ポケモン廃人に転生してしまった。バトルスタンバイ 作:エンパイア
兄貴とバトルをしたその日は、早めに休み特訓に備えた俺はまず兄貴に協力してもらい、ストライクとブーバーをハッサムとブーバーン進化させた。
いよいよ特訓開始だ。ブーバーンはグレンジムでの感覚を思い出しながら『かえんほうしゃ』を撃ち続けている。そのお陰か、徐々に『かえんほうしゃ』の威力が上がって来ている。
ニドキングとジバコイルは、ジバコイルの『エレキフィールド』で威力の上がった『10まんボルト』をお互いに撃ち合い、ブーバーンみたいに強い『10まんボルト』を撃つ感覚を覚えてから『10まんボルト』の練習をしている。
ドダイトスとドサイドンは重量級ポケモンなので、何があっても押し負けない身体を作る為、相撲を取るようにぶつかり合っている。
フーディンとゲンガーはスピードアップの為に鬼ごっこをする様にお互いを追いかけたり、追いかけられたりしている。
ハッサムは俺が教えたヒワダジムのジムリーダーのツクシのストライクが使っていた『つるぎのまい』を防御に使う戦術を会得しようと、『つるぎのまい』を舞い続けている。
コノヨザルとガルーラは技なしで殴り合って接近戦の特訓をしている。
パルシェンは『つららばり』“改”を撃つ際に一瞬だが溜めが必要なので、その溜めを作らず撃つ練習をしている。
俺は全員に目を光らせて、疲労がピークになった者は休憩させたり、行き詰まった者には俺なりにアドバイスをして、余った時間はチャンピオンズリーグ、四天王やチャンピオンのバトルを見てトレーナーとしての目を鍛える。
偶に兄貴に、
「特訓のし過ぎだ。お前もポケモン達も休め」
と言われ、無理矢理休まされる事になったりするが、特訓そのものは順調だ。
後は、兄貴の時間が空いている時はフルバトルをまたしてもらっている。
最初の方はやられぱっなしだったが、最近ではかなり戦えるようになった。
そして、
「ドダイトス、『ハードプラント』!」
「ドォォダァァ!」
「ウキャ〜」
「ゴウカザル!」
ドダイトスの渾身の『ハードプラント』を受けたゴウカザルは戦闘不能になり、兄貴の全てのポケモンは戦闘不能になった。
リーグまであと一ヶ月となった所で初めて兄貴に勝つ事が出来た。
「まさか、こんなに早く負ける事になるなんてね。随分と腕を上げたな、シンジ」
「まだまだ足りない所だらけだ」
「……お前はこれからなんだから急ぎ過ぎるなよ」
「分かってる。ただ、現状に満足したくないだけだ」
兄貴に勝てた事は嬉しいが、兄貴に勝てても肝心のリーグで負けてしまったら無意味だ。
練習で100回勝っても、本番の一回で負けてしまったらなんの意味もない。
だからこそ、残った時間も慢心せず特訓を続ける。
「ゲン!ゲンゲロゲェ!」
「ゲンガーどうしたんだ?」
ゲンガーが何かを伝えようとするが、俺はフロンティアブレーンのリラみたいにポケモンの言葉が分かる訳では無いので、何が言いたいのかは分からないが、何か慌てているのは分かる。
「シンジ⁉︎卵が光ってるぞ!もしかしたら、孵るのかもしれない!」
「なんだと⁉︎」
それは一大事だ。何故なら、卵から孵ったポケモンは最初に見た相手を親と思う事が有るからだ。
原作ではトゲピーが卵の本来の持ち主だったサトシではなく、最初に見たカスミに懐き、結局カスミのポケモンになった。
なので、俺が最初に見られる相手にならなければならないので急いで卵の所へ行く。
卵の元に行くと光りが強くなり、そして、
「リュウ」
卵が孵り、ミニリュウが生まれた。早速、図鑑で確認すると
ミニリュウ特性『ふしぎなうろこ』
技『まきつく』『にらみつける』『しんそく』
もしかしたら、特性が『だっぴ』かもしれないと不安になったが、しっかりと『ふしぎなうろこ』だった。
しかも、タマゴ技の『しんそく』まで覚えている。卵をくれたワタルには感謝だ。
「リュ!リュウ!」
ミニリュウは俺に見せつける様に『しんそく』を使ってみせた。卵はアニポケのジョウト編のヨーギラスで分かる様に、卵の状態でも外の状況を分かる時があり、もしかしたら俺達の特訓を見てやる気になっているのかもしれない。
バトルが苦手だったり、臆病な性格で無い事に満足し、早速ミニリュウに特訓をつけようと思っていると、
「シンジ、分かってると思うけど、まだ生まれたばかりなんだから特訓は程々にね」
「……分かってる」
「よし。じゃあ、まずはミニリュウにご飯をあげないとね」
俺の考えを分かってるのか、兄貴は釘を刺して来た。確かに生まれてすぐにバトルの特訓をさせるのは無茶だったなと思い、取り敢えず兄貴の言う通りミニリュウのご飯の準備をして、それから特訓の事を考える事にした。