インフィニット・オルフェンズ 鉄の華   作:狼ルプス

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ASW-G-35

クーデターを成功した三番組達は翌日、一軍や、CGSをやめる三番組に退職金を渡した後、オルガを筆頭に真っ当な仕事をするために色々準備をしていた。

 

そんな中、一夏は動力室に置いてあったもう一機の白とオレンジのかかった赤のモビルスーツを倉庫に移し、おやっさんこと【ナディ・雪之丞・カッサパ】共に修理していた。

 

このMSは一夏が訓練中はぐれてしまった際に、瓦礫の中に空間があり、そこで助けがくるまで待とうと中に入ると、そこは古びてはいたが何かしらの施設で、その中にこのMS一機を発見した。

 

その後一夏は探してくれたオルガにこと事を伝えて3番組や雪之丞を加えて、マルバ達がいない日を狙い極秘裏に運び込んだのだ。

 

 

「やっぱりかなり劣化してますねこのコックピット…厄祭戦当時に使われていたとなると300年前の物ですよね…このモビルスーツ」

 

「おそらくそうだな。しかしこの状態じゃあ他の奴で代用するしかないな」

 

「そうですね…」

 

「三日月のと同じようにモビルワーカーの奴か、鹵獲したモビルスーツの奴か、どっちが良い?」

 

「三日月のと同じのでお願いします」

 

「即答かよ。でもま、そっちの方が良いか」

 

「それじゃあ、俺のモビルワーカーを持って来ますね」

 

「おう、頼む」

 

一夏はMWを取りに倉庫へ向かった。一夏が自分のMWを持ってきて数時間後、古いコックピットをMWのコックピットに代替えした後、修理や調整を済ませ、残りは起動するのみとなった。

 

「とりあえず、コックピットの修理とシステムの調整は終わった。後は動かしてみないと分からないな」

 

「そうですね。けど、今日はここまでにしませんか?もう日が暮れてるし」

 

「そうだな、明日にするか」

 

「さてと、俺は晩飯の準備でもするかな…」

 

「お前の作る飯は美味いからな、楽しみにしとくぜ」

 

「任せてください」

 

おやっさんから期待の言葉をもらい、一夏は道具を置き腕を伸ばしながら背伸びをし、食堂に向かおうとしたその時、突然警報がなった。

 

 

 

「なんだ?」

 

『監視班から報告!ギャラルホルンのモビルスーツ一機が赤い布を持ってこちらに向かっています!』

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ?あれ」

 

一夏は急いで外に出るとMSの左腕に付けている赤い布を見る。

 

「ありゃあ、決闘の合図だな」

 

「決闘?」

 

おやっさんにその理由を聞こうとした時MSから声が聞こえた。

 

『私はギャラルホルン実働部隊所属クランク・ゼント!そちらの代表との一対一の勝負を望む』

 

 

「勝負ってまじかよ」

 

「厄祭戦の前は大概のもめごとは決闘で白黒つけてたらしいが……まさか本気でやってくる奴がいるとはな」

 

おやっさんの説明が終わるとクランクと名乗った男が決闘の条件を提示した

 

『私が勝利したなら、そちらに鹵獲されたグレイズとクーデリア・藍那・バーンスタインの引き渡しを要求する』

 

「クーデリアさんを⁉︎」

 

 

クランクの目的は鹵獲したMSとクーデリアが目当てみたいだ。

 

 

 

「ほら見ろやっぱりだ!あっちはお嬢さんが目当てなんだ!」

 

トドは兎に角クーデリアを引き渡して金と安全を得たいので、相手からクーデリアの名が出た途端にわめきだした。

 

『勝負がつき、グレイズとクーデリアの引き渡しが無事済めば、そこから先は全て私が預かる。ギャラルホルンとCGSの因縁は、この場で断ち切ると約束しよう』

 

「はあ?なんだその条件は」

 

雪之丞が疑問符を浮かべる。

 

「俺らが負けても、お嬢さん渡すだけで、全部あのオッサンがいいようにしてくれるってか?」

 

ユージンは話の要点をまとめ、キモを押さえる。

 

「でも、そしたらクーデリアさんは」

 

「だ、そうだ。どうする、団長?」

 

「……受けるしかn」

 

「私が行きます!!」

 

そう言ったのは、他でもないクーデリアだった。

 

「でも、そうしたらクーデリアさんは…!」

 

「無意味な戦いは避けるべきです。私が行って全てが済むのなら、それで…」

 

「駄目だ。それじゃあ筋が通らねえ」

 

クーデリアは自分が行くと言って来た。一夏はクーデリアの言っている事に呆れながらも、オルガはそれを却下し決闘を受けることを選ぶ。それを聞いた一夏はオルガの下に行く。

 

「オルガ」

 

「どうした、一夏」

 

「この決闘、俺にやらせてくれないか?」

 

「……あのモビルスーツの修理が終わったのか?」

 

「ああ、終わった。試運転を兼ねてあいつと戦いたいんだけど、良いか?」

 

「……分かった。だが無茶はするなよ?」

 

「分かってる。と言うかあの時だって無茶な内容を三日月に任せてただろ?俺にも、偶には無茶くらいさせてくれよ」

 

「ふっ、そうだったな。ならこの決闘、お前に任せたぞ一夏」

 

「おう、了解だ。リーダー」

 

一夏とオルガは拳を合わせながら了承を得ると、一夏はおやっさんを連れて倉庫に向かった。

 

 

 

 

コックピットに立ち、阿頼耶識をインターフェースに繋げ、問題ない事を確認し体を動かす。

 

 

「いいか一夏、三日月にも同じ事を言ったが、システムの調整が済んだとはいえモビルスーツのフィードバックはモビルワーカーの比じゃねえ、気を付けろよ」

 

「分かってるさ。三日月だって動かしたんだ。俺もやってやるさ。後、スラスターにガスは補給してるよなおやっさん?」

 

「安心しろ、同じヘマしねぇよ」

 

「下手したら三日月やられてたかもしれないのに……まぁいいや。起動させるよ」

 

一夏はシステムを起動させ、システム画面を見る

 

 

 

 

 

GUNDAM FRAME TYPE MARCHOSIAS ASW-G-35

 

 

 

「(これ、この機体の名前か?ガンダムフレームタイプ…)」

 

一夏は画面を見ながら読み上げようとすると突然、体に衝撃が走った。

 

「ぐ!?…がぁ!?」

 

頭に膨大な情報が流れ込み、脳が悲鳴を上げ、鼻から血が吹き出す。

 

「(な、なんだ…頭の中に、何、かが)」

 

一夏はある光景を見ていた。目の前にはMSや戦艦でもない6本の腕を持つ機械の化け物が立っていた。その攻撃を無駄のない動きで躱して倒していく光景が一夏には見え、その後ある情報が流れ込む

 

 

 

 

 

「な、なん、だ…これ」

 

 

「お、おい!大丈夫か!?」

 

「はっ!はあ、はあ、ああ、大丈夫だ。おやっさん、下がってくれ」

 

「……分かった」

 

おやっさんが降りるのを確認すると、一夏は端末を操作し、コックピットのハッチを閉じる。

 

 

「網膜投影…スタート」

 

 

 

一夏は操縦桿を操作し機体を立ち上がらせる。一夏は流れ込んだ情報の中にあったこの機体の名前を言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くぞ……マルコシアス !」

 

 

一夏はMS…ガンダムマルコシアスの名を言うと、それに応えるかのようにツインアイが輝く。

 

 

 

 

 

 

 

クランクはCGSの代表を待ってる中、基地から出て来たMSに驚愕していた。

 

「なに⁉︎もう一機居たのと言うのか!?」

 

そのMSは以前、戦ったバルバトスとは違い。白とオレンジよりの赤色で塗装され、大太刀と左腕にはシールドを装備していた。クランクはもしあのMSもでていたらどうなっていたかと思いながらもコックピットに乗り込む。

 

 

「ギャラルホルン火星支部実働部隊所属クランク・ゼント!」

 

いきなりの事で驚くも、直ぐに一夏も直ぐに名乗る。

 

 

 

「CGS参番組、織斑一夏」

 

互いに構えをとり…

 

「「参る!/いくぞ!」」

 

クランクが開始の合図をした瞬間、一夏はマルコシアスのスラスターを吹かし相手と激突する。

 

大太刀を器用に振るい連続で切り付けるがクランクは左手で持った盾を使って防ぐ。

 

 

「なあ、決着はどうする?どっちかが死ねばいいのか?」

 

一夏はクランクに大太刀で切り付けながら通信越しにクランクに勝敗を聞く

 

『その必要は無い!』

 

クランクは斧を振り下ろしながら言い、一夏はそれを受け止める。

 

『コーラル…いや、元々こちらが欲していたのはクーデリアの命だけ。大人の争いに子供が犠牲になる事は無いんだ!』

 

「散々仲間を殺しておいてよくそんなセリフを言えるな…あんた。俺たちのなにがわかるって言うんだ!」

 

 

一夏はクランクを蹴り飛ばし距離を取り、また距離を詰めて振り下ろす。

 

「く、これが子供か!」

 

「言っておくが、俺は犠牲になってない。俺達は生きる為に、ここには人を何人も殺してるやつもいる。俺もその1人だ」

 

「!?」

 

「俺は、生きる為に、大切な仲間を守る為に…手が血塗れになって汚れようが、出来ることを全力でやってるだけだ……けど今は」

 

マルコシアスは大太刀を構え、スラスターを吹かせ突進する。

 

 

 

「あんたの事が気に入らないから……倒す!」

 

それに感応するようにマルコシアスのツインアイが光を増す。

 

 

『ぬうっ⁉︎舐めるなぁ!』

 

一夏はクランクに向けて大太刀を振り下ろすがクランクは盾で防御し、反撃しようと斧を振るう。

 

「っ!」

 

一夏はマルコシアスに装備されているシールドを使い自身に向かっている斧を防ぐ。

 

『なに!?』

 

クランクはあまりの反応速度に驚き硬直する。その隙を見逃す一夏ではなく、狙って大太刀を胴体に突き刺す。刺した大太刀を手放し今度はクローを展開し頭部を殴りカメラ機能を破壊し、地面に叩きつける。

 

一夏は止めを刺そうと、踏みつけて大太刀一度抜き振り上げる。

 

 

「ん?」

 

よく見ると敵MSのコックピットが開いていて、中には血だらけの軍服を着た男性が居た。

 

一夏は念の為に持ってきた拳銃を取り出し、コックピットから出た。

 

「うぐ…ぐ…本当に、子供なんだな」

 

目の前の男、クランクは痛みに耐えながら一夏を見る。

 

「クランク・ゼント、だったか?俺が勝った場合はどうなるんだ?あんたはそれを言ってなかっただろ?」

 

「すまない、馬鹿にした、わけじゃ無いんだ。その選択を俺は持たなかったんだゴホッ…」

 

クランクは吐血しながらも続ける。誰が見ても致命傷で血は流れ続け、失血死するのも時間の問題だろう。

 

「俺は、上官の命令に背いた。何の土産も無く帰れば、俺の行動は部隊全体の責任になってしまう。……だが、ここで俺が終われば、全ての責任を抱えたまま…うぐ!?がはっ!ごほっ!」

 

「……もう良い。喋らなくても」

 

「はあ、はあ、すまんが、手を貸してくれないか?」

 

「え?」

 

「俺はもう、自分で終わる事すら出来ない」

 

「あんたは、それでいいのか?」

 

「ああ、どのみち…もう助かるまい」

 

「……分かった」

 

一夏は銃口を重症のクランクに向ける。

 

 

 

 

「……ありがとう」

 

「……」

 

 

クランクは一夏に礼を言う。その言葉に一瞬撃つのを躊躇う。しかし一夏はクランクの望みを叶える為、そのまま引き金を引き、発砲音が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

「鉄華団」

 

 

「? オルガ、何それ?」

 

三日月の質問に、オルガは笑いながら答える。

 

「俺達の新しい名前だよ。CGSなんてカビ臭え名前を名乗るのは、癪に触るからな」

 

「『てっか』……『鉄の火』ですか?」

 

クーデリアの推測に、オルガは首を横に振る。

 

 

「いいや、鉄の華さ。決して散らない、鉄の華」

 

「いいんじゃない?オルガが決めた事なら」




アンケートの結果マルコシアスに決定しました!アンケートに答えてくださった読者の皆様、ありがとうございます!

今作のマルコシアスについて

本来は鉄血のオルフェンズウルズハントのガンダム・端白星としてラドニッツァ・コロニーの動力部奥に隠されていたモビルスーツだが、今作は一夏が火星で訓練中仲間と逸れた際偶然瓦礫の中から発見した古びた施設の中に放置されていた状態で見つかった。

しかし現在の見た目は厄祭戦当時の姿ではなく、改修されていたのかバックパックは端白星と同じで…肩の装甲も違う形状となっている(その内厄祭戦当時の装甲のマルコシアスとして改修する予定)。

現在使える武器は大太刀とシールド、クローのみ

一夏の扱うガンダム(スピンオフから一夏にあいそうなのを挙げました)

  • マルコシアス
  • アスタロト
  • アスモデウス
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