Machinery Gear Armies   作:ナイン(あかいろのすがた)

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連休後からめちゃくちゃ投稿遅れてすみません。
ここからはしばらく書き溜めして一度に出す方式で進めようと思います。
ただ、趣味で書いてるものなのでより長い期間待たせてしまうかもしれません。
ご理解の程よろしくお願いします。


第3回イベント。その5。

 

「いやぁ面目ねぇ、まさか初手でやられるとは」

 

「機体回収してくれてありがとー」

 

拠点に帰りやられた二人と合流すると、少年とシュールは彼らの機体から回収できたパーツを返却した。エネルギー炉が爆発した割には損傷が少なく、コアパーツも無事だったのは幸いだろう。

 

大破した機体が戻ってくるのは滅多にないことらしく、2人はかなり喜んでいた。機体の修復について質問をしながら拠点の中央へ向かう。

 

「修理費用ってどれくらいかかるんですか?」

 

「今回はだいぶ部品残ってっから、元の機体の半分くらいじゃねえかな」

 

中心へ到着しALL FOR ONEのチャージがどれくらい進んだのかを確認すると、ゲージが3割ほど溜まっていた。敵陣へ部隊を送る機能や別の防衛装置も起動されており、それらにもゲージを消費しているようだ。

 

「1時間でこれだけですか……」

 

「なかなか大変だねー」

 

「やっぱり、休んでる場合じゃないですね」

 

相手のゲージがどれだけあるか分からない以上、少しでも素材を集める必要がある。機体がほぼ無傷な少年だけはすぐに出撃でき、1人でもエネミーを倒せる能力がある事も先の戦闘で証明した。ゆえに提案をする。

 

「……そうですね。僕からリーダーには報告しておきます。ですが、無理はしないように」

 

「了解です」

 

パーティーの皆に断りを入れ、近くの資材運搬トラックに載せてもらいガレージへ向かう。コックピットに乗り込めば、普段と変わらない1人での戦いの始まりだ。

 

荒野を駆けエネミーを探す。発見し次第反応を許さず初手で確実に仕留める。周囲を警戒しながらドロップ品を回収する。

 

それを繰り返す。10回、100回、200回と、何度も繰り返す。そうしているうちに、彼はようやく1つのことに気がついた。

 

フィールドを駆ける感覚も、エネミーを撃ち抜く感覚も、素材をインベントリに仕舞う感覚も、戦いを終え、拠点に戻る感覚も。

 

何1つ普段と、いつもの戦いと変わらないのだ。

 

「……緊張してたのかな」

 

或いは責任感。仲間をみすみす倒させ、自分だけが無傷だったことへの罪悪感があったのかもしれない。だが、それらもたった今消えた。

 

そう、やることは変わらないのだ。敵を倒し、被弾を避け、拠点へ帰る。それを共に行わねばならない者が増えただけ。敵が強くなる訳でも少年が弱くなるわけでもない。

 

目の前のエネミーが照準を合わせられないように左右の動きで翻弄し、一瞬だけ停止する。あえて作った隙に攻撃が飛んでくるが、当然彼に当たることはない。ブーストで斜め前に加速しながら回避している。

 

加速の勢いを維持しながらも、ブーストを節約するために両足での走行に切り替える。再び放たれるはずのビームは先んじてこちらのビームで破壊する。

 

普段なら新調したライフルを連射し決着をつけるだろう場面だ。だが彼はあえてリスクの高い接近戦を選択した。敵の振るうブレードを半身になって避け、下からすくい上げるように腕ごと切り落とす。

 

動きにミスはなく、少年の想定通りにエネミーの機体は破壊された。残心を解きドロップ品を回収する。

 

「……よし、どんどん行こう!」

 

難易度の高い動きをこなせる事を確認すれば、妙な緊張はすっかりとれた。どんどんとエネミーを倒していくとインベントリもすぐに埋まる。そろそろ荷物がいっぱいになりそうだったので拠点へ戻る。

 

「すいません、これ回収してください」

 

「了解っとお!大量大量」

 

ブースト用の推進剤などの補給を待っている間に、ガレージの近くにいるメカニックにドロップ品を輸送してもらう。戦闘はかなり激しくなっているようで、周囲をパイロットやメカニックが慌ただしく走り回っている。

 

拠点の中央のALL FOR ONEは少しずつだが動いており、エネルギー充填が進行しているのが伺えた。

 

「なああんた!味方の援護に行ってくれよ!」

 

そうしていると別のメカニックが焦りを隠さず話しかけてきた。話を聞くと、拠点の近くまで潜伏しながら進行してきた敵のうち1体が交戦地点からこちらへ抜けてきたらしい。1言礼を言い自機の元へ向かう。

 

既に補給は終わっており、機体は何時でも出撃できる状態だった。コックピットへ入り機体を起動する。襲撃の予測地点をマップに入力してすぐに向かった。

 

猶予は10分ほど、失敗すれば拠点の防衛装置くらいしか頼れるものはないが中央へエネルギーを回している以上そこまでの威力は出ない。

 

つまり、少年が失敗すれば拠点は確実に大損害を被ることとなるのだ。それでも少年に緊張はない。事態を正しく認識した上で、とてもリラックスしながら機体を動かしている。

 

「いつも通り倒すだけだ。たった1機」

 

1つ呟いて、機体は新たな戦場へ向かった。

 

 

 

 

 

 

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