ホシノおじさんに似た謎の女の子のお話。
GWの休みあるから無限に書けるぜぇ!!(制限時間付き)
男の子は色んな仲間達と共に、厳しい特訓に励んでいた。
『■■■~!』
『お?どうしたんだよそんな急いで』
『どうしたじゃないよ!もうすぐ戦国武闘会の時期なんだよ!?各地から強者達が集ってお互いに競い合う大会!しかも今回で開催百回目のとっっっっても凄いもの!!第一回から今回まで参加する古参の方々や新しいクリーチャー達も参加する大会!!』
『ほへぇ~…そんなに凄い大会なのか』
『うん!だから一緒に参加しよ■■■!』
『は?』
『兎に角ほらほら!村長に許可を貰いに行こ!ね、ね!』
『ちょ、おい待て俺は賛同してないぞ離せおい!あ、くそこいつ力強ぇ!加減しろ俺はお前等とは違って人間ぐぇッ』
『村長~!!私■■■と一緒に大会に行きま~す!』
『ファァァァァ!?これ□□□!とりあえず■■■を離しなさい首がキマっていますよ!』
『え?わぁぁ!?ゴメン■■■!!?』
人ならざる者達と騒がしく、賑やかで、とっても幸せそうな世界だった。男の子は不機嫌だったけど、なんだが幸せそうな表情をしてた。
場面が切り替わる。
怪物達が暴れる中で、男の子が先程の仲の良かった人(?)と一緒に武器を構えて争いの真ん中で戦っていた。
『ふぅー!ふぅー!シィィィィ…』
『大丈夫■■■!?』
『問題なし、って言いたいがちとキツい…こんなにも激しい戦いが競い合ってるってクリーチャー達はすげぇなおい』
『ううん…本当はもっと落ち着いてる筈なんだ。でも、これじゃぁ競争じゃないよ。まるで戦争だよ…!』
『兎に角、今は生き残る事に集中しよ…うッ!!ここでクヨクヨしてたらやられるのは俺達だ!』
『う、うん!頑張ろう■■■』
襲い掛かった怪物達を次々と叩き伏せながら男の子達は争いを切り抜けていた。人と怪物、多種族なのに二人の間には強い絆がある様に見えた。
また、場面が切り替わる。
男の子が、雨の中で一つの積み重なった石の前で立ち尽くしていた。
『■■■…』
『紫電さん、俺は別にアイツらの事を恨んでなんかいません』
『……』
『弱肉強食、弱者は強者に食われる…解り切っていた事です。俺はあの馬鹿を信じてました、だが相手はアイツ以上に強かった。それだけなんです』
『■■■』
『……』
『…■■■よ、他の者達が言わないのならば我が言おう。お前は弱かった、故に護れなかったのだ』
『ーーグゥォォォアァァァァァァァッ!!』
男の子は積み重なった石の前で崩れ落ちた。雨に濡れることも、泥に塗れることも無視して泣き叫んでいた。その叫びは、苦しくて、泣きそうで、悔しそうで、何となくだけど、この出来事が男の子の何かを変えた気がした。
そしてまた、場面が切り替わる。
パタパタと絵本の様に場面が切り替わる。これが何なのかは分からない。私の知っている物はずっと映像の中でしか見たことがない物、そして大切な私の家族だけだった。博士も嫌いだけど知ってる、私達の事を見ているようで見ていないあの眼を忘れる訳が無い。
「…ねぇ、これを見せて貴女は何をして欲しいの?」
私は目の前の捲られ続ける景色から目を逸らして隣を見る。そこには初めの場面にいた男の子と一緒に居た人?いや、たしかクリーチャーって言うんだったよね。そのクリーチャーの人が私の隣で立っていた。
そのクリーチャーの人は、私の言葉に困ったように微笑みながら私の頭を撫でた。その手を払う事も出来たが、不思議とそれが心地良くて止めようにも止められなかった。
暫くすると、クリーチャーの人は私を撫でるのを止めてある方向を指さした。もう少し撫でて欲しいなと思いながらそっちを見る。
そっちには巨大な怪物…いや、クリーチャーの人に立ち向かう一人の大人の人が居た。突然のことで理解できなかったけど、何となくあの大人の人が先程の男の子だということが分かった。体格も、ましてや持っている武器も服装も髪の色も違うけど、きっとあの人は今まで戦い抜いてきたのかな。
でも、何だろう…しっかりと見るとその人の姿がぼやける。そして眼を擦ってもう一度見たら、そこには一人の女性が武器を握って立っていた。
「…あの人、もしかして」
『あ~…おじさんは悪い人じゃないよ。ローブは正体を隠す為の物で武器もあるけど大丈夫…ほ、ほら!ローブも脱ぐし武器も外すから!ね?その……安心して、私を信じてくれ』
薄らとここに来る前の記憶が浮かび上がる。そうだ、私が研究所から脱走して追われていた時に助けてくれた怪しい人だ。はて、先程のあれが正しければあの人は博士と同じ男性だったはず。なのに何故女性の姿に??
思わず隣を見れば、クリーチャーの人は女性を見て苦笑いをしていた。よく見たら彼処にいる女性とクリーチャーの人は何処となく似ているような?
もう何がなんだか分からない…うん、気にしないことにしよう。
≪無垢なる我が魂の器よ≫
突然、二重にも三重にも重なった様な声が聞こえてきた。辺りを見回してもいるのはクリーチャーの人と大っきなクリーチャーと対峙する女性だけ、一体どこからと考えているとクリーチャーの人が真面目な表情で前を見ていた。
そこにいるのは女性だけ…いや、もう一人いるではないか。空に悠々と浮かぶ怪物が。
≪造られし人類でありながら巨大な器を有する汝は、我の器に適している…さぁ、今こそ再誕の刻≫
怪物はその眼で、いや複数ある眼で私を見つめていた。
気が付けば、私は膝を着いていた。呼吸も出来なかったのだろうか、身体が酸素を求めようと息が荒れる。涙で歪む視界で前を向けば、そこにはたった一人で怪物に女性が立ち向かっている。
≪…邪魔立てするか、残影如きが。この破壊龍神の復活を≫
そして私の目の前には、武器を握ったクリーチャーの人がいた。その人は怪物を睨み付けると、振り返ってしゃがみ込んでさっきのように頭を撫でてくれた。
荒くなっていた呼吸が落ち着いてくる。乱れた思考が纏まってくる。あぁ、そういうことなのか。なんであの研究所を出たばかりで未知と敵しかいない外にいたのに、よく分からない怪物になったのに私が壊れなかったのか…
「貴女のおかげだったんですね」
ぼんやりとしていた意識が晴れる。
そうだ、私はあの研究所から逃げ出すことが出来た。でもそのことがバレたのか『カイザーなんたら』とかいう所のロボットが私を追い掛けてきたんだ。そしてそこをあの人に助けて貰って…あれ、何だがそこで一旦意識が無くなってる?
それで…そうだ、次に起きたらあの人に頭を撫でられながら膝枕されてたんだ。あ、何だが似てると思ったら撫でられた時の心地良さが同じなんだ。でもその時の私は何もかも信じられなくて、外にいるのは敵ばかりだって考えてて…それでもあの人は私を安心させようと色んな事をしてーー
そして、そこで私の意識はまた途絶えたんだ。優しい暖かな光に包まれて。
「あの人が、貴女を私の中に送ってくれたんですね」
その言葉に、クリーチャーの人は微笑んだ。後ろではあの人が怪物と戦っていて、昔に見せられたアニメの世界の住人の様に縦横無尽に怪物に立ち向かっていた。その姿に、何となくだけど私は憧れを抱いた。
≪『
クリーチャーの人は、私を撫でるのを止めて立ち上がった。頭の中で声が重なる。特に負担などはなく、ただその二つの声は私に何かを伝えてきた。
『繋がりは貴女を強くする。生きて笑って、泣いて、怒って、他人を愛しなさい』
≪信じられるは己自身の強さのみ。試練は汝を強くする、全てを己の糧として器としても強くなれ≫
『孤独は毒なの。始めは弱くとも年月が立てば立つほど身体を、心を蝕むモノ。でも、貴女は、人は誰でもその毒を祓えるの』
≪強者とは孤独だ。何故なら勝者とはいつもたった一人なのだと我が、世界がそうあれと言うのだから≫
『だから…信じてあげて?他人を、仲間を、愛する人をーー』
≪ーー汝がどの選択を取るのか、我々は器の奥底で見届けよう……≫
言葉を紡ぎ終わったのか、怪物は先程よりも強い覇気を出し始めた。戦っていた女性は握っていた剣を掲げる。すると、剣は光に包まれて浮かび上がり徐々に形を変えていった。
それを見たクリーチャーの人はもう一度私の方へ振り向いてから、前を向いて走り出した。
それと同時に、私の意識も落ちていく。最後に私の目に映ったのは、強大な敵に果敢に立ち向かう…まさに本で見た英雄と、無慈悲に立ち塞がる怪物の姿だった。
おじさんの壮絶な過去(一割)と破壊龍神を見た女の子は1D10/100のSANチェックです。
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