俺の世界の教師にそれを求めるのは不可能だろう。あまりにも仕事が多過ぎる。
が、このデュエルアカデミアなら話は別だ。保護者の相手も必要ねえし、生徒数だってそう多くねえ。工夫の時間はいくらでも取れる。
結局あのオッサンは、テメエの実力不足をガキのせいにしてた。
俺にはそうにしか見えねえよサトゥーくぅん…………コイツらのイキイキしたツラ、しっかり見てるでなぁ〜」
今の明日香は偽遊の方に気持ちが逝ってるので、佐藤先生の心の支えはいつ崩落してもおかしくない。
その支え、k国製ですよー
エクゾディアとキマイラどっちの決着が好きですか?
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エクゾディア
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キマイラ