ガンダムビルドダイバーズ Episode:Fairy 作:セルフィア
第1話〜ガンダム、大地に立つ〜
ある1人の高校生がゲームショップから大きなゲーム機器を抱えて出てきて早々に家へ帰ると説明書を手に取って重要事項説明欄を見ていた。
次世代型ゴーグルVRにはセキュリティシステムおよびセーフティ機構が徹底されており、セーフティ機構である強制ログアウト機能はダイバーの心拍に異常があった際(尿意など)に自動的にログアウトする機能が搭載されている。(自分のスマホと連携する事で電話が2分間鳴り続けてたりすると通知が来る様にする事も出来るらしい。)
「金額は張ったけど、春休みを全部使って爺ちゃんの旅館手伝ったお陰で無事買えたんだよなぁ…」
おっと、まだ自己紹介がまだだった。俺の名前は
今日は待ちに待ったGBN初ログインの日。学校帰りに幼馴染である
[アカウントを登録して下さい]
「えっと?全身触って身体情報登録と通知メールのアドレス登録…そういやこれってアドレスだけは先に登録出来たんだよなぁ。」
19時に同時にログインしようと綾香と話してたのに、このままじゃ間に合わないな…アカウント名は後からでも変えられるっぽいしカタカナにすればいっか。
「これで良しと!いざ行かんGBNへ!」
[welcome to GBN!]
「へぇ!これがフルダイブシステムによる感覚か!思ってたより自由度が高いし動きやすいな。」
ログインゲートを潜った先でハルトが見たのは中央の受付の上部に救援募集や経験値アップのクエスト一覧・様々な世代のキャラの衣装を着たダイバー・貯めたポイントをパーツや衣装に変換できるショップが並んでいた第一センターだった。
「俺のは…初期ダイバー衣装か?早いとこ違う衣装欲しいし練習も兼ねてチュートリアルでも受けてこようかなぁ。」
ちなみにこの世界ではレベルという制度があり経験値を積んでレベルを上げていくと受けられるクエストが増えたり色々と優遇される事もあるらしい。
今現在のハルトのレベルは初期のレベル1でチームを作れるようになるのがレベル2、高ランカーと呼ばれるのがレベル5からで人口の2割にも満たないと言われている。
「確か自分のステータス見るのは、利き腕を横に流すか[システムコール]って叫ぶか設定できたよな?やってみるか…」
「システムコール!」
その言葉と同時に視界にウインドウが現れ自分のマニー・レベル・搭乗機体のパラメーターなどが表示されていた。
「おぉぉぉ!!!これだよこれ!ネットの世界って感じがする!」
「なーにを1人で盛り上がってるんだか…所で、晴翔だよね?」
「ん?そうだけど、そういう君は…綾香か!」
「ここで本名出さないでよ!こっちではアヤって名前にしたんだから。」
「真面目だな、俺は本名をカタカナにしただけだけど。しかもアヤって普通に呼ばれてないか…」
「呼ばれてるけど!別に本名じゃないから良いじゃん。そんな事より早速フレ登録してミッション受けない?」
「お、それもそうだな。そんじゃ送るから登録よろしく!」
そうしてフレ登録をした2人はチュートリアルミッションである[ジム3機の撃墜]を選択、格納庫へと転送される。
「「これが…俺(私)のガンダム…」」
見上げた先には素組のフリーダムガンダムと同じくこちらも素組のガンダムF91が格納庫には収められていた。
「装備は…これしかないもんなぁ。グランドスラムの他にもっとストライクの武装積んでくれば良かったか?」
「私が言うのもアレなんだけど、今日が初出撃なんだから使いやすいシンプルなので良いんだよ!」
「それもそうだな!よし、行くか!」
ステータス画面を操作してコックピットに転送された2人はモニターでお互いを確認しつつ出撃ゲートへ自動で移動、出撃シークエンスが始まる。
「ハルト、フリーダムガンダム!行きます!」
「アヤ、ガンダムF91。出ます!」
カウントが0になった瞬間にカタパルトが動き出しゲートから放り出されバーニアを展開。
予め読んでいた説明書の通りコンソールを弄って武器の出し方などを確かめ試し打ちとして近くの木に標準を定め赤ロックに合わせると同時に引き金を引く。
動かない的だけあって命中した木はエフェクトとなって消えたのを見届けると近くで同じ事をしていたアヤに声を掛ける。
「うん、この感じなら大丈夫そうだな。アヤも大丈夫そう?」
「問題なし!ヴェスバーの可動域も確かめたしそろそろ本題に入ろうよ〜」
「そうだな。確か、索敵の仕方は左から3番目のアイコン押して…これだ!右斜め前方からジム3機!」
「了解!援護よろしく!」
「こう言うのは火器が多いF91が後衛でフリーダムが前衛じゃないのか?ってそんな全力でバーニア噴かすなよ!距離が開く!」
目視で確認できる範囲にジムが入るのに合わせてビームライフル・ビームバズーカ・ヴェスバー2丁をフルバースト、勢いよく1機のジムを爆散させると戦闘モードに入った2機のジムが左右に離れ両側から放たれた実弾バズーカに反応が遅れてしまいガンダムF91の持っていたビームバズーカが被弾してしまう。
「うわぁ!」
「ほら言わんこっちゃない!これでも食らっとけ!」
右手に見えたジムがビームサーベルを抜いてガンダムF91に突き立てようとしていたが、その間に割って入りこちらもビームサーベルを抜刀しつば競り合うとピクウスを連射して頭部に損傷を与えて怯ませ逆手に持ち替えたビームサーベルで下から振り上げてジムを両断する。
「後1機!アヤ行けるか⁉︎」
「勿論!てぇりゃぁぁぁ!」
最後のジムが放ったビームをビームシールドで防ぎながら強引に押し倒し抜いたビームサーベルを胸部に突き立てバックステップで後ずさると爆発が起きる。
[quest clear!]
「「お、終わったぁぁぁ。」」
クエスト完了を知らせるエフェクトが出た瞬間ファンファーレが鳴り響いたと同時に2人とも喜びのあまり上空に向けてビームライフルでビームを打ち上げていた。
「後は格納庫に転送されれば終わりなんだけど、採集クエストじゃない限りエフェクト表示後30秒で転送されるはずなのに…」
「もう30秒経ってるよね…?なんで…⁉︎」
「それはこういう事だからなぁ!」
いるはずのない第三者の声が聞こえたと思うとこのエリアを囲ってるドームが不可解な揺らぎが起き消失、ガンダムF91の背後に現れたギラーガが両手のビームサーベルを左右に振り抜きヴェスバーが爆発しその衝撃で前のめりに倒れ込む。
「え?ミッションエリアなのに⁉︎」
「違う!理由は分からないけど、ミッションエリア設定が解除されてるんだ!逃げるぞ!」
倒れ込んだガンダムF91を庇うために突如現れたギラーガに向けてピクウスを連射しつつ腰から抜いたビームサーベルを振り下ろしビームサーベル展開中の右腕を斬り落とすが、その後ろから飛び出してきたジェノアスによって持っていたビームサーベルは宙を舞っていた。
「もう1人⁉︎それどころか5人いるのか…」
「コイツ!俺の腕を!」
「初心者に腕を取られるなんて言葉通り腕が落ちたんじゃねぇか?」
「誰が上手いこと言えって言ったよ。まぁ良い、不意打ちで仕留め損ったが一つ選択肢をやる。ここで大人しくやられて俺らに経験値を寄越せば悪いようにはしないがどうする?」
「その前に、1つ確認していいですか?」
「なんだ?冥土の土産に聞いてやる。」
「なんで俺らみたいな初心者を狙ってるんですか?貴方達のレベルなら違うエリアだと思われるのですが?」
「お前分かってないな、俺らはな楽してレベルを上げたいんだよ。初心者相手なら確実に勝てるし時間は掛かるが安心って訳だ。」
[ハルト、これって初心者狩りってやつだよね…]
[あぁ、しかも複数人っていう余計にタチが悪い。]
「大人しくこのクエストの報酬は渡すので見逃してもらえたりは…」
「それは出来ない。こんな報酬よりキルポイントの方が高いしな!」
(逃しては貰えないか…アヤと2人で逃げるにはどうする?ここは賭けだけどやってみるか?)
接触回線でアヤの方を見ると同じ意見になったみたいで静かに頷きそして口を開く。
「分かりました…大人しくやられ…てたまるか!アヤ!」
「うん!」
その言葉と同時に右に避けたフリーダムの背後からガンダムF91のビームライフルからビームが放たれる。
〜〜〜
時を同じくして2人が戦っているエリアから少し離れたバトルゾーン入り口近くでバトルが終わるまで見張りをしていたザクⅢの元へ一機のガンダムが訪れていた。
「なぁ、この奥の探索をしたいんだが入っても良いかい?」
「悪いがそいつは出来ないな。しかも、こんな所に高ランカー様が何のようだ?」
「探し物をしててね。だが、そう言われてしまうと入りたくなってしまうね。」
「この奥に探すような物は無かったと思うが…」
「まぁ、それは君たちには縁がないものかもしれないけど俺には必要な物だからさ。よくよく考えたらここはフリーバトルエリアだし散策だけなら許可取る必要ないや。それじゃ。」
「待てって!通せないって言ってるだろ⁉︎今この奥で初心者狩りしてるんだから…あ。」
「アハハ!なるほどね、だから頑なに入れてくれなかったのか。ならなおさら行くとしようかねぇ。」
「なんでだよ!お前アレか?あいつらの友人か何かで助けようとしてんのか⁉︎」
「違うねぇ。別に俺は正義の味方ごっこをしに来たわけじゃないし、その人たちの知り合いでもない。」
「じゃぁ、なんで行きたいんだよ?初心者狩りじゃ無さそうだし…」
「これ以上話すのは時間の無駄だな。初心者狩りでしか勝ち星を得れないくせにさぁ!」
ザクⅢの手に持っていたザクマシンガンが目の前のガンダムに銃口を向けようとした瞬間、左手で抜いたビームサーベルがザクⅢを頭部から真っ二つに斬り裂いていた。
〜〜〜
抵抗を続けていた2人だったが機体を動かしたばかりなのもありフリーダムはバックパック・ビームサーベル2本・ビームライフルを破壊されガンダムF91の方もヴェスバー2丁・ビームライフル・ビームシールドを失っており最後の抵抗としてぶん投げたグランドスラムも容易く弾かれ彼らの後方に突き刺さる。
「手こずらせやがって…」
「5人を相手にここまで抵抗したのは褒めてやるけどな!」
「クソ…武装が…」
「もう動けないよ…」
先程腕を斬り飛ばしたギラーガとその相方らしいジェノアスがフリーダムとガンダムF91にビームサーベルを後もう少し動かすとコックピットを直撃するぐらいの位置に突き刺しており動くこともままならない。
「それじゃ俺たちの経験値のために!」
ビームサーベルを持った手を動かそうとした瞬間、ハルト達の前方に1機のガンダムが歩いてきた。
「見つけた!しかし2人相手に5人とはなぁ。それは面白くない。うん、こっちに着いた方が面白そうだ!」
そう言うと深めのフードを被った青年風ダイバーのガンダムがビームサーベルを抜剣、自分達の機体に突き刺していた獲物を本体ごと薙ぎ払い2機が消えていく中で放たれたリーダー格と思われるダイバーのレイダーガンダムのゲロビにも臆する事なく向かっていくとゲロビ中の頭部にビームサーベルが突き立てられ瞬く間に落ちていく。
「こんなもんか…初心者狩りをしてる奴らはこんなんで満足してるかと思うと反吐がでる。」
その言葉はとても冷たく聞いていたこちら側も仮想空間の中なのに背筋がぞっとする程だった。
「おっと…まだ2匹残ってたか。ログアウトしよう思えば出来たのにさ、それともアレか?倒されたリーダーの仇でも取ろうっての?初心者相手に片腕持ってかれるぐらいの腕で?」
「う、五月蝿い!おい!俺は右から行くからお前は…」
左、とでも言おうとしていたのかブーストを吹かそうとしていたジム(TB仕様)はいつの間に抜いたのだろうか先程の自分から離れていったグランドスラムを持っており投げつけられたそれは狙い違わず胸部を貫通しており近くの木に見せしめのように突き刺さる。
「ははは!相手が悪かったなぁ!考え方は悪くないがそれが通用するのはLV.3までだ。俺に通じるわけないだろ?」
「つ、強い…なにあの人…」
「レベルは…5⁉︎俺たちにみたいな初心者じゃお目にかかるのもレアに近い人がなんで⁉︎」
2人が驚きを隠せないでいると最後の1機を葬り去った青年風ダイバーがコチラに振り向く。
「この感じだと俺の探してる物は無さそうだな…っと、そこのお二人さん意識は保ってるかい?」
「は、はい!大丈夫です、えっと…」
「助けていただいてありがとうございます!でもなんで来てくれたんですか?」
ハルトの言葉に被せてアヤが言葉を畳み掛ける。
「あー正確には君たちを助けに来た訳じゃなくて探し物をしに来たんだけど結果的には助けた感じかなぁ。」
「「探し物?」」
「そう、探し物。まぁもう関係ないしこの話は終わり!そんな事より君たちは今日が初ダイブだったみたいだね?初回からこんな思いをしたのにこういうのも可笑しいけど、より良いGBNライフを過ごしてくれ。」
そういうとログアウトしたらしくガンダムの姿がゆっくりと消えていった。
「なんか色々と凄い人だったね…」
「そうだな、でも強かった。俺もあんな風になりたい!」
「私も!それなら道は決まったね!」
「あぁ!まずレベルを上げてチームを結成する所から!頑張ろう!」
「おー!でも今日は疲れたからもうログアウトしようよ…転送されるまでのカウントも出てきたし…」
「また明日からだな…今日はこれで解散で。」
格納庫へ転送されたタイミングで2人ともログアウト後、ゴーグルVRを外しそのままベットで横になると同時に睡魔に襲われ眠りにつくまでそう時間は掛からなかった。
こうして俺たちのGBNライフの幕が開いたのであった。
ガンダムビルドダイバーズ Episode:Fairy1話投稿しました!
今ビルドファイターズは書いてるんですけど、ダイバーズの方も書いてみたくなってやってみました。
更新速度などはファイターズと変わらず1〜2ヶ月ごとだと思いますが読んで頂ければ幸いです。