ポケモン廃人に転生してしまった。バトルスタンバイ 作:エンパイア
言い訳させて貰えるなら、リアルで色々あって一度心が折れました。それでも最低でもカントー編だけでも完結させようと戻って来ました。まだ不定期になると思いますがよろしくお願いします。
「これがセキチクジム……で合ってるのか?」
セキチクシティに着いてポケモンセンターでポケモンの回復をしている間にセキチクジムの場所を聞いたのだが詳しい場所は分からないと言われた。
ジムリーダーが忍者だけあってジムの場所を見つかりにくくしているのだろうか。
迷惑な話だ、と思ったが俺には原作知識があるのでアニメで見たような場所を探していると大きな屋敷を見つけたが今ままでのジムとは似ても似つかないジムだったので困惑した。
とはいえこのままでは何も進まないので引き戸をノックしてみたが反応が無くどうしようかと迷った。
確か中は忍者屋敷みたいに様々な罠が仕掛けられていた筈なので中に入りたくない。
向こうが素直にジム戦を受ける気があるとは思えないのでこちらも強行手段に出る事にした。
「フーディン、バトルスタンバイ!」
「ディン!」
「フーディン、『テレポート』でこの屋敷の最上階に移動するぞ!」
一歩間違えれば不法侵入だがノックしてもましてや罠まで仕掛けられてはこちらとしてもこのような手段を取るしかなかった。
精神修行なのか座禅を組んでいるジムリーダーのキョウの前に『テレポート』した。
「⁉︎く、曲者か、何処から侵入した⁉︎」
「……ジム戦に来ました」
「何だチャレンジャーだったか。待て、どうやってここまで来た?罠が作動したように感じなかったぞ」
「……」
やはり罠を潜り抜けてこないとダメだったかと思っていると
「そうか!拙者に気づかれる事なく、更には罠に掛かる事なくここまで来たか!お主、忍びの才能があるぞ!」
『テレポート』をしてすぐにフーディンをボールに戻したのでキョウはいい感じに勘違いしてくれた。
だが、これでフーディンを出すとバレる可能性が出たので今日のジム戦で出す事が出来なくなった。
しかしフーディンは充分役目を果たしてくれた。キョウが審判として妹のアヤを連れて来てバトルのルールを説明をした。
「使用ポケモンはお互いに2体、交代はチャレンジャーのみバトル開始」
「拙者の1体目は、ゆけ!コンパン!」
「コンパ」
「ゲンガー、バトルスタンバイ!」
「ゲンゲ」
ゲンガーは初の公式戦だがその実力は充分にジム戦で使えるレベルだ。
「コンパン、『しびれごな』!」
「コン」
「ゲンガー、地面に『シャドーボール』!」
「ゲン」
地面に撃った『シャドーボール』で衝撃波を起こし『しびれごな』を吹き飛ばした。
粉系の技は軽い風でも吹き飛ぶのでこういう方法で防御できる。
「『サイケこうせん』!」
今度は相性のいいエスパー技で攻撃して来た。ゲンガーは打たれ強い訳では無いのでタイプ不一致でも抜群の技を受けると大ダメージになるので回避する事にした。
「ゲンガー空中に飛んで避けろ」
軽い身のこなしで空中を自由自在に飛んで『サイケこうせん』を避けた。
「『ナイトヘッド』!」
「コンパン躱わせ」
こちらの攻撃を余裕で回避した。中々素早いな、と思いながらも連続で『ナイトヘッド』を指示したがこれも回避した。
今まで素早いポケモンと戦った事があったがそれと比べても回避能力が高い気がする。
「クク、コンパンの身のこなしに違和感を感じているようだな。教えてやろう拙者のコンパンの特性は『ふくがん』なのだ。『ふくがん』とは技の命中精度を上げる特性だが、何故命中精度が上がると思う?簡単な話だ、コンパンの目は特性の名前の通り複数の目が集合しておりその複数の目が相手の一つ一つの動作を細かく観察して先読みして技を当てやすくしている。
拙者はそれを回避に利用しているだけだ」
話を聞くと簡単のように感じるが、今までバタフリーや他のコンパンなど特性が『ふくがん』のポケモンとバトルした事があったがこんなに回避能力が高い個体とバトルした事は無い。
恐らく、それ用の特別な特訓をしている筈だ。
「(クッ、こんな戦法に気付けないとは俺もまだまだぬるい奴という事か…)」
思わずそう思ってしまった。だが、こういう戦法に対応出来ないと、これから先やっていけないと思いすぐに思考を切り替えた。
「ゲンガー、『シャドーボール』を準備しながら距離を詰めろ!」
ゲンガーは手の平に『シャドーボール』を作っていつでも放てるようにしながらコンパンに接近していく。
「コンパン、近づいて来た所を狙え『サイケこうせん』!」
キョウはこちらが避けれない距離から攻撃をするつもりの様だ。だが、これはコッチとしても攻撃を当てるチャンスだ。ゲンガーとコンパンの距離が縮まっていき
「コンパン今だ!」
「ゲンガー、『シャドーボール』発射!」
2つの技がぶつかり合って煙が上がった。
「コンパ⁉︎」
煙のせいでゲンガーを見失ったコンパンは慌ててしまった。
「コンパン落ち着け。煙が引いた時が勝負だ」
「ゲンガー、『あやしいひかり』!」
コンパンが冷静になる前に『あやしいひかり』で混乱状態にする。
「『シャドーボール』を連続で放て!」
混乱状態で思うように動けないコンパンに『シャドーボール』が次々と命中していき戦闘不能にした。
「コンパン戦闘不能!ゲンガーの勝ち!」
「戻れコンパン。ご苦労だった」
ようやく面倒なコンパンを倒す事が出来たが、忍者らしくトリッキーな戦いをしてくるので気が抜けない。
「煙を利用した戦法、見事であった。しかし、勝負はこれからだ!ゆけ!ゴルバット!」
「ゴルバ!」
「ゴルバット!『エアカッター』!」
「バァァー!」
「ゲンガー!『ナイトヘッド』!」
「ゲンン!」
先程のように2つの技がぶつかり合って煙が上がった。
「ゴルバット、『くろいきり』だ!」
煙のせいでゴルバットを一瞬見失った隙をつかれ『くろいきり』を使われゴルバットを完全に見失った。
「これぞ忍法霧隠れの術だ」
ただの『くろいきり』だと思ったがこのままではまずいので霧を晴らす事にした。
「真下に『シャドーボール』!」
衝撃波で霧を吹き飛ばし、ゴルバットの姿が見えたが、
「ゴルバット、『エアカッター』だ!」
キョウは霧を吹き飛ばしたのと同時ぐらいに攻撃を指示して来た。こちらは霧を吹き飛ばす為に地面に攻撃する為どうしても隙が出来てしまう。
『エアカッター』がゲンガーに命中して隙が出来ると
「『くろいきり』」
再び『くろいきり』で姿を隠してきた。厄介な戦術だが、何度も同じ手が通用するぬるいトレーナーだと思われるのは心外だ。
「ゲンガー、『のろい』!」
ゲンガーの体が黒く光り出すとゲンガーは苦しそうな顔をした。次の瞬間、黒い光がゲンガーの体から抜け出て『くろいきり』に向かっていった。
「その光の方向に『シャドーボール』!」
「ゲンー!」
『のろい』はゴーストポケモンの体力を半減して相手に呪いを掛け毎ターンダメージを与える技で必中なのだ。
相手を呪う為に光が向かった方向に必ずゴルバットがいるので、すかさず『シャドーボール』を指示した。
狙い通りゴルバットに『のろい』と『シャドーボール』が命中した。
「『エアカッター』!」
しかし、ゴルバットは耐えて反撃して来た。『のろい』の代償で体力が減少したせいか避ける事が出来ずゲンガーが戦闘不能になった。
「ゲンガー戦闘不能!ゴルバットの勝ち!」
「ご苦労だった、ゲンガー」
初の公式戦でいい働きをしてくれた。ゴルバットの体力は『のろい』のダメージも合わせて残り半分以下ぐらいだ。
「パルシェン、バトルスタンバイ!」
「シェェェン!」
「ゴルバット、『エアカッター』だ!」
「バァト!」
体力が少ないせいか『くろいきり』でこちらを惑わせないで攻撃して来た。
「パルシェン、『つららばり』!」
「シェン!」
こちらも特性『スキルリンク』により五連射された『つららばり』で反撃する。三発は『エアカッター』と相殺されたが、のこりの二発はゴルバットに向かって行く。
「『はがねのつばさ』で弾き返せ!」
しかし、ゴルバットは翼を硬化させて跳ね返して来た。
「躱わせ!」
咄嗟に回避を指示した。パルシェンは貝らしく地面を引きずるようにして避けた。
「特性『スキルリンク』は確かに厄介な特性だが、弱点は連射させる技の一発一発の威力の低さだ。跳ね返すのは容易い」
まさか『スキルリンク』にこんな弱点があったとは思わなかった。しかし、俺も何も考えずいた訳ではない。
「もう一度『エアカッター』だ!」
「パルシェン、『つららばり』“改”だ!」
先程と同じ様に技を撃ち合うがさっきとは違うところがある。
それはパルシェンの放った『つららばり』が一つの巨大なつららになっている事だ。
特性『スキルリンク』は確かにゲームでは強いが、現実ではどこまで通用するか心配になった俺は前にオコリザルと一緒に実家に転送した時にこの戦術を特訓して欲しいと頼んだのだ。
この戦術はポケスペのシンオウの図鑑所有者ダイヤのドダイトスの戦術だ。
多くの葉っぱで相手を攻撃する『はっぱカッター』をたった一枚の葉っぱに集約する事で技の威力も速さも段違いになるという戦術だ。
かなり苦労した様だがパルシェンは見事に習得した。『スキルリンク』で五連射されるのを一発に集約された巨大な『つららばり』“改”が『エアカッター』を撃ち破りゴルバットに命中して戦闘不能にした。
「ゴルバット戦闘不能!パルシェンの勝ち!よって勝者トバリシティのシンジ!」
「見事なバトルだった。これが拙者に勝った証ピンクバッジだ」
ゲームではジョウト地方の四天王になっているだけあってかなりの強敵だったがなんとか勝てた。