ポケモン廃人に転生してしまった。バトルスタンバイ   作:エンパイア

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カントーリーグ三回戦

 三回戦に進出した俺はリーグの受付で次の対戦相手とフィールドが決まるのを待っていた。

 次の対戦相手はタイキと言うトレーナーでフィールドは氷のフィールドだ。タイキは一回戦だけじゃなく、二回戦も戦闘不能のポケモンを出さず勝ち上がったトレーナーだ。

 

 タイキの一回戦と二回戦をパソコンで調べると、一回戦は草のフィールドでウツボットとオニドリルで、二回戦は水のフィールドでヤドランとバタフリーで勝ち上がっている。

 三回戦は氷のフィールドなので、飛べるオニドリルやバタフリー辺りが出て来るかもしれない。

 もしくは、氷のフィールドはみずタイプのポケモンが出がちなので、ヤドランも出て来るかもしれない。

 色々考えて、俺が出すポケモンはパルシェン、ジバコイル、ゲンガーの三体だ。

 

『さあ、三回戦第二試合はシンジ選手VSタイキ選手だ!両選手とも一回戦、二回戦ともに一体も戦闘不能出さず勝ち上がった実力派のトレーナーだ!』

 

「先攻はシンジ選手、バトル開始!」

 

「パルシェン、バトルスタンバイ!」

 

「シェェェン!」

 

「いけ!ヤドラン!」

 

「ヤァァァド!」

 

 ヤドランは特殊型の方が多く、更には特防より防御が高いのでパルシェンでは不利と判断し交代する事にした。

 

「戻れ、パルシェン。ジバコイル、バトルスタンバイ!」

 

「ジバババン!」

 

「ヤドラン、『あくび』!」

 

「ヤァァドォォ!」

 

 ヤドランは欠伸をすると、泡の様な物が沢山飛んできた。触れるとジバコイルはウトウトし始める。

 

「ジバコイル、『エレキフィールド』を展開して地面に体を着けろ!」

 

「ジババ!」

 

 『エレキフィールド』でジバコイルを眠り状態になるのを防ぐ。更にでんき技の威力も1.3倍になる。

 

「『10まんボルト』!」

 

「『ねっとう』!」

 

 『10まんボルト』と『ねっとう』がぶつかり合うが、『10まんボルト』が押し勝ち、ヤドランに『10まんボルト』が命中する。

 しかし、『ねっとう』とぶつかり合ったせいで、『10まんボルト』の威力が削がれたのでヤドランは耐えた。

 

「戻れ、ヤドラン」

 

 ヤドランを戻してきたが、ジバコイルを相手に最初に交代しなかった事から、恐らく残りのポケモンもジバコイルとは相性が悪いのだろう。

 

「いけ!オニドリル!」

 

「クエェェェ!」

 

 タイキの二体目はオニドリルだ。でんき技は効果抜群だが、オニドリルはじめん技の『ドリルライナー』を覚えられるので気をつけなければならない。

 

「ジバコイル、『10まんボルト』!」

 

「ジババン!」

 

「オニドリル、『こうそくいどう』!」

 

「クェ!」

 

 オニドリルは素早さをぐーんと上げ『10まんボルト』を回避した。

 

「ジバコイル、回転しながら『10まんボルト』!」

 

 ジバコイルはコマの様に回転し、その動きに合わせて『10まんボルト』が広範囲に展開した。

 オニドリルは避けきれず『10まんボルト』が命中した。

 

 これは、サトシがDP編で編み出したカウンターシールドという攻撃と防御を同時に行う戦術だ。と、言っても、全く同じという訳では無い。

 サトシのカウンターシールドはブレイクダンスをして、その動きに合わせて技を広範囲に展開するのだが、俺のカウンターシールドはブレイクダンスをしない。しかし、大事なのは回転だ。

 技を広範囲に展開出来るだけの回転力があれば、ブレイクダンスにこだわる必要は無い。

 どちらかと言うと、ガラルチャンピオンのダンデが真似したカウンターシールドに似てるかもしれない。

 

「オニドリル、下だ!『ドリルライナー』!」

 

 カウンターシールドの弱点に気付かれた。カウンターシールドは真上や下からの攻撃に弱い。

 オニドリルは嘴にじめんタイプのエネルギーを纏い、回転しながら地面スレスレを飛行をしてこっちに突っ込んで来る。

 

「ジバコイル、上昇しろ!空中から回転『10まんボルト』」

 

 空を飛べるジバコイルだから出来る、空中から地上を攻撃する空中のカウンターシールドを指示する。

 二度目のカウンターシールドを受けたオニドリルは戦闘不能になる。

 そして、『エレキフィールド』が終わってしまった。

 

「オニドリル戦闘不能!ジバコイルの勝ち!」

 

『シンジ選手、技に動きを加えた戦術で見事オニドリルを倒しました!今大会、先に戦闘不能のポケモンを出したのはタイキ選手だ!』

 

 最初に倒れたのはタイキのポケモンだが、カウンターシールドの弱点にすぐに気付いたり、判断が早かったりする辺り一回戦や二回戦の相手よりもずっと強い。

 

「いけ!ヤドラン!」

 

「ヤドォォォ!」

 

 タイキは再びヤドランを出して来た。何か突破する方法でも考えたのかもしれない。

 

「ヤドラン、『あくび』!」

 

「ヤァドォ!」

 

「ジバコイル、『エレキフィールド』!体を地面に着けろ!」

 

「ジバン!」

 

 再び『あくび』をして来たので、此方も『エレキフィールド』で眠り状態になるのを防ぐ。

 

「そう来ると思っていた!『ねっとう』!」

 

 眠り状態を防ぐ為、フィールドに体を着ける行動をしているので、次の行動がワンテンポ遅れていまい、ジバコイルに『ねっとう』が直撃してしまった。

 

 しかも、運悪く『ねっとう』の追加効果で、ジバコイルは火傷状態になってしまった。

 こんな簡単に火傷状態になってしまうとは、やはり『ねっとう』は強い。

 

「戻れ、ジバコイル。ゲンガー、バトルスタンバイ!」

 

「ゲンゲェェェ!」

 

 火傷状態のジバコイルを戻し、ゲンガーを出す。

 

「ヤドラン、『サイコキネシス』!」

 

「ヤドォ!」

 

「ゲンガー、急上昇して『サイコキネシス』の攻撃範囲から逃げろ!」

 

「ゲェン!」

 

 ひこうタイプ並の飛行速度で上昇し、『サイコキネシス』を回避する。

 そして、この高さを利用する事にする。

 

「重力を利用をして急降下しろ!」

 

 重力に逆らわず、真下に降下する事でゲンガーは通常より速いスピードを出し、一気にヤドランとの距離を詰める。

 

「『シャドーボール』!」

 

「『サイコキネシス』!」

 

 同時に技を発動するが、落下の勢いが加わった『シャドーボール』のスピードは速く、『サイコキネシス』がゲンガーに命中するよりも早く、『シャドーボール』がヤドランに命中する。

 ジバコイルとのバトルでダメージを受けていたヤドランは戦闘不能になった。

 

「ヤドラン戦闘不能!ゲンガーの勝ち!」

 

『タイキ選手、早くも残りポケモン一体だ!ここから逆転出来るのか!』

 

 実況が煽ってくるが、タイキは無反応でヤドランをボールに戻した。その顔には先程までの覇気はない。勝負を諦めてしまった感じがする。

 

 まだ、決着がついていないのに諦めるなんて使えない奴だな。と、思いつつも、それも仕方がないと思う自分がいた。

 恐らく、タイキはゲンガーが『みちづれ』を覚えていると思っているのだろう。

 

 『みちづれ』とは、発動すると相手の攻撃技で戦闘不能になると、攻撃してきた相手も戦闘不能にする技だ。

 公式ルールでは、お互い残りポケモンが一体の時に『みちづれ』などの技で同時に戦闘不能になった場合、技を使った方が負けになるが、俺はまだ三体残っている。

 そして、俺のゲンガーは『みちづれ』を覚えている。つまり、タイキはもう詰んでいるのだ。

 

 『ちょうはつ』で『みちづれ』を使えなくしたり、ゴーストタイプのポケモンで『みちづれ』の効果を受けなくするという方法もあるが、あの反応だと最後のポケモンは『みちづれ』を回避出来るポケモンではないのだろう。

 

 実力があるので、勝負の行方を分かってしまうのだろうが、手加減はしない。

 それがバトルの礼儀だ。

 

「……いけ!マルマイン!」

 

「マルルル!」

 

 タイキの三体目はマルマインだ。まだ、『エレキフィールド』が残っているので、でんき技の威力が上がっているので、本来ならマルマインが有利だ。

 

「マルマイン、『あまごい』!」

 

「マルルゥ!」

 

「ゲンガー、『ヘドロばくだん』!」

 

「ゲンン!」

 

 マルマインは『ヘドロばくだん』を受けながらも、『あまごい』を発動した。

 

「『かみなり』だ!」

 

 雨が降っている状態での『かみなり』は必中であり、更には『エレキフィールド』で威力も上がっている。

 

「『みちづれ』!」

 

 やられる可能性があるので『みちづれ』を指示した。そして、ゲンガーは戦闘不能になり『みちづれ』が発動してマルマインも戦闘不能になった。

 

『決まったぁぁ!シンジ選手、見事四回戦進出だ!負けてしまったタイキ選手ですが、意地をみせてシンジ選手も初めて戦闘不能のポケモンを出しました!』

 

 

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