ようこそ間違いだらけのルームシェアリングへ   作:いろはす@

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第2話:一之瀬帆波

高度育成高等学校をAクラスで卒業したオレは大学へ進み、生活費を節約するため、元同級生の一之瀬帆波とルームシェアリングを始めた。(激甘)

 

 

事前の触れ込み通り、希望する進路は叶えられたものの、発生する諸費用はすべて自己負担。もはや、毎月1日にポイントが振り込まれることもない・・・(以下省略)

 

 

 

 

 

 

 

「おかえりにゃさい」

 

 

出迎えてくれたのは、薄いピンク色のエプロンを付けた一之瀬だった。輝くようなストロベリーブロンドの髪に、その存在を主張する胸部装甲。どこから見ても、初々しい新妻である。

 

 

「お夕飯出来てるから、一緒に食べにゃい?」

 

 

「そうか・・・ありがとう。一之瀬は良い奥さんになりそうだな」

 

 

「にゃにゃん?!?」

 

 

ルームシェアということで、家事全般も交代制にしているのだが、やはり彼女は有能だった。ある1点を除いて、だが。全てをそつなく高いレベルでこなす姿は、さすが最後までAクラス争いをしたライバルだけのことはある。次の当番では、オレも少しは本気を出さないとな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ど、どう?美味しいかにゃ?」

 

 

上目遣いで不安そうに聞いてくる一之瀬。

 

 

「ああ、とっても美味いぞ。特にこの味噌汁なんか、毎日作ってもらいたいくらいだ」

 

 

オレは素直に感想を伝えた。わざわざ時間を割いて料理をしてくれた彼女に対する、最低限の礼儀だ。

 

 

「にゃにゃにゃん?!?そ、それって・・・お嫁さんにしてくれるってことだよね?」ボソッ

 

 

「ん?一之瀬?」

 

 

最後は何を言ってるのか良く聞こえなかったが、経験上、敢えて触れない方がいいだろう。

 

 

「ううん、にゃんでもないにゃんでもない!!にゃはは・・・」

 

 

いい加減、そろそろ補足説明(ツッコミ)が必要か。そう、ルームシェアして初めて知ったことなのだが、どうやら彼女、家の中では無意識に例の口調で喋ってしまうらしいのだ。初めはこちらも戸惑ったが、一度慣れてしまえばどうと言うことはない・・・と思う。たぶん、メイビー。

 

 

 

すると・・・

 

 

 

ピンポーン♪

 

 

「お届け物で〜す」

 

 

「にゃーい!」

 

 

玄関へ駆けてゆく一之瀬。いや待て、さすがにその口調で応対に出るのは痛すぎるだろ・・・

 

 

「ご苦労様です。受け取り印は此処でいいですか?はい、ありがとうございました」

 

 

が、一瞬で余所行きモードに切り替わる一之瀬。オレの心配は杞憂に終わった。無関係な第三者とのやり取りは、至極まともなのだ。解せない。

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

「ふぅ・・・」

 

 

後片付けを終え、ひと息つく。さっきから一之瀬が、もじもじしながらこっちに視線を送っている。ああ、なるほど、トイレか・・・ルームシェアリングでは、こういった何気ない気遣いも大切だ。

 

 

さて、じゃあそろそろ寝るか・・・

 

 

自然な素振りで席を立ち、寝室へ向かおうとして振り返る。耳まで赤く染めた一之瀬が、オレの袖を掴んでいたからだ。ん?トイレじゃなかったのか。

 

 

「どうした?何か用か?」

 

 

そして投下される特大サイズの爆弾発言。

 

 

「あ、綾小路君さえよければ、その・・・今夜、()()()()()()、したいにゃん?」 

 

 

「たうわっ?!」

 

 

まさかとは思ったが、聞き違いではないようだ。確かこういう時、女性に恥をかかせてはいけないとYahoo!知恵袋に書いてあったな・・・

 

 

そう判断したオレは、瞬時に最適解を口にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Yesだにゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(おわり)




【次回第3話:櫛田桔梗】

綾小路君と一緒、嬉しいなっ (腹黒)
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