横島の兄は多重転生者   作:バビルメイクライ

4 / 8
第4話、妖刀から霊刀へ

潜在能力を解放する修行を終えても妙神山での修行は、しばらく続き、老師から武術と仙術も教わることになった。

 

斉天大聖老師が直々に教えてくれた様々な技や術は、これからの為の力となるだろう。

 

全てを身に付けた後に妙神山を降りることになったが、充分な成果があったので足取りは軽かった。

 

GSとしての仕事も再開していき、様々な悪霊や悪質な妖怪を退治する日々を過ごす。

 

持ち霊として頑張ってくれている竜崎霊華さんにプレゼントをしようと思った俺は、幽霊も着れる服である織姫の服を購入することにした。

 

エクトプラズムを特殊加工した糸で織った織姫の服は、安いものでも1着数百万円はするようだ。

 

どうせなら良い服を頼もうと思って数千万で織姫の服を何着か購入し、プレゼントしておくと物凄く喜んでくれた竜崎霊華さん。

 

いつもテニスウェア姿だった竜崎霊華さんが洋服や着物に着替えて楽しんでいる姿を見ると、此方も嬉しくなってくる。

 

女性にプレゼントをしたのは初めてだったが、竜崎霊華さんの嬉しそうな笑顔が見れたのなら、プレゼントをして良かった。

 

クリスマスが近い時に洋服を着た竜崎霊華さんと一緒に町を歩いていると、同じく町を歩いていた忠夫とおキヌちゃんと出会う。

 

竜崎霊華さんがテニスウェアじゃない服を着ていることに驚いていた忠夫とおキヌちゃんに織姫の服について教えておくと、羨ましそうにしていたおキヌちゃん。

 

それを見て、何か考えているようだった忠夫は、おキヌちゃんへのクリスマスプレゼントを考えていたのかもしれない。

 

後日、おキヌちゃんが巫女服ではなく洋服を着て嬉しそうにしている姿を発見。

 

おキヌちゃんに話を聞いてみると、どうやら忠夫が織姫のところまで行って洋服を貰ってきたようである。

 

忠夫に飯を奢る時に、それについて話を聞いてみたが「ババアは嫌だ」と頭を抱え始めた忠夫。

 

どうやら織姫が美しい女という情報に釣られて織姫の元まで行ったら、実際の織姫は老婆だったようだ。

 

長年機織りをやっているなら、どんな美女でもいずれは老婆となるだろう。

 

一族で最も美しい女が長となり、世俗を捨てて険しい山で機を織り続けているという情報だけで突っ走った忠夫が悪いな。

 

まあ、おキヌちゃんにしっかり織姫の服をプレゼントしたのは良いことだ。

 

織姫の服は幽霊じゃなくなっても着れる服なので、無駄にはならない。

 

今度飯を奢る時は、忠夫が食いたいものを好きなだけ食わしてやるとしよう。

 

ある日、妖刀シメサバ丸という妖刀の除霊を頼まれることになったが、除霊した後の刀自体は好きにして構わないらしい。

 

刀剣類に取り憑いている悪霊は気合いが入っているものが多いので、此方も気を引き締めて除霊する必要がありそうだ。

 

妖刀シメサバ丸を一旦自作の霊符を貼った箱に封印しておき、その間に身を清めて此方も気合いを入れておく。

 

霊符を剥がして箱から出した妖刀シメサバ丸は鞘に納まっていたが、鍔に目玉と口があって人語を喋ることも可能だった。

 

「拙者を除霊することなど許さぬぞ!」

 

そう言ってきた意思を持つ妖刀であるシメサバ丸は念波で人を操ることもできるようで、此方を操ろうと念波を送ってくる。

 

そんな妖刀シメサバ丸の念波を跳ね返し、逆に此方から念を送り込んでいくと苦しんでいたシメサバ丸は鍔を震わせていた。

 

「ぐわあああああっ!や、やめろおおおおっ!」

 

叫び出したシメサバ丸に容赦なく念を送り込んでいき、シメサバ丸を浄化していくと、鍔にあったシメサバ丸の目玉と口が少しずつ消滅していく。

 

「こんなところで拙者が消滅するなどおおおおおっ!」

 

その言葉を最期に、妖刀シメサバ丸の鍔の目玉と口が完全に消滅。

 

浄化が終わり、霊的な存在が消滅した妖刀シメサバ丸には、意思など存在していなかった。

 

これで妖刀シメサバ丸の除霊が完了したので、今のシメサバ丸は単なる刀となっていたようだ。

 

刀としてのシメサバ丸は間違いなく名刀であり、このままにしておくのは惜しい。

 

という訳で霊力を流し込んで、シメサバ丸を霊刀へと変えてみることにした。

 

呪霊錠を着けたままだが、妙神山での修行で更に高まった霊力をシメサバ丸へと集束させて、流し込む。

 

数日間その作業を行っていくと、シメサバ丸は立派な霊刀へと姿を変えており、どうやら斬れ味も更に上がっていたみたいだ。

 

霊刀シメサバ丸となった元妖刀は悪霊を容易く斬り裂くことが可能だろう。

 

GS免許を持っていれば霊刀や武器の所持は許されている。

 

実際に霊刀シメサバ丸を試してみるのも悪くはない。

 

GSとしての仕事に、鞘に納めた霊刀シメサバ丸を持っていき、現れた悪霊を斬ってみた。

 

妙神山で教わった剣術も役立ち、容易く斬り裂かれた悪霊が消滅していく。

 

俺の霊力で霊刀と化したシメサバ丸は、とても俺の霊力を流しやすい霊刀となっていたらしい。

 

霊波刀を使うよりも少ない霊力で悪霊を倒せる霊刀シメサバ丸は、普通の悪霊の除霊だと役立つ武器であることは確かだ。

 

これからも霊刀シメサバ丸を活用していくとしよう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。