マジンガーを作りたかっただけなんだゼェーーーット 作:753101938315
激マンでの永井豪先生や兜甲児をモチーフにしているのですが、個人的に自分の書く小説の主人公は自分の別側面というイメージがあるのでこの時なら俺はこんな事言わないだろと苦しむ事もありながら頑張って書いてます。
そんな作者が頭の中の妄想を捻り出しているのがこの小説です。
それではどうぞ。
マジンガーZの連載を始めてはや数週間、激はマジンガーZの人気がアンケートでトップクラスという事を知ってからウキウキで漫画に取り組めていた。
「フンフフン〜フフフフ〜♪フフフフ.....」
と、激がご機嫌にマジンガーZのOPを鼻歌で歌っていると最近雇い始めたアシスタントの男-白川賢次郎こと賢ちゃんが原稿を持って来た。
最近忙しいという激に過激が絵のタッチも似てるし描くのも早いとアシスタントにお薦めしてくれた男だ。
「激ちゃん、一通り終わったからチェックお願いしていい?」
激は嬉しそうにその原稿をチェックするとOKを返して一旦休憩を挟む事にした。
冷蔵庫で冷やしておいた麦茶を2つのコップに注いだ激は賢次郎に渡すと2人で飲み始めた。
「いやぁ、賢ちゃんをアシスタントにしたのは正解だったかもな。過激さんに本当にお世話になりっぱなしだよな、俺って...」
としょぼくれた顔をした激に賢次郎は
「激ちゃんはそういうの結構気にするタイプなんだね。オレに敬語なんて使わなくていい、お互いタメ語で話そうって言った人間には思えないね。」
そういうのは食事とかのお礼で返せばいいよ。という賢次郎の意見に相槌を打つといきなり激の携帯から電話がかかってくる。
画面にはリョースケの文字が表示されていて、アニメ関係で何かあったのかと電話に出てみる。
「はいはい、コチラ長井激ですけど何か?」
と、少し面倒臭そうな口調で話しかけると緊張した雰囲気のリョースケが話を始めた。
『激ちゃんさ、10日後って空いてる?予定があるならそれ、どうにかしてキャンセルして欲しいんだけど。』
と早口でリョースケは言ってきたが、状況の分からない激は取り敢えず何もないと返した。
「だいたい、なんだよお前そんないきなり。そっちの目的が何なのか教えてくれねぇと。」
とイラつきを抑えて激が質問するとリョースケは驚くべき事を言ってきた。
『激ちゃん.....なんと...なんとマジンガーZの試写会の日が決まった!』
「ナニーッ!それ本当か!?」
それを聞いた激はコップから麦茶が溢れたのも気にせず大声で叫んだ。
バシャア‼︎
とズボンを濡らしていくが、それ以上に興奮と喜びが優ったのか鼻息を荒くして時間などについて話し合っている。
賢次郎はいきなり激が大声を出した事や麦茶を溢した事に驚いてはいるがそれを言うに言えない空気であった。
そんな事お構いなしに激とリョースケは話し合う。
「試写会の場所って一体どこなんだ?大泉とかか?」
何故激が場所を大泉に決めつけたのかというと激は元々大泉に住んでいたのを前に今の場所に引っ越して来た。
近くに西映のスタジオがあったので激はそこだと思っていたのだ。
『いや、大泉の方じゃなくて、西映本社の試写室だってさ。銀座にある丸の内西映って映画劇場があってね、あのビルが西映本館って本社ビルで、そこでやるらしい。』
ここで激は少し違和感を感じていた。
嬉しい事ではあるが何故わざわざスタジオなどでやらずに映画劇場でやるのかという点だ。
『それ程凄い所でやるんだから、やっぱり西映の人達にアピールしたいんじゃない?有馬さんの考えそうな事だよまったくもう。』
通話が終わると激は大慌てで
「スゲーよ、賢ちゃん!マジンガーのアニメの試写会やるから2人で行こうぜ!」
と言った激に対して
「激ちゃんその前にズボンと麦茶やばい事になってるから⁉︎」
結局その事について言ってしまうのだった。
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結局賢次郎はどうしても外せない親類の用事があるらしく、欠席する事になったが激はタンスから引っ張り出してきたスーツに身を包み、リョースケと共に西映本社に向かっていた。
緊張気味の激はまるでこれから全校集会スピーチをする生徒のようにガチガチであった。
それを察したのかリョースケが取り敢えず話をしようと激に話しかけた。
「俺もそうだけど、なんと言うかさ丸の内に映画見にいく気分だよ。激ちゃんってここら辺あんまり来ないの?」
それを聞いた激はふぅ、と息を吐くとそうでもない。と否定した。
本人曰く
「俺ってあんまり外に歩き回らないタイプだし、遊びに行くなら近場で済ますからな。ここら辺にはきた事ないよ。」
と、返すと緊張がほぐれたのかいつの間にか西映本社へと到着していた。
2人は建物の中に入ると試写室である8階へとエレベーターで向かう事にした。
そして、電子音と共にエレベーターの扉が開くと、近くの椅子で有馬が待ち構えていた。
「いやー、何とか形になりました。期限的にギリギリでしたが何とか来週には放送できそうです。」
有馬がハンカチで汗を拭いながら言うと、激とリョースケもホッとして3人で談笑しながら試写室へと向かった。
ここで有馬が思い出したように切り出した。
「そういえば激先生は、OPの作詞や作曲を1人でやったのはビックリしましたよ。ミュージシャンの方も決めちゃって。そんなに拘りたかったんですか?」
その言葉に関して苦笑を返すと取り敢えず向かいましょうと激は話を逸らした。
リョースケがドアを開けると、そこにはマジンガーZの関係者がズラリと並んでいて、壮観といった様子であった。
「こっちです、長井先生、いい席とってありますよ。」
と、有馬に案内されるまま激はほぼ中央となる席に座った。
だが、周りから聞こえる声には正直な所、激でさえも苛立ちを隠せないものがあった。
「ロボットモノって古くね?」
「売れないかもだけど、プロデューサーが好きだからこんなのやってるんでしょ。」
「ダリィ、さっさと終われよ。」
小声で隣に座った有馬さんが
「すみません、長井先生。アイツらには後でキツく言っておくんで。」
と、謝罪してきたので一応激は怒りを抑えたが内心こうかんがえていた。
(こいつらのマジンガー初めて見た時の衝撃が見ものだな。)
そして、部屋が暗くなるとスクリーンに映像が映し出される。
プールが真っ二つに割れて、中からマジンガーZが出現し、パイルダーが周りを旋回する。
すぐさまイントロが流れ始めるとパイルダーが合体してマジンガーZの目に光が灯ると仁王立ちのマジンガーの前に文字が表示された。
マジンガーZ
ただそれだけで激の目からは涙が流れていた。
涙を拭ってスクリーンに注目すると主人公である兜甲児や弟の兜シローが生き生きと動いているし、敵キャラであるあしゅら男爵達の不気味さもしっかりと描かれている。
ここで不安になったのは激がこれだけは守ってほしいと監督達に口酸っぱく注意するように言っておいた所である。
それはたったの3つであり、内容としてはこんなものだ。
①パイルダーについては兜甲児や弟のシローは全く知らないものとする事
②とにかくマジンガーの巨大なサイズ感を伝える事
③作品としてはアニメオリジナルのストーリーでも良しとするので、アニメとして矛盾した所などがないようにする事
①と②は特に激が注目した部分であり、永井豪先生もパイルダーに関しては残念な所もあるが大きさに関しての演出は良いと激マンで実際に述べていた事であった。
さて、ようやくそのシーンがやって来る。
甲児が地下の研究室でマジンガーとパイルダーを発見するシーンだ。
『お爺ちゃん!』
その声と共に甲児とシローが兜十蔵に駆け寄り、瓦礫をどかす。
『こ、甲児、シロー、ワシの....ワシの大切な孫達よ...』
と、十蔵は掠れた声で必死に甲児達に何かを伝えようとする。
十蔵が地下の広場に行けと言うと甲児達はマジンガーZを発見して驚愕したのも束の間。
血を吐いた十蔵の元に急いで向かった。
『マジンガーZは、む、無敵だ。あとは、お前が....ホバーパイルダーに...頼んだぞ..』
そうして、兜十蔵は息絶えた。
自身の孫に偉大な遺産を残して。
『ホバーパイルダー、あの赤色のホバークラフトか。』
『でもさ、アニキ。あんなでっかいマジンガーZとこの乗り物の一体何が関係あるってんだよ。』
と、シローが質問するも甲児は
『バカヤロー!関係ないならわざわざお爺ちゃんが一緒に話すもんか。きっと何か関係があるはずだ。』
と、言い返してホバーパイルダーに乗り込んだ。
怖くなったのか、シローはパイルダーから離れたが甲児はコクピットのボタンやレバーを操作してみる。
フワリとパイルダーが浮上するとまだ甲児が操作に慣れていないせいかあっちこっちにフラフラと動いていくが、何とかマジンガーと合体し、いきなりマジンガーが動き始めた。
そのまま天井を破壊し、あわやシローが潰されかけるも必死に甲児は止めようとしている。
もうこれだけで激はかなり満足していた。
周りもすっかり夢中になっており、さっきまであんな事を言っていた奴らも必死に食いついている。
そのままアフロダイAがマジンガーと対峙する。
という所で第一話が終了してEDに差し掛かった。
『強き者よ 真の勇者よ 闘い終えた後で何のため流すのだろう その涙』
この曲は真マジンガーでのEDだが、流石に現代風の曲を入れたいというプロデューサー達の意向もありこの曲を採用する事となったのだ。
そして終わると、有馬さんは席を外して先程の暴言について何人か呼び出されており、内心ざまぁみろと思いながらも激は監督などに感謝の気持ちを伝えていた。
すると激の肩に手を当てて来る人物がおり、振り向くとそこには激のもう1人の親友であり兜甲児の声を担当している俳優のーーカミキヒカルがいた。
激は笑顔で再会した喜びを噛み締めた。
「ヒカルじゃねぇか!お前、相変わらずスゲェよ!俺の想像した兜甲児のまんまだぜ。」
カミキヒカルは元々オーディションを受けた中の1人だったのだが、監督が気に入ったというのと、激自身も声がピッタリだと感じたのでめでたく採用となったのだ。
「激ちゃんも久しぶり。ありがとね、主役なんてそうそう出来ないからさ。頑張るよ激ちゃんのためにも。」
と、笑顔で言ってみせるのはやはり天性の才能というやつであろうか?
そんなこんなで話し合って今夜はお開きという事になり激は帰宅する事になったが、ヒカルから放送前夜のパーティーに誘われた。
「激ちゃんもどう?実際俺って友達少ないから、話せる人もいないしさ。あのB小町のアイも来るから、来てみたら面白いよ。」
話を聞いて迷っていた激だがアイが来るのなら話は別という事でヒカルに来る旨を伝えると喜んでいた。取り敢えず帰宅しようとタクシーを拾ってウキウキで帰るのであった。
そしてマジンガーについて暴言を吐いたスタッフ達は後にこう語る。
『なんか、思い出しただけでちょっとブルっちゃいますね。』
『あの後、有馬さんにスゲー怒られたのもそうですけどあんなに衝撃的な作品その時まで見た事もなかったですよ。』
『なんだかんだでマジンガーに関わる事が出来たのって凄い自分の誇りになってますね。今でも長井先生に申し訳ないって思ってます(笑)』
不穏な感じを残して終了しましたw
最後の所についてはちょっと蛇足かなと思いましたが、一応載せておきます。気分次第で削除するかもしれないのでそこら辺はご了承ください。
何気に4000字オーバーです!
これから夏休みなので今までよりもいいペースで投稿できると思います。
それでは753101938315でした。
デビルマンを連載するか
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しろ
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しなくていい
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どちらでもいい