ソードアート・オンライン・アゲイン ∼今度こそ君を……∼ 作:八鍵 嘯
その場合でも、内容自体は変わりませんのでご安心を。
「……らあっ!」
《ホルンカ》の西にある森の中。
村から少し離れた場所まで来ていた俺は、体長一メートル半ほどの捕食植物、《リトルネペント》との戦闘の真っ只中だった。
ネペントがその口から腐蝕液を噴射するための
俺は初期装備の剣、《スモールソード》を肩に担ぐようなモーションをする。すると、一瞬の間もなく刀身が薄水色に輝き、ソードスキル《スラント》が発動した。
弱点である茎に剣が直撃し、ネペントはHPを失い、爆散した。
一体辺り二十秒という、異常なペースで俺は次々とリトルネペントを葬っていた。
それから十五分後、十一匹目のネペントを倒した俺は、レベルアップのファンファーレを聴き流しながら、それらしい素振りで辺りを見渡していた。同時に発動しているスキルは《
ネペントを探すためではない。理由は──
突如、背後からパンパンという手をたたく音が聞こえて来た。
俺は、少し驚いた風に目を瞠らせる。
「あ、ゴメン。驚かせちゃったね。……今の、レベルアップでしょ? ずいぶんと早いね」
「そんな、いうほどじゃないよ」
目の前に現れた真面目そうな少年は、俺と同じ片手用直剣に
「君も《森の秘薬》のクエをやってるのか」
「うん、そうだよ。まさか、僕の他に人が既にここに来ている事には驚いたけどね」
少年は、俺から二メートル程のところで立ち止まる。
「ああ、それは俺も思っていたよ。でもまあ、《森の秘薬》のクエは片手剣士に必須のクエだという事も含めると、未だに二人なのが少ないともいえる気がしなくもないがな」
「まあ、あんなことがあったんだ。急に受け入れられる人の方が極僅かでも仕方がないよ。……あ、そうだ! このクエ、よければ協力してやらないかい?」
少年は、あたかも今それを思いついたかのように提案してきた。
「でも、これは一人用のクエストだったはずだけど……」
俺はその提案がワザとだという事を既に知っている。いや、正確にはこの世界での目の前の少年の考えていることは分からない。だが、現在俺が過去に通った実体験が殆どそのまま繰り返されているこの世界で、目の前の少年のこれから行う行動がかつての世界と同じな可能性は極めて高い。
「そうだけど、《花つき》はノーマルを狩れば狩るほど出現率が上がるだろ。二人で乱獲した方が効率がいいじゃないか」
「ああ、確かにそうだな。パーティーは……いらないか?」
「そうだね、君が先にここを使っていたんだ。君が先にキーアイテムを取ればいい。その代りに、そのまま確率ブーストがかかったまま二匹目が現れるまで手伝ってくれないか」
「それでいいな」
こうして、俺と少年は協力関係を結んだ。
「そうだ。僕の名前は《コペル》。少しの間だけど、よろしく」
「俺は《キリト》だ。よろしく、コペル」
「……キリト……あれ、どっかで…………」
コペルのつぶやきを確認するように聴いていた俺は、
「気のせいだろ? それか人違いだ。さ、頑張って狩っていこうぜ、コペル」
コペルにそう答えてた。
俺は、かつて最初に俺を殺そうとし者と、狩りを再開した。
第一目標:クライン達の先導(継続中)
第二目標:コペルの殺人と死亡の回避(開始)