ポケモン廃人に転生してしまった。バトルスタンバイ   作:エンパイア

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カントーリーグ一回戦

 いよいよ、カントーリーグの始まりだ。開会式が終わり、リーグの受付へ行き対戦相手とフィールドが決まる。

 フィールドは水のフィールドで対戦相手はアキラというトレーナーだ。

 確か、原作でサトシを倒したサンド使いだった筈だ。このサンドは特訓で苦手な水を克服して泳ぐ事も出来た筈だ。

 俺の出すポケモンは水のフィールドでのバトル経験のあるジバコイル、パルシェン、そして空を飛べるゲンガーの三体だ。

 ちなみにミニリュウも水の適性が有るが、流石にリーグに出すには不安が残るので、今回のリーグは出す予定は無い。

 

 俺の試合の前に、サトシが同じ試合会場でバトルするので観る事にした。

 対戦相手は原作通りコームというマジシャンの様な奴だ。

 

「キングラー!君に決めた!」

 

「コキィィィ!」

 

「いけ!ナッシー」

 

「ナァァシィィ!」

 

 これは少し驚いた。原作では進化前のクラブを出したのにも関わらず、今出したのは進化系のキングラーだ。

 どうやら原作よりも強くなっている様だ。試合自体はキングラーだけでコームのナッシー、シードラ、ゴルバットを倒した。サトシの圧勝だ。

 そもそも、試合中に進化したとはいえクラブにやられたのだから、最初からキングラーになっている状態なのだから当然の結果だった。

 

 改めて考えると手持ちに加えた事も無ければ、バトルした事も無いクラブをこの大舞台で出した原作サトシも使えなければ、そんなサトシにやられたコームも使えない。

 それとも、クラブが使える奴だったのか、いや多分全てそうなのだろう。

 何はともあれサトシは二回戦進出だ。

 

 そして、いよいよ俺の番になった。

 

『さあ、いよいよ本日最後のバトルは別地方から参加のシンジ選手!対するは猛獣使いのアキラ選手だ!」

 

「先攻はシンジ選手、バトル開始!」

 

「ジバコイル、バトルスタンバイ!」

 

「ジバババン!」

 

「いけ!サンドパン!」

 

「サァァンド!」

 

 アキラはいきなり相棒のサンドパンを出して来た。相性は悪いが、このフィールドとアキラのサンドパンの戦い方に対する考えがある。

 

「ジバコイル、『ラスターカノン』!」

 

「ジバン!」

 

「サンドパン、水に潜って躱わせ!」

 

「サン!」

 

『なんと!アキラ選手のサンドパン、苦手な水を物ともせず泳いでいるぞ!」

 

「見たか!俺のサンドパンはサンドの時から特訓に特訓を重ねて苦手な水を克服したんだ!」

 

 ドヤ顔で自慢するアキラだが、その事は知っているし、そうして水に逃げる事も想定内だ。

 

「ジバコイル、フィールドに『10まんボルト』!」

 

『なんと、シンジ選手じめんタイプに効果のないでんき技を指示した!これはミスか!』

 

「へっ、初心者か。このバトル貰った!」

 

「ぬるいな。よくサンドパンを見てみるんだな」

 

「何だと⁉︎サ、サンドパン!」

 

 サンドパンは『10まんボルト』のダメージを受けていた。ニビジムでのサトシのピカチュウVSタケシのイワークで分かる様にじめんタイプでも体が水で濡れていれば、でんき技は効く様になる。

 アキラもまさか苦手な水を克服したら、でんき技が効く様になるとは思いもしないだろ。

 

「クッ、サンドパン、浮島に上がるんだ!」

 

「逃すな!連続で『10まんボルト』!」

 

 サンドパンは泳げる様になったが、みずタイプみたいに速く泳げる訳では無い。

 サンドパンが浮島に上がるよりも早く『10まんボルト』が命中し戦闘不能になる。

 

「サンドパン戦闘不能!ジバコイルの勝ち!」

 

『なんと、シンジ選手苦手なじめんタイプを相手に一方的に勝ってしまった!』

 

「……戻れ、サンドパン」

 

 いきなり相棒がしかもダメージを与える事も出来ずにやられたことに動揺を隠せないアキラだが、頭をブンブンと振って気持ちを切り替えている。

 

「まだまだこれからだ!いけ!スピアー!」

 

「スピィィィィ!」

 

 アキラの二体目は空を飛べるスピアーだ。どく技はジバコイルに効果がないがどんな考えがあるのか。

 

「スピアー、『ダブルニードル』!」

 

「スピィ!」

 

 スピアーは『ダブルニードル』をジバコイルに当てる為に此方に接近して来る。

 ギリギリまで引き付けて、

 

「今だ!『でんじは』!」

 

「ジバ!」

 

 まだジバコイルが野生でレアコイルの時にやられた様に、攻撃が当たる寸前にカウンターの要領で『でんじは』を当て、スピアーが麻痺状態になり動きが止まった隙に距離を取る

 

「ジバコイル、スピアーの上を取れ!」

 

「させるか!スピアー、いけ!」

 

 ジバコイルにスピアーの上を取る様に指示するが、アキラも負けじと指示する。しかし、麻痺状態のスピアーは思う様に動けず、ジバコイルが上を取る事に成功した。

 

「『ラスターカノン』!スピアーを水のフィールドに叩き落とせ!」

 

 真上からの『ラスターカノン』を受けたスピアーはそのまま水のフィールドに落ちた。

 

「スピアー、飛ぶんだ!」

 

「ジバコイル、『10まんボルト』!」

 

 スピアーが飛ぶ前に『10まんボルト』が直撃する。水のフィールドに落ちたせいで体が濡れているので、よりでんき技が効く様になりスピアーは戦闘不能になった。

 

「スピアー戦闘不能!ジバコイルの勝ち!」

 

『ジバコイル、殆どダメージを受けずに二連勝だ!アキラ選手は後一体、もう後がないぞ!」

 

「いけ!ギャラドス!」

 

「ギャラァァァ!」

 

「ギャラドス、『はかいこうせん』!」

 

「ギャアア!」

 

「ジバコイル、『10まんボルト』!」

 

「ジババ!」

 

 アキラは焦ったのか、いきなり『はかいこうせん』を指示して来た。ワタルの影響なのかカントーの多くのトレーナーが『はかいこうせん』を決め技にしているが、俺から言わせて貰えばぬるい。

 タイプ一致でも無ければ、特攻の低いギャラドスの『はかいこうせん』はジバコイルの『10まんボルト』に撃ち破れて、ギャラドスに『10まんボルト』が命中する。

 効果抜群で四倍ダメージのでんき技を受けたギャラドスは一撃で戦闘不能になった。

 

「ギャラドス戦闘不能!ジバコイルの勝ち!よって、勝者シンジ選手!」

 

『決まったぁぁ!シンジ選手、ダメージを受けずに勝負を決め、見事二回戦進出だぁ!』

 

 アキラの相棒ポケモンを知っていて、その戦い方も知っていて対策を立てたとはいえ、ここまで一方的に勝てるとは思わなかった。

 自分で思っていた以上に強くなったみたいだ。

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