遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜   作:SOD

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 前回の話にイノ子徒トラちゃんのビジュアルイメージを追加しました。




主人公のチカラ。

 あの【レベル4】VS【苦痛ワンフー】のデュエルの後、他の狂徒メンバーのデッキをサッと確認した俺は、昼休みに予定の無い人に集まって貰って(全員来てたけども)ケースで複製したRレアリティ以下のシナジーがありそうなカードをそれぞれにプレゼントした。

 

 聞いたところによると狂徒達の中には、デッキを作るために不要(絶対に不要じゃない)な私物を売り払った者も居るらしい。

 流石にビニール袋に小銭を入れて持ち歩いている狂徒を見た時は流石の俺も人の心を買い戻して涙が止まらなくなったので、トメさんの所で良さ気なのをプレゼントした。遊戯王オジサンのセンスとか絶対にゴミに決まってるので、レイたんの助けを借りて。いざ渡して

 

 「祭壇に飾って家宝にしまス!!!!」

 

 と言われた時は気が遠くなりそうだったよ。使って。

 

 

 

 

 

 そして現在は放課後。若者が青春を謳歌する貴重な時間だと言うのに……今日も今日とて、俺の講義を聞くために青春をゴミ箱にダンクして集まってきている若人がいるわいるわ。

 そろそろ青春のゴミ箱がオッサンの怨念で溢れかえりそう。

 

 俺としても、いい加減毎日授業するのはそろそろ嫌になってきたので、ここらでケッチャコ付けようか。ケッチャコ。

 

 

 「突然ですがーこれから、一年生限定の学園代表選手選抜大会予選を始めまーす」

 

 

 そう言った瞬間、教室のガラスと言うガラスがカチ割れた。なんの事はない。単純に体力のある若者がテンションフルスロットルで雄叫びを上げたことでソニックブームが起こると言う、当たり前の物理現象が発生しただけ。

 

 皆さんが静かになるまで待つこと10分。レジェンド校長なら十人は抱いてそう。

 

 「クロノス先生の協力で、学園のデュエルスペースを十二ヶ所貸し切りにして貰いました。皆さんには【キマイラ教】の誇る精鋭、狂徒十二人の内六人を倒して貰います。

 戦う相手は自由。どこでも好きなところに並んで良いし、戦う相手ごとにデッキを変えても良い。

 

 勝者には倒した相手から進化の繭のカードが渡されます。

 6枚集めたら俺のところに来てください。

 

 制限時間は今日の6時まで。集められなかったら失格。

 

 以上」

 

 必要なことは言い切った。後はどうにでもなれ。

 

 事前の準備もなしにいきなりの告知は酷い? 知るかよ。どうせネームドキャラが勝ちをもぎ取るべ。いくら狂徒がつよつよになったからって。所詮この世界はご都合主義よ。ケッ。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 そう思ってた時期が、私にも有りました。

 

 

 

 

 「……………………うーんこの」

 

 現在5時半。進化の繭は俺が量産出来るが、困ったことにこの複製したカード。分解してポイントにすることが出来ない。よって無駄に作りたくないので、一先ず全員に十二人に5枚ずつ配った。つまり60枚の進化の繭を量産しているのだが…………。

 

 「バトルフェイズ。王虎ワンフーでダイレクトアタック」

 

 「あー!!」

 

 翔 LP0

 

 

 「ステルスバードを反転召喚。相手に1000ポイントのダメージ」

  

 「あー!!」

 

 三沢 LP0

 

 

 「立ちはだかる強敵。更にアームズ・コールをチェーン。

 ハーピィ・レディ1に守護神の矛を装備。これで攻撃力は4300。

 切り込み隊長2体を迎撃」

 

 「あー!!」

 

 神楽坂 LP0

 

 「成金ゴブリンを発動。シモッチによる副作用の効果でライフ回復はダメージへ」

 「あー!!」

 

 天上院明日香 LP0

 

 

 

 「すーっ……そうはならんやろ」

 

 

 俺は頭を抱えた。なにせもうすぐ時間だってのに、今上位の成績を収めているこの四人ですら、まだ収集枚数4枚だ。

 

 モブ達は一枚すら集められず既に諦めと応援ムードになっている。もう予選が本戦ってレベルだよ…………。

 

 

 「………………イノ子。ちょっといい?」

 

 「ーーはイ!」

 

 

 さっきまで指定席でデッキの見直しをしていたイノ子が、一瞬後には俺の目の前に現れる。因みに距離は走っても数秒掛かる距離。直線の話やぞ。

 

 

 「………………ぶっちゃけ手応えは?」

 

 「…………………………偽遊様の寵愛を受けた我らが勝つのハ、その……自然なことでス。はイ」

 

 「言葉を選ばずに言うと?」

 

 「私たチ、凄く強くなりましタ」

 

 「………………………………チクチク言葉を使わないのはいい子だねー……よしよし〜……」

 

 「はっ!? ハウウウウゥゥゥー……!!」

 

 

 

 ーーやらかしたあああああーーーー!!!!

 

 ここまでデッキパワーを考えて繊細に強化カードを与えて来てたのに!! 狂徒の作るデッキがあまりにもオジサンの思い出補正を刺激して来て、懐かし過ぎてついやっちゃったZE☆!!!! 

 そりゃあこの世界基準のカードの話で強いデッキとかの話してりゃあそんなもんばっか生まれるわなぁ!?? シモッチバーンだの苦痛ワンフーだのトマハンだの代償ガジェだのよお!!!! 因みにガジェは初出ウルトラレアなのでちゃんと高いお値段です!! ビニール袋をサイフにしてたやつな!!

 

 

 

 

 「ああああああああ…………!!!!」

 

 「!? ど、どうしたのですカ偽遊様!?

 頭痛いですカ!?」

 

 「確かに頭が頭痛がする……その内お腹痛くなって腹痛とかしそう」

 

 「今すぐ医務室へお連れしまス!」

 

 「いや良いよ。これただの後悔の念だから…………」

 

 「そ、それは大丈夫なのでしょうカ……?」  

 

 「大丈夫。何とかする。僕ならできる!! 」

 

 

 

 原作キャラが弱くなるようなパワーバランスの崩壊は流石に看過できねえ。

 どうせ勝ち抜きなんて一人も出ねえんだろうし、一度やり直して…………。

 

 

 

 「行けぇ! フレイムウィングマン!! 

 スカイスクレイパーシュート!!!!」

 

 「きゃああああーー!!」

 

 トラちゃん LP0

 

 

 「…………ゑ????」

 

 

 

 「ガッチャ! 楽しいデュエルだったぜ!!」

 

 

 「…………十代……?」

 

 

 

 レイたんの救出以来ほとんど顔を見なかった本来の主人公じゃん。ってかコイツ、E・HEROで苦痛ワンフーに勝ったの? 嘘だろ…………。

 

 

 「よっ、偽遊。学校で学園代表選手の選抜予選をやってるって隼人から聞いて、猛スピードで帰ってきたんだ!」

 

 

 「お、おう…………それは凄いな。

 

 ところで今、進化の繭は何枚?」

 

 「今ので丁度6枚だ!!」

 

 「寝ぼけてんのかこの野郎!!??」

 

 

 主人公補正つったって限度があるだろうがよ!! 何環境トップを相手に普通に6勝してんだよ!!

 

 

 「ええ……なんだよ。オレ、ちゃんとデュエルに勝ったんだぜ?

 

 これで予選通過じゃないのかよ?」

 

 「いや……予選は通過だよ…………この世界の不条理に改めてブチ切れそうだけども。

 

 ほれ、予選通過の証、究極完全態・グレートモスだ」

 

 「おおっ!! サンキュー偽遊!

 

 よっしゃあ! 本戦も勝ち上がって、代表選手だ!!」

 

 

 ………………つーか予選を唯一抜けたから、本戦出場が確定でないと筋が通らないよねコレ。

 

 

 意を決して原作キャラ超強化するつもりだったのに…………もう、何か良いや。うん。

 

 

 

 結局、このあと予選通過者はいなかったので、後日に大手を振って予選2回目を行います。はい。

 

 

 主人公ヤベー…………。

 

 

 

 




主人公は強かった。そもそもあやつ、本編でも勉強一切してないし、常時デステニードローだし。戦術が一つに偏るデッキ相手への最適解を出しやすいんだと思いました。

偽遊を『なんかよくわかってないけど取り合うレイ』VS『性的に取り合う明日香』

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