憑依者はスタイリッシュなマッドサイエンティスト 作:社畜戦士
帝国の非道振りを表現する為の過去回だったはずが、ナジェンダが罷免されてた。
なにを言ってるのか分からねー(ry
まあ上でのごたごたは現場の兵卒には関係無いわ。
こんな簡単なお仕事を態々引っ張る意味も無いから、チャッチャと殲滅しましょうか。
まずはエスデスが帝具で大河を凍結させる。
此れで進行を妨げていた要害が直接相手の本陣に攻め込む事が可能になる直通経路に早変わりよ。
原作だとコレでエスデスはスタミナ切れになっていたけど、此の世界ではアタシとの鍛錬で地力が大きく向上している為そんな事も無いわ。
北方の正面部隊には氷上装備を用意してあるから、悪路にも足を取られずにスムーズに侵攻に移れるわよ。
反対にバン族の方は打って出ようにも、氷上では相応の装備が無いと滑ってとてもじゃないけど立つ事すらままならないわ。
てなわけで、北方の大河を氷結させた事で、直通で進軍可能な経路を確保出来た次第ね。
そして、其方に回した正面部隊は数の上で圧倒的に相手を上回っているから、無策で突っ込んでも負ける方が難しい状態よ。
その上相手は足場の悪さから妨害もままならない有様。
って訳でエスデスご自慢の北軍を主力にブッ込めば、余程の事が無い限りあとはサクサクいく感じね。
で、その余程の事が起きないように、アタシが東西と南で抑えに回るワケ。
まずは街道ね。
さっき此の街道を城塞に見立てたのは、『高い防御力によって高所から一方的に攻撃されてしまう』、という部分からよ。
日本の戦国時代の合戦でも似たような事例があるわね。
日本は山岳丘陵が多い地形から、合戦も平地以外でも普通に行われるのよ。
で、その場合一方が高所を陣取り陣形を組み、弓矢や投石、種子島で一方的に攻撃する事が可能になる状況があるわ。
有名なのだと織田対武田の長篠の戦かしら。
三千丁の種子島による三段撃ちばかりが先行しがちだけど、アレは色々策を弄した結果である事は見逃せないわよ。
で、そういう例にもあるように、街道を封鎖して関を抑えているバン族側は、高所から一方的に攻撃可能な状況よ。
街道の関を解放するには相応の準備がいるけど、一般兵だけでは犠牲が出過ぎるわね。
しかも、街道は崖下になっている事から相手側は関からだけでなく、隘路の崖上からも一方的に攻撃してくるんだから。
つまり、三方の上空から一方的な攻撃が加えられるという状態なのよ、此処は。
此の『相手側は高い防御力が有り、上方を占有して一方的に反撃可能』という状況を指して『攻城戦』と評しているのよ、アタシは。
そして例えは兎も角、実際に此の状況なら攻城兵器が役立つのよね。
要は、防御力の要になっている関を破壊するか、上方の敵を一掃するか。
ソレを目指すべきでしょう。
一応関の門くらいはしょうがないけど、他の設備は残すべきかもしれないわね。
電撃戦で門扉を破壊したら、速やかに関を攻略。
そして崖上まで速攻で攻め入り、関周辺を確保……って所かしら。
其の為には攻城兵器が有れば楽になるわ。
……ま、帝具だ臣具だなんてファンタジー存在がある世界観なんだし、そっちに関しては個人の携行兵器でも片が付く話なんだけどね。
って訳で東側にウチからニャウを、西側にはダイダラを派遣するとしましょう。
東側のニャウは軍楽隊という一見すれば非戦闘員に見える所属だけど、生憎と此のマッポー世界で軍属なのに戦闘が出来ない、ってのは許されないのよ。
元々の彼は楽器型の帝具持ちで、音楽を武器に戦えるっていうタイプの人間だったから、ウチでもソレを目指して部隊編成を組んだわ。
彼に与えた神器はザンクの時も使った水の神器【“治者楽水”メロディオブライフ】。
コレも魔術音楽を奏でる事で各種の能力が使えるっていうタイプの神器で、彼の元々の戦闘スタイルを変えずに戦えるようになっているわ。
そして、彼が率いる軍楽隊の部下達に持たせたのは同系統の水の神器【
ぶっちゃけメロディオブライフのデチューン版ね。
使用者に負担を掛けないで扱えるというのが神器の最大の利点なんだけど、楽器型にした以上は楽器の扱いが出来ないと意味が無いでしょ。
だから、演奏に適性のある人間、つまり楽器演奏が出来る音楽の素養が無いと扱えないという、神器にしては少し曲者の部類になっているわ。
まあ、銃砲とか弓矢とか刀剣とか、そういう武器類もその扱いに慣れていないと使いこなせないのは同じなんだし、其処は然したるウィークポイントではないでしょうよ。
ちなみに、軍楽隊なのに吹奏楽器しかないんだったら話にならないので、スーパーソニックの方は本体が楽器ではないのよ。
各種弦楽器や打楽器や吹奏楽器等、ある程度魔術的に仕上げた楽器に、その魔術音楽の威力と精度を底上げする核としての存在。
ソレがスーパーソニックの正体になっているわ。
形状はト音記号をアレンジした呪印で、各員の装備に刻み込む事で効果を発揮するのよ。
というかメロディオブライフにも装填出来るから、ニャウの方は相乗効果で威力がヤバイ事になっているわ。
西側に配置したダイダラは、普段教導隊で練兵教官を務めているけど、その職責に見合った実力を有しているのよ。
単純戦闘能力に限れば、ウチでも上位に位置するわ。
そんな彼が操るのは土の神器【“大切断”サルワの鉱斧】。
超級危険種【カオスドラゴン】の【混沌珠】を概念置換した石斧。
【秩序】に対する優勢権能を持った魔術礼装。
物理現象に対する上位概念を有しており、物理現象を強度に関わらず必ず破却可能。
それを回避するには別の理か概念で対抗するしかない。
……要は、『絶対破壊の能力を有する巨大な石斧』ってワケね。
ソレをダイダラの膂力と技巧でブン回すんだから、まあ一騎当千って奴になるわ。
配下たちには同系統の能力を有した剣、槍、銃、etcを持たせているわよ。
此方もニャウと同じくダイダラの神器のデチューン版。
寧ろ『破壊』の概念を付与する事で汎用化させたとも言えるので、ある意味ではアップグレードね。
汎用性を上げて威力を下げたって感じ。
そもそも破壊属性の概念に抗える物質なんてそうそう無いんだし、過剰な性能を扱いやすく低廉にさせたっていう、正しい意味での量産型よ。
ソレが土の神器【激化表刃“ブレイクブレイド” 】。
此方も形状は呪印で、モチーフは刃。
各員の装備に刻み込む事で効力を得るわ。
そんな攻撃力過多な両翼で左右の街道へ進軍。
魔音と破壊の競演で両街道は完全に掌握されたわ。
そうして残る後方の峻険の方だけど、此方はアタシの方でチョイと手を加えるだけでスピード攻略。
【疫病の召喚】、【疫病の到来】等で数多の病原体を範囲内に多重召喚よ。
こういうのは込める魔力量で効果が変動するものだし、アタシの無限の魔力で山岳を一瞬のうちに死の領域に変えたわ。
本来なら範囲と効力を徐々に上げていくモノだけど、多重詠唱や魔力過剰供給等の小技を盛り込んで即効性を発揮。
そしたら後は其処に潜んでいたバン族の山岳兵共は生き腐れに転生完了よ。
こうして三方を封鎖し、なんなら山岳側から病毒に侵された病原体たちがネズミ算方式で増えていくから、バン族は逃げ場も無い中で徐々に後方を占有されていく形になったわ。
そうなると段々と戦域が狭められて挟み潰しになるものだから、後は玉砕くらいしかないわよね。
其処までお膳立てすれば、後は仕上げに入るワケで。
正面側にウチからはラン率いる飛行隊、セリュー率いる鬼号連隊、ボルス率いる焼却戦隊を投入。
逃げ道を閉ざして正面から圧倒的な戦力差で踏みにじった結果、前任者共の苦戦が嘘のように即日で攻略が完了よ。
両翼の街道が物理的に閉鎖され、後方の峻険からは病魔に塗れた生き腐れが湧いて出てくる。
そして正面には絶望的な戦力差の敵軍。
……こうなると、死ぬと分かっていても目の前に向かっていくしか無いのが動物なのよね。
それはもう鴨撃ちもかくやという有様よ。
此方側の消耗はほぼゼロ。
なんせ、原作との違いとしてエスデスが意気軒昂で余力を残しているものだから。
敵が氷結した大河に入り込めば、その路面を脆くさせて氷河に叩き込むとか平気でやったわよ。
影響下の氷塊はある程度意のままに操れるくらいに能力が底上げされているものね。
その結果、その場に留まれば後方からの疫病の襲来によってリビングデッドにされるか、破れかぶれに正面から突っ込んで溺れ死ぬか、もしくは遠距離攻撃によって為す術もなく削られていくか。
死に方くらいは選べたわね。ヨカッタネ。
そういう戦り方だったもので、此方側の被害とかほぼ無かったのよ。
その被害も自称清流派(笑)のお歴々が此方の指示に従わないで抜け駆けとかした結果、此方の攻撃に巻き込まれただけですもの。
マジで無能な味方とか害悪よね。
そんなアワレな反逆者共の死に様はさておき、残るはお楽しみのお時間よ。
威北軍はエスデスの方針で、戦後の占領地での私掠行為を推奨しているのよね。
まあ現実世界でも中世とかなら普通に行われてた事だし、特に物珍しいものでもないわ。現実世界でも
現実世界でも実際に行われていたように、軍紀を遵守させるのにこの上なく便利な方策なのよ。(ロシア軍がそうとは言ってない)
荒くれもの揃いの威北軍だけど、エスデスのカリスマと、此の役得によって軍紀が保たれているのよね。
それでいて練兵にも余念が無いから、勇将強兵が揃ってるときたわ。
勿論彼女のカリスマも要素として大きいから、威北軍は将軍であるエスデスが生きている限り、死をも恐れぬ軍勢として機能するのよ。
ともあれ、そんな威北軍の為のボーナスタイム。
生き残りは嬲るし犯すし殺す。
女はマワして男は拷問。
大臣からの指示が『惨い見せしめをしろ』だったんですもの。
汚れ仕事をも厭わない威北軍と征南軍に最適な作戦目標ね。
って事で生き残りの女どもは老人以外を大体慰み者に。
男は9割を殺して残りは恐怖を伝える為の宣伝役に。
全部殺しちゃったら「見せしめ」の意味が無いもの。
生き残り(五体満足とは言ってない)には帝国の恐怖を喧伝させる為の語り手になって貰ったわ。
ちなみに殺した死体はちゃんとアタシの方でリサイクルするわよ。
資源の有効活用って大事よね。
そういえば原作ではエスデスが「より長く戦乱を楽しむ為に、敢えて恨みを煽った生き残りを放逐して戦火を燻ぶらせる」という趣向を取っていたけども、此の世界だと色々と前提が違うわ。
よって、そんな後顧の憂いになるような真似はしなかったのよ。
普通に伝達役の負け犬諸君は心をキッチリへし折って再起不能にしているから、罷り間違っても反骨心なんて持ち得ないわね。
万が一反抗を考えようものなら、即座に埋め込んだ呪詛が励起して7日7晩かけて徐々に腐り落ちるという死に様を得られるわよ。
そんな感じで、我々は帝都からの指示を迅速丁寧に熟した次第。
ところがエスデスの所とウチは兎も角、ナジェンダ麾下だった連中は奴さんを解任した事を筆頭に、その後の作戦行動に対して内心忸怩たるものがあったようでね。
一兵卒まで落ちぶれた元将軍(笑)ちゃんを旗印にして何やらコソコソと企んでいる始末よ。
まあ原作から考えると、虐殺とかが気に食わないってんで麾下部隊引き連れて革命軍に離反する心算なんでしょうね。
……散々兵の私物化について言及しておいてソレをされたら、ちょっと笑えない話になるんだけども。
ま、精々大物の逆賊として振舞ってちょうだいな。
名実が釣り合っているかは兎も角、清流派(笑)が推した実力派の新鋭が反乱軍に合流して反逆者になるんですもの。
彼女が名をあげるに従って清流派諸兄が肩身を狭くするってものだわ。
今すぐ殺しはしないけれども、ソレ以外なら何でもするわよ。何でもね。
なおナジェンダは原作通りに離反するものとする。
【疫病の召喚】。数多の病原体を保有する鼠や昆虫の群れを召喚し、一つの都市に放つ。群れに噛みつかれたり刺されたりすると自動的に即時発症する。群れの直径は最初1.6kmで、毎日1.6kmずつ直径が大きくなっていく。
【疫病の到来】。視認可能範囲に存在する生物へありとあらゆる疫病を発症させる。一度の呪文詠唱で単体ずつしか発症させられない。
【挿絵表示】
土の神器【“大切断”サルワの鉱斧】。
ダイダラの得物。ベルヴァーグの代わりに所有している。
超級危険種【カオスドラゴン】の【混沌珠】を概念置換した石斧。【秩序】に対する優勢権能を持った魔術礼装。物理現象に対する上位概念を有しており、物理現象を強度に関わらず必ず破却可能。それを回避するには別の理か概念で対抗するしかない。
外見のイメージは某型月作品に出るギリシャの大英雄の得物。別に神殿の石柱を加工したとかではないが。
黒帽子さん、誤字報告ありがとうございます。対応いたしました。
(2023/06/09)