憑依者はスタイリッシュなマッドサイエンティスト   作:社畜戦士

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作中でイェーガーズを今後【狩人隊】と略したいと思います。
文字数的に楽をするためです。

ウェイブへの扱いがぞんざいですが彼に関してはアンチ対象ではありません。タダの弄られキャラというだけです。原作でもそうだったしヘーキヘーキ!


File28:特殊警察イェーガーズ

 特殊警察とはいうモノの、実質特務軍と変わりないイェーガーズがついに発足されるわ。

 本日は人員の初顔合わせの日よ。

 

 ……とはいえ、招聘された帝具使い6名の内の実に4名が同じ組織からの出向組。

 もう一人もその組織の紐付き。

 剰え追加人員である『帝具使い相当の実力者』という触れ込みの人員3名もその組織からの派遣員という有様。

 ……コレもうわかんねぇな(諦観)

 

 特務と無関係なのは海軍所属だったウェイブだけというね。

 ……いや、コレってホントにイェーガーズ必要かしら?

 

 『ナイトレイド討伐の為』に『帝具使いの戦力を結集させる』って判断はアタシにも理解出来るわ。

 でも、それなら安定した戦力を保持しているウチに依頼すればいいだけじゃあないのよ。

 寧ろウェイブをウチに出向させて本腰入れて賊の討伐に乗り出す方が効率的だと思うんですがそれは。

 

 権限的には通常の帝国軍とは命令系統が異なる特務は、オネストの権限が及ばない範囲ではあるわよ?

 其の為、さしものオネストも厳密には特務に対しては“命令”が出来ず、“要請”しか出来ないのよね。

 

 ソレが政治的に弱みになるのがイヤなのかもしれないケド、態々無駄な権力闘争をしての作戦行動なんて、失敗するフラグみたいだからやめて欲しいんだけども。

 妥協と政治的配慮と権力闘争の末のなあなあでの戦術立案とか、現実世界におけるマジノ線要塞群を彷彿とさせるわね。

 現場の将兵が無駄死にしちゃうだけだから、マジで勘弁して欲しいわ。

 

 

 

 まあ不平不満は大いにあれども、其処を飲み込んで粛々とお仕事に邁進出来てしまうのが日本人という生き物のサガなの。

 日本人は将官としては三流だけど、一兵卒としては一流って言われてるのよね。

 伊達に世界中でエコノミックアニマルとか悪魔の民族とか揶揄されて恐れられているワケじゃあないわよ。

 滅私奉公という性情が万民に備わっているんだから。

 ……その結果過労死とかサービス残業とかブラック企業とか社畜とかが社会問題になってるんだけどね。

 

 ともあれ、そんな日本人のサガを失っていない憑依転生系男子のアタシ。

 やるからにはそこそこ真面目にお仕事をするわよ。

 

 

 勝手知ったる宮殿内。

 集合時間の30分前に集合場所に集まったアタシ達は、室内を軽く装飾しておくことにしたわ。

 エスデスから聞いた話じゃあ、今日はすぐに皇帝と謁見して、その後は親交を深める為に食事会をするって段取りらしいわ。

 

 自己紹介なんかはその食事会の時にするってんだから、順番がおかしいわよね。

 まあ傀儡皇帝の相手とかいう最低に面倒臭い雑事を先に済ませるべきだってのは分かるけども。

 

 みんなでワイワイ言いながら室内をパーティー会場さながらにスタイリッシュに飾り付ける事十分弱。

 凡その装飾が終わり、お茶でも飲んで待つか……となった頃合いで、ノックもせずに部屋のドアが開け放たれて青年が飛び込んできたわ。

 

「こんにちは! 帝国海軍から来ましt――「ミッドナイトナイスガイ!!」ぎゃあああああッ!?」

 

 哀れ、青年は精一杯の一張羅の両袖が裂かれる形で宙吊りにされてしまったわ。

 

 

 【誰でも簡単に出来るミッドナイトナイスガイのやり方】

 1、頭突きで相手を怯ませます。

 2、サポーターを二名呼び出して両腕を拘束し、自分は滑車二基とワイヤー、そして縦笛を取り出します。

 3、相手の両腕に中空の滑車に繋いだワイヤー二基を取り付け、サポーターに合図を送って準備完了。

 4、縦笛による雄大な調べと共に、滑車を用いて相手の両袖を破き裂き宙吊りにします。この時自分はフィニッシュポーズをとるのを忘れてはいけません。

 【ね、簡単でしょ?】

 

 

「な、なにを……」

「ノックしろカス」

 

 まったく、海軍軍人は荒くれ者揃いとは聞いていたケド、此処までマナーに無頓着だとは思わなかったわ。

 コレは教育のし甲斐が在るというモノねぇ(ねっとり)

 

 

 

「……え、何でドアのカギを閉めるんですか? その拷問器具どっから出したんですか!? 何でにじり寄って来るんですか!?」

 

「ハハッ(高音)、お勉強の時間だよ♡」

 

「や、やめッ――ぎゃあああああッ!!?」

 

 

 

◇◇◇教育開始◇◇◇

 

 

 

『まずは火刑からいくわよー!』

『『『いぇーい!』』』

『『『ヒューヒュー!』』』

『え、うそ、冗談でしょ? ちょ、待っt<ボォオッ!!>あっつ!? 嘘だろマジでやりやがった!!?』

『さっすがボルスさん! 焼却戦隊の面目躍如ですね!!』

『えへへ……♪』

『人燃やしておいてなに和んでんの!?』

『歳の数だけ火をつける感じでいきますか?』

『いいわね、ソレ』

『でも、ウェイブ君って幾つなんでしょう?』

『多分百歳くらい』

『16! 16歳です!! ちなみに先週誕生日でした!!』

<ボッボッボッボッボッ!!>

『ああああああああああ!』

『もう火ぃつける所ないッスね』

『あら、まだ毛が残ってるわ』

『上の毛と下の毛ですね!』

『取り敢えず全身の毛を燃やしていく感じにしますね』

『いやいや! 其処はダメでしょ!? ヤメテ、局部が側にあるから!!』

<ボッボッボッボッボッ!!>

『いぎゃあああああああッ!?』

『うわっ、臭いっ!?』

『局部燃やすとこんなに臭いんですね……』

『うぅ……ちょっと換気してきます』

『消して! コレ消して早く!!』

『なんか、いっそ芸術的ですね、この絵』

『熱い!! 熱いってかもう痛い!!』

『いや……寧ろ気持ちよくなってきたかも……?(裏声)』

『気持ちいいワケあるか!! 勝手に変な声当てるな!!』

『でも言いそうじゃないですか?』

『言いそう。すごく言いそう』

『それじゃあそろそろ入刀よぉ!』

『入刀きたぁああああ!!』

『ヒャッホウ!!』

『待ってました!!』

『『『ウェイブ!! ウェイブ!! ウェイブ!! ウェイブ!! ウェイブ!!』』』

『もうよくない? ねえもう充分でしょ? やめて……そんな大きいの入んないって……』

<ズボッ!!>

『ッアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?』

 

 

 

◇◇◇To Be Continued !!◇◇◇

 

 

 

 コンコンコンッ、と強めのノックの音が三回響いた。

 時間的にエスデスでしょうね。

 

「――入るぞ」

「どうぞ~」

 

 そう言って普通に入ってきたのは、やはりエスデスだったわ。

 原作と違って抜き打ち襲撃チェックとかはしないみたいね。

 まあ原作と違ってウェイブ以外とは其処まで戦闘力に開きが無いから、やったとしたら血みどろの泥仕合になりかねないもの。

 そもそも海軍所属のウェイブ以外の能力は細部まで熟知してるんだから、必要ないってのもあるかしら。

 

 

「待たせたな。……む?」

 

 ざっと室内を見回したエスデスだったけど、部屋の中央で拘束されて三角木馬に跨っている野郎を見て眉をしかめたわ。

 まあいきなり全裸の野郎が変態倒錯プレイに勤しんでいるのを目撃したら驚くわよね。

 それも、自分の部下として招集した筈の存在が衆人環視の中そんな真似してたら驚きも一入でしょ。

 

「……何をしている?」

「ああ、彼の趣味よ。気にしないであげて」

「ふぉんふぁふぁふぇふぁいふぇふぉうッ(そんなワケないでしょうッ)!?」

 

 ハッハッハッ、何言ってんだコイツ。何言ってるか分かんねえから殴っとく。

 人と話す時はギャグボールを外しなさいって親御さんに習わなかったのかしら?

 

「ふむ……まあいいや()。お前たち、すぐに陛下と謁見するぞ」

「あら、随分性急ねぇ?」

 

 原作でも此の日程だったけれども、隊員同士の自己紹介すらせずに真っ先に即日で謁見って、かなり飛ばしてるわね。

 まあ『傀儡との公的行事なんて面倒事はチャッチャと終わらせるに限る』って意見には全面的に賛成なんだけれども。

 

「面倒事は最初に済ませる主義でな」

「そ。まあ知ってたわ」

「うむ。では制服を用意してきたのですぐに着替えろ」

 

 ああ、原作ではワンシーンしか着ていなかった一枚絵の為だけの、あの黒の礼服ね。

 第一種軍装に相当する代物なんでしょうけど、総人員10名の小隊に個別のオリジナル制服なんて予算の無駄なんじゃないかしら。

 コレが大臣閥の予算から出たものじゃあなかったら、ちょっと強めにブッ込んでた所よ。

 

 

 

 ――という感じで愚痴を心の中に秘めつつも男女に別れて着替えを。

 一名を除いてすぐに着替え終わったわ。

 特務の一種制服と違って、飾緒(参謀とかが肩から下げてる金モールの事ね)とかサッシュ(肩から斜めにかけてる帯状の飾りよ)とかのややこしい装飾がついてないから着替え自体は簡単ね。

 

 ウチは他所とは制服から違うんだけど、ソレが結構デザイン凝ってるのよ。

 第一種制服は、所謂オタクの考えるフィクション軍服のテンプレをなぞった感じで、見てくれを重視したデザイン性の高い仕様になってるわ。

 某美大落ちの軍隊と同じように、格好いい軍服を設える事でミーハーな若者に関心を持ってもらおうっていう意図があるのよね。

 此れが結構効果があるのよ。

 

 

 それは兎も角、シンプルな黒一色のスーツがイェーガーズの制服らしいわ。

 生地自体は結構良い素材使ってるし、他所の式典用の軍装と同じように特殊な縫製に危険種由来の裏地を使って強度を飛躍的に高めてあるようね。

 まあコレ着て戦う事は無いでしょうけど。

 

 

「……む? 何をしているウェイブ。遊んでないでさっさと着替えろ」

「ふふぃふぇふふぉッ(無理ですよッ)!?」

 

 おやおやおやおや。

 アタシ達が全員着替え終わったっていうのに、ウェイブちゃんってば全裸のままじゃあないの。

 まさか「俺の正装はコレです」とでも言うのかしら。

 

「――大丈夫よ、エスデス」

「む?」

「此の三角木馬はキャスターを装備出来るのよ。――イエヤス!」

「へい!」

「木馬の脚にローラーキャスターを装着してあげなさい」

「了解ッス!」

 

 コレは移動式の木馬って代物でね。

 脚にキャスターを装着する為のアタッチメントが予め備えられてあるのよ。

 ジャッキで持ち上げてキャスターを装着してあげれば、プレイの最中にそのまま移動が出来るっていう優れものなの。

 ――よし、コレで謁見しましょう。

 

「よーし、それじゃあいくわよー」

「ふふぉッ(うそッ)!? ふふぉふぇふぉッ(嘘でしょッ)!?」

 

 木馬の背を押してガラガラと車輪の音を響かせながら移動しようとする。

 しかし、其処でアタシの頼れる副官から物言いがついてしまったわ。

 

「――ドクター。流石にコレは不味いでしょう」

「あらそう? やっぱし反骨的(ロック)過ぎるかしら?」

「ええ……一応彼にも正装させてあげましょうか」

 

 そう言ってランが取り出したのは、【コテカ】だったわ。

 コテカが何かって言うと、俗に言う『チ〇ポケース』の事よ。

 勿論適切なサイズのモノをフィッティングしてあげたわ。

 流石に帝国内部にはそういう民族は現存しないけど、世界の果てに住まう原住民にとってはれっきとしたフォーマルウエアですもの。

 よって、何もおかしくないわ(断言)

 

 ……まあ、流石に彼のお仲間だとは思われたくないので、もう一つ手を加えてあげないとね。

 此処は原住民らしくボディペイントを施すべきでしょう。

 

「サヨ!」

「はい」

魂の解放的(ロックンロール)な感じでペインティングしてあげなさい」

「畏まりましたっ」

 

 筆ペンを取り出しササッと芸術的なペイントを施して貰う。

 コレ特殊なインクを使ってるから、専用の溶剤を使わないと落ちないわよ。

 描写の内容はサヨのセンスに任せたけど……あらやだ、けっこうエグイわね。

 描かれているのは、まず股間(既に陰毛は焼却済み)の上に蝶のトライバル。ドスケベな女がするタトゥーじゃないの。

 他にも要所にスケベなタトゥーを描いているわ。

 後は身体や木馬とかに「I’m Honest’s LOVER.」とか「Fuck me !!」とか、まあ文字を色々ね。一目で所属を明らかにしてるわね。

 

 ……ウン、何もおかしくないわ。

 コレで正解よ。

 謁見の場に急ぎましょうか。

 もし何か言われても「大臣の指示です」と言い張るしかないわ。

 

 実際此の部隊は大臣の私設部隊なんですもの。

 運用に関してはエスデスに一任されているけれど、人選に関しては奴さんの恣意による部分が大きいわ。

 ……と、なれば周りもその辺を忖度してくれるでしょうよ。

 

 実態がどうであれ、周囲がそうと認識してしまえばソレはもう公然の事実として扱われるの。

 まあ今更大臣の兇状に<変態ホモセックス野郎>ってのが加わった事くらい然したる問題でもないでしょ。

 

 

 

 ――さて、謁見に向かうとしましょうか。




繰り返しますがウェイブへの扱いがぞんざいですが彼に関してはアンチ対象ではありません。
あとランの名誉の為に言っておきますが、彼が常時コテカを携帯している訳ではないです。ギャグ時空ということでどうか。
一応こじつけ的には【影】の倉庫は一部全員で共有している術式の形態があり、「拷問、凌辱系道具一式」の中に入っていただけです。過去の処刑者の中には『武士の情け』として全裸にコテカ姿で召された方もいるんでしょうね。

今回の犯行に使われたモノ。
・バーナー
・ウェディングケーキ用ナイフ
・異界の超鋼製の拘束用針金
・ボールギャグ
・キャスター式三角木馬
・コテカ
・特性溶剤仕様筆ペン



追記:らんちゃんさん、誤字報告ありがとうございます。対応いたしました。
(2023/05/28)
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