Machinery Gear Armies   作:ナイン(あかいろのすがた)

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第3回イベント。の終わりまで投稿します。
と言っても今回込みで2話だけですが……。

これからもおっっっそいペースでの投稿になると思いますが、のんびりとお付き合いください。


第3回イベント。その6。

 

「……どういうことだ?」

 

マップの予測地点まで到着した少年は困惑していた。敵の姿が全く見当たらなかったからだ。パーティーを組んでいた時に襲撃してきた敵はレーダーに映らなかったが、今回は視界にすら表示されない。

 

「目に見えない敵がいる?」

 

警戒を強めながら拠点の方へ向かう。たとえ姿が透明でも、ブーストの光や移動時の砂埃なら発見できるかもしれない。

 

だがそのことは相手も理解しているのか、痕跡となるものは発見できない。このままでは拠点まで逆戻りしてしまう。最悪、襲撃をかけるだろう相手を待ち伏せするしかない。

 

そこまで考えた所で、右奥の壁が爆破された。襲撃者はこちらの追跡をとっくに追い越していたのだ。すぐに現場に向かうが、やはり姿は確認できない。

 

「これ以上は本格的にマズイ……」

 

被害が外周の壁だけなら集めたドロップ品や中央の兵器は無傷だ。しかしこのままではそれらも破壊、あるいは奪取されてしまうかもしれない。

 

焦りを抑えるため深呼吸をする。敵は1体のみであり、姿は見えないものの無敵ではない。こちらを確実に倒せるならば隠れる必要すらないからだ。よって見つけさえすれば勝算は高いと言える。

 

「問題はどう見つけるか、だが」

 

使えそうな物がないか周囲を見渡す。爆破によって辺りは炎に包まれており、カメラから送られてくる画像は真っ赤だ。一度上空へ飛んでいく。

 

本来なら空中に不用意に飛び上がれば地上から的にされるだろう。敵の位置が分かっていないのなら尚更だ。しかしそれはパイロットが並の腕ならばの話。

 

小刻みに立ち位置を調整し、下からの射線を制限する。その中から遮蔽物の多い、潜伏に適した地点を絞り出し警戒を向ける。

 

「────っ!」

 

1つの地点からビームの光が漏れたのを見た瞬間に回避行動をとる。少し横を通り過ぎたビームに視線を向けることなく、的確に発射地点にビームを叩き込む。

 

ビームが何かを貫くと同時に、隠されていた敵の姿が見えるようになった。通常の機体より5メートル程小柄な機体の中心には大穴が空いており、少しの間の後爆発する。

 

「よし!」

 

他に敵の反応は無く、透明な敵からの攻撃の気配も無い。ここにはもう敵はいないだろう。一安心した所で通信が入ってきた。

 

『そこの機体、聞こえるか!?』

 

焦った声は返事を待たずまくし立ててくる。

 

『今敵陣営は一斉攻撃をかけてきている!君は転送装置を使い敵陣営に遊撃を行ってくれ!少しでも時間を稼いでくれれば他が楽になる!』

 

通信が切られると同時に拠点内にある転送装置の場所のデータが送られてくる。あの切羽詰まり様を見るに防衛戦はかなり厳しい状況なのだろう。

 

「急ごう」

 

データをマップに反映し、機体は歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……地形は変わらないんだな」

 

無事に転送装置を起動し敵のフィールドへ到着することができた。周囲は機械の残骸があるくらいで他は荒野が広がっているのみだ。敵や罠の気配はない。

 

マップの中心、敵の拠点がある方向へ向かう。一斉攻撃が行われているのは本当のようで、道中で敵と出会うことはなかった。だが流石に拠点に防衛役がいないということはないだろう。

 

その予想は当たっていたようで、敵拠点がはっきり見えるようになった頃にレーダーが反応を示した。数は3体。

 

「一番重要なのは、できるだけ多くの損害を与えること……」

 

先程の襲撃を思い出す。敵を倒すことは出来たが、拠点の壁を破壊されてしまった。もし新たに敵が戦場から抜けてきたら簡単に拠点内まで侵入されてしまうだろう。

 

あの行動を真似するわけではないが、より効果的な攻撃をすべきだというのは事実だ。ならば攻めるべきなのは────

 

「────ALL FOR ONEだ」

 

この戦いを終わらせるための兵器、それが無くなれば相手は勝利条件を満たすことが出来なくなりこちらの勝ちになる。当然相手も棒立ちで見てくれる訳は無い。こちらにビームを放ってくる。

 

狙いは3つともこちらを直接狙って来ており、それを斜めに前進しつつ回避する。それを繰り返し近づくが、あえてビームは使わない。

 

距離が縮まるのを見た敵がブレードを展開する。もう腕を振るえば当たる距離だ。

 

まず1人目、横薙ぎに振るわれたブレードを少し飛び上がって回避する。

 

2人目、着地と同時に横から突っ込んでくる敵の腕を掴む。

 

3人目、掴んだ2人目をぶつけてひるんだ所で足を切断する。

 

流れで2人目の足も切断し、後ろを振り向こうとしている1人目も同様に処理すれば戦闘終了だ。機体が破壊されなければパイロットはリスポーンできない。つまり拠点まで自力で戻る必要がある。足の無い機体で戻れるのなら、だが。

 

「これでもう障害は……」

 

途中で言葉を切り上げバックステップ。今しがた立っていた所にはレーザーが放たれていた。発射地点には拠点の壁がそびえ立っており、そこから数メートルの長さの銃身がいくつも伸びていた。

 

「防衛装置か……」

 

こちらの拠点とは違い、かなりのエネルギーが注がれているようで威力は高い。まともに食らえば撃墜されることもあり得るだろう。先程まで起動されていなかったのは味方への誤爆の危険があったから、もしくはエネルギーの節約といった所だろうか。

 

「でも、行くしかないんだ」

 

目の前に広がる無数のレーザーやミサイルを見る。覚悟を決めてブーストを噴射し、その中へと突っ込んでいった。

 

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