東方闇魂録   作:メラニズム

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第三十四話 東方花映塚

曰く。

 

季節に合わぬ花が咲くという。

向日葵の花に桜の花びらが留まり、コスモスとチューリップが並び咲く。

 

曰く。

 

人を殺す霊が出るという。

鮮血よりも赤々とした体の霊は、武具も使う術もバラバラだが、しかし妖をも殺し得るその強さで以って人を狩る。

 

曰く。

 

その人殺しの霊を狩る霊が出るという。

それらの対極にあるかのように蒼々とした体の霊は、武具も使う術もバラバラだが、しかし霊を殺すか、あるいは人を里まで逃がしてくれるという。

 

博麗の巫女は動かず、ただ茶を呑み過ごしている。

彼女に止められ、金髪の魔法使いも大人しくしている。

 

曰く。

 

これは異変ではない、と。

巫女にそう言われたが為に。

 

 

 

「……そう、あなたは少し、他人に注意を向けなさすぎる」

 

「はぁ。

そんな事を言われても困りますよ……四季映姫様」

 

風に乗って流れて来た、店先のコスモスの香りを感じながら、稗田阿求は桜餅を食べる。

 

「そりゃあ、申し訳ないとは思っていますよ。

こちらからお呼び立てしたのに屋敷におらず、こちらまでご足労願ったのは。

ですけど、こんなに早く来られるとは思っていなかったんですよ」

 

「"この異変が終わらないうちに"、と書いてましたので。

その条件を満たせる内で、そして私の職務に支障がない日が本日であった、というだけです。

……まあ、そもそもこれは異変ではないのですが」

 

「ええ、その異変ではないという所も含めて、今回お話を聞きたくてお手紙差し上げたのです。

物を知らなければ、記録も何もありませんから」

 

「なるほど。

ええ、確かに私はその問いに答えられるでしょう。

そうですね、今回は確かに幻想郷においても不可思議な現象だ。

ですが、それぞれ一つづつを切り分けてしまえば、大した事は無いのです」

 

「……と、いいますと?」

 

「まず最初に、この四季の花の開花。

これに関しては二つの要因が重なった結果です。

六十年周期の結界の緩み。そして、外の世界での霊魂の大量発生。

この二つが重なった結果、外の世界の霊魂が幻想郷へと流入しているのです。

それにより、三途の川の橋渡しが行える作業量の限界を超過。

溢れた幽霊が花々に憑依し、芽吹いたのです」

 

「……聞いた事は有りませんか? 一本だけ爪が伸びるのが長い指があれば、その指には霊魂が取り付いている、と。

それが花に対して起こっている。

……確かに一見不思議ではあります。

けれど実際にひも解いてしまえば、このように不思議でも何でもありません」

 

「つまり、死神の仕事が追い付けば自然に解消される、と?

あ、桜餅どうぞ」

 

「そうなりますね……頂きます。

あら、美味しい」

 

「でしょう?

ここの桜餅美味しいんですよ」

 

映姫は少しずつ、上品に桜餅を食べ終え、紅茶を一口飲む。

 

「……花が咲く理由は分かりました。

では、蒼と紅の霊については、どうなのでしょう?」

 

「その二つは我々の知る所ではありません。

霊、という共通項も確かにありますが、それにしては脈絡が無さ過ぎる。

繋がりがあると考えるならば、便乗犯の線で見るのが妥当でしょう。

そもそもこの事柄をコントロールし、画策した者がいるとすれば、の話ですが」

 

「……原因になった者は居ても、意図的なものではない……と?」

 

「そう考えるのが妥当、というだけです。

防ぐ手段を持っている者が防ごうとしなかっただけかもしれない。

……ただ、そうですね。

"青教"、なる物が今、里で流行っているそうですね?」

 

「ああ、青教ですか。

あれも不思議ですよね」

 

阿求は摘まんでいたティーカップを戻し、唇に指を当て思い出す。

 

「確か、一度でも祈れば教徒になる事が出来る。

供え物などはなにもいらない、他の宗教を信じていてもかまわない。

教徒には青い印という装飾品が渡され、これを持っていれば厄災から逃れる事が出来るかもしれない、でしたか。

新興宗教の一つでしかないんですが、ちょっと奇妙な点があって印象に残ってますよ」

 

「ほう、なるほど。

ではお聞かせ願いましょう、その奇妙な点を」

 

映姫は腕を組み、面白気に阿求を見る。

 

「というのも……誰がこの宗教を起こしたのか、誰も知らないんです」

 

「ほら、普通宗教には色々役職が要るじゃないですか、創始者や信仰対象とか……。

だけど、青教の教徒の人は、誰一人としてそう言った、所謂宗教内の権力者を知らないそうなんです。

どこぞの神様が始めた物ならば、普通は姿を見せますよね?

だってここ、幻想郷ですよ? 外の世界とは訳が違います。

姿を見せて奇跡を起こしても、何やかやと科学的に奇跡を分解されて自然現象に貶められる外の世界とは。

むしろこの世界では姿を見せて私がやりました、と主張しなければ、信仰なんて得られないというのに」

 

「なるほど、なるほど。

確かに、それは至極当然の論理ですね。

ふむ、では、そうですね……博麗霊夢の父、なる人物は知っていますか?」

 

「……」

 

その問いに関して、阿求は目を瞬かせた。

そして視線を下げ、頷く。

 

「はい、知っています。

……意地の悪い方ですね。

私の転生の担当者は映姫様なのだから……否、閻魔であるならば、人の……"私たち"の人生の事なんて、残らず知っているでしょうに。

……この件と、関係があるのですか?」

 

「さて、どうでしょうね。

実の所、私もこの度の休暇は、他ならぬ彼に会うために取ったような物。

……さて、私はこれにて失礼します。

勘定は私が持ちましょう」

 

そう言うと、映姫は勘定を机に置き、立ち上がる。

その背中を見つめ、阿求は問いかける。

 

「……彼を、どうするのですか?」

 

「はて。

抽象的過ぎてどう返答したものか悩みますね。

……などと、しらばくれる事でもありませんね」

 

四季映姫は阿求に向かって振り返る。

 

「知れた事。

死者を裁き、罪科に相応しい償いを与える。

生者を説き、その生に正しき在り方を示す。

それこそが閻魔である私のやるべき事」

 

「……安心なさい」

 

「"長く生き過ぎている"者を強引にあの世へと連れて行くのは、死神の仕事。

そして私は死神ではありません、閻魔です。

死神に命じてもいませんし、私自身がその領分を越えるような真似はしませんよ」

 

映姫は微笑む。

その笑みは慈母のようで、文字通り九生の縁であるというのに、阿求は思わず見惚れてしまっていた。

 

 

 

「あら、この店なんだか良さそうね。

よし、ここにしましょう」

 

「あの、天子様……?

地上の店は金銭が必要でしてね……?」

 

「何言ってんのよ衣玖。

私達は文字通り天上人よ? 店からすれば来てくれるだけ有難いというものよ。

そんなものなんて要らないわ、きっと」

 

「あぁ……せめて後十秒待っていてくれれば、財布も持って来れたのですが……。

……最悪、囮にして逃げますか」

 

映姫が立ち去った後も、阿求は物憂げに肩肘をつきながらティースプーンを弄んでいた。

すると、しばらくして奇妙な客が入って来た。

 

言動のみならず、どこか浮いたような少女たちだった。

 

深い深い青空のような、蒼い髪をした少女は、もう片方の少女から天子と呼ばれていた。

立ち振る舞いは恐らく幼少より仕込まれたのだろう、上品な物だったが、本人の気質はまさにお転婆。

一言二言でそれが目に見えるようなその様は、天真爛漫を体現しているよう。

 

対して天子の付き人であろう少女は、店先のコスモスを思い出させる鮮やかな紫色の髪をしていた。

同じく品のいい立ち振る舞いをしているが、隣の天子と比べてスタイルが良く、そしてお転婆さが無い為、遠目から見れば彼女の方が目上に見えても仕方が無いだろう。

 

「どこに座ろうかしら……ん?」

 

天子と呼ばれた少女は阿求を見つけると、物珍しいものを見つけたように近寄ってくる。

 

「あんた……」

 

「は、はい?」

 

「そんなに貧弱で奇妙な事になってるのは、生まれ変わりか何かでもしてるから?」

 

「……あ、あなたは?」

 

「私? 私は比那名居天子。

非想非非想天より、下界を物見に来たのよ!

ええ、丁度いいわ。

あなた、これから私の供をなさい!」

 

「……は、はぁ?」

 

どうにも、彼女にとってはそうなったらしい。

 

 

 

「まあ、里の名物と言えば、まずはこれですね」

 

「へぇ……この像が?」

 

供というのは、要するに里の中の観光案内だったようだ。

阿求は里の中心へと二人を導き、それを見せる。

 

それは見事な龍の像だった。

 

鱗は虹彩鮮やかに煌き、その眼光は像であると知っていても背筋に冷たい物が走る。

とぐろを巻き、髭を逆立ててそびえるその姿は、正しく龍神を象るに相応しい貫録だ。

 

「はい、龍神様の像です。

傑作でしょう?」

 

「そうねぇ、下界にしては中々良い物作るじゃない」

 

「確かに良い物ですが……」

 

「あら、あんたが口出しするなんて珍しいわね、衣玖」

 

まじまじと眺める天子の後ろから、衣玖が言葉を濁す。

 

「いえ……この像自体はとても素晴らしい物だと思います。

ですが……違うのです」

 

「違うって……何が?」

 

「この龍は所謂和風の龍のイメージ像そのままですが……かの龍神様は、羽があるのですよ」

 

「え、あんた龍神様見た事あるの!?

ただの天界の木っ端役人だったんじゃないの!?」

 

「色々と間違ってて突っ込みたい事は山ほどありますが、それは置いておいたとしても不良天人にだけは言われたくないですね。

……まあ兎も角、デザインは違っていますが、これでも問題ないかとは思いますよ。

あのお方、そういうのに拘るほど度量が小さくありませんので。

……いえ、大きすぎても問題ではあるんですがね……」

 

はぁ、とため息を吐く衣玖に対して、二人は、はぁ、と生返事をする他なかった。

 

 

 

「門番……なのよね?」

 

色とりどりに咲く花で、鼻提灯が七色を映している。

 

とても……とても幸せそうに午睡している美鈴を前に、アリスは考え込んでいた。

 

屋敷に来客用のベルだとか、それに相当するものは見当たらない。

つまり、彼女が来客対応を担当しているのだろう。

そうなのだろうが……。

 

さくり。

 

はうっ。

 

「……門番が、大変失礼を致しました」

 

一瞬のうちに彼女の脳天に短剣が刺さっていた。

そして背後からアリスは話しかけられる。

 

アリスが振り返ると、そこには銀髪の侍女が立っていた。

 

「私は当家、スカーレット家の侍女長、十六夜咲夜と申します。

本日ご来客されたのはいかなる理由でしょうか?

アポイントメントなど取っていらっしゃいますか?」

 

「ここには同業者が……魔法使いがいると聞いてね。

アポイントメントは無いけれど……そうね、あの人……そういえば名前知らないわね。

旅をしている成人男性……と言って通じるかしら。

その方からの紹介なのだけれど」

 

「あぁ……」

 

「……その、大丈夫?

物凄い表情しているけれど。

過去、あの人と何かあったの?」

 

「……あぁ、いえ……。

……なんでも」

 

「なんでも、は無いでしょう?

昔、自信がぺっきりと折られたのよ、その子はね。

無敵の能力も無視されて、奇襲しても悪夢みたいに抵抗されて……」

 

「……お嬢様」

 

「なるほど、あなたがこの館の主……性はスカーレット、で良いのかしら?」

 

「レミリア・スカーレット。

この館の主ですわ。

ようこそ紅魔館へ」

 

門の中に、また忽然と蝙蝠羽の少女が、日傘を持って姿を表した。

 

「主従揃って突然現れるのが好きらしいのね。

アリス・マーガトロイド。

宜しくお願いいたしますわ」

 

 

 

「……おや」

 

香霖堂。

無縁塚にほど近い所へ建てられたそこは、森近霖之助の店である。

 

店の窓の景色は、この場所では見慣れた、仄薄い霧の分厚いカーテンに覆われた見応えの無い景色だ。

 

そこに映る人が居た。

 

騎士だ。

 

霖之助は少し考える。

 

"あんな"注文をする手合いだ、関わりたくはない。

 

……だが、癖が強すぎる者の多い幻想郷においては驚嘆するほどに真人間である。

ついでに金払いも良い。

金払いも良い。

そしてそろそろ金が入用だ。

 

「……仮にも店なんて構えてるんだ、たまには売り込みも必要か。

……やあ、久しいね」

 

霖之助は香霖堂から出て騎士へと声をかける。

 

「そっちは無縁塚だ。

いつも不安定ではあるが、特にこの時期は輪を開けて酷い。

あまりそちらに行く事は勧められないな。

……何か無縁塚で探しているものがあるなら、うちの品を見て行くと……あ」

 

霖之助は思い出した。

元々、霖之助は無縁塚から幻想郷の外の品物を存分に集めるために無縁塚近くに店を構えたのだ。

故に、気に入った品は非売品としてしまい込んでいる。

……そして、近頃は気に入る品が多かった。

 

つまるところ……売れる品がない。

だが金は欲しかった。

 

「あぁ、いや……なんでもない。

しかし、どうだろう。

無縁塚に用があるというのなら、僕をガイドとして雇わないか?

報酬相応の仕事はしてみせるつもりだが」

 

その問いに返した彼の答えを見て、僕はふぅ、と安堵の息を吐く。

……どうやら、久々に僕の懐は温かくなりそうだった。

 

 

 

……ああ、確かに懐は温かくなる予定だ。

 

「だがその前に体が冷たくなってそうだなぁ!

ここは一体何処だ!?

何時の間に無縁塚がこんな事に……」

 

そこの空は暗かった。

 

夜、という訳ではない。

 

空に瞬く星もなく、夜で暗く色づけられた雲もない。

いや、光自体が無い、というべきか。

 

普通、人は光によって物を見ている。

故に、光に照らされていない所は見えないか、あるいは良く見えない。

 

だが、ここの物は妙にはっきりと物が見える。

一定以上の距離の物は何も見えないが、逆に一定範囲内の物は浮かび上がる様に見える。

 

「まるで、これ自体が光っているみたいだ……。

これは、そもそも世界の法則自体が違うのか?

……これは、多分墓か。西洋式かな。

……建築様式まで違う。本当に世界自体が違うんだな……。

確かに無縁塚の特性と現状を鑑みれば、あり得ない話じゃない。

この土地に敢えて名前を付けるとすれば……"無縁墓地"、と言った所か。

……おや、終わったかい」

 

霖之助は騎士を出迎える。

周囲の偵察をしてもらっていたのだ。

……仮にも半妖が、人間に庇われる辺りおかしな話ではあるが。

突然何もない所から鎧などの重装備を装備する辺り、彼を種族的な範疇で測るのは無意味だろう。

 

その身に着けた鎧には……霖之助の能力はその鎧を、聖騎士、リロイの鎧である、と判じている……血が付着していた。

 

「……やはり、ここは危険かい?」

 

騎士は霖之助のその問いに頷きで返した。

そして、その背後の物を首で指し示す。

 

そこには、鴉のような人型が居た。

鴉天狗ではない。

仮にも人の形を成している天狗とは違い、それは半ばまで鴉のようだった。

 

がりがりにやせ細り、干からびたミイラを思わせるその体躯は、卑しさと暗い影を思わせる。

 

「恐ろしい話だ……僕としては君が居てくれて良かったよ。

……さて、まず、僕の見解を話そう。

結論から言うと、ここは幻想郷じゃない。別の世界だ。

そして、このままでも、時間が経てば幻想郷に戻れる可能性はある」

 

「……要するに、縁の問題だ。

こういった世界と世界を渡り歩いてしまう事が出来てしまう状態というのは、綱引きのような物でね。

縁がより強い方が、モノの……この場合は僕らだね……引っ張り合いに勝利する。

そしてモノが勝利した側の世界に移動する訳だ」

 

「まあ、安心してほしい。

考えても見てくれ。その世界で生まれ育ち、知り合いもいる。

そうして長年培ってきた縁と、突然訪れてしまった別の世界。

どちらとの縁が強いかなんて、一目瞭然だ。

そして、一度向こう側に行ってしまえば、後は安定した所まで移動すれば良い。

簡単な話だ」

 

そういうと、騎士は深く考え込むように俯いてしまった。

よほどの事がない限り当てはまるはずの条件だが、当てはまらない事情でもあるのだろうか。

縁関連の能力でも持っているならば、確かに条件に当てはまらない事もあり得るだろう。

霖之助は慌ててフォローを入れる。

 

「まあ、逆に言えば生まれ育った世界でも、誰も己を知る者がいなかったり、名前が知られてなかったりすれば縁としては薄い物になるかもしれないが……。

僕らに関して言えば、そこは問題ないだろう。

……話がわき道に逸れてしまったけれど、このここを動かない、というのが僕の提示する安全策だ。

そしてもう一つ、リスクを負うが帰れる可能性を上げる方法がある。

それは、僕らにとって都合の良い縁を持った場所を探す事だ」

 

「いや、縁、だと語弊があるな。

正確に表すならば、概念だろう。

そうだな、例えば僕たちの場合ならば移動するための場所などが良いと思う。

要するに、僕たちはこの世界から元の世界へと移動したい訳だ。

だから、移動する、という概念がある場所にいれば、それは僕たちを元の世界に返そうとする縁の助けになる。

つまり、動き回ってもっと都合の良い場所を探そう、という案だ。

どちらにする? ……と言っても、聞くまでもないか。

じゃあ、僕は君の後ろからのんびりとついていく事にするよ」

 

そうして、霖之助と騎士は暗闇の中を歩き始めた。

 

 

 

「ここに手荒じゃない来客なんて、槍でも降ったのかと思えば……同業者とはね。

常識的な範囲でなら歓迎するわ。

パチュリー・ノーレッジ。よろしく」

 

「アリス・マーガトロイド。

私としても理性的な対応は有り難いわ、よろしく。

じゃあ、先にこちらから出すもの出すとしましょうか」

 

そうしてアリスが取り出した書類をパチュリーは受取り、ぱらぱらと眺め見る。

 

「……人形を操作する魔法、ね。

面白い方向性ね、ここの蔵書にはない類のものだわ。

これならこちらもそれなりのものを出せるわね。

そうね……あなたの技術力なら、これで弾切れ、って訳じゃないんでしょ?

今回はこちらである程度見繕うから、細かい指定は次回から、でいい?」

 

「ええ、それで構わないわ。

こちらもこれだけの蔵書量から適切な指定なんて出来ないもの」

 

「交渉成立ね。

小悪魔、このリストの本を持ってきて。

……じゃあ、その間茶飲み話でもしましょうか。

丁度メイド長も来たことだし」

 

そういった瞬間、またあの侍女長が……十六夜咲夜が、ティーセットを積み込んだ台車と共に現れた。

 

「そろそろかと思いまして」

 

「……瞬間移動の能力かしら?

いや、それとも少し違う……まあ、茶飲み話にする話題ではないわね」

 

「実際はへそで茶を沸かすようなとんでもない話だけれどね。

聞いて対策できる物じゃないけれど、その配慮は受け取るわ。

まあそうね……茶飲み話と言っても、初対面で出来る話なんて、彼の事ぐらいよね。

咲夜には悪いけど」

 

「……っ!

いえ、お気になさらず」

 

「そうね……と言っても、私はあまり彼の事について詳しい訳では無いのよね。

お世話にはなったけれど」

 

「あら、そうなの。

じゃあ、あの本もついでに貸し出しましょうか。

彼本人が自分の世界の事について書いた本でね、ここにしかない貴重品よ。

魔導書としての価値は0だけどね」

 

「へぇ……良い暇つぶしになりそうね。

喜んで借りさせてもらうわ。

……あら、この紅茶美味しい」

 

「……お褒めに預かり、光栄です……」

 

「……あの、彼女本当に大丈夫?

心ここにあらずだけど」

 

「さぁ? この子案外メンタル弱いのよね」

 

 

 

「しかし、不気味な世界だ……全てが止まっているように見える」

 

霖之助は呟いた。

 

騎士の背中を遠目に見える距離から、こそりこそりと霖之助は付いて行く。

その足元には騎士が一撃で切り伏せた、襤褸を来た何者かが倒れている。

 

これまでの道のりに出て来た凶手を思い出す。

暗殺者の持つような短刀、死神を思わせる鎌に、邪教じみた雰囲気の、杖を持った者。

他には飢え切った犬に、鋭利な双刀を持った襤褸のローブを着た者。

そのどれもがうらびれていて、荒んでいる。

 

「全てが終わってしまった世界とでも言うのか……?」

 

騎士は止まったようだった。

その背中を見て、霖之助も立ち止まる。

 

そこは門前だった。

大の大人を二人並べられるほど大きな鉄製の扉は厚く、門自体もとてもではないが越えられる物ではない。

 

立ち止まった騎士に対して、甲高い音と共に矢が飛来する。

 

物陰からクロスボウで射かけて来た者を、片手で持ったクロスボウ……スナイパークロス……で逆に射殺し。

粗末な樹の盾と槍で突き殺そうとする者を、黄銅で作られたハルバードの……巨人のハルバード……刃で器用に槍を弾き、ハルバードの槍の部分で盾ごと貫き通す。

 

人であるというのに鬼をも思わせる膂力によって薙ぎ払うその様は、味方と思えば頼もしい。

 

周囲の様子を確認しながら、彼と合流する。

 

彼の背後に立つ頃には、騎士はその扉を開いていた。

 

その扉の先。そこには、一人の男が見えた。

跪いて座る、その傍らにはハルバードが置かれている。

 

霖之助は、半ば無意識にそのハルバードに対して能力を使用した。

 

素材、鋳鉄。年数、非常に古い。特性、朽ちる事がない。

所有者――。

 

その男は騎士が近づくのを待っていたように立ち上がった。

 

――英雄 グンダ。

 

霖之助は戦う類の者ではない。

英雄などと言う言葉がどれだけの価値を持っているかなんて知る由もない。

だが、それでも理解出来た。

あの英雄は、自分達のような大の大人二人であろうとも、いとも容易く屠れるであろう事を。

 

「……っ、あれは英雄グンダというそうだ!

僕は……逃げる! よろしく!」

 

騎士にその相手の素性を言い捨て、霖之助は門上へと逃げる。

 

必死に駆け上り、怖いもの見たさに振り返って二人の方を見る。

 

――その時にはもう、両者は激突していた。

 

騎士の手にはタワーシールドと刺突槌が……黒竜のウォーピック……握られている。

恐らく、かの英雄が……グンダが見上げるばかりの巨躯であるのみならず、石像のような全身鎧を身に着けているからなのであろう。

大盾で攻撃を防ぎつつ近づき、その重層な鎧を穿ち抜いて手傷を負わせる。

それを画策しているのだろうと、霖之助は目を凝らしながら予想する。

 

騎士は巧みな足捌きでそのグンダの斧槍の刃を躱し、懐に入り……。

 

そして、吹き飛ばされた。

 

その斧槍の刃が当たった処か、棒の部分が触れた訳でもない。

だというのに彼は吹き飛ばされた。

 

――グンダは肩を突き出していた。

ただの苦し紛れのタックル、というにはあまりに動きが洗練されている。

つまり、それは理論と修練によって構成された、れっきとした武術である事の証左。

 

……なるほど。

 

その体躯と膂力で以て振るう斧槍は戦闘に置いての決定打。

体術はその斧槍の射程範囲の内側に入って来た相手への迎撃。

 

そういう戦闘スタイルなのだろう、かの英雄とやらは。

その完成形を元より考えて修練した結果なのか、英雄となるまでの経緯で得た彼の道筋の結果生まれたものなのかは知らないが。

 

ともあれ、騎士は吹き飛ばされ……グンダはその吹き飛んだ騎士の左に回り込む。

 

速い。

 

速さにもいくつかの種類がある。純粋に速いか、巧みな速さか、だ。

前者は例えるならば鳥だとか、阿弗利加という土地に住むチーターだとか、そういった生命としてのカタログスペックの速さ。

後者は武人だとか、そういった類の者が幾多もの修練を重ねて身に着けた異様な速さのすり足歩行のような、最短経路を突き進む、純粋なカタログスペックには現れない速さ。

 

あれは、その両方だ。

 

なるほど。霖之助は変な所で納得する。

 

古今東西、英雄という名の存在が、様々な妖を倒してきたが。

英雄の名を関する者、そのことごとくがああいうものならば、それも納得がいくという物だ。

 

揺れぬ硬い意志、練り上げられた経験、人外にすら劣らない身体能力。

油断せず、その力に驕らず鍛え抜いた大妖怪、とでも言えばいいか。

 

それならば、確かにただ力を持った大妖怪程度では無理だろう。

 

吹き飛ばされた騎士の側面に回り込んだグンダは、そのまま斧槍を振るい騎士を横凪ぎにしようとし……。

 

そして、今度は騎士の動きが変わった。

 

持っていたタワーシールドを手裏剣のように投げつけた。

タワーシールドは投げられた勢いと斧槍の威力、双方に挟まれ斧槍に食い込む。

 

グンダは凪いだ斧槍を縦に振り下ろし、刺さったタワーシールドを斧で薪を割る様にかち割る。

 

タワーシールドが割られ、グンダは眼前の騎士を見た。

 

騎士は二丁のクロスボウを構えていた。

それは工芸品のようなクロスボウだった。

クロスボウの弦が三段組になっていて、同時に三発発射できる。

 

アヴェリン。

 

3連射の二丁、合計6発の矢が雷光を纏いグンダの片膝へ突き刺さる。

 

その衝撃にグンダは一瞬固まり、しかし何事もないようにまた斧槍を振るおうとする。

 

しかし、その次の瞬間には騎士は杖を振りかざしていた。

節くれ立った古木の杖。

深淵の主、マヌス。

そのソウルから生まれた、マヌスの大杖。

 

その強力な魔術媒体より詠唱された、それは"追尾するソウルの結晶塊"。

騎士が杖を振りかざした瞬間に、騎士の周囲に五つの結晶が現れる。

 

それは一瞬の間をおいて、結晶の弾丸となってグンダに飛来する。

クロスボウの矢の突き刺さっていない、もう片方の膝へと。

 

グンダの振るった斧槍は、しかし両膝を傷つけられて体勢を崩され騎士には届かない。

 

両膝をつき、グンダは顔面を突き出すような姿勢になり。

その顔面に、騎士は"混沌の大火球"をぶつけた。

 

イザリスの魔女とその娘たちを呑み込んだ、混沌の炎の業。

それはグンダの顔面を焼き、そして砕けた火球は溶岩となって張り付く。

 

激痛だろう。しかし、グンダはそれに怯みもせず立ち上がる。

 

強烈に痛めつけられた両膝からは鮮血が飛び散る、しかしその足取りは傷つけられてなど居ないかのようにしっかりしている。

 

グンダは構えた。

 

両手で斧槍を持ち。石突きを上に、刃先を騎士に。

 

そして騎兵突撃のように、槍を向けて騎士に突撃し。

 

そして、騎士に槍先を弾かれた。

 

グンダは斧槍を弾かれ、騎士に隙だらけの体を晒し……そして、"太陽の光の槍"に射抜かれて、死んだ。

 

 

 

扉を開く騎士の背中を見ながら、霖之助は思う。

 

グンダは正しく英雄だった。

では、それを屠った彼は?

 

……何とも言い難い。

言い難いが……少なくとも、英雄ではない。

 

英雄という存在を体現するような、あのグンダを見たばかりの霖之助ならば、それだけは断言出来た。

 

経験は豊富だろう。

グンダを倒した時の様はひどく手馴れていた。

相手が本領を発揮する前に封殺する。

ああいった存在と戦う事など、最早珍しくも無いのだろう。

 

身体能力も十分だ。

非常に長けている、というほどではないが、それでも戦いにすらならない、という相手はいないだろう。

 

これだけ見れば、彼は英雄たる資格は充分にも思える。

しかし、彼は堅固たる意志が無い。

 

扉の先は、崖へと続いていた。

荒れ果て、途切れ途切れになった石造りの階段の先には、崖際に建てられた建物がある。

遠目に見えるその建物には天使か何かのような石像があり、恐らくは宗教施設か何かである事が予想できる。

 

……英雄とは、星を見上げるように見つめ、無人の荒野を歩くように障害を薙ぎ倒していくものなのだろう。

だが彼はそうではない。

 

崖へと続いていく道には、所々に人影が見えた。

騎士よりも、そして霖之助よりも一回り大きいその影は黒々としていて、しかし周囲の無間の闇から浮かび上がるように鈍色に輝いている。

黒い騎士……そう、黒騎士と呼ぶのがふさわしいだろう。

 

たぶん……彼はただ足元を見てきたのだろう。

足元だけを見ているから、夢の星のごとき遠さに心を折られる事もなく。

足元に見えた障害しか見えないから、遠い旅路のその障害のあまりの多さに歩みを止める事もなかった。

 

無間の闇に溶け込むように、騎士は音もなく黒騎士の背に回り、その心臓を一刺しして屠る。

……これもまた、手際が良い。

 

ただただ愚直に築き上げ続けた旅路の結果、それが彼の尋常ならざる力の根源なのだろう。

塵も積もれば、とは言うが、塵が降り積もって出来た山脈こそが彼だ。

 

 

 

……その宗教施設は祭祀場だ、と霖之助の能力は示した。

 

「……火継ぎの祭祀場、か。

火と信仰対象、という括りだとゾロアスター教が思い浮かぶけれど……そういう事では無いみたいだね」

 

霖之助は丁度祭祀場の中心である、刀身が螺旋状の形をした剣の破片を摘まみながら言う。

祭祀場の中は至る所に蝋燭が置かれており、外と比べると格段に明るかった。

 

「……面白そうだ、持って帰るか」

 

そそくさと霖之助が懐に入れるのを尻目に、騎士は一点を見つめていた。

 

「……これはこれは、珍しいこともあるものじゃ」

 

その声は騎士の見つめる一点より響いてくる。

その声に霖之助は驚き、慌てて振り返った。

 

「鐘も鳴らぬに、迷い人とはの」

 

一人の、老婆が居た。

 

「……役目を終えた……否、まだ続いている最中なのか。

なんにせよ、長居は無用ですじゃよ……。

呪いに囚われたくないのなら」

 

「……それとも、貴方様、最早手遅れですかのう?

別のものに、囚われてなさるようだ……」

 

そこまで言うと、老婆は薄気味悪く笑った。

 

霖之助はちらりと騎士を見る。

意味深げな言葉は全て彼に向けられたもの、なのだろう。

老婆の言葉に騎士は耳も貸さず……否、無視しているのか……辺りを散策し始めた。

 

霖之助とて、このような不気味な老婆と共に居たくない。

騎士の後を追い、同じく散策し始めた。

 

 

 

「おや……ここ、幻影だ。

隠された道がある」

 

霖之助のつぶやきに、騎士も頷きで返す。

 

はて、彼は何故気が付いたのだろう。自分は能力で気づいたんだが。

 

霖之助は少し首を傾げるが、すぐに得心する。

この祭祀場は左右対称の作りだ。

この場所の反対側には、丁度この壁の幻影が見える所の先にもう一部屋あったのだ。

 

騎士は幻影で出来た壁を軽く殴る。

 

「ここを見終わったらあの剣の欠片があった所に戻ろう、あそこなら丁度良さそう……だ……」

 

霖之助は言葉を失った。

 

幻影の先は静謐だった。

 

一人の女性の遺骸が、横たわっていた。

 

その女性の目は布で覆われている。

その体は綺麗に整えられており、ここに葬られていた事がわかる。

 

そしてその組まれた手の中には、一対の眼が収められていた。

 

火防女の瞳。

 

最初の火防女の瞳、後に全ての火防女が……。

 

霖之助は能力でそこまで読み取って、目を背ける。

それは、明らかに自分が知ってはいけない事だった。

 

その瞳を、騎士は優しく手に取った。

そして、どこかへと仕舞い込む。

 

……霖之助は、それから幻想郷に戻るまで口を開く事は無かった。

その場にいる事すら間違っているようにすら感じていた。

だから、言葉を紡ぐ事すら許されないように感じたのだ。

 

無事無縁塚へと戻り、騎士から渡された、予定よりも少し多い金銭。

手間賃と取るべきか口封じ代も込みと取るべきか、霖之助は悩む事となる。

 

 

 

無縁塚より少し歩いた所。

満開の桜の木の下に、彼岸花が咲いている。

 

風に四季折々の花びらが舞い、視界が埋まる。

 

「天知る 地知る 我知る 人知る」

 

桜吹雪が過ぎ去ると、騎士の目の前に一人の少女が居た。

 

「どれだけ隠し事をしようとも、誰かにはばれるものです。

……まあ、貴方に忠告する事ではないでしょうが」

 

手鏡を手に持ち、緑色のショートカットを風に靡かせ彼女は言う。

 

彼女とは初対面だ。しかし、騎士はなぜか既視感があった。

 

光を吸う常闇。死んだ者が行き着く墓場。

そこの主である、最初の死者……墓王ニト。

 

……そう言えば、この世界でもそのような存在が居るという。

最初に死に、死者の進む道を見出し、死者の王となった存在、閻魔。

 

であれば、彼女は。

 

「四季映姫・ヤマザナドゥ。

ここ幻想郷においての閻魔の役割を担っています。

……初めまして、になりますか。

今代の博麗の父にして、青教の宣教者。

そして、蒼い霊。

あるいは……火継ぎの王、と呼んだ方が?」

 

「――少し、落ち着いてほしい。

私は全てを知っていますが、しかしあなたに何かをしようと考えている訳ではないのだから」

 

騎士が叩き付けた大槌……グラントを躱し、その手に持った棒で押さえつけた映姫は、歌うようにそう騎士に呟く。

 

「このような棒で防げるのが意外ですか。

これなるは悔悟の棒。貼り付けた罪状の数と重さで、棒自身の重さが増えていく。

……今貼り付けているのは、他ならぬあなたの罪状。

あなたの膂力でも微動だに出来ますまい。

……その事実に納得するかどうかは、貴方次第ですが」

 

騎士は叩き付けたグラントの柄を悔悟の棒で抑えられている。

しかし騎士の眼光は鋭く映姫を貫く。

 

「……我々閻魔は、浄玻璃の鏡という鏡を持っています。

この鏡には、映した者の人生が映るのです。

私はそれであなたの人生を知っただけであって、あなたの旅路に関わっていた訳ではありません。

故に、警戒は必要ありませんよ。

幾つかあなたに聞きたい事があっただけでしたが、それも鏡であなたを知って全て解決しました」

 

騎士はその眼光を少しずつ柔和な物へと変えていった。

落ち着いたのを見て、映姫はグラントから、押し付けていた悔悟の棒を離す。

 

「では、私はこれで。……これでも、少し無理をした休暇でしたので。

……ああ、そうそう」

 

「五人。

それが、紅の霊により死んだ人の人数です。

あなたが、守り切れなかった人の数」

 

「人生とは誰かを、何かを犠牲にしなければ続けられません。

日々生きていくにしろ、鳥獣野菜を糧にしなければならないように。

五寸の虫にも一寸の魂、前世での行いの結果にしろ、犠牲にしている事に変わりは無いのだから。

故にあなたがその人間性を手に入れるために出たそれらの犠牲は、だからと言って殊更にこの場で言及される物でもない」

 

「死者を裁き、罪科に相応しい償いを与える。

生者を説き、その生に正しき在り方を示す。

私がするのはそれだけです。

故に、生者であるあなたに、私が言える事はただ一つ」

 

「後悔の、無いように」

 

桜吹雪と共に、また彼女は姿を消した。

 

騎士は風に舞う花びらに抱かれながら、ずっと立ち尽くしていた。

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