ガンダムビルドダイバーズ Episode:Fairy   作:セルフィア

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第4話〜漆黒を掻き消す光〜

[なぁおふたりさん、今日は暇かい?]

盗賊退治から次の日のお昼頃、前日盗賊退治でフレンドになったアックアからのメッセージから始まった。

 

「アックアさんからメッセージ?」

「私の所にも来てたー!なんだろうね。」

「今のところは暇ですよっと、もう返信きた…アックアさん何やってる人なんだ?」

 

「私たちと同じ学生だったりして!」

「だとしたらリアルで会ってみたいな。さてと、内容は…」

[俺のフレンドが連戦ミッションをやりたいそうなんだが、これが4人からじゃないと受注出来なくて経験値も良いからサポートとして来て欲しい。]

 

「アックアさん…まだあれから1日しか経ってないのにクエストに誘ってくれるぐらい信用してくれてるのか…」

「え、もしかして晴翔泣いてるの?いくら友達が少ないからって…」

「失礼な!俺だって友達いるわ!恭弥だろ?後…」

 

「もういいよ…ハグしてあげるね。」

「どへぇ⁉︎と、とにかくアヤも参加で良いんだよな?」

「良いよ!準備してこよっと、10分後にロビー集合で!」

「はいよ。あの装備引っ張り出してくるか。」

 

10分後〜

 

「ようおふたりさん!昨日ぶりだな。」

「「こんにちは!」」

「元気が良いのは最高だ。早速だがコイツが俺のフレンドで今回のクエストをやりたいっていう…」

 

「お初にお目に掛かります。ヤマトです、以後お見知りおきを。」

「ヤマトってGBNランキング2の人と同じ名前ですね!」

「確かに…ステータスも非表示だしもしかして…」

 

「あ?あぁ!チャンプと同じ名前にしたかったんだけど流石に恐れ多くてね。2位の人なら良いかなって。」

「「2位の人に失礼な気が…」」

「はは…よく言われるよ。アックアさん…」

 

「悲しそうな顔をすんじゃねぇよ!ったく、すまねぇな。昔からこういう奴なんだ、ステータスも恥ずかしいんだとよ。あまり詮索しないでやってくれ。」

「まぁ、アックアさんがそういうなら。」

 

「それで!どういうミッションなんです?」

「助かる。詳細はこれさ。」

1〜4のエリアごとに複数のターゲットを殲滅し最後にボスを討伐すればクリア、各エリアごとに格納庫で補給や武装を選択できる。

 

「各エリアごとに休めるのは嬉しいな。」

「補給もね!行きましょう!」

話しながらフレンド登録をした4人は格納庫へと移動し各々自機の前に立つがハルト以外の3人はフリーダムの近くに集まっていた。

 

「わぁ!ハルト、何この装備の量は!」

「ん、姉貴の上司?の娘さんがモデラーさんらしくてな。俺がGBN始めたのを知ったらこれ使ってくれって送ってくれたんだ。」

「見た感じ元の使用者が居たんじゃねぇか?」

 

「僕もそう思う。特にこの近接仕様の奴は武装が左側に寄ってるって事は左利きの人が使ってそうだし。」

「そう、なのかな?今度聞いてみよ。取り敢えずはこの左利き仕様のソードパックで。」

 

[システムオールグリーン、カタパルト接続、パックはソードを選択します。フリーダム、発進どうぞ。]

機械音声に従いランプの点滅と共にフリーダムを発進させる。

「ソードフリーダム、ハルト。行きます!」

 

「え、何その音声!良いなぁ!」

アヤが何かしら叫んでいたがハルトの耳には届いておらず同じようにゲートから放り出された。

 

「ヤマトさんの機体は…ゲルググ?」

「しかも長距離戦仕様だ!カッコいい!」

「そうかな?ありがとう、敵影あるよ。」

 

「おし!俺とハルトが前衛、アヤとヤマトがその援護な!突っ込むぞ!」

「「はい!」」

「あぁ!」

 

空間の歪みと共に現れた10機のザクⅡが各々の獲物を構えてこちらと同じようにブーストを吹かしながら迫ってくるのに合わせて、クロスボーンガンダムX1はビームサーベルをソードフリーダムはシールドの折りたたみ式ソードを展開し前衛のザクⅡとぶつかり合う。

 

続けて現れたザクⅡにはF91がヴェスパを乱れ打ちゲルググ(長距離戦仕様)は両手で構えた大型スナイパーライフルで前衛が戦いやすいようにザクⅡたちの武装を積極的に狙ってくれていた。

 

「ヤマトさん射撃の腕が凄いな…武装だけを撃ち落としてる。」

「アイツ本来は陰からひっそりと狙うスタイルだったんだがな…何があったんだ?」

「え?そうなんですか?でも、強い…」

 

そうしてる間にも最後のザクⅡをアヤのF91がビームサーベルで胴体を突き刺しトドメを刺す。

[ステージ1clear!]

 

再び格納庫へ転送された4機のステータス画面に回復まで10分の表記がされておりどうやら各ステージごとに10分は休憩が取れるらしい。

「2人ともお疲れ様。」

「ヤマトさんこそ!さっきの戦闘見ました!」

 

「射撃のセンス、お見事でした。だけど、アックアさんから聞いたのですが本来は正面に立たないタイプだとか?」

「喋っちゃったのか、ほらアレだよ。正面から戦いたくなったんだよ。」

「そうなんですか?うーん。」

 

「ハルト何か言いたげだね?」

そうしてうちに休憩が終わったらしく出撃OKの通知が届きコックピットに転送、そのまま出撃しステージ1と同じようにゲートから飛び出した4機は先程と同じように前衛後衛に分かれ戦闘を開始する。

 

「次は…ノワールストライカーにマガノイクタチストライカーが合わさったやつか。クセがありそう、だ!」

迫り来るストライクダガーをマガノイクタチで挟み込みエネルギーを奪い取り右肩のアンカーをストライクダガーに突き刺しそのままアンカーを引っ張り他のストライクダガーに叩きつけ体制が乱れた所をF91のフルバーストで纏めて撃ち落とす。

 

「アヤ、ナイススイッチ!」

「ハルトも誘導ありがと!」

「へっ仲が良い事で。」

「ホントにね、羨ましくなってしまうよ。」

 

9機目を倒し最後の10機目をアックアのクロスボーンガンダム X1が背中の大剣を取り出して頭部から両断し爆発が起こる。

[ステージ2clear!]

 

ステージ2まで終わり折り返し地点でまた休憩時間を得た4人はフリーダムの元に集まっていた。

「剣が7本のセブンソード、さっきのクロノイクタチ、次は射撃仕様のアサルトで行こうかな。」

 

「良いんじゃない?その次はソードランチャーエール全部盛りのパーフェクトパックだね!」

「今のところどれが使いやすいとかあんのか?」

「うーん、どれも前の所有者の癖っていうのかな?重心の取り方が難しくて…」

 

「それはログアウトした後に改修すれば良いと思うよ。ほら、そろそろ時間だよ。」

流石に3回目はみんな慣れて来たのか無言で出撃し同じように現れたリーオーと戦闘を開始する。

 

今回のハルトのストライカーパックは手持ち式のビームバズーカにノワールストライクEのビームピストルに加えバックパックに大口径のビームキャノンを2門携えた重量系のパックとなっていた。

 

エネルギー充填完了の通知と共に放たれたビームの渦はビームサーベルを持っていたリーオーを蒸発させるとその勢いのまま上空へ薙ぎ払う。

「くっ!このバズーカ重い!マズイ!」

「おっと、そう簡単には落とせないよ。」

 

ハルトのフリーダムを挟み込むように現れたリーオーがビームアックスを振り下ろそうするがその間に割って入ったゲルググ(長距離戦仕様)がパンツァファウストを撃ち放ち右側の機体を落とすと左側の機体には手持ちのスナイパーライフルで撃ち落とす。

 

「ヤマトさんありがとうございます!」

「気にしなくていいよ。続けて行こう!」

そうして残った1機をビームピストルで乱れ打ち穴だらけになったリーオーが揺らいで消えていく。

 

[ステージ3clear!]

最後の補給となった格納庫でみんな一息ついていた。

「次でラストか…長いような短いような。」

「2人ともありがとね。ここまでついて来てくれて。」

 

「大丈夫です!良い経験値になってますんで!」

「そう言ってくれると嬉しいよ。」

「なーにをしみじみしてるんだか。最後のステージ行くぞ!」

 

出撃ゲートから放り出された4機の目の前にはエリアボスとして通常のサイズより大きめのクィンマンサが待機していた。

「「で、でかい…」」

「相手にとっちゃ不足はねぇ!行くぞ3人とも!」

 

「「「はい!」」」

後衛として他の機体より後方に待機していたゲルググ(長距離戦仕様)が手に持っているスナイパーライフルで関節部を狙うがアイフィールドに弾かれてしまう。

 

「アイフィールド⁉︎」

「なら近接で直接!」

クロスボーンガンダムX1が大剣を構え懐に潜り込み振り上げるがそれは大剣ごと機体を捕まれ上空にぶん投げられる。

 

「力もある⁉︎」

「こんな奴どうしろって言うんだよ…」

「火力があるはずのヴェスパも弾かれちゃう!」

 

「考えろ…考えろ…原作では⁉︎実弾…ヤマトさん!」

「任せろや!コイツでも喰らってなぁ!」

「ん?まぁ良いか、腕に邪魔されちゃ行けねぇからな!アヤ!」

「はーい!」

 

左右からクロスボーンガンダムX1とF91が挟み込み中心に道を作り更にその後方からパーフェクトフリーダムが頭部メガキャノンを撃ち放ち目を眩ませその隙に懐近くに潜り込んだゲルググ(長距離戦仕様)が両手に持ったパンツァファウストを肩付近に叩きつけアイフィールド発生器をひしゃげさせる。

 

「これでビームは防げないはずだ!」

「ハルト!やっちまえ!」

「はい!アグニフルバースト!」

 

地面に支えを打ち込みその場に自らの機体を固定、エネルギー充填の終えたアグニから撃ち放たれたビームは狙い違わずクィンマンサのコックピットを貫きホログラムとなって消えていった。

 

「終わった、のか?」

「勝ったー!」

「2人ともお疲れさん、助かったぜ。」

 

「今回はハズレか…」

「ヤマト?どうした‥⁉︎」

本来ならここで格納庫へ自動転送されるはずなのだが2分ほど待ってみても転送されず、目の前の時空に亀裂が入る。

 

「はーい、お疲れさん。経験値は貰っとくから帰りな。」

「あぁ⁉︎何言ってやがんだ!てかどうやって入って来た!」

「何って…アンタも知ってるんじゃないか?コイツのこと。」

 

亀裂から現れようとした機体に向けアックア自身の言葉と同時にクロスボーンガンダムX1の大剣を振り折ろうとした瞬間、弾き飛ばされる。

 

「アックアさん!」

「コイツは…ハルト!アヤ!気をつけろ!」

「この力…ディスターティドディールか!」

「ディス…なんだって⁉︎」

 

「最近GBNを騒がしているコアチップの事でね、ガンプラのコックピットの位置に埋め込んで読み込まれる事で使用出来るようになってシステム上はトランザムのような特殊モードとして扱われるからエラーが起きることもなく使えて機体の性能が3倍にもなるんだ。」

 

「チートじゃないか…」

「ズルすぎ!」

弾き飛ばされたクロスボーンガンダムX1を踏みつけた事で全身が顕になった機体は全身が黒で塗装されたジェガンだった。

 

「特に特別な武装は付いてないのにアックアさんのクロスボーンガンダムX1を弾き飛ばした?」

「起動するだけでもオーラで飛ばせるのか…思いの外強いなって、ハルト!あぶねぇ!」

 

「ヤマトさん⁉︎」

通常のビームライフルから放たれたチャージ済みのアグニに匹敵する威力のビームがハルトのフリーダムに直撃する直前、ヤマトのゲルググ(長距離戦仕様)に突き飛ばされ爆発が起こる。

 

「まずは1人。次はさっき斬りかかってくれたクロスボーンガンダムかな!」

「やられてたまるかってんだ!ヤマトの仇打ちもしないといけないしな!」

体制を立て直したクロスボーンガンダムX1が逆手に持ったビームサーベルで突き立てようとするがそれはジェガンのシールドに防がれてしまいシールド内蔵のミサイルによって頭部が吹き飛ぶ。

 

「「アックアさん!」」

「ガッ⁉︎なんつー威力だ…どうするか、ん?ヤマトの反応がある?」

先程のゲルググ(長距離戦仕様)が爆発を起こした地点に視線を送ると武装を失いボロボロになっているがまだ健在のゲルググ(長距離戦仕様)に亀裂が入り外装?が崩れ落ち中から純白のトランジェントガンダムが姿を現す。

 

「あーあ…外装崩れちまったじゃねぇか、クソが!あの野郎、何が楽な仕事があるだ!めんどくせぇ案件投げて来やがって!」

「「ヤマトさん…?」」

「ヤマ、ト?」

 

トランジェントガンダムの背中の翼から射出された6基のGNウイングビットがジェガンの周囲を取り囲みビームを放つ。

「なんなのコイツ⁉︎」

「こっちのセリフだ!お前さんがいなければこの話は終わりだったのに。」

 

ジェガンがトランザム並みのスピードでトランジェントガンダムに接近しビームサーベルを振り翳してくるがそれをギリギリのタイミングで躱し続け後ろに回り込むとNGNダガーを首にねじ込みそのまま捻り上げ頭部が宙を舞う。

 

「強い、それにあの機体って。」

「あぁ、2位の機体だ。確か名前は…」

「「トランジェントザイン…」」

「なんでこっちはあの力使ってるのに一撃も加えられないの⁉︎」

 

「そりゃ、お前と俺とじゃ持ってる力が違うんだよ。そんな力に頼ってるようじゃな!」

頭部を失ったジェガンがZZのハイパービームサーベルに匹敵する威力を持ったビームサーベルを振り回すがトランジェントザインにはかする事なく正面から蹴り飛ばされる。

 

「さてと…お、運営の奴らは仕事がはやいな。お前のアカウントは登録させてもらった。1年ぐらいはBANされるだろうから反省してこい!」

「い、嫌だ!せっかく楽しめると思った…」

 

のに、と言いたかったのだろう。言い終わる前にトランジェントザインのGNパイルバンカーの穂先がジェガンを貫いていた。

ホログラムとなって消えていったジェガンを尻目にヤマト?から通信が入る。

「っと、こんなもんか。まずは色々と話したい事があるけど何から話そうか…」

 

「なぁ、お前さんヤマトだよな?それにしては…」

「うん、分かってる。それから話そうか。確かにこれはヤマトのアカウントだ、けど俺もヤマトなんだよ。」

「2位と同じ名前、ですよね?」

 

「そうだ。俺とこのアカウントの奴はリアルの双子でな、俺自身は紛れもなくランキング2位のヤマトだ。何故かアイツもヤマトで始めてやがったけど。」

「戦闘スタイルに関しては?」

 

「あいつはアックアさんの言う通り元から積極的なタイプじゃなくて、俺が自身が隠れてでも戦える戦闘スタイルを教え込んだ。」

「ヤマトさんはなんでこんなことを?」

 

「チャンプに言われたんだよ。このGBNを守るのは運営だけじゃない、上位ランカーもその役割を果たすべきだってな。俺は柄じゃないから断ったんだが、バトルに負けて今回の仕事を請け負ったんだよ。」

「「負けたんだ…」」

 

「けど、お前さんはなんで俺の知ってるヤマトのアカウントで入れてるんだ?認証の問題が…」

「だからそれは最初にも言ったろ?双子だって、身長も声質も俺が抑えれば殆ど一緒だからこそゴーグルVRも騙されてるんだよ。本来ならBAN行為だけど、こういう特例処置もチャンプからの案件からチャラって事。」

 

「通りで言葉遣いが所所荒かったり俺の呼び方が最初違ったり使ってる機体も違ったんだな…」

「違和感しかないじゃないですか…」

「よくその状態で私たちを巻き込みましたね。」

 

「面目ない…」

「アックアさんも騙してた事は悪りぃと思ってるよ。あいつにも謝っとく。」

「「は、はぁ…」」

「なぁ、2人とも。GBNは好きか?」

 

「「好きです!」」

「そっか!こういう事ならこの仕事も悪くねぇかな…さてそろそろ報告しに帰らないといけないから行くわ。アックアさんとは今度さしで戦ってみたいね。」

 

「2位には勝てる気がしないが、ぜひお手合わせは願いたいもんだ。」

そうして、ゲームクリアの表記とともにロビーに転送されたのち早々にヤマトは消えていった。

 

「俺も今回は落ちようかね。」

「そうですね…」

「疲れちゃった…」

 

「そういや、2人は今度のイベントは参加するのか?」

「「イベント?」」

「そうだ、1週間後にイベントエリアで春のプルーマ祭りがな!」

 




3話から1ヶ月ほど開きましたが4話投稿です!

最近ウルズハントにハマってて弄るガンプラも殆ど鉄血しか使ってなかったです。近々モンキーロディを作りたいなと…

今回の機体紹介!
トランジェントザイン(軽装備)
武装:GNウイングビット×6、GNパイルバンカー、NGNダガー×2
SP:???
ランキング2位ヤマトの使用機体。本来なら武装はもっと多いが偽装する関係上武装を絞る必要があったため軽装備仕様となった。
戦闘スタイルはビットで翻弄させて自身も接近しパイルバンカーで貫くスタイルをとる。
射撃戦も出来なくはないがゲルググ(長距離戦仕様)のように元から射撃戦仕様でなければ標準合わせるのに苦労するそう。
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