ソードアート・オンライン・アゲイン ∼今度こそ君を……∼   作:八鍵 嘯

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基礎レクチャー

 どうにかアスナを説得した俺は、その後一旦アスナを最寄りの町《トールバーナ》に送り一日休ませた。

 そして、今日。場所は迷宮区。現在俺はアスナとパーティーを組んで、基礎的な戦闘技術のレクチャーをしている。

 

「だいぶパリィやブロックも上達してきたな。どうだ、やってみると全然違うだろ?」

 

「ええ……。余裕ができるから視野も広がるし、それによって精神的な緊張も減るってわけ……ねっ!」

 

 レクチャーを始めてから数時間。戦闘中に会話が出来るほどの余裕があることからも分かる通り、アスナは俺が教えたことをドンドンと吸収していき、そして使いこなしていた。

 

「じゃあ、スイッチ行くぞ!」

 

「了解」

 

 アスナが相手モンスターの棍棒を跳ね上げた時を見計らって、

 

「スイッチ!」

 

 すかさず俺がアニールブレードを切り込む。

 モンスターはその急激なアルゴリズムの変化についていけず、面白いほどに攻撃が通り、ポリゴンの欠片を散らして消えた。

 

「スイッチももう完璧だな。戦闘自体にも余裕ができたおかげで、今じゃもう息だって乱れてない」

 

「そうね。それにこのレイピア。昨日まで使っていた《アイアン・レイピア》とは全然違う……」

 

 今アスナが使っているレイピアは、ドロップ品の《ウインドフルーレ+4》。俺が適当なプレイヤーの店で見繕ったもので、強化を進めれば三層の中盤までは使えるだろうという優秀な武器だ。

 

「だろ? 武器は特に重要だ。アイアン・レイピアの使い捨てじゃ、どんなに頑張っても三層以降の戦闘では殆ど意味ないしな」

 

「それもそうよね、今回ので痛感したわ」

 

「そりゃあ良かった」

 

 効率ごり押しな理論ではあったが、何とかここまで納得してくれたアスナにほっとしつつ、俺はアニールブレードを左右に振り、背中の鞘に戻す。

 

「で、どうするのよ」

 

「どうする……とは?」

 

「だって、コレ」

 

 そういって、アスナがソレを見る。

 

「ああ。コレね」

 

 俺もアスナの視線を追うようにして、目の前のソレを見上げた。

 

「ボス部屋だけど? それがどうかしたの?」

 

 それは、俺が四日前に見つけていたボス部屋の扉だった。

 俺はさりげなくアスナをこの場所に誘導していた。

 

「ボス部屋よ!? 今までずっと見つかってなかった!」

 

「実はさ、今朝知り合いの情報屋からメッセージが届いてさ……曰く『ディアベルって奴がボス部屋を発見したらしいゾ。どうせキー坊は攻略に参加するつもりダロ? 明日の夕方、トールバーナの広場で《第一層フロアボス攻略会議》を開くらしいゾ』とのことだ」

 

 その情報にアスナは数秒固まり、

 

「……何よそのしゃべり方、それもメッセージで」

 

 そう突っ込んだ。

 

「それには俺も同意する」

 

 もちろんこのメッセージの主はアインクラッド一の情報屋《鼠のアルゴ》だ。

 

「ともかく、明日はその攻略会議に出よう」




第五目標:ボス攻略会議*■$△@%¥♯○

追記:次回は十四日の午後七時。
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