遊戯王GX〜社畜童貞のオッサン、糞上司の悪意でキマイラと共に転生する〜 作:SOD
遊乃のプレイングを見た会場の観客達の会話。
“おいおいおい、何なんだよあの女!? 発言は一々ヤバいのに強いぞ!!
このターンで負けるのかと思ったら、神楽坂のモンスターを全滅させた上に、ライフポイントを1000まで減らしたぞ!“
“ウチのアカデミアの勝ちだと思ってたら、敗北秒読みになっているぜ! マジで強いなあの娘。シンクロモンスター買うわ。発言は一々ヤバいけど“
“いやアレシンクロモンスターじゃねえじゃん“
“まあ、それはそうなんだが。物販に行けば、あの娘の手に合法的に触れられるわけだろ。しかもおまけに未知の召喚法のモンスターも手に入るわけだ。あんだけ美少女の手に触れられるんだぜ? しかもアイドルの物販よりも多いリターンで。
買うだろ?“
“““一理ある“““
“オレ、この前推しの地下アイドルのライブ行ったら何故か出禁にされたんだよな。ちょっと新しい女発掘するか“
“アイドル探すなら銀髪の方が良くねえか?“
“うむ……さっきの銀髪の子も可愛いけど、見た目だけならオレ、金髪の娘の方がタイプだわ。発言が一々ヤバいから付き合いたいとかは思わないけど“
“分かる。見た目
“あのレベルの美少女にあの性格なのは人類の損失だな。脳みそ改造手術とかした方がいいんじゃないか?“
“いや、それより剥製にした方が良いだろ。一生見た目だけ可愛いままだぞ“
“““““それだ!“““““
(いや、それだ! じゃねえよ。怖えよ。
永遠の美はともかく、剥製にされてたまるか。私に触れたいなら万券握って交渉に来いや)
火武羅遊乃の耳には、会場にいる観客の言葉の多くが届いている。その中でも、悪口には特に耳聡い。
(うーむ……しかし困ったな。
冷静にして沈着。聡明にして明晰なこの私が、エクレシアを見てついつい激情態になってしまった。
本当なら、もっとこう派手にわかり易くシンクロモンスターでなんやかんやしつつ販促するつもりだったのに。馬鹿でもわかる感じに)
神楽坂 LP1000
「ぐっ……!」
(このままエンド宣言なんかされようものなら、『ヴォルカニック・デビルが強かった』でデュエルが終わって、観衆の脳髄には恵と私の美少女コンビのことしか残らなくなってしまう……)
「オレは……」
(何か出せ。なんか出せ、ナンか出せ!
出すまで帰さねえぞマジで……!!)
「モンスターをセットする」
(ヨシ!!)
神楽坂の諦めていない姿勢に心のなかでガッツポーズをする遊乃。
(良いよ良いよ〜YOU輝いてるよ〜! 諦めないことは素晴らしい!
もっと頑張れ私の販促グッズの売れ行きのために!! 別に団扇とか用意してないけど)
「カードをセットして、ターンエン…………」
「おおっと待ったぁ!! エンドフェイズに入る前に、私が動く!」
「動くだと……? フィールドにはヴォルカニック・デビルが居るのみ。リバースカードも無いというのに」
「ふーむ。
最初は転生者かも? と思ってたけど、やっぱちげーなこりゃ。
ドラグマ使ってる割にカードプールの知識がお粗末過ぎる。プレイングは普通だけど。本命は別にいるな。
たしか義勇さまだっけ? 鬼滅キッズの転生者なのかな?」
「転生者……転生者……一体なんの話なんだ?」
「おん? 何? キミ教えてもらってるわけじゃないの?
一人だけデッキがレベチだから、てっきりなんかこう……特別? 的な感じなのかと思ってたよ」
「特別……? オレが、偽遊様の?」
「うん、まあ違うなら良いや。メインキャラ強化なら珍しくもないけど、聞いたこともない名前のサブキャラがドラグマだったから気になってただけだし。
それじゃあ、そろそろ次のシンクロモンスターを紹介するよ」
「お、おい待て、まだ転生者についてーー」
「手札から『ホップ・イヤー飛行隊』の効果を発動。
このモンスターを手札から特殊召喚して、フィールドのヴォルカニック・デビルとシンクロ召喚を行う!」
「オレのターンに……攻撃力3000のモンスターを特殊召喚して……その上シンクロ召喚だと……?」
「見るがいい! 遠からんものは音に聞け!!
今この瞬間、デュエリストは新たな未来を目撃する!!」
ヴォルカニック・デビル☆8 ホップ・イヤー飛行隊☆2
「ヴォルカニック・デビルに、ホップ・イヤー飛行隊をチューニング。
その
振るいし力、断ち切る盾。愛馬と共に風と翔けよ。
シンクロ召喚。フルール・ド・バロネス! 花と剣、咲き乱れる!!」
遊乃がカードをディスクへ装填する。
そして馬の嘶きが会場に響き、何処からともなく駆けてくる。
“な、なんだ今の!?“
“馬の鳴き声!?“
“蹄の音がするぞ!!“
『ヒイイイイイーーンンン!!!!』
花弁が舞い、銀は煌めく。そして黄金の甲冑を纏った白馬に跨がる貴婦人が、剣と盾と共に荘厳に舞い降りた。
フルール・ド・バロネス ATK3000
気高く、美しいその存在感に、多くの観客が見惚れた。
“す……すげえ……!!“
“お、オレ…………シンクロモンスター買うぞ……!!“
“オレもだ!!“
“私も欲しい!! フルール・ド・バロネス様ぁ!!“
(完璧だ……完璧な登場だよ。フルール・ド・バロネス!
この美しさに見惚れない者、この荘厳さに焦がれぬ者、この完成された力強さに手が伸びない者。
その全てに当てはまらないデュエリストなど、この世界にはそうは居ない)
「これこそが、花の貴婦人。フルール・ド・バロネス。
こいつの名こそが……『シンクロ・モンスター』だ!!!!」
(過言とは言うまい大会勢。ドラグーン禁止以降、シンクロレベル10を戦略的に採用可能かつ、フルール・ド・バロネスを採用せずに他のシンクロモンスターを採用して、なおかつ優勝を勝ち取れる者だけが、私に岩を投げて来い!)
「フルール・ド・バロネス…………これが……シンクロモンスター……!!」
神楽坂が目を奪われ、うわ言のように呟く。
そんな目の前の敵に、バロネスは剣の腹を見せて
『ーー我が名は、フルール・ド・バロネス!
残念な女とクールビューティーの百合の間に入る男の玉を切り取り、女の子にする高潔の貴婦人也!!
勇有る者のみ前に出よ! 花の剣が邪念を断つ!!』
フルールの声が聞こえている遊乃だけが、途端に微妙な顔になった。
(……………………ほんと、
フルール・ド・バロネス。百合の間に挟まる男を女の子にして三つ巴にしたい貴婦人。
遊乃の精霊の激情型の方。
火武羅遊乃について
-
性格が気に入った
-
いくらなんでも滅茶苦茶過ぎる
-
百合だから全て良し
-
ビジュアルによる
-
パンツ買いたい
-
どうかこのデュエル負けますように